6連勝を飾った湘南戦(J1 #7)から中5日。
8月に入り、J1リーグは東西を跨ぐ対戦が始まった。
観客は、7月に続き5,000人かスタジアム収容率50%のうち少ない方に制限される。
そして8月は、31日間に9試合が組まれている。
5回の週末に5試合、4回の水曜日に4試合。
中3日と中2日が続く過密日程が、ガンバ大阪戦からスタートする。
先発は、湘南戦から2人を変更する。
大島と田中碧が先発して、下田と守田がベンチスタート。
脇坂を含む3人のMFは、2試合前の仙台戦(J1 #6)と同じ構成とする。
ベンチには、GK安藤が入り、GK丹野が外れた。
ガンバ大阪は、J1リーグで5勝1分1敗で暫定2位。
首位の川崎を勝ち点3差で追っている。
昨シーズンの対戦は、ガンバの1勝1分だった。
190317川崎0-1G大阪(J1 #4)
191019G大阪2-2川崎(J1 #29)
そして、2018年7月に宮本恒靖監督となってからの対戦は、ガンバの2勝1分。
宮本監督は守備的な戦術を採ることが多く、対川崎で結果を出している。
180901G大阪2-0川崎(J1 #25)
■1st half
ガンバはボールを大事につなぎ、スペースを狙う。
両サイドに選手を配置して、幅を取って中央のスペースを作っていた。
ダイレクトや1タッチでのプレーが多く、川崎のプレスをかわしていく。
ミスが少なく、徐々に川崎を押し込んでゴールに迫った。
20分、MF小野瀬康介(8)のシュートが右ポストに当たる。
22分にもFW渡邉千真(39)がシュートする。
このあたりの時間帯は、ガンバがペースを掴んでいた。
川崎もパスをつなぎ、じっくりと組み立てていく。
ガンバもプレスを仕掛けてきたが、上手くボールをつなぐ。
1対1で剥がすと、ガンバの次の対応が遅れて、チャンスとなった。
左サイドでは27分に登里から旗手、45分に旗手から登里にスルーパスを入れた。
中央の田中碧と脇坂、大島のスペースは、厳しく消されていた。
縦に早くボールを動かすとガンバの網に引っ掛かってしまう。
■2nd half
後半開始から、川崎は三笘を投入する。
早速47分、三笘はドリブルで1人を抜いてシュート。
さらに48分。三笘が大島のパスを受けてガンバの守備陣3人を引き寄せる。
優しく戻したボールを大島がダイレクトでゴール左隅に決め、先制する。
リードを許したガンバは反撃を仕掛けていく。
外を使うと見せかけて、MF矢島慎也(21)がズバっと縦パスを入れる。
51分、52分には、FW小野裕二(11)がPA内で勝負した。
川崎はGKソンリョンを中心に凌いでいく。
73分、下田と守田を投入して中盤を引き締める。
85分に入ったダミアンが、ロングボールに競り勝って時間を使った。
■summary
両チームとも攻め続ける好ゲームとなった。
かといって守備をおろそかにすることなく、中盤も引き締まっていた。
2017年のアウェイ(2017 J1 #16)と同じように、素晴らしかった。
結果は川崎の勝利となったが、どちらのチームも賞賛に値する。
ガンバ大阪との対戦は、やはりこのようなサッカーを観たい。
ガンバは非常にクオリティが高かった。
両サイドに広く選手を配置して、中盤に広いスペースを確保する。
川崎のプレスを受けても、素早い判断からボールを動かしていった。
顔を見せるポストプレーヤーに正確な縦パスを入れ、川崎の守備の綻びを探した。
リードを許した後半は、ロングボールが徐々に多くなった。
80分、FWパトリック(18)を投入してからは、パワープレイを仕掛けた。
ただ、GK東口順昭(1)やDF三浦弦太(5)のロングボールは正確さを欠くこともあった。
焦らず、前半のような攻撃を続けても良かったかもしれない。
川崎はガンバに押される時間帯もあったが、大島のゴールで逃げ切った。
ボールを奪えず、攻め立てられても辛抱強く守り続けた。
CB谷口とジェジエウが強く跳ね返し、GKソンリョンも的確にパンチングする。
シンプルなクリアが多かったが、それでも崩されることはなかった。
素晴らしいガンバにがっぷりとぶつかり、勝てたことは良かった。
次は中3日で鹿島戦(YLC GL #2)。
大胆にターンオーバーしつつ、良い結果を得たい。
■goal
48大島僚太(10)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 CKやクロスをパンチング。39分、宇佐美貴史(33)のシュートを止める。
山根視来(13) 5.5 最後までゴール前に攻め上がった。20分、自陣でのパスを相手に与える。
ジェジエウ(4) 7.0 速さと読みでカウンターを止める。シュートブロックも的確だった。
谷口彰悟(5) 7.0 安定して守備を統率し、正確なパスを供給する。80分、CKをヘッド。
登里享平(2) 6.5 落ち着きと技術の高さでチームに貢献する。旗手と三笘の良さを引き出す。
田中碧(25) 6.5 中央の狭いエリアでもしっかりパスを動かす。35分、78分とシュート。
脇坂泰斗(8) 5.5 45+1分、右からクロス。スピードを上げざるをえず、ボールを失った。
大島僚太(10) 7.5 ボールを散らしてガンバを追い込む。48分、鋭いシュートで決勝点。
家長昭博(41) 6.5 右サイドで押し込む。後半はインサイドハーフで攻撃の起点となる。
小林悠(11) 6.0 ボールを受けられず。27分にミドル。56分、CKをヘッドするがバー。
旗手玲央(30) 5.5 21分、79分とロングシュート。ガンバのパスコースを切り続けた。
■sub
HT(8)三笘薫(18) 6.5 ドリブルで攻撃を牽引する。1アシスト。良いプレーを増やしたい。
73(10)下田北斗(22) 6.0 80分、左CKを谷口に合わせる。ボールに強くプレスを掛ける。
73(30)守田英正(6) 6.0 広いエリアを駆け回る。79分、左サイドでポイントを作った。
85(11)ダミアン(9) 5.5 ロングボールを受けて、キープ。味方の押し上げを促した。
90+1(41)宮代大聖(20) 5.5 ガンバの最終ラインだけではなく、GKまでボールを追う。
■bench
安藤駿介(24) 車屋紳太郎(7)
■coach
鬼木達 6.5 拮抗していたゲームだったが、交代策でチームを活性化。勝利に導く。
■referee
福島孝一郎 6.5 両チームのプレーをむやみに妨げず、好ゲームを作り上げた。
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