2019/12/08

191207札幌1-2川崎(J1 #34)

札幌1-2川崎(札幌ドーム, 14:00KO, 26,399人)

横浜Fマリノス戦(J1 #33)に敗れて中6日。
2019シーズンのJ1リーグ最終節。
3位鹿島と勝ち点3差、5位C大阪と勝ち点1差の4位に付けている。
1つでも上の順位でシーズンを終えたいところ。

12月の札幌には、すでに雪が積もっている。
昨年は厚別開催(2018 J1 #16)だったので、2年ぶりの札幌ドーム開催(2017 J1 #7)


先発は、マリノス戦と同じ11人。

ベンチには、GK新井、マギーニョと旗手怜央(33)が新たに入る。
旗手は順天堂大学4年生の特別指定選手で、初のベンチ入り。
静岡学園高校出身で、長谷川と同じ経歴を歩んでいる。

ベンチから外れたのはGK安藤、登里、長谷川の3人。


札幌は、J1リーグ8位。
川崎とは今シーズン2回対戦し、いずれもドローだった。
PK戦で惜しくも準優勝となったルヴァンカップ決勝の熱闘は、記憶に新しい。
 190614川崎1-1札幌(J1 #15)
 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★

■1st half
キックオフから川崎が攻勢に出る。
1分、右サイドを崩し、脇坂のクロスを小林が合わせて先制する。
ダイレクトパスと裏への走り出しが組み重なった美しいゴールだった。

4分にも小林の左クロスから、脇坂がフリーでシュート。
そして13分。脇坂がFKで直接ゴールを決め、あっという間に2点をリードする。
GKク・ソンユン(25)がコースを見誤り、逆サイドに動いてしまった。

札幌は前線からプレスに来るものの、ボールを奪えない。
川崎が抜け出すと、人数が少ない中盤では抑えられなかった。

札幌はいったん右で組み立てて、川崎の守備を寄せていく。
左サイドでフリーになった菅大輝(4)と福森晃斗(5)に展開し、クロスを入れた。
中央のチャナティップ(18)も、小気味良くボールを動かしていく。

34分、チャナティップの左クロスを宮澤裕樹(10)が頭で折り返す。
ルーカス・フェルナンデス(7)がGKソンリョンのニアを抜き、1点差とする。

札幌の戦術はシンプルだが防ぎにくい。
45分にもゴール前を2回ボールが横切る決定機を作った。

■2nd half
後半、ペトロヴィッチ監督らしく早い交代を仕掛ける。
55分にチャナティップが下がると、中盤が省略されていく。

札幌はやはり左サイド中心の攻撃。
菅が守田との1対1で縦を狙い、福森はアーリークロスを入れた。
ただ、CB谷口と山村がクロスを跳ね返し、決定機は作れない。
76分、鈴木武蔵(9)が抜け出したが、シュートは左に外れた。

川崎がボールを持っても、札幌は奪いに来ない。
するするとゴールに近づき、シュートを放った。
小林は58分、68分、71分、79分と多くのシュートを放つ。
82分の家長のシュートなど、GKク・ソンユンが素晴らしいセーブを見せた。

85分には旗手を左サイドに投入。
プレー機会は少なかったが、プロデビューを飾った。

■summary
札幌は1点を追う後半、クロスボール戦術を採った。
鈴木武蔵、アンデルソン・ロペス(11)に加え、ジェイ(48)も投入。
最前列にタワー型フォワードを並べて、放り込んでいった。

ゴール前からゴール前へ目まぐるしくボールが動いた。
川崎を自陣におびき寄せてシュートを打たせ、そこからカウンター。
しかし、単純な攻撃では川崎の守備ブロックを崩せなかった。

前半はチャナティップがバイタルで仕掛け、川崎を警戒させていた。
その分、左の菅、右のルーカスに余裕が生まれていた。
後半、中盤でボールを動かすことが減り、サイド攻撃は単調となった。
パワープレイを仕掛けるタイミングが早かったかもしれない。














川崎は2点を決め、さらに多くの決定機があった。
3点目を決められず、余裕のある展開にはできなかった。
とはいえ、最後まで集中して守り、勝利で終えることができた。

何度も攻められた右サイドでは、家長のボールへの寄せが遅かった。
守田は1人で奮闘していたが、菅のクロスを許していた。

後半は札幌に付き合って、攻め急いでしまった。
ゆっくりボールを保持して、試合を落ち着かせたかったところ。


2019シーズンが終了した。
3位鹿島が勝利したため、J1リーグ4位となった。
8月と9月に失速し、3連覇を逃したが、よく持ち直した。


■goal
34ルーカス・フェルナンデス(7)
1小林悠(11) 13脇坂泰斗(28) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 75分、決定的なシュートを止める。安定してクロスボールをセーブ。
守田英正(6) 6.0 菅に苦しんだが、粘った。26分、家長へスルーパス。66分、知念へクロス。
山村和也(34) 7.0 クロスボールを何度も何度も地道に跳ね返した。28分、左CKをヘッド。
谷口彰悟(5) 7.0 ラインを上げる。40分、決定機をブロック。89分、菅のクロスをクリア。
車屋紳太郎(7) 6.5 フェルナンデスとマッチアップ。攻守ともに互角以上に渡り合った。
田中碧(25) 6.0 ミスが少なかった。40分のロストで決定機を許す。51分、77分にシュート。
大島僚太(10) 5.5 技術の高さは見せるが、スプリントが少ない。79分、ロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 ボールに寄せなかった。終盤はタックルやキープで逃げ切りに貢献した。
脇坂泰斗(28) 6.5 FKで1ゴール、右クロスで1アシスト。4分と42分に決定機を迎えた。
阿部浩之(8) 6.0 左サイドを危なげなく守っていた。52分、ループはGKが触りバーに当たる。
小林悠(11) 6.5 電光石火の先制ゴール。後半になると多くのシュートを積極的に放った。 

■sub
59(28)知念慶(20) 5.5 68分、77分とポストプレー。72分、ターンからシュート。
85(8)旗手怜央(33) 5.5 デビューを飾る。左ウィングに入ったが、プレー機会は少なかった。
90+1(11)ダミアン(9) 5.5 ロスタイムに登場。強い体幹を活かして時間を費やした。

■bench
新井章太(21) マギーニョ(26) ジェジエウ(4) 下田北斗(22)

■coach
鬼木達 6.0 押される時間帯も多かったが、逃げ切った。右サイドは早くケアしたかった。

■referee
小屋幸栄 5.5 川崎寄りのジャッジ。ただ、結果には影響がなかった。

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■おまけ

85分、旗手怜央(33)がデビュー。

家長昭博(41)。
周りの選手は感傷的になっていましたが、超然と引き上げていきました。

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督と野々村芳和社長。
ミシャの2シーズン目でルヴァン準優勝。
良いサイクルだと思います。