2019シーズンの川崎フロンターレ。
1回目の各種ランキングに続いて、2回目は選手別の平均採点を見ていく。
J1リーグのベストイレブンには誰も選出されていない(2012年以来)。
50試合のプレー時間の合計は、4,872分。
この時間には、前後半及び延長のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムは、www.football-lab.jp やフロンターレ公式サイトを参考に独自に算出。
exdrives★★★ における採点から、出場時間に照らし各選手の平均採点を計算した。
チーム全体の平均採点は、5.943点。
(2018年5.883点、2017年6.036点、2016年6.028点、2015年6.014点、2014年5.870点)。
昨年よりもACLやYLCで良い結果を残したことを反映している。
ルヴァンカップ決勝(YLC Final)の表彰式。 中に着込んだ19番のユニフォームを指差す阿部浩之。一緒にめくる脇坂泰斗。 齋藤学はこの試合を欠場していました。 |
GK、DF、MF、FWの4ポジション別に、出場時間順に並べた。
ポジションは登録上のものでなく、実態に合わせた。
2019シーズンはほとんどが4バックで、サイドバックはDFに含めている。
長谷川と齋藤学は、ウィングでの出場が多かったが、FWに含めた。
なお、移籍情報は随時更新します。
■goal keeper
チョン・ソンリョン(1) 36試合3,427分出場 平均採点5.83 ベンチ12試合
4シーズン目。夏場以降、調子を落とし、新井章太にポジションを奪われる。
リスタートではロングキックが多く、パスをつなげなかった。
新井章太(21) 15試合1,445分出場 平均採点6.12 ベンチ34試合
YLCでは全5試合に出場。札幌戦(YLC Final)でPK戦で2本止めて勝利を導く。
9月14日の磐田戦(J1 #26)以降、GKのレギュラーを奪取した。
(2020シーズン 千葉(J2)へ完全移籍)
安藤駿介(24) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ3試合
第3キーパーとしてベンチ入りが3試合。出場はなかった。
7月10日の練習中に右手第2指中節骨を骨折。5~6週間程度の離脱となった。
馬渡洋樹(36) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ1試合
(2019年7月 愛媛(J2)から2020年1月までの期限付き移籍で加入)
藤嶋と安藤の負傷に伴い、愛媛から期限付き移籍で加入。
出場はなかったが、チェルシー戦(PSM)でベンチ入りを果たした。
(2020シーズン 愛媛(J2)から完全移籍で加入)
藤嶋栄介(23) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ0試合
(2019シーズン 山口(J2)から2020年1月までの期限付き移籍で加入)
出場もベンチ入りもなかった。
6月28日、練習中に右膝前十字靭帯を損傷。7か月程度の離脱となった。
(2020シーズン 山口(J2)から完全移籍で加入)
■defender
谷口彰悟(5) 45試合4,279分出場 平均採点5.97 ベンチ1試合
今シーズンもチームで最多の出場時間かつ最多の出場試合数。
蔚山現代戦(ACL GL #3)ではヒザを痛めて途中交代し、続くJ1リーグ2試合を欠場。
名古屋戦(J1 #22)はイエロー2枚、YLC札幌戦(YLC Final)は1発レッドで退場した。
車屋紳太郎(7) 39試合3,391分出場 平均採点5.68 ベンチ3試合
左SBだけでなく、チーム事情により右SBや左CBでもプレーする。
守備ではスピードを活かしていたが、攻撃では突破を仕掛けることが少なかった。
登里享平(2) 37試合3,039分出場 平均採点5.80 ベンチ6試合
左SBと右SBで出場。気の効いたポジショニングでパスワークを下支えした。
疲労の蓄積で夏場はパフォーマンスを落とす。右SBでは車屋よりも良かった。
山村和也(34) 29試合1,858分出場 平均採点6.07 ベンチ15試合
(2019シーズン C大阪(J1)から完全移籍で加入)
トップ下、ボランチ、CBと多くのポジションで起用される。
ジェジエウが離脱したYLC名古屋戦第1戦(YLC QF #1)以降、右CBで先発。
プレーの予測と186cmの身長を活かして、劣勢にあっても冷静に守り続けた。
馬渡和彰(17) 23試合1,687分出場 平均採点5.69 ベンチ4試合
(2019シーズン 広島(J1)から完全移籍で加入)
右SBのポジションを掴むが、離脱も多かった。神戸戦(J1 #9)で直接FKを決める。
10月9日の鹿島戦(YLC SF #1)で左膝外側半月板を損傷。3か月程度の離脱となった。
(2020シーズン 湘南(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
ジェジエウ(4) 17試合1,672分出場 平均採点6.24 ベンチ7試合
(2019シーズン パラナ・クルーベ(BRA)から2020年1月までの期限付き移籍で加入)
