J1リーグ最終節、第40回多摩川クラシコ。
神戸戦(J1 #33)から中6日で、チケットは完売となった。
首位横浜Fマリノスとは勝ち点2差の2位。
他力だが、優勝の可能性を残している。
3位広島とは勝ち点9差で、すでに2位以上は確定した。
先発は、神戸戦から1人だけが変わる。
新たにジェジエウが先発し、車屋紳太郎がベンチに回る。
ベンチには新たに山村が入り、チャナが外れた。
FC東京は、J1リーグで14勝7分12敗の6位。
LSBバングーナガンデ・佳史扶(49)が累積警告で出場停止。
塚川孝輝(35)は、7月22日に川崎から完全移籍した。
FC東京ではレギュラーを確保していて、今日もIHで先発する。
等々力での開幕節は、川崎が勝っている。
220218川崎1-0FC東京(J1 #1)
■1st half
FC東京はCBまで深く鋭いプレスを仕掛けてくる。
川崎は前進を阻まれていたが、徐々に抜け出してチャンスを作る。
8分、山根の右クロスを橘田がヘッド。
11分、家長の右クロスを小林悠がヘッド。
19分、マルシーニョがゴールに向かってドリブルする。
パスを渡された脇坂が、トラップからそのままミドルシュート。
GKヤクブ・スウォビィク(24)の長い手が届かないゴール右隅に決まった。
川崎のペースが続いていたが、29分。
塚川がアダイウトンをロングボールで走らせる。
GKソンリョンの飛び出しが遅くなり、アダイウトンに足をかけてレッドカード。
10人となってからは押し上げることができず、防戦一方。
FC東京の両SBが高く上がり、多くのクロスを入れてくる。
苦境に陥るが、ジェジエウを中心に根気良く跳ね返していった。
■2nd half
LSBに車屋紳太郎を投入し、守備の再構築を図った後半。
しかし、47分、塚川の右クロスをクリアしきれず、アダイウトンがゴール。
あまりにも早い時間に同点に追い付かれてしまった。
川崎は数的不利の中、攻めなくてはならない状況となる。
引き続き守備を固めつつ、少しずつ押し上げて人数をかけていく。
61分、川崎がプレスを仕掛けると、FC東京がバックパス。
橘田がゴールライン際まで森重真人(3)を追いかけ、ボールを奪う。
すかさず中央にクロスを入れると、マルシーニョがダイレクトでゴール。
多くないチャンスを活かしてリードを奪うと、再び川崎は引いて守る。
FC東京のクロスが飛び交うようになり、ギリギリの攻防が続く。
74分、紺野和也(17)の右クロスをファーの渡邊凌磨(23)が折り返す。
中央で待ち受けるアダイウトンが渾身のヘッドで、FC東京が同点に追いついた。
その直後のキックオフから、全体を押し上げて、PAに近づく。
横に揺さぶってから、最後に車屋紳太郎が左クロスを入れる。
知念慶がニアに飛び込むと、流れたボールが渡邉凌磨に当たってオウンゴール。
3度目のリードとなった川崎は、集中して守りに入る。
80分に山村を入れて3バックを組み、FC東京のクロスを跳ね返す。
大島、家長、知念のキープで、ゆっくり時間を進めていった。
■summary
FC東京は、GKソンリョンが退場するまでは劣勢だった。
29分に数的有利になってから、川崎をハーフコートに押し込んだ。
両サイドからクロスを入れて、セカンドボールを回収して攻撃を繰り返す。
CFルイス・フェリッピ(22)に有効なクロスは届けられなかったが、アダイウトンが47分と74分の2度、同点ゴールを決めた。
川崎を追い詰めても、勝つことはできなかった。
61分の失点シーンで、森重はキープせずクリアすべきだった。
仮に川崎にスローインを与えたとしても、大きな脅威にならなかったと思われる。
リスク管理を徹底できなかったことが、敗因となってしまった。
逆に75分の渡邊凌磨(23)のオウンゴールは、アンラッキーなもの。
川崎に押し込まれ、車屋のクロスも絶妙で、避けることは難しかった。
塚川孝輝(35)は、中盤から長短のパスを繰り出した。
