3連敗となった広島戦(J1 #24)から中6日。
等々力は良い天候だったが、観客は2万人を割った。
結果がなかなか出ない中、少なくない影響があるのかもしれない。
先発は、広島戦から5人が変わる。
出場停止だった大南と、負傷から復帰する車屋がCBを組む。
LSBには佐々木旭が入り、最終ラインは3人が変わった。
中盤に橘田、1トップに小林悠が入る。
山村と瀬古樹はベンチスタート、高井、登里、山田新はベンチ外となる。
ベンチには、新たにダミアンが入る。
札幌は、J1リーグで7勝7分10敗の13位。
アウェイでは、川崎が勝っている。
230401札幌3-4川崎(J1 #6)
8月16日に大分(J2)から完全移籍してきたGK高木駿(51)が先発。
高木は、2012-16年に川崎に所属していた。
■1st half
札幌が圧倒的に攻め続ける前半となった。
マンマークでパスコースを消して、ビルドアップを封じる。
荒野拓馬(27)の采配で速攻を織り交ぜながら、攻略していく。
川崎はブロックを組んで耐える時間が続いた。
2分の荒野、16分と22分の福森晃斗(5)とミドルシュートを浴びる。
27分、橘田が与えた右サイドのFKを、福森が蹴った。
壁に当たって戻ったところを、スパチョーク(49)が素晴らしいボレーを決めた。
リードしても、札幌の優勢は変わらない。
35分、あっさりと川崎を崩して追加点を奪った。
スパチョークの左クロスを、ゴール前の駒井善成(14)が合わせた。
川崎は、ボールをほとんど運べなかった。
小林悠は、ボールに触る機会がほとんどなかったほど。
クロスを入れるのが精一杯で、シュートすらできなかった。
■2nd half
ハーフタイムで、瀬古樹とマルシーニョを投入する。
それぞれ持ち味を出していくが、札幌はマンマークを続ける。
51分、車屋が持ち上がってマルシーニョへルーズなパスを入れる。
マルシーニョが競り勝って抜け出すが、岡村大八(50)がタックル。
岡部主審は最初はノーファウルと判定したが、VARで岡村は退場となった。
1人多くなった川崎は、ようやくチャンスを作る。
56分、脇坂の右FKを車屋がヘッド。
63分、山根がロングシュート。
それでも札幌は、GK高木からしっかりとパスをつなぐ。
右サイドからルーカス・フェルナンデス(7)が仕掛けていった。
67分、札幌に大きなミスが出てしまう。
GK高木がパスを出すが、宮澤裕樹(10)が見ていなかった。
マルシーニョが奪うと、脇坂が中央からゴールを決める。
71分には、マルシーニョが左ポケットからクロス。
山根がダイレクトで折り返すと、詰めていた佐々木旭が押し込んだ。
同点となっても、川崎が攻勢を続ける。
決定機も作ったが、勝ち越すことはできなかった。
■summary
札幌は前半、素晴らしい内容だった。
厳しくマンマークを続け、岡村の退場まで川崎を完全に封じた。
シュートを1本も許さないまま、2点をリードした。
51分、タックルを仕掛けた岡村の判断は仕方ない。
マルシーニョを止めるのは難しく、VARで退場となった。
10人となってから川崎の攻撃を許したが、2点にとどめた。
悪くないドローだが、前半を考えればもったいなかった。
川崎は3連敗中の良い内容が消えて、完全に封じられた。
CBからのパスコースを作れず、ビルドアップできなかった。
GKやCBが無理に蹴ったロングボールを、小林悠は収めることができない。
今日の1トップは、競り合える山田新やダミアンが適任だった。
少なくとも、前半途中で瀬川と小林悠を入れ替えることはできたはず。
2ゴールを許し、劣勢のまま前半を終えてしまった。
夏場なので、札幌が走れなくなれば、勝負できる素地はあった。
ただ、あまりにも攻撃が機能しなかったので、ゴールを奪えない可能性も高かった。
岡村の退場によって救われたが、それまで何もできなかったのは残念だった。
次は中3日で新潟戦(天皇杯 QF)。
勝利から遠ざかったまま、重要な一戦を迎える。
内容はともかくとして、勝ち上がらなくてはならない。
■goal
67脇坂泰斗(14) 71佐々木旭(5)
27スパチョーク(49) 35駒井善成(14)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 前半、多くの決定機を止める。ビルドアップとパントは難しい状況だった。
山根視来(13) 6.0 1アシスト。63分、ミドル。73分、イエロー。後半は右クロスを入れていく。
大南拓磨(3) 5.5 プレスの標的となって、追い込まれては蹴らされた。PA内はしっかり固めた。
車屋紳太郎(7) 5.5 後半、持ち上がって起点となる。56分、FKをヘッド。90+11分にはミドル。
佐々木旭(5) 6.0 同点ゴール。攻守ともにルーカス・フェルナンデスに苦しんだ。腰を痛め交代。
シミッチ(6) 5.5 厳しいマークに遭いながらも縦パスを狙った。22分、フェイスガードを外す。
脇坂泰斗(14) 6.5 38分、左クロス。わずかなコースを狙って1ゴール。87分、宮代へ縦パス。
橘田健人(8) 5.5 プレスから逃げずに前を目指した。76分からはLSBに入った。83分、ボレー。
家長昭博(41) 5.0 15分、左クロス。いつもより守備に傾注していた。67分、79分に右クロス。
小林悠(11) 5.0 GKやCBのパントを受けられず。特徴が発揮できない展開で、80分までプレー。
瀬川祐輔(30) 5.0 8分、GK高木にプレス。19分、カウンターから左クロス。守備に追われる。
■sub
HT(30)マルシーニョ(23) 7.0 ランニングで打開していく。1アシスト。86分、88分にシュート。
HT(6)瀬古樹(16) 6.0 88分、ミドル。続けてマルシーニョへラストパス。90+7分、右クロス。
76(5)遠野大弥(17) 5.5 78分、荒野からタックルでボールを奪う。79分、81分にシュート。
80(11)宮代大聖(33) 5.5 87分、ターンからシュート。90+9分、混戦の中からシュート。
90(41)ダミアン(9) 5.5 PA内でCBを背負う。ただ、自身のプレー機会はほとんどなかった。
■bench
上福元直人(99) 山村和也(31)
■coach
鬼木達 5.0 札幌のマンマークに手を打てなかった。采配が奏功したドローとはいえない。
■referee
岡部拓人 4.5 不安定なジャッジが続いた。岡村の退場を当初ノーファウルと判断する。
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AT+3+11