初出場は5月3日の仙台戦(J1 #10)と遅かったが、右CBのレギュラーとして活躍。
しかし、9月5日の練習で右内転筋を肉離れ。全治6週間で、復帰後の出場はなかった。
(2020シーズン パラナ・クルーベ(BRA)から完全移籍で加入)
奈良竜樹(3) 14試合1,277分出場 平均採点6.11 ベンチ3試合
4月26日、練習中の左膝内側側副靭帯損傷と内側半月板損傷により、4か月程度の離脱。
11月2日の広島戦(J1 #30)で復帰したが、復帰後の出場はこの試合だけとなった。
(2020シーズン 鹿島(J1)へ完全移籍)
マギーニョ(26) 15試合982分出場 平均採点5.70 ベンチ6試合
(2019シーズン ヴィラ・ノヴァFC(BRA)から完全移籍で加入)
右SBで出場したが、機会は限られた。守備でのポジションが周りと合わなかった。
大分戦(J1 #13)、広島戦(J1 #30)の決勝ゴールなど、印象的な活躍もあった。
(2020シーズン 横浜FC(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
舞行龍ジェームズ(29) 7試合664分出場 平均採点5.50 ベンチ4試合
4月から5月にかけて6試合出場。谷口と奈良の負傷欠場をバックアップする。
7月3日の明治大学戦(天皇杯 R64)の出場を最後に、古巣の新潟(J2)に復帰した。
(2019年8月 新潟(J2)へ完全移籍)
■midfielder
家長昭博(41) 38試合3,282分出場 平均採点5.97 ベンチ3試合
2018年のJ1リーグMVPも、パフォーマンスが上がりきらなかった。
試合終盤のスプリントはすごいけど、それまでの動きは少なかった。
守田英正(6) 35試合3,039分出場 平均採点5.76 ベンチ5試合
6月17日、道路交通法違反で検挙され、クラブから1試合出場停止処分を受ける。
フル代表にも選ばれていたが、パフォーマンスを落とし、成長曲線が止まった。
田中碧(25) 32試合2,723分出場 平均採点5.95 ベンチ10試合
溌剌としたプレーでボランチのポジション争いに食い込み、序列を上げていった。
5月にU22代表、12月にフル代表に初選出。Jリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。
阿部浩之(8) 35試合2,335分出場 平均採点6.22 ベンチ3試合
守備での献身性は変わらなかった。出場時間は少なかったがJ1リーグで7ゴール。
YLC鹿島戦第1戦(YLC SF #1)、YLC札幌戦(YLC Final)など、重要なゴールが多かった。
(2020シーズン 名古屋(J1)へ完全移籍)
大島僚太(10) 26試合2,178分出場 平均採点6.11 ベンチ1試合
横浜FM戦(J1 #3)と名古屋戦(J1 #22)で先発が発表されながらも、アップ中に負傷。
YLC鹿島戦第1戦(YLC SF #1)のような圧倒的なプレーもあったが、離脱が多かった。
中村憲剛(14) 29試合2,079分出場 平均採点5.72 ベンチ3試合
運動量は目に見えて少なくなってきたが、戦術眼でカヴァーする。
パスミスが増えて、決定的な仕事は減った。広島戦(J1 #30)で負傷、長期離脱する。
下田北斗(22) 23試合1,698分出場 平均採点6.22 ベンチ9試合
加入2年目。豊富な運動量で夏場の暑い時期にボランチを支える。
YLC札幌戦(YLC Final)は出場がなかったが、YLC準々決勝と準決勝の4試合で大きく貢献。
脇坂泰斗(28) 29試合1635分出場 平均採点6.11 ベンチ8試合
ゴールを決める力を発揮しながら、出場時間を伸ばしていった。
シーズン終盤にはトップ下でレギュラーを獲得。欠かせない戦力に成長した。
鈴木雄斗(27) 8試合395分出場 平均採点5.64 ベンチ6試合
加入2年目。3月から4月にかけて右SBで出場するが、その後は出番を失う。
馬渡和彰が復帰すると出番を失い、7月にG大阪に期限付き移籍した。
(2019年7月 G大阪(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍)
(2020シーズン 松本(J2)へ2021年1月までの期限付き移籍)
カイオ・セザール(44) 2試合95分出場 平均採点5.5 ベンチ3試合
松本戦(J1 #5)でデビューして、蔚山現代戦(ACL GL #3)でフル出場。
ボランチとしてスケールの大きさを感じさせたが、出場は2試合だけだった。
(2019年6月 長崎(J2)へ2020年1月までの期限付き移籍)
(2020シーズン 長崎(J2)へ2021年1月までの期限付き移籍)
原田虹輝(31) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ1試合
(2019シーズン 昌平高校から加入)
出場機会はなかった。チェルシー戦(PSM)でベンチ入りを果たした。
FC東京戦(J1 #19)。 FC東京のディエゴ・オリヴェイラ(9)が倒れ込んで、川崎のゴール裏からブーイングが起きる。 しかし、齋藤学(19)がブーイングを止めるように合図していました。 |
■forward
小林悠(11) 43試合3,167分出場 平均採点5.91 ベンチ3試合