川崎時代は狭いエリアでのプレーが多く、タッチの乱れがボールロストにつながった。
FC東京では周囲にスペースが大きく、のびのびとプレー。
守備でも貢献していて、塚川の特長が活きていた。
FC東京の最終戦セレモニー。 |
川崎は勝つために最適の試合運びを続けた。
守る時間が長くなったが、陣形を保ちながら逆襲するための体力を温存した。
ここぞのタイミングで仕掛け、FC東京のミスや幸運にも恵まれて、勝利した。
刻々と変わる試合展開で、鬼木監督の采配が冴えた。
途中出場のGK丹野、車屋、大島、知念慶、山村がそれぞれの役割を果たした。
ソンリョンは素晴らしいGKだが、飛び出しのタイミングは不得手。
29分、アダイウトンに先にボールを触られたあと、足を上げて倒してしまう。
幸いアダイウトンにケガはなかったが、危険なプレーだった。
2018年5月2日の浦和戦(2018 J1 #12)と10月24日の山形戦(2018 天皇杯 QF)でも一発退場。
4年ぶりのレッドカードで、この点は改善してほしい。
J1リーグを4連勝で終えた。
20勝6分8敗の勝ち点66の2位で、ACL出場権を獲得。
最終節で首位横浜Fマリノスも勝ったため、3連覇はできなかった。
6年ぶりの無冠となり、同じく6年ぶりのシルバーメダルを獲得した。
今シーズンは、さらにアジアツアー3試合が組まれている。
次は中6日、タイでのBGパトゥム・ユナイテッドFC戦。
いろいろな選手を試しながら、シーズンの余韻を味わいたい。
■goal
47,74アダイウトン(15)
19脇坂泰斗(14) 61マルシーニョ(23) 75OwnGoal
■judge
ソンリョン(1) 3.5 29分、アダイウトンを足で止めてレッドカード。23分の飛び出しも遅れた。
山根視来(13) 6.0 8分、右クロス。アダイウトンと長友に対応する。71分、右クロスをクリア。
ジェジエウ(4) 7.5 雨アラレのクロスを大きくクリアする。60分、フェリッピの独走を止める。
谷口彰悟(5) 7.0 22分、CKをヘッド。65分、ジェジエウとの接触で流血するも最後まで守る。
登里享平(2) 5.5 7分にインターセプト。33分、戦術的な交代となるが、笑顔で丹野を送り出す。
シミッチ(6) 6.0 9分、ロングシュート。45+1分、左クロスをクリア。守勢では高さが活きた。
脇坂泰斗(14) 6.5 19分、ミドルをゴール右隅に決める。GK退場を受けて、前半のみで交代。
橘田健人(8) 7.0 8分、ヘッド。61分、ボール奪取してアシスト。広大なスペースを埋めた。
家長昭博(41) 6.5 自陣深く戻って守備にも貢献した。最後はキープしながら時間を費やした。
小林悠(11) 6.0 13分、家長のクロスをヘッド。1人少ない中、前線から果敢にボールを追った。
マルシーニョ(23) 7.0 61分、起死回生のゴール。1アシスト。縦ポンに向かって走り出した。
■sub
33(2)丹野研太(27) 6.0 緊急出場も落ち着いていた。63分、松木玖生(44)のシュートをセーブ。
HT(14)車屋紳太郎(7) 6.5 61分、インターセプトから前に運ぶ。75分、左クロスでOGを呼ぶ。
59(6)大島僚太(10) 6.0 85分、ボールカットからFK獲得。87分、GKやCBまで連続プレス。
59(11)知念慶(20) 6.0 前線で何度もボールを追い続ける。82分、左サイドでボールキープ。
80(23)山村和也(31) 6.0 3バックの中央に立ちはだかる。90+3分、大きくクリアする。
■bench
小塚和季(17) 遠野大弥(19)
■coach
鬼木達 7.0 10人となり、リードを2度追い付かれながら、ベストの選手交代で勝利した。
■referee
山本雄大 6.0 ジャッジにバラつきはあったが、許容範囲。レッドカードは妥当。
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AT+4+5
■おまけ