2022/10/30

221029川崎2-1神戸(J1 #33)

川崎2-1神戸(等々力, 15:00KO, 22,110人)

J1リーグは残り2節となり、最後の等々力開催。
 京都戦(J1 #32)から中16日での神戸戦。
 天皇杯とルヴァンカップの決勝を挟み、日程が空いた。
 なお、天皇杯は甲府(J2)、ルヴァンカップは広島(J1)が優勝している。


先発は、京都戦から3人が変わる。
 新たに車屋紳太郎、出場停止明けのシミッチ、負傷していたGKソンリョンが先発する。
 GK丹野、チャナはベンチスタート、山村はベンチ外となる。

ベンチには、ジェジエウと大島、知念慶が入った。
 GK安藤、瀬古樹、永長、宮城天が外れている。


神戸は、J1リーグで11勝7分14敗の10位。
 6月29日に監督に就任した吉田孝行が指揮を執る。
 降格圏に低迷していたが、直近で5連勝を飾り、順位を上げている。

GK坪井湧也(28)は、プロデビュー戦となる。
 前川黛也(1)と飯倉大樹(18)のアクシデントで先発のチャンスを得た。

アウェイでは、川崎が勝っている。
 220518神戸0-1川崎(J1 #11)

■1st half
神戸はGK坪井湧也からビルドアップを図る。
 ただ、CB菊池流帆(17)と小林友希(3)から先にパスをつなげない。
 パスコースを消され、ボランチの山口蛍(5)と大崎玲央(25)に自由が少なかった。

川崎は左右に動かしながら、神戸をゆっくり押し込んでいく。
 CB谷口と車屋に対するプレスが緩く、簡単に前に運べた。

14分、18分には小林悠がシュート。
20分、家長がふわりとした右クロスを入れる。
 菊池とRSB山川哲史(23)がクリアする前に、マルシーニョがトラップ。
 GKの前でターンしてコースを作り、先制ゴールを決めた。

36分、小林悠が菊池からポールを奪って独走する。
 GK坪井と1対1となるが、上手く外に誘導されてしまった。

神戸は右サイドの武藤嘉紀(11)と左の汰木康也(16)が高い位置に入り込む。
 ただ、攻撃は単発にとどまり、チャンスを作れない。

■2nd half
後半に入ると、川崎の運動量が顕著に落ち始める。
 体力差によって球際で勝てなくなり、神戸に押される。

49分、大迫勇也(10)のスルーパスから山口蛍がGK1対1となる。
 ただ、スピードが上がりすぎてシュートに余裕がなく、GKソンリョンが止めた。
50分、山川の右クロスを汰木がシュートするが、ソンリョンがキャッチ。

そして51分、脇坂が不用意に与えた中央からのFK。
 小林祐希(49)が見事な弾道で、同点ゴールを決めた。

ドローでは優勝の可能性が残らない川崎は、ここから反撃する。
 59分、橘田とのワンツーからの山根のシュートは、左ポストを叩く。
 さらに62分、大島を投入してギアを上げていく。

68分、山根の右クロスをマルシーニョがヘッドするが、GK坪井がセーブ。
69分、右から崩した山根のシュートも、GK坪井が止める。

79分、橘田の縦パスを小林悠がポストプレー。
 CB小林友希が背後から倒してFKを獲得するが、VAR判定でPKとなった。
84分、家長がGK坪井に触られながらもPKを決め、勝ち越した。

ロスタイム5分が終わるまで、神戸の攻撃を耐えていく。
 ボールを運べなくなり、自陣から大きなクリアを続けて凌ぎ切った。

■summary
神戸は前半、川崎に圧倒されてしまう。
 守備の時間が長くなるが、菊池と小林友希を中心として1失点にとどめる。

後半スタートからラッシュを仕掛けて、川崎を押し込む。
 決定機を作りながら、51分、小林祐希の直接FKで同点に追い付いた。

同点となってからは、少しペースを落とした。
 汰木や小林祐希が交代するときにも、ゆっくり時間を使った。
 良い攻撃ができていたので、畳みかけていれば勝機はあったと思われる。
 ただ、消化試合ということもあり、無理せずドローを狙ったのかもしれない。


GK坪井湧也(28)。デビュー戦。

チャナティップ(18)とアンドレス・イエニスタ(8)。

チャナティップ(5)と槙野智章(14)。

川崎は、84分の家長のPKで勝利を掴んだ。
 同点とされてから、決定的なシュートを放ちながらも、なかなかゴールが決まらない。
 少しずつ時間がなくなっていったが、焦らずに攻撃を続けていった。

シーズン最終盤となって、多くの負傷者が回復して復帰した。
 この試合では、GKソンリョン、ジェジエウ、大島、知念が戻っている。
 戦力が揃い、鬼木監督の選手起用にも選択肢が増えてきた。

次は中6日、シーズン最終戦のFC東京戦(J1 #34)。
 首位横浜Fマリノスとは、勝ち点2差の2位を保っている。
 できることは、目の前の試合に勝つことだけ。
 ベストを尽くして、静かに結果を待ちたい。

■goal
20マルシーニョ(23) 84PK家長昭博(41) 
51小林祐希(49)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 23分、キックミス。49分に山口蛍、57分に大迫との1対1を見事なセーブ。
山根視来(13) 6.5 6分、12分、44分に右クロス。汰木への対応が続く。59分、69分にシュート。
谷口彰悟(5) 6.5 リスクを最小限にとどめた。22分、カウンターを浴びるが汰木を外に誘導する。
車屋紳太郎(7) 6.5 クロスをクリアし、ドリブルで動かして組み立てる。LSBでは縦に仕掛けた。
登里享平(2) 6.0 機を見たオーバーラップ。武藤を抑えるが、大迫へのハイボールに苦しんだ。
シミッチ(6) 6.0 41分、ロングシュート。余裕を持ってパスを繰り出す。54分、ボールカット。
脇坂泰斗(14) 6.0 29分、右クロス。中盤をドリブルで持ち上がり、シンプルにパスを出した。
橘田健人(8) 7.0 29分、CKの戻りをミドル。ボールカットを繰り返して、神戸を封じ込めた。
家長昭博(41) 7.0 右サイドを制圧。1アシスト。84分、大きな重圧の中、PKで決勝ゴール。
小林悠(11) 6.0 裏を狙い続ける。14分、18分にシュート。36分には決定機。79分、PK奪取。
マルシーニョ(23) 6.5 20分に1ゴール。68分、ヘッド。4分、17分、75分、77分に左クロス。

■sub
62(6)大島僚太(10) 6.0 細かいタッチで前を向き、球際も強い。90+4分、シュートブロック。
71(14)知念慶(20)  5.5 75分、マルシーニョへスルーパス。90+1分、競り勝ってFKを獲得。
71(2)ジェジエウ(4) 6.0 前に出てハイボールを跳ね返す。77分、大島のクロスをヘッド。
87(23)遠野大弥(19) 6.0 90+2分、PA内まで持ち込んでシュート。強引だが時間を費す。

■bench
丹野研太(27) 小塚和季(17) チャナ(18)  

■coach
鬼木達 6.5 豊富なベンチメンバーを活かし、逆転勝利に導いた。

■referee
谷本涼 5.0 コンタクトプレーの判定が一貫せず、安定しなかった。PK判定は妥当。

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AT+0+5