2020/08/23

200823名古屋1-0川崎(J1 #12)

名古屋1-0川崎(豊田スタジアム, 18:00KO, 4,968人/5,000人)

C大阪戦(J1 #11)から中3日のアウェイ名古屋戦。
J1リーグでは10連勝。首位となっている。


先発は、C大阪戦から5人を変更する。
 車屋、守田、下田、ダミアン、三笘が新たに先発。
 登里、田中碧、大島、小林悠、旗手がベンチスタートとなる。
ベンチメンバーを含めた18人の顔触れは変わらない。

1週間前の札幌戦(J1 #10)と比べると、9人の先発が同じ。
 3トップのうちの2人、旗手が三笘に、宮代が家長に変わっている。


名古屋はJ1リーグ6勝2分2敗(1試合未消化)で暫定3位。
 11日前にはYLCで対戦してドロー。
 その結果、両チームとも決勝トーナメントに進出している。
  200812名古屋2-2川崎(YLC GL #3)

YLCは規定により出場できなかったFW金崎夢生(44)が先発する。
今シーズン、川崎から移籍したMF阿部浩之(11)は、ベンチ外。

■1st half
名古屋はゆっくりした立ち上がり。
強くプレスに来ることはないが、しっかりパスコースを切る。
攻撃は金崎のポストプレーを多用して、時間を作っていた。

川崎はいつものようにボールを回して、前に運ぶ。
5分、右サイドを山根が崩して、家長がマイナスのクロス。
 守田のシュートに続き、下田がシュートするが、ゴールライン上でクリアされる。
17分にも脇坂がドリブルで仕掛け、こぼれたボールを山根がシュート。

名古屋は26分から、4本連続CKでチャンスを作る。
 26分、金崎のクロスからガブリエル・シャビエル(10)のシュートをジェジエウがブロック。
 27分、マテウス(16)の右CKが直接ゴールに向かうが、ソンリョンが弾く。
32分、マテウスの右FKを前田直輝(25)がヘッドするが、ソンリョンがセーブ。

この時間帯を切り抜けると、川崎がボールを持つ。
 名古屋のプレスが弱まって、前後左右に揺さぶっていく。
 37分、山根のクロスを脇坂がフリーでシュート。

しかし、44分、名古屋がシンプルに逆襲する。
 マテウスの左クロスを金崎がヘッドで先制点を決めた。

■2nd half
川崎は大島、旗手を投入して勝負に出る。
 バイタルまでは押し込むことができたが、名古屋の強固なブロックを崩せない。
 PA内で決定機を作れないまま、時間が過ぎていった。

名古屋はボールを持てば、じっくりと時間を使っていく。
 川崎にプレスを仕掛けさせ、自陣に引き付けてからロングボールを入れる。
 ゆっくりとしたリスタートを交えて、体力を温存する。

川崎は1点ビハインドを追い掛けて、前からボールを追い掛ける。
 パスコースを封じられ、無理なパスを入れてはロストする。
 名古屋のカウンターで走らされていたこともあって、運動量が落ちる。
 セカンドボールへの動き出しも少なくなり、諦めるタイミングも早かった。

小林悠、田中碧、宮代を投入したが、状況は改善しない。
旗手4本、小林悠2本など、シュートは打てていたが、名古屋を崩し切れなった。

■summary
名古屋は強いプレスを仕掛けたYLCとは異なり、引いて守ってきた。
ロングボール主体の攻撃で、金崎のキープ力を上手く使った。
後半は時間を使うことを優先しながら、先制ゴールを守り切った。
3人しか交代させなかったが、最後まで川崎の選手よりも走れていた。

風間八宏前監督が築いたパスサッカーはベースとして残っている。
 川崎のプレスを上手くいなし、前にボールをつないでいた。
そしてフィッカデンティ現監督が守備を落とし込み、バランスが良くなった。
 守りを固めて、カウンターから勝ち点を狙うスタイル。
 FC東京や鳥栖の監督時代と似ていて、フィッカデンティらしさを感じた。


川崎は今シーズン初めての敗戦。
中断期間もあり、昨年11月の横浜FM戦(2019 J1 #33)以来、9か月ぶりの敗戦。
J1リーグの連勝は10で止まり、名古屋に勝ち点8差(1試合未消化)に迫られた。

ここまで攻撃を牽引してきた三笘が、左足首を負傷して交代。
長谷川や中村憲剛の復帰が遅れている中、三笘が長期離脱すると厳しくなる。

名古屋戦のあと、中2日でアウェイ神戸戦(J1 #24)が組まれる。
 ACLに出場している神戸のため、10月の日程が前倒しされたもの。
 神戸は今日の浦和戦(J1 #12)で大きくターンオーバーしている。
 その次の清水戦(J1 #13)も、中2日となっている。

厳しい状況だが、なんとか勝ち点を拾っていきたい。
出場時間をコントロールしながら、選手を入れ替えたい。
 今日はベンチ外だったが、山村や齋藤学、ジオゴ・マテウスも起用してほしいところ。

■goal
44金崎夢生(44)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 27分、32分と鋭い反応から素晴らしいセーブ。失点はノーチャンス。
山根視来(13) 5.5 17分、フリーでシュート。後半は相馬勇紀(27)の対応に手を焼いた。
ジェジエウ(4) 6.0 金崎と競り合う。26分、シュートブロック。90+1分、ロングシュート。
谷口彰悟(5) 5.5 44分、左クロスを触れず金崎にゴールを許す。これ以外、ミスはなかった。
車屋紳太郎(7) 5.5 左サイドを駆け上がり、クロスを供給。45+2分、横パスをミスする。
守田英正(6) 6.0 アンカーでバランスを取る。ファウルも多いが、厳しくチャージした。
脇坂泰斗(8) 5.5 17分、ドリブルで仕掛ける。37分、フリーでのシュートは浮いた。
下田北斗(22) 6.0 5分、決定的なシュート。20分にはロングシュート。良く動けていた。
家長昭博(41) 5.5 高い位置でボールを溜めたが、吉田豊(23)のマークを崩せなかった。
ダミアン(9) 5.5 2CBを引き寄せた。60分、守田のパスで抜け出したがシュートできず。
三笘薫(18) 5.5 鋭いドリブルもゴールまでは遠かった。73分、左足首を着地で捻り交代。

■sub
HT(8)大島僚太(10) 5.5 57分、マイナスの左クロス。ボールを持っても余裕がなかった。
HT(22)旗手玲央(30) 6.0 51分、52分、59分、75分と積極的なシュート。勢いがあった。
61(9)小林悠(11) 6.0 79分に旗手のパスからシュート。90+1分、ロングシュート。
70(41)田中碧(25) 5.5 前後左右に大きく動いた。78分、大島とワンツーからシュート。
73(18)宮代大聖(20) 5.0 三笘の負傷で右ウィングに入る。見せ場は作れなかった。

■bench
丹野研太(27) 登里享平(2)

■coach
鬼木達 5.0 ハーフタイムの脇坂と下田の交代は奏功せず。後半、運動量を落とした。

■referee
佐藤隆治 6.0 良いレフェリングだった。手を使ったプレーに厳しくジャッジ。

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