厳しい敗戦となったC大阪戦(J1 #25)から中2日。
代表ウィークとなって、YBCルヴァンカップ(YLC)が開催される。
YLCはACL出場のためシードされていて、準々決勝が初戦。
日本におけるVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の導入初戦。
2019シーズンは、YLC準々決勝以降に適用される。
名古屋との対戦となり、第1戦は等々力でのホームゲーム。
先発は、C大阪戦から7人と大きく変える。
GK新井、馬渡、山村、長谷川、脇坂、知念、ダミアンが先発する。
ベンチには、GK安藤、特別指定の三笘薫が入った。
田中碧はU22日本代表に選出されて不在。
ただ、YLCには21歳以下の選手を1名以上先発させるルールがある。
対象となる田中碧が代表に選ばれているため、適用は免除された。
名古屋とは、J1リーグで2試合を終えて1分1敗。
190517川崎1-1名古屋(J1 #12)
190810名古屋3-0川崎(J1 #22)
YLCのルールにより、18歳のDF藤井陽也(34)が先発する。
川崎は名古屋の高い最終ラインの背後を狙っていく。
ボランチやCBからのロングボールでチャンスを量産する。
1分に知念、3分にダミアン、11分に長谷川が抜け出した。
15分には、車屋のパスで知念が抜け出し、GKを制して先制ゴールを決める。
17分に知念、18分にダミアン、26分に脇坂が決定機を迎えた。
名古屋は防戦一方だったが、31分に藤井陽也を下げてFWジョー(7)を投入。
(YLCでは、21歳以下の選手を「先発」させれば良いので、早い時間での藤井の交代は可能)
エドゥアルド・ネット(21)とシミッチ(8)が、ゆっくりとパスを回す。
リズムを取り戻して、ボール保持の時間が長くなった。
■2nd half
川崎は45分、46分の守田、60分の下田と危険なミスが続いた。
名古屋は中央のジョーを目掛けて、左右からクロスを入れる。
正確なクロスが多かったが、谷口がジョーに身体を寄せて自由を与えない。
厳しい時間が続いていたが、61分。
名古屋の左CKのクリアを拾ったダミアンが、ドリブルで独走。
ラストパスに斜めに走り込んだ脇坂が、ダイレクトで貴重な追加点を決めた。
2点差となって、名古屋の攻勢も落ち着いた。
川崎は頑張ってコンパクトさを保ちながら、逃げ切った。
■summary
名古屋は練習の鳥かごのようなボール回しを披露。
ただ、パスでは崩せず、最後はジョーの頭を狙ってきた。
攻撃パターンが少なく、川崎にとって守りやすかった。
戻りながらの守備で崩されることが多かった。
前半、多くの決定機を与える。
1失点だけだったのが不思議なほど。
ラインを高く保つが、その裏に知念や長谷川に走り込まれる。
彼らを狙った意図のあるロングボールを入れられて、オフサイドも取れなかった。
川崎はターンオーバーしながらも、良い内容となった。
ボールを持ちすぎず、速攻を織り交ぜていく。
もちろん失敗もあったが、停滞感なく、楽しく観ることができた。
2トップのダミアンと知念が良い関係性を築く。
どちらかが前に走り出せば、もう一方が距離を置いて追いかける。
長谷川も大きなスペースを使って、左サイドにボールを呼んだ。
後半、名古屋に主導権を握られる時間帯もあった。
ミスでボールを失い、最終ラインを上げられず、苦しかった。
ただ、谷口と山村がジョーを抑え込み、中盤でもゆとりを与えなかった。
失点せず、2点のリードで中3日の第2戦を迎える。
上手に時間を使って、しっかり勝ち上がりたい。
■goal
15知念慶(20) 61脇坂泰斗(28)
■judge
新井章太(21) 6.0 61分には中谷進之介(20)、65分にはジョーのヘッドを防いだ。
馬渡和彰(17) 6.0 スペースを狙って走り込む。37分、66分、70分とクロスを入れる。
山村和也(34) 7.0 ハイボールを強く跳ね返し、ジョーを封じる。パスの起点になった。
谷口彰悟(5) 6.5 身体を当ててジョーに自由を与えなかった。74分、知念にラストパス。
車屋紳太郎(7) 6.5 少し内側で受け、3分、16分とロングボールを通す。1アシスト。
下田北斗(22) 6.0 パスを散らしていく。60分、バックパスを奪われて決定機を与える。
守田英正(6) 6.0 サイドへのロングボールを供給する。70分、奪ってからボレーシュート。
脇坂泰斗(28) 6.5 14分、26分にシュート。61分、難しいコースを打ち抜いて追加点。
長谷川竜也(16) 6.5 11分、決定機で倒されてFK獲得。スペースを突いてボールを呼ぶ。
知念慶(20) 7.0 1分、16分、74分に決定的シュート。ネットをしつこくマーク。1ゴール。
ダミアン(9) 6.5 1アシスト。3分、18分にも決定機があったが、ゴールを決められず。
■sub
78(28)阿部浩之(8) 5.5 右サイドのスペースを埋め、ボールを持てば有効に時間を使った。
78(20)小林悠(11) 5.5 86分、右の馬渡にロングボールを出し、その戻りを強烈なボレー。
90+2(16)家長昭博(41) 5.5 時間が短く、プレー機会は少なかった。
■bench
安藤駿介(24) マギーニョ(26) ジェジエウ(4) 三笘薫(32)
■coach
鬼木達 6.5 ターンオーバーを行いながら、結果を出す。最後は三笘薫を起用したかった。
■referee
村上伸次 6.0 VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)導入初戦にあっても、混乱せず、適切なジャッジだった。
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■おまけ
知念慶(20)。 お子さんの誕生を、自分のゴールと揺りかごで祝いました。 |