2019/07/20

190719川崎1-0チェルシーFC(PSM)

川崎1-0チェルシーFC(日産スタジアム, 19:00KO, 61,012人)

チェルシーFC(ENG)との「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2019」。
J1リーグに1週間の中断期間を設定し、開催された。

会場は等々力ではなく、日産スタジアム。
金曜日でもチケットは完売となり、61,012人が入場した。

欧州クラブとの対戦は、ボルシア・ドルトムント戦(2015 PSM)以来。
そのドルトムントとの対戦は、0-6で粉砕された。


先発は、FC東京戦(J1 #19)から2人を変更する。
守田が右SBに、家長がトップ下に入る。
車屋はベンチ外となり、中村はベンチスタートとなった。

ベンチ入りは13人。選手交代は9人まで可能。
高卒新人の原田虹輝(31)、7月12日に愛媛FC(J2)から期限付移籍してきたGK馬渡洋樹(36)、特別指定(桐蔭横浜大学4年)のイサカ・ゼイン(35)が入った。


チェルシーFCは、2018-19シーズンのプレミアリーグで3位。
UEFAヨーロッパリーグで優勝し、EFLカップでは準優勝だった。
2019-20シーズン前のPSMとして来日した。

■1st half
立ち上がりは川崎がボールを持つことができた。
10分には登里のクロスから、家長がボレーシュート。

チェルシーは10分ほどで川崎のプレスに慣れる。
フリーの味方にゆっくりパスをつなぎ、少しずつゴールに近づく。
15分と29分にペドロ(11)、17分にミシー・バチュアイ(23)、34分にケネディ(16)と多くのシュートを放った。
いずれも決定的な場面ではなかったが、チェルシーが攻め続けた。

川崎はチェルシーのプレスに苦しむ。
前に運べないまま、すぐにボールを渡してしまう時間が長く続く。
やっと45分、速攻から家長が左足でシュートすることができた。

■2nd half
川崎はハーフタイムで5人を交代する。
前線は4人とも交代させて、ダミアン、知念、脇坂、長谷川を入れる。
さらに右SBに、久々の登場となる馬渡和彰を入れた。

チェルシーも時間経過とともに適宜交代を挟む。
川崎の最終ラインが重くなり、チェルシーに押し込まれた。
チェルシーのプレスは厳しいままで、川崎はパスをつなげない。

65分、GK新井が投入されると、直後に2つのビッグセーブ。
70分、ケネディとの至近距離の1対1を止め、73分、ジルー(16)のFKを弾き出した。

川崎は押されつつも、前半よりはチャンスを作った。
55分、知念の右クロスをダミアンがヘッドで合わせる。

終盤には、連続して決定機を作り出す。
まずは85分、馬渡和彰の右クロスをダミアンがヘッドでバーに当てる。
86分、山村のミドルはGKウィリー・カバジェロ(13)がビッグセーブ。
続くCKの流れから、中村のふわっとしたクロスをダミアンがヘッドで押し込んだ。

■summary
チェルシーは始動したばかり。
運動量は少なかったが、高い技術を見せてくれた。
トラップやパスが上手いことはもちろん、ポジショニングも的確だった。

決定機は70分のケネディくらいだったが、チャンスは多かった。
GKカバジェロも、DFダヴィド・ルイス(30)も素晴らしかった。


川崎はチェルシーのプレスに最後まで苦しんだ。
パスコースを封じられ、中盤のスペースも埋められて、逃げ場がなかった。
J1リーグやACLでは見たことがないほど、簡単にボールを奪われた。

それでもいい時間帯も作れてはいた。
鋭くサイドをえぐってから、PAエリアにボールを入れる。
9人が入れ替わっても、クオリティを保てていた。

川崎の現在の到達点を確認することができた試合。
プレシーズンとはいえ、チェルシーの選手たちは上手かった。
それでも、ドルトムントとの試合のように何もできない訳ではなかった。
チェルシーとの差は大きいが、高い水準を目指して、これからも質を極めていきたい。

次は中7日でホーム大分戦(J1 #20)。
厳しいポジション争いを続けて、良い内容を続けたい。

■goal
87ダミアン(9) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 難しい局面は少なかった。安定したキャッチとリスタートを見せた。
守田英正(6) 6.0 前半右SB、後半ボランチ、最後は左SBに動いた。守りはまずまず。
ジェジエウ(4) 7.5 強く早い守備でチェルシーの強力なFWを防ぎ切った。完璧だった。
谷口彰悟(5) 7.0 鋭いダイレクトパスをサイドに出す。下がり気味のラインを押しとどめる。
登里享平(2) 6.0 齋藤と長谷川を使っていく。36分、ゴール前のバチュアイからクリア。
下田北斗(22) 5.5 大きく動かず、パスをつなぐ。33分、パスミスで危ない場面を与えた。
田中碧(25) 6.0 プレスを受けても、的確な判断ができていた。落ち着いてパスを散らす。
阿部浩之(8) 6.0 素早いプレスバックで攻撃を遅らせた。スペースも埋めて守っていた。
家長昭博(41) 5.5 10分にボレー、45分にミドルシュート。上手くキープできなかった。
齋藤学(19) 5.5 4分、27分に左からクロスを入れる。25分、中央をドリブルで突破。
小林悠(11) 5.5 懸命にプレスを仕掛けても、かわされた。チャンスに絡めなかった。

■sub
HT(11)ダミアン(9) 7.0 角度がないヘッドをGK足元を狙って決勝ゴール。高さが効いた。
HT(22)馬渡和彰(17) 5.0 プレスを受けるとボールを失った。85分、右からのクロス。
HT(19)長谷川竜也(16) 6.0 左サイドでボールを待ち受ける。51分、83分と左クロス。
HT(8)脇坂泰斗(28) 5.5 右ウィングで出場。内側に入りパスを受ける。54分、スルーパス。
HT(41)知念慶(20) 5.5 ダミアンの周囲を衛星的に動く。53分、55分とサイドからクロス。
65(25)山村和也(34) 5.5 ボランチに入る。86分、短い振りから強烈なミドルシュート。
65(1)新井章太(21) 7.0 投入直後の70分、73分とビッグセーブを披露。素晴らしかった。
82(2)中村憲剛(14) 6.5 ボランチで出場。87分、ふわっとしたボールで決勝アシスト。
90+2(6)マギーニョ(26) 5.5 終了間際に右SBで登場。プレー機会は少なかった。

■bench
馬渡洋樹(36) 舞行龍(29) 原田虹輝(31) イサカ・ゼイン(35) 

■coach
鬼木達 6.5 多くの選手を試しつつ、良い内容を見せた。最終ラインは長く使いすぎ。

■referee
西村雄一 6.5 強い接触でも正当なチャージであれば吹かなかった。良いジャッジ。

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