2021/07/09

210708大邱1-3川崎(ACL GL #5)

大邱1-3川崎(ブニョドコル・スタジアム, 21:00KO(01:00JST(+1day), 0人)

ACLグループリーグは4戦4勝となって、残り2試合。
 第5節は、勝ち点3差で追走する2位大邱FCとの直接対決。
 引き分け以上で、グループリーグの首位突破が決まる。

ユナイテッド・シティ戦(ACL GL #4)から中2日。
 会場は、初めてとなるブニョドコル・スタジアム。
 これまで4試合戦ったロコモティフ・スタジアムと同じタシケント市内にある。
 連戦が続いているため、芝の状態が懸念されるところ。


先発は、3日前のユナイテッド・シティ戦から9人変更する。
 続けて先発するのは、GKソンリョンと車屋の2人だけ。
 大会日程が進むにつれて、大きなターンオーバーを施すことが増えている。

ベンチからは、神谷と宮城天が外れた。



大邱FCは、グループリーグで3勝1敗の2位。
 初戦で川崎に逆転負けしたが、その後3連勝。
  210626川崎3-2大邱(ACL GL #1)
 日本人の西翼(44)は、3ボランチの一角で先発。
 FWセシーニャ(11)とFWエジガル(9)のブラジル人2トップを組む。

■1st half
大邱が立て続けに3本のCKを獲得する。
 緩めのプレスで川崎のパスコースをふさぎ、押していた。

川崎はピッチ状態も相まって、浮き球のパスを多く使う。
 狭いスペースでダイレクトパスをつなぐのは難しかった。

右サイドに張り出した家長に、ロングボールを入れていく。
 家長は5分、20分、32分にシュートに持ち込む。
34分、右のスペースで受けた旗手がクロスを上げる。
 逆サイドで胸トラップした三笘がシュートすると、右ポストに当たる。
 戻ったボールをダミアンが苦しい姿勢のヘッドで押し込み、先制する。
41分にも家長がGK1対1でシュートするなど、優勢に進めていく。

しかし、43分。
 アン・ヨンウ(14)の左クロスを中央のエジガルが同点ゴール。
 クロスに対して谷口とシミッチが重なり、どちらも空振りしてしまった。

■2nd half
大邱の動きが落ちて、川崎の攻撃が続く。
 55分、右サイドで旗手、家長とつなぎ、脇坂のシュートはバーに当たる。
 流れるような美しい崩しだったが、決まらなかった。
そして64分。
 脇坂が左から中央にドリブルするも、タッチが長くなる。
 イ・グノ(22)に奪われるが、追い掛けた脇坂がボールに触る。
 ダミアンにボールを届けると、GK1対1を制して再びリードを奪った。

70分には山村と大島を投入して、2ボランチに移行。
バイタルを埋めたが、大邱は同点を目指して仕掛けてくる。
 82分、セシーニャからFWチョン・チイン(32)に入ったが、先にGKソンリョンがキャッチ。
 85分、キム・ジンヒョク(7)の右クロスは、イ・グノの前で谷口がクリア。

お互いに早く仕掛ける展開となっていた87分。
 三笘がサイドライン際で突っ立った状態から、ドリブルをスタート。
 DFを抜きPA内深くに入り、ラストパスをダミアンが豪快に蹴り込んで3点差とした。

■summary
大邱は5バック3ボランチで、ラインを高めに設定する。
 1対1には強かったが、川崎のコンビネーションに苦しんだ。
 決定機を多く作られたため、ダミアンのハットトリックも仕方ない。 

攻撃では川崎の背後を突きながら、ゴールに迫った。
 43分の同点ゴールや、80分すぎの時間帯は良い攻撃ができていた。
 ただ、試合を通じて見るとチャンスは少なく、結果は妥当といる。


川崎は、ダミアンの決定力に最後は頼ったが、理知的に崩していった。
 厳しいピッチ状態だったが、大邱を深く押し込んで勝利した。
 むやみに体力を消耗せず、パス交換で作り出したスペースを活用した。

今日の結果で、グループリーグの首位突破が決まった。
 次はタシケントでの6試合のいよいよ最後となる。
 中2日で北京FC(ACL GL #6)と対戦する。

消化試合となったため、フレッシュな選手を起用しつつ勝利したい。
 シミッチはイエロー累積2枚で出場停止、塚川は脳震盪の影響で欠場する。
 GL5試合で出場のない宮城天と田邉、さらには神谷、ゼインも起用したい。

■goal
42エジガル(9)
34,64,87ダミアン(9) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 終盤、急に仕事が増えた。82分、90分にシュートを確実にキャッチ。
山根視来(13) 6.5 34分、アン・ヨンウ(14)との1対1を防ぐ。攻守のバランスが良かった。
ジェジエウ(4) 6.0 精力的に動き、力強いクリアを続ける。26分、エジガルに抜かれる。
谷口彰悟(5) 6.0 43分、クロスを空振りして失点。81分、エジガルをぎりぎりで止める。
車屋紳太郎(7) 6.5 左サイドを固めつつ、前に出ていった。三笘とは距離が遠かったか。
シミッチ(6) 6.0 45分、車屋への横パスをミス。65分、手で止めてイエローをもらう。
脇坂泰斗(8) 6.5 55分のシュートはバー。64分、泥臭いプレスバックからアシスト。
旗手玲央(47) 6.5 34分、右クロスを三笘へ。ドリブルやパス、フリーランで前を狙う。
家長昭博(41) 7.0 右サイドで拠点を作る。5分、20分、32分、41分、47分にシュート。
ダミアン(9) 8.5 34分、身体を伸ばし先制ゴール。64分、87分にも決めハットトリック。
三笘薫(18) 6.5 34分は右ポストに当て、73分はGKに防がれる。87分、美しいアシスト。

■sub
70(8)大島僚太(10) 5.5 76分、ダミアンへのループパス。82分、ドリブルで仕掛けた。
70(6)山村和也(28) 6.0 ボランチでハイボールを処理。78分、ループ気味のシュート。
86(47)橘田健人(22) 6.0 大邱のボールホルダーに鋭く寄せた。セカンドボールも回収。
90+2(18)知念慶(20) 5.5 ロスタイムに出場。左コーナー付近で時間を使った。

■bench
丹野研太(27) ゼイン(15) 登里享平(2) 小塚和季(17) 長谷川竜也(16) 遠野大弥(19)

■coach
鬼木達 6.5 1失点したが、見事なマネジメントでグループリーグ突破を決める。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャシム(QAT) 6.0 接触プレーがあると丁寧に対応し、両チームを落ち着かせた。

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