2連敗となった神戸戦(J1 #23)から中6日、アウェイ広島戦。
広島市は、市内中心部に新サッカースタジアムを建設中で、来年オープン。
郊外に立地するエディオンスタジアムでの対戦は、原則として今年が最後となる。
川崎は8月8日、FWバフェティンビ・ゴミス(18)の獲得を発表した。
15日に来日、18日に選手登録が終わったばかりで、今日はメンバー外。
また、神戸戦で退場した大南は、出場停止となっている。
先発は、神戸戦から2人が変わる。
鼻骨骨折で神戸戦を欠場したシミッチと、高井が新たに先発する。
出場停止の大南とベンチスタートの橘田が外れている。
広島は、J1リーグ10勝4分9敗で8位。
中5日で、川崎より短い日程となっている。
等々力では、川崎が勝っている。
230611川崎1-0広島(J1 #17)
■1st half
広島は鋭くプレスを仕掛けてくる。
川崎の左サイドに追い込んで、多くの人数で囲んでボールを奪った。
2分、7分、14分と良い位置で獲得したFKを蹴ってきた。
15分、満田誠(11)の左CKを、ピエロス・ソティリウ(11)が右足ボレーで先制する。
先制後、広島はプレスを少し弱める。
川崎の中盤に余裕が生まれたことで、攻めていった。
24分、シミッチがワンタッチで芸術的なスルーパス。
完全に抜け出した瀬川の左クロスを、脇坂が合わせて同点とした。
とてもハイレベルな前半だった。
33分、川村拓夢(8)のミドルは、GKソンリョンが弾いて左ポストを叩く。
35分にも川村がフリーのシュートするが、GKソンリョンがセーブ。
川崎も41分、シミッチの縦パスから、脇坂がターンしてミドル。
一進一退のまま、前半を終えた。
■2nd half
後半、蒸し暑さの中、どちらのチームも疲労は否めない。
そんな中、動きが少ない川崎は、パスを回せなくなっていく。
逆に広島は、持ち味であるプレスでミスを誘って、カウンターを仕掛けた。
55分、マルコス・ジュニオール(10)の左クロスを加藤陸次樹(51)がダイレクトボレー。
57分、中野就斗(15)の右クロスから加藤が決定的なシュート。
川崎はなんとか決定機を凌いでいたが、60分に失点する。
マルコス・ジュニオールが、左サイドを単独でドリブル突破してそのままゴールした。
川崎は反撃の芽が掴めなかったが、71分、橘田のドライブから同点とする。
脇坂がヒールで落として、山根がダイレクトで蹴り込んだ。
再び同点となって、両チームともゴールを目指していく。
90+7分、宮代のパスを奪われると、マルコス・ジュニオールがダイレクトでスルーパス。
抜け出した満田誠が、GKソンリョンとの1対1を制した。
■summary
広島は、満田誠が素晴らしかった。
決勝ゴールと1アシストはもちろんだが、シンプルかつ的確なパスをつないでいた。
右膝前十字靭帯部分損傷で欠場していた間、チームの調子が上がらなかったのも理解できる。
ミヒャエル・スキッベ監督は、勝てない時期もありつつも、良いチームを仕上げている。
新スタジアムに多くの観客を集めるには、魅惑的なサッカーが必要だと思われる。
それに値するサッカーを築いていて、今日も素晴らしい内容だった。
広島の街に、紫色のユニフォームが目立つことを願っている。
川崎は、G大阪戦(J1 #22)と同じくロスタイムで失点して3連敗。
結果は出ていないが、悲観すべきことはない。
期待を持てなかったシーズン前半とはまったく内容が異なる。
中盤にはシミッチが鼻骨骨折から復帰して、まずまずだった。
橘田も前向きなプレーが増えてきて、クオリティを上げている。
次は中6日でホーム札幌戦(J1 #25)。
ロースコアではなく、ゴールを奪い合う派手なゲームを期待したい。
■goal
15ピエロス・ソティリウ(11) 60マルコス・ジュニオール(10) 90+7満田誠(11)
24脇坂泰斗(14) 71山根視来(13)
■judge
ソンリョン(1) 7.5 14分、33分、35分、57分、85分と決定的なシュートを止める。別格だった。
山根視来(13) 6.0 1ゴール。15分、ソリティウを抑えられず。52分、タックルで奪ってクロス。
高井幸大(29) 5.0 疲労しても集中力を保っていたい。45+3分、CKをヘッド。54分、イエロー。
山村和也(31) 5.5 スピード勝負は苦しいが、高さが効いた。21分、左サイドを上がっていく。
登里享平(2) 5.5 バランスを取る。9分、瀬川へループパス。35分、1対1で中野の突破を許した。
シミッチ(6) 6.0 フェイスガード着用で復帰。24分、瀬川へスルーパス。41分、脇坂へ縦パス。
脇坂泰斗(14) 7.0 1ゴール1アシスト。41分、左足でミドル。66分、ドリブルで中央突破する。
瀬古樹(16) 6.0 11分、ミドル。大きく動いてチームを助けた。60分、自陣のミスパスから失点。
家長昭博(41) 5.0 キープする機会が少なかった。51分、瀬川のラストパスはトラップできず。
山田新(20) 6.0 荒木隼人(4)を背負ってパントを受ける。49分、ドリブル。51分、ボール奪取。
瀬川祐輔(30) 6.5 多彩なプレー。パスやクロス、ポストもきちんとこなす。守備も頼もしい。
■sub
65(20)宮代大聖(33) 5.0 79分と90+5分、PA内で競る。90+7分、味方につなげず失点を招く。
65(41)マルシーニョ(23) 6.0 87分、90+1分にドリブル。88分、瀬川のパスからシュート。
65(6)橘田健人(8) 6.0 中盤に活力を与える。プレスを受けても前を目指した。復調が著しい。
73(16)遠野大弥(17) 5.5 左インサイドハーフ。79分、縦にドリブルしてラストパスを狙う。
86(2)佐々木旭(5) 5.5 LSB。越道草太(32)とマッチアップする。
■bench
上福元直人(99) 小林悠(11)
■coach
鬼木達 6.0 ベストの采配を尽くしたが、結果は出なかった。小林悠を起用してほしかった。
■referee
松尾一 6.5 ストレスの少ないジャッジで、スペクタクルなゲームを見事に演出した。
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AT+3+9