2020/07/12

200711川崎3-1柏(J1 #4)

川崎3-1柏(等々力, 19:00KO, 4,724人/5,000人)

快勝したFC東京戦(J1 #3)から中2日。
他のJ1リーグは日曜日開催が多いが、土曜日の開催となった。

J1リーグ再開から2試合は、無観客のリモートマッチだった。
この柏戦からは、5,000人(もしくは収容率50%)を上限に観客を入れる。
等々力ではふだんの自由席も含めて、全席指定となる。
隣の観客との間には2席の空席を設けるなど、余裕ある配置。


先発は、FC東京戦から3人を変更。
車屋、守田、下田が新たに先発し、登里、田中碧、大島がベンチスタート。
ベンチには、GK安藤が入り、GK丹野が外れた。


 試合前、円陣を組む柏。
 川崎は円陣なしでした。

柏は昨シーズンJ2リーグで優勝して、1年でJ1に復帰。
川崎との対戦は、2018シーズン以来となる。
中2日の横浜FC戦(J1 #3)から、先発を4人代えている。

■1st half
川崎が柏をハーフコートに押し込んでいく。
柏はラインを下げ、サイドも中央も固めていた。
何度も両サイドに展開されたが、陣形を組み直して崩れない。
ただ、ボールへの圧力は徐々に減っていく。

16分、ジェジエウが負傷して登里に交代する。
CB谷口が左から右へ、車屋がLSBからLCBへ動き、登里がLSBに入る。

川崎はPAに向かって、ドリブルでチャレンジしていく。
22分、登里がダミアンの落としに走り込む。
26分、脇坂がダミアンのポストプレーからシュート。
33分、長谷川がルーレットターンで3人を抜く。
35分には下田がPA内でドリブルを仕掛ける。
柏は密集の中での守備となったが、手は使わずクリーンだった。

柏はGKキム・スンギュ(17)からビルドアップを図る。
しかし、2CBの鎌田次郎(2)と染谷悠太(15)から先のパスをつなげない。
川崎のプレスが厳しく、パスコースを封じられてボールを失った。
FWオルンガ(14)を狙ったロングボールは精度が低く、成功しなかった。

多くのチャンスを作っていた川崎は40分、ようやく先制点。
脇坂の右CKを江坂任(10)が触り、ファーに流れたところを家長がヘッド。
さらに42分。登里が縦パスをインターセプトして家長にラストパス。
中央で受けた家長は、そのまま右足でゴールを決めた。

■2nd half
柏は一気に3人を交代し、勝負に出てきた。
連動しながらプレスを頑張り、川崎にボールを持たせない。
前半は攻め込まれたサイドのスペースを埋め、川崎の攻撃を封じた。

しかし、51分。PA左で下田がFKを獲得して、さらに続く左CK。
脇坂のボールを高いヘッドでダミアンが合わせ、3点目が入った。

川崎は余裕を持って時間を費やすべきだったが、主導権を握れない。
56分、LSB三丸拡(20)のクロスをFW呉屋大翔(19)がゴール。
ゴール前を通るボールを谷口と車屋が触れず、ファーの呉屋まで転がった。

あっという間に2点差に戻されると、互角の攻防が続く。
61分に右WGに入った旗手は、ボールへの寄せが甘かった。
RSBの山根が低い位置に下がり、旗手と距離が遠く、柏にスペースを与える。
柏のLSB三丸が攻め上がり、川崎のPA右脇のエリアにスルーパスを入れられた。

川崎はラインを押し下げられつつも、チャンスを作る。
69分、下田のスルーパスから、ダミアンがGK1対1のシュート。
78分、長谷川が左サイドで3人を抜いてスタンドを沸かせた。
サイドを攻められつつ、中央をがっちり固め、柏に追加点を与えなかった。

■summary
柏は前半、ほとんど攻撃ができなかった。
GKキム・スンギュからのビルドアップを志向するが、上手くボールを運べない。
川崎のプレスに苦しんで、FWオルンガに有効なパスを出せなかった。

守備ではボールホルダーを自由にしてしまった。
プレスを仕掛けても、川崎のパスワークに翻弄される。
前線と最終ラインが間延びして、空いたバイタルを脇坂や下田に使われた。
PA内に再三攻め込まれながら耐えていたが、40分、42分に失点。

後半スタートから3人を代えてスプリントを強めた。
悪くない内容となったが、ゴールは1つだけ。
決定機は多くはなく、ビハインドを挽回することは難しかった。


 谷口彰悟(5)。
 J1リーグ200試合出場。

川崎は先発が3人代わっても、クオリティは下がらなかった。
下田と守田が豊富な運動量で中盤を支え、役割を果たした。
家長、ダミアン、長谷川の3トップの好調も持続している。

ジェジエウが負傷交代したが、車屋が助けてくれた。
もし、ジェジエウの離脱が長引くようであれば、CBの層に不安が残る。
ベンチ外が続いている山村を起用したいところ。

次は中6日でアウェイの横浜FC戦(J1 #5)。
コンディションを整えて、良い内容で勝ち点を積み重ねたい。

■goal
40,42家長昭博(41) 52ダミアン(9) 
56呉屋大翔(19)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 CKやクロスを危な気なくキャッチする。失点は止めることは難しい。
山根視来(13) 6.0 87分、PA内でシュート。特に後半、右サイドの守備で苦戦していた。
ジェジエウ(4) 6.0 11分、タックルでカウンターを止める。16分、足を痛めて交代する。
谷口彰悟(5) 6.5 オルンガにきちっと対応する。後半はラインを下げてブロックを作った。
車屋紳太郎(7) 6.5 LSBからCBに移動する。フェイントを軽く入れながらビルドアップ。
守田英正(6) 6.0 広い範囲を守備。78分、ロングシュート。89分、呉屋を倒してイエロー。
下田北斗(22) 6.5 正確なキックで攻撃を組み立てる。最後までスプリントを続けた。
脇坂泰斗(8) 6.5 CKから2ゴールを生む。自らも4分、26分、30分、36分にシュート。
家長昭博(41) 7.0 右サイドで力強くキープする。立て続けの2ゴールで試合を決めた。
ダミアン(9) 6.5 ポストプレーとチェイスで貢献する。異次元の高さのヘッドで1ゴール。
長谷川竜也(16) 6.5 33分、78分とドリブルを鋭く仕掛ける。85分、ロングシュート。

■sub
16(4)登里享平(2) 6.5 42分、インターセプトから家長をアシスト。上手く時間を費やす。
61(8)大島僚太(10) 5.5 プレスが厳しく、早いプレーを強いられる。キープできなかった。
61(41)旗手玲央(30) 5.0 右WGに入る。攻撃の時間が短く、守備では柏に狙われていた。
86(9)宮代大聖(20) 5.5 CFに入ったが、プレー機会は少なかった。
86(16)齋藤学(19) 6.0 長い距離のスプリントで、プレスを何度も掛けていった。

■bench
安藤駿介(24) 田中碧(25)  

■coach
鬼木達 6.0 3人の先発を変更し、勝利に導く。後半のペースダウンはもう少し対処したい。

■referee
上田益也 6.0 多少の接触ではファウルを取らなかった。悪質なプレーにはイエローを提示。

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