ダミアンと負担を分かち合いながら、エースとして十分に活躍した。
J1リーグ13、天皇杯1、ACL1、YLC札幌戦(YLC Final)2と17ゴールを決めた。
長谷川竜也(16) 37試合2,166分出場 平均採点6.09 ベンチ6試合
左ウィングで圧倒的な攻撃力を見せる。J1リーグで5ゴールを決めた。
囲まれても余裕を持ってボールキープして、味方の押し上げを促した。
レアンドロ・ダミアン(9) 39試合2,154分出場 平均採点6.15 ベンチ10試合
(2019シーズン SCインテルナシオナル(BRA)から完全移籍で加入)
素晴らしい決定力でFXSC浦和戦とチェルシーFC戦(PSM)で決勝ゴール。
清水戦(J1 #11)のバイシクルも度胆を抜かれた。秋以降、決定機を外しがちとなった。
J1リーグ9、ACL1、天皇杯1、YLC1とまんべんなく決め、合計14ゴール。
知念慶(20) 31試合1,460分出場 平均採点5.97 ベンチ11試合
4試合連続ゴールでエースの座を掴みかけたが、その後はベンチが多くなった。
J1リーグ5、ACL1、YLC1で合計7ゴール。高いクオリティを示した。
(2020シーズン 大分(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
齋藤学(19) 24試合1,401分出場 平均採点5.93 ベンチ7試合
加入2年目。ボールを失う仕掛けが少なくなった。左だけでなく右でも活躍する。
ヒザの状態と相談しながら欠場することもあったが、出場すれば結果を出した。
宮代大聖(30) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ3試合
(2019シーズン ユースから昇格)
J1リーグ2試合、天皇杯1試合でベンチ入りするが、デビューできなかった。
7月に山口(J2)へ期限付き移籍。J2リーグで19試合(2得点)、天皇杯1試合に出場した。
(2019年7月 山口(J2)へ2020年1月までの期限付き移籍、2020シーズン 復帰)
YLC名古屋戦第1戦(YLC QF #1)。 初の公式戦ベンチ入りを果たした三笘薫(32)。 ユース時代に川崎の監督だった風間八宏監督と握手。 |
(特別指定)
三笘薫(32) 1試合10分出場 平均採点5.00 ベンチ1試合
6月に特別指定。ユース出身、筑波大学4年生。
2018年7月に加入内定。2018年、2019年も特別指定。
YLC名古屋戦第1戦(YLC QF #1)でベンチ入り、第2戦(YLC QF #2)でデビューした。
(2020シーズン 新規加入)
旗手怜央(33) 1試合9分出場 平均採点5.50 ベンチ0試合
6月に特別指定。順天堂大学4年生。
2018年7月に加入内定。2018年も特別指定。
最終節札幌戦(J1 #34)でデビューした。
(2020シーズン 新規加入)
イサカ・ゼイン(35) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ2試合
4月に2020年からの加入内定、8月に特別指定。桐蔭横浜大学4年生。
チェルシー戦(PSM)と広島戦(J1 #30)の2試合でベンチ入り。
(2020シーズン 新規加入)
(2種登録) ※出場なし
宮城天 0試合0分出場 平均採点- ベンチ0試合
8月に2種登録。背番号なし。トップチームの練習には原則合流しない。
(2020シーズン ユースから昇格、富山(J3)へ2021年1月までの期限付き移籍)
有田恵人 0試合0分出場 平均採点- ベンチ0試合
8月に2種登録。背番号なし。トップチームの練習には原則合流しない。
(2020シーズン 中央大学へ進学)
■rental
ポープ・ウィリアム
(2019シーズン 大分(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍)
(2020シーズン 岡山(J2)へ2021年1月までの期限付き移籍)
タビナス・ジェファーソン
(2019シーズン 岐阜(J2)へ2020年1月までの期限付き移籍)
(2020シーズン G大阪(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
三好康児
(2019シーズン 横浜FM(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍→8月契約解除)
(2019年8月 ロイヤル・アントワープFC(BEL)へ2020年6月までの期限付き移籍)
赤﨑秀平
(2019シーズン 名古屋(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍)
(2020シーズン 仙台(J1)へ完全移籍)
■coach
鬼木達 平均採点5.81
最も高く評価(7.5)したのは、逆転勝利したYLC鹿島戦第1戦(YLC SF #1)。
逆に最も低い評価(3.5)は、2トップを続けて失点を重ねた天皇杯神戸戦(天皇杯 R16)。
(2018年5.72、2017年6.12)
■referee
平均採点5.70
(2018年5.71、2017年5.72、2016年5.69、2015年5.61)
109,600views