アウェイのジョホール戦(ACL GL #1)から中4日。
マレーシアへの往復フライトを含んで、中3日と中4日の連戦が続く。
湘南は、24年ぶりの国立競技場開催とのこと。
過去最多の観客数48,640人を超えるべく、「刻め。神奈川ダービー」として集客を図る。
川崎にとって、J1リーグ2度目の(新)国立競技場。
5月12日のFC東京戦(J1 #13)は、負けている。
先発は、ジョホール戦から4人が変わる。
新たに佐々木旭、瀬川、ダミアン、山田新が先発する。
登里、家長、ゴミス、マルシーニョがベンチに回った。
湘南は、J1リーグ4勝9分14敗で、J2降格圏の18位。
J1残留圏の17位横浜FCとは、勝ち点1差となっている。
川崎に在籍経験のあるGK馬渡洋樹(21)が先発する。
今シーズンはYLCでも対戦があって、川崎の1勝2分。
230304川崎1-1湘南(J1 #3)
230326川崎0-0湘南(YLC GL #2)
230618湘南2-3川崎(YLC GL #6)
■1st half
川崎は大南、車屋、佐々木旭の3バックとして、ロングボールを使う。
2トップのダミアンと山田新が並んで競って、中盤のスペースを広げていく。
11分、ダミアンが山根のロングボールを頑張って収める。
瀬古を経由して、脇坂が左の山田新へ素晴らしいスルーパス。
山田新は、GK1対1からファーを撃ち抜いて先制ゴールを決めた。
13分にも、脇坂のスルーパスから、ダミアンがシュート。
15分、佐々木旭が石原広教(3)の右クロスをブロック。
左ハムストリングを痛め、少しプレーを続けるが、自ら座り込んで交代する。
急遽、登里が左ウィングバックに投入され、3バックを継続する。
瀬川が右ウイングバックに回り、3バックは山根、大南、車屋が組んだ。
34分、ダミアンのヒールパスで瀬川が左ポケットに入り込む。
シュートの際、小野瀬康介(88)がファウルしたとVARで判定されて、PKが与えられる。
38分、ダミアンが蹴ったPKは、GK馬渡が見事に止める。
しかし、GK馬渡はキックの前にゴールラインを出ていて、VARでPKはやり直し。
ダミアンが2度目のPKを今度は決めて、今シーズン初ゴールとなった。
湘南は攻め口が見当たらない。
縦パスを入れても、川崎の3バックの網にかかった。
■2nd half
湘南はアンカーに田中聡(5)を投入して、反撃を目指す。
田中聡が左右に散らし、クロスや縦パスを試みるが崩しきれない。
川崎はボールを持たれても、ゴール前を3バックで締める。
68分、車屋の踏ん張った足が、ピッチで滑ってしまう。
左膝が伸びてしまって、そのまま立ち上がれなくなった。
ベンチに守備的な選手は残っていなかったが、3バックは継続。
登里を左CBに、橘田を左ウイングバックに配置する。
3バックのうち2人が負傷交代するアクシデント。
しかし、残った大南が、山根と登里を支えていく。
GKソンリョンもパンチングで最後の砦となった。
湘南は深く川崎を押し込んで、ゴールを目指した。
65分と72分には、杉岡大暉(2)がシュート。
ただ、ブロックの内側を攻略することはできなかった。
ミドルシュートは精度に欠け、ゴール前で川崎が身体を張ってクリアした。
川崎は劣勢の中、マルシーニョが縦に走っていく。
76分、脇坂のスルーパスからGK馬渡をかわしてシュート。
しかし、キム・ミンテ(47)がゴール寸前でクリアした。
77分、82分、90分、90+6分にもドリブルを仕掛けた。
■summary
湘南は、54,243人と過去最多の観客数を記録した。
両チームOB5人のPK対決や、湘南乃風のライブなど、祝祭感が強かった。
国立競技場で神奈川ダービーを開催する意義は大きかったと思われる。
結果として、前半の2失点が大きく響いた。
11分、13分とハイラインの背後を狙われて決定機を作られる。
川崎の3バックに戸惑っていて、PK判定は不運だったが、2失点は妥当だった。
追う立場となった後半は互角に渡り合った。
ただ、ボールは持てても決定機は作れず、ゴールは奪えなかった。
川崎は佐々木旭と車屋が負傷交代し、3バックの構成が次々に入れ替わる。
しかし、選手の配置を工夫しながら、最後まで崩されることがなかった。
終盤は橘田、脇坂、シミッチはもちろんのこと、家長までも守備で踏ん張った。
3バックで、シンプルにロングボールを2トップに入れた。
自陣からのビルドアップを控えて、湘南のプレスを無効化する。
山田新とダミアンは、DFを背負いながらロングボールを収めた。
ボールが頭上を越えながらも、脇坂や瀬古が2トップの落としからスルーパスを狙った。
勝利したが、佐々木旭と車屋の負傷は気になる。
次は中4日で新潟戦(J1 #29)。
大事なACLと天皇杯が控えているので、怪我のないようにプレーしたい。
■goal
11山田新(20) 39PKダミアン(9)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 44分、ミドルパスを相手に渡す。65分、杉岡のFKを弾く。飛び出しは遅め。
大南拓磨(3) 7.0 相次ぐ負傷交代がありつつも最終ラインを支えてくれた。88分、自陣でロスト。
車屋紳太郎(7) 6.5 31分、登里へ縦パス。54分、右クロスをブロック。68分、左膝負傷で交代。
佐々木旭(5) 5.5 15分、石原広教(3)のクロスを止めて左ハムを負傷。17分に倒れ込んで交代。
橘田健人(8) 6.0 ピッチを駆け回り、ピンチの芽を摘みまくった。86分、ゴミスにラストパス。
山根視来(13) 6.5 CBとしてまったく問題なくプレー。クロスボールを気迫で競り合ってクリア。
瀬川祐輔(30) 6.5 34分、PKを獲得する。89分、湘南のクイックCKを見逃さずに素早く詰めた。
脇坂泰斗(14) 6.5 1アシスト。13分、42分、76分にもスルーパスを入れる。トラップが冴えた。
瀬古樹(16) 6.0 48分、ボレー。59分、小野瀬から奪うとすかさず山田新へラストパスを狙う。
山田新(20) 6.5 ダイレクトでファーを撃ち抜いて先制ゴール。ポストプレーでも踏ん張った。
ダミアン(9) 6.0 PKで待望のシーズン初ゴール。13分、決定的シュート。ヒールで2点に絡む。
■sub
20(5)登里享平(2) 6.5 左ウィングで緊急出場。31分、48分にCKを獲得。72分からLCBに入る。
67(16)シミッチ(6) 6.0 押し込まれた状況でも、ボールホルダーを追いかけてチームを助けた。
67(20)家長昭博(41) 6.0 休むことなく守った。90+1分、CKからのボレーは右ポストを叩く。
72(9)ゴミス(18) 5.5 87分、クリアボールを拾いFK獲得。90+1分、橘田のパスからシュート。
72(7)マルシーニョ(23) 6.5 76分、完璧なシュートもDFにクリアされる。ドリブルが驚異的。
■bench
上福元直人(99) 小林悠(11)
■coach
鬼木達 7.0 湘南対策の3バックで勝利を得た。CBのアクシデントにも上手く対応した。
■referee
木村博之 6.0 スムーズなジャッジ。PK判定ではVARに助けられた。
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AT+6+6