2023/03/13

230311新潟1-0川崎(J1 #4)

新潟1-0川崎(デンカビッグスワンスタジアム, 14:00KO, 27,288人)

敗戦したアウェイ清水戦(YLC GL #1)から中2日。
 短い日程でのアウェイ連戦となるアルビレックス新潟戦。
 陽射しに恵まれて、3月の新潟でも寒くはなかった。

入場者数は、26,397人と発表されていた。
 3月24日、数取器(カウンター)3台に不具合があり、27,288人に修正された。


先発は、清水戦から8人を変える。
 大きくターンオーバーしたため、元に戻している。
 続けて先発するのは、大南、山村、佐々木旭の3人。
清水戦の前の湘南戦(J1 #3)からは1人変更。
 湘南戦で負傷したジェジエウが外れて、山村が入る。


新潟は、2022年のJ2リーグで優勝。
 2017年以来のJ1リーグで、川崎との公式戦もそれ以来。

2017-19年に川崎に在籍した舞行龍ジェームズ(5)が先発する。

■1st half
川崎は中盤に余裕があり、大島がフリーで組み立てる。
 右サイドでは山根、家長、脇坂の安定したコンビで攻める。
 左はマルシーニョがスピードで仕掛ける。
 12分、佐々木のクロスの戻りを、マルシーニョがボレー。

新潟はカウンターを狙っていく。
 ラインを押し上げる川崎の背後の広大なスペースを使っていく。
 13分、伊藤涼太郎(13)がループシュート。
 17分、太田修介(11)が抜け出してGK1対1となるが、GKソンリョンがセーブ。

19分、大島にアクシデント。
 自分で歩くことはできていたが、遠野と交代した。

22分、自陣で家長が山根に渡したところを、渡邉泰基(15)が即時奪還。
 左45度から伊藤涼太郎(13)がニアを撃ち抜いて、先制する。
 40分にも太田がシュート性の右クロスを入れた。

大島がいなくなると、ボールは握っても、守備ブロックを崩せない。
 今季、見慣れた光景が繰り広げられた。
 脇坂のセットプレーやクロスは、2CBの舞行龍とトーマス・デン(3)が跳ね返す。
 43分、宮代が強引にシュートしたが、チャンスは少なかった。

■2nd half
立ち上がりから、川崎が攻勢に出る。
 49分、脇坂がドリブルで中央を持ち上がり、左に展開して、マルシーニョがシュート。
山村が前半で交代した川崎は、ビルドアップに苦しんだ。
 大南と佐々木の2CBのパスコースがSBだけとなる。
 アンカー橘田は2人に監視されて、顔を出さない。
 62分にシミッチと2ボランチとなっても、改善しなかった。
 簡単にロストしては、次々とショートカウンターを浴びた。

新潟は、数多くの決定機を作った。
 51分、太田がフリーでシュート。
 54分、太田の右クロスを鈴木孝司(9)がボレー。
 59分、正面からの伊藤のFKは、バーを叩く。
 61分、カウンターから三戸舜介(14)がシュート。
 85分、伊藤がループを狙う。

反対に、川崎の決定機は1つだけ。
 68分、家長の右CKをシミッチが競って、マルシーニョに決定機。
 ゴール至近距離からのヘッドは、GK小島亨介(1)が止めた。

■summary
新潟は川崎を封じ込めた。
 各ラインのプレスが整理されていて、川崎の前進を押し止める。
 全体が連動してパスコースを消し、一気に寄せてボールを奪い取った。

川崎のプレスについては、問題にしなかった。
 複数のフリーの選手の中から、パスコースを的確に選んだ。

舞行龍ジェームスは、とても素晴らしかった。
 2019年に新潟に戻ってから、初めての川崎との対戦。
 トーマス・デンとともに川崎を完封し、ビルドアップでも貢献していた。


伊藤涼太郎(13)の人間ボウリング。

川崎は、1点差で終えたことは幸運だった。
 GKソンリョンの活躍がなければ、大差もあり得た。
 湘南戦のように1点を取れれば、ドローに持ち込むことはできた。
 しかし、シュートを打つことすらできず、可能性は低かった。

大島、山村が負傷交代した。
 最終ラインは、極めて厳しい状況が続く。
 湘南戦で負傷したジェジエウは、左膝外側半月板損傷で長期離脱が見込まれる。
 車屋あるいは山村の復帰まで、大南と佐々木旭がCBを組むことになるだろう。
 4バックではなく、3バックを選ぶことも考えられる。

次は中6日でセレッソ大阪戦(J1 #5)。
 結果も内容も出ていないが、なんとか立て直してほしい。

■goal
22伊藤涼太郎(13)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 17分、40分、51分と決定的なシュートを見事に止める。大量失点を防いだ。
山根視来(13) 5.5 22分、ロストで失点を招く。12分、左の佐々木へパス。47分、シュート。
山村和也(31) 5.5 9分、鈴木のシュートブロック。前半のみで交代。ビルドアップで貢献した。
大南拓磨(3) 6.0 ゴール前を空けていても、最後の砦として奮闘。縦パスは相手に奪われがち。
佐々木旭(5) 5.5 前半は縦パスを入れた。後半、CBに回った。87分、ロストで決定機を与える。
橘田健人(8) 5.0 相手に隠れてボールを受けなかった。ボール奪取や球際でも活躍できなかった。
脇坂泰斗(14) 5.5 25分、ボレー。49分、ドリブル。58分、ロスト。多くのセットプレーを蹴る。
大島僚太(10) 6.0 中盤の底で組み立てる。12分、佐々木旭へロングパス。19分、負傷交代。
家長昭博(41) 5.5 右サイドを支配し、中央にも顔を出す。68分、右CKから決定機を生んだ。
宮代大聖(33) 5.0 43分、競り勝ってシュート。44分、プレスで奪取。プレー機会が少なかった。
マルシーニョ(23) 5.5 左サイドで仕掛ける。12分、ボレー。49分、シュート。68分、決定機。

■sub
19(10)遠野大弥(17) 5.0 26分、右クロス。寄せられるとファウルをもらうプレーが目立った。
HT(31)松長根悠仁(27) 5.5 LSB。75分、縦に仕掛ける。積極性はあったが、クロスの質に課題。
62(14)シミッチ(6) 5.5 下がって受けて、ロングボールを狙う。70分、テクニカルなイエロー。
62(33)山田新(20) 5.0 強度の高いプレスを掛けるも、長く持たず。80分、PA内で突破を図る。
77(23)瀬川祐輔(30) 5.5 左サイドに投入される。80分、山根へラストパス。

■bench
上福元直人(99) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 5.0 アクシデントが重なる中、劣勢を挽回できなかった。

■referee
飯田淳平 6.5 コンタクトを流し気味ながらも荒れなかった。適正なジャッジ。

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AT+2+3