2024/02/18

240217神戸0-1川崎(FFSC)★

神戸0-1川崎(国立競技場, 13:30KO, 52,142人)

アウェイ山東泰山戦(ACL R16 #1)から帰国して中3日。
 国内公式戦初戦は、国立競技場でのFUJIFILM SUPER CUP。

FFSCは、2年ぶり5度目の出場。
 天皇杯王者の立場として出場するのは初めて。
 過去4回の通算成績は、2勝2敗となっている。
 いずれもJ1リーグ王者として出場権を得ていた。
(2021年は天皇杯王者でもあったが、J1リーグ王者として出場。)


先発は、山東泰山戦から11人全員が変わる。
 山東戦で途中出場した瀬古樹、丸山、山田新、田邉、ファン・ウェルメスケルケン際の5人が先発。
 新戦力では、ゼ・ヒカルド、山内日向汰、パトリッキ・ヴェロンの3人がデビューする。

ベンチには、新加入の三浦颯太が新たに入る。
 山東戦で先発した瀬川、橘田、山本、マルシーニョの4人がベンチ入り。
 GKソンリョン、佐々木旭、ジェジエウ、大南、脇坂、家長、エリソンの7人はベンチ外となる。


神戸は、2023年のJ1リーグ王者として出場。
 シーズン初戦であり、次のJ1リーグ開幕戦まで中6日。
 2023-24のACLに出場していないため、川崎より日程に余裕がある。

川崎から移籍した宮代大聖(9)はベンチスタート。
 2013-19年に所属した新井章太(21)もベンチに入る。

2023年の対戦は、神戸の1勝1分だった。
 230722神戸2-2川崎(J1 #16)
 230812川崎0-1神戸(J1 #23)

■1st half
川崎は、高井と丸山の2CBから組み立てる。
 ただ、神戸がパスコースを切っていて、アンカーのゼ・ヒカルドや両SBには渡せない。
 そこで、山田新やゴミスにロングボールを入れて前進した。

予想していたよりもスムーズにゴールに迫っていく。
 11分、瀬古樹の右クロスをVW際がループヘッド。
 16分、山田新がPA右からゴリゴリと入っていってシュート。
 17分、山田新がPAで競って、ゴミスがダイレクトボレー。
 23分、ヴェロンが右ポケットからマイナスのクロスを入れ、ゴミスがシュート。

神戸も同じように、2CBからロングボールを3トップの対角に入れた。
 右ウィングの佐々木大樹(22)、左のジェアン・パトリッキ(26)に競らせていく。
 中央の大迫勇也(10)と中盤がセカンドボールを拾って、ボールを回した。

22分、パトリッキの左クロスを大迫が合わせたが、GK上福元がセーブ。
 VW際の背後をパトリッキが突いて、決定機を作った。
 ただ、ボールは握ってもゴール近くまで迫ることは少なかった。

■2nd half
48分、川崎に先制点が生まれる。
 瀬古樹が絶妙な右FKを蹴ると、GK前川黛也(1)の判断が遅れ、パンチが小さくなる。
 クリアする山口蛍(96)にVW際が詰めて、跳ね返ったボールがゴールに入った。

リードを許した神戸は、中盤を使って組み立てる。
 73分、広瀬陸斗(23)の右クロスを大迫がヘッド。
 76分には宮代大聖(9)がミドルを狙った。

川崎は65分、マルシーニョを投入する。
 ゴミスが右サイドに流れ、山田新と2人でロングボールを受ける。
 スペースをもらったマルシーニョは、63分と77分にドリブルを仕掛ける。

神戸の攻め手は少ないまま、川崎が逃げ切った。

■summary
神戸の前半のロングボール戦術は効いていた。
 後半はショートパスが増えたこともあって、川崎の守備を崩せなかった。
 パスをもらうために大迫が下りてしまうと、チャンスを作れない。
 ゴール前の仕事に集中させたかったが、大迫の代役は見当たらなかった。
 前半のように放り込むプレーを続けた方が、良かったと思われる。

宮代大聖は、井出遥也(18)の負傷により、18分から途中出場。
 必死さを感じさせるプレーが少なく、今日はあまり貢献できなかった。
 移籍が成功だったと思わせるような活躍を期待したい。


川崎フロンターレの表彰。

山田新(20)のソロ・セレブレーション。

ヴィッセル神戸の表彰。

新井章太(21)と宮代大聖(9)。
川崎ゴール裏まで来てくれました。

★cup winner
2019、21年に続いてスーパーカップで3度目の優勝。
 厳しい日程のため、大きくターンオーバーした。
 正直にいえば、もっと劣勢に陥るのではないかとも考えていた。
 しかし、内容は攻守ともに悪くなく、結果も出すことができた。

ACLの先発組11人だけでなく、多くの選手の水準が高いことを示したといえる。
 今後、鬼木監督がどのようにチームを融合させていくのか、期待が持てる。

次は中2日、ホーム山東泰山戦(ACL R16 #2)。
 第1戦で1点をリードしているが、予断は許さない。
 どのような内容であっても、勝ち上がりたい。

■goal
48VW際(31)

■judge
上福元直人(99) 6.5 22分、大迫の決定機をビッグセーブ。飛び出し、パンチ、キャッチも安定。
VW際(31)  7.0 初ゴール。11分、69分にもシュート。ジェアン・パトリッキを継続的に封じた。
高井幸大(2) 6.5 大迫と対峙し、臆さず前に出て守った。14分、インターセプトからドリブル。
丸山祐市(35) 7.0 最後までラインを引き上げる。ハイボールを処理し、ビルドアップでも貢献。
田邉秀斗(15) 5.5 5分、ロストを挽回するためイエローをもらう。24分、カウンターをクリア。
ヒカルド(6) 6.0 無駄に動き回らず、ボールをさばいた。視野が広く、落ち着いてプレーした。
瀬古樹(16) 6.5 39分、シュート。48分、FKで先制ゴールを生む。69分、直接バーに当てるFK。
山内日向汰(26) 6.0 デビュー戦。2分、23分にヴェロンにパス。44分、ゴール前に侵入する。
山田新(20) 6.5 16分、シュート。44分、大迫からボール奪取。ロングボールの受け手となる。
ゴミス(18) 6.5 17分、23分、65分にシュート。守備も怠らず、90+3分、自陣でボールカット。
ヴェロン(28) 6.0 12分、CKの戻りをボレー。山内とのペアで細かいタッチから崩していった。

■sub
HT(15)三浦颯太(13) 5.5 LSB。53分、ドリブルで抜け出す。85分、山田新のパスからCK獲得。
65(28)マルシーニョ(23) 6.0 77分、酒井高徳(24)を抜くが、GK前川が1対1のシュートセーブ。
80(31)瀬川祐輔(30) 5.5 RSB。84分、右サイドでFKを獲得。86分、CKのこぼれ球をシュート。
80(26)橘田健人(8) 6.0 左インサイドハーフに入り、中盤のスペースを埋めるべく走り回る。
85(16)山本悠樹(77) 5.5 右インサイドハーフで出場。85分に右からFK、86分に左CKを蹴る。

■bench
安藤駿介(21) 松井蓮之(25)

■coach
鬼木達 7.0 大きなターンオーバーで勝利を得た。途中交代も的確だった。

■referee
池内明彦 5.5 両チームに微妙なジャッジが続く。致命的なミスはなく、イエロー4枚も彼にしては少な目。

213,900views
AT+2+3