2023/12/17

231212蔚山現代2-2川崎(ACL GL #6)

蔚山現代2-2川崎(蔚山文殊フットボールスタジアム, 19:00KO, 入場者数発表なし)

7つ目のタイトルを獲得した天皇杯決勝柏戦(天皇杯 Final)から中2日。
 ACLグループステージ最終節は、アウェイでの蔚山現代戦。
 国際移動もあって日程は厳しいが、すでに首位突破を決めている。


先発は、天皇杯決勝から10人を変更する。
 結果を求める必要はなく、大きくターンオーバーした。
 続けて先発するのは、瀬古樹1人だけ。
 契約満了が発表されたシミッチが、アンカーで先発する。

ベンチには、U-18の由井航太と尾川丈が入った。
 2人ともトップチームで初の公式戦メンバー入り。
 U-18は、12月3日のU-18プレミアリーグEAST最終節で全日程を終えた。
 昇格が発表されていない尾川は、ひとまず川崎での最終戦となると思われる。

ゴミス、小林悠、橘田、脇坂はベンチ外。
 シミッチと同じく契約満了が発表されたダミアンも、ベンチ外となった。


蔚山現代は、ACLで3勝2敗の2位。
 2位は確定していて、今日勝利すればグループステージ突破が決まる。
 ドロー以下の場合、他グループの結果による。
 江坂任(31)は、ベンチスタート。

等々力では、川崎が勝っている。
 231003川崎1-0蔚山現代(ACL GL #2)

■1st half
蔚山現代は、GKチョ・ヒョヌ(21)から細かくパスをつなぐ。
 ただ、荒れたピッチの影響もあって、川崎にすぐにボールを奪われた。

川崎はオールコートのプレスを仕掛け、ショートカウンターを狙う。
 蔚山はビルドアップのために広がっているので、すぐにゴールまで迫った。

16分、松長根の浮き球のパスを、瀬川が胸トラップから反転シュート。
17分、瀬古樹が右サイドの瀬川に展開する。
 瀬川の右クロスを山田新がボレーするが、GKチョ・ヒョヌが素晴らしい反応のセーブ。
 しかし、弾いたボールを遠野が押し込んで、あっさりと先制する。

31分、山田新が右サイドからラストパスを入れる。
 瀬川のシュートをGKチョ・ヒョヌが弾き、さらに名願のシュートもDFがブロック。
 名願が左に流して、瀬古樹がコースを作ってゴールを決めた。
34分にも、田邉の左クロスを瀬川が決定的なヘッド。

2点をリードしたが、若手を多く起用した脆さが出る。
 44分、キム・テファン(23)の右サイドからのFK。
 クイック・リスタートに対応できず、マルティン・アーダーム(9)にゴールを許した。

■2nd half
後半になると、川崎のプレスが大きく緩む。
 蔚山のビルドアップがスムースになって、川崎側でのプレーが増える。
 左サイドではグスタフ・ルドウィグソン(17)が松長根の背後を狙い続ける。

53分、蔚山の左CK。
 ボールは松長根の前に流れるが、キム・ヨングォン(19)が先に身体を入れる。
 松長根がキム・ヨングォンを蹴ってPKを与え、同点となった。

78分、大関が公式戦デビューを果たす。
 同時に山根と山村を入れて3バックとして、サポートした。

■summary
蔚山現代は、ピッチが悪い状況でもビルドアップにこだわった。
 川崎のプレスの餌食となり、カウンターを浴び続ける。
 GKチョ・ヒョヌが奮闘していたが、2失点してしまった。

その後は反撃に転じて、なんとかドローに持ち込んだ。
 日程も有利だったが、ホームで若手主体の川崎に勝てなかった。



川崎はあっさりと2点をリードした。
 強度の高い連動したプレスで蔚山を攻略したが、もちろんその運動量は保てない。
 前半途中から蔚山の攻勢を許すようになり、結果的に2点を失った。

44分の失点だけでなく、75分にも蔚山のクイック・リスタートに対応できなかった。
 試合運びのつたなさもあって、追い付かれてのドロー。
 できれば勝ち切りたかったが、若手の出場機会を確保したことはとても良かった。

GK上福元直人は、久しぶりの出番で、素晴らしいセーブを見せた。
 7分のルドウィグソン、37分と65分のアーダームと決定的なシュートを止める。

大関友翔は、待望の公式戦デビュー。
 79分、いきなりロストしたが、86分、2対2に加勢してボール奪取。
 シミッチと2ボランチで並び、ガツガツとボールに寄せていった。
 90+4分には周囲が見えていない空間に優しいパスを出した。
 同期の高井、松長根、名願より遅いデビューとなったが、期待したい。

天皇杯優勝の余韻を残しつつ、今シーズンの公式戦が終わった。
 過密日程が想定される来シーズンに向け、じっくり休養してほしい。

■goal
44,53PKマルティン・アーダーム(9)
17遠野大弥(17) 31瀬古樹(16) 

■judge
上福元直人(99) 7.5 多くの決定機を止める。2失点は仕方ない。62分、ミドルパスをロスト。
松長根悠仁(27) 4.0 RSBで背後を突かれ続ける。39分、ミスパスで決定機を許す。PKを与える。
ジェジエウ(4) 5.5 45+5分、バックパスをミス。67分、右サイドまでカバーに出てクリアする。
高井幸大(29) 5.5 粘り強くマークを続けて攻勢を凌いだ。48分、アーダームに吹っ飛ばされる。
田邉秀斗(15) 6.0 LSB。34分、瀬川への完璧な左クロス。オム・ウォンサン(11)の突破を防ぐ。
シミッチ(6) 6.5 ロングパス、ボール奪取、シュートブロック。川崎での最後のプレーで輝いた。
遠野大弥(17) 6.5 先制ゴール。30分、69分にシュート。46分、84分にドリブルでFKを獲得。
瀬古樹(16) 6.5 1ゴール。47分、正面からのFKを直接狙う。73分、クリアの際に足を攣らせる。
瀬川祐輔(30) 7.0 16分、24分、29分、31分、34分と多くのシュート。前半が素晴らしかった。
山田新(20) 6.0 17分、瀬川のクロスをボレー。45+2分、松長根のスローを受けてシュート。
名願斗哉(24) 5.5 31分、ゴール前で決定機を迎えるも決められず、瀬古樹に流して1アシスト。

■sub
HT(24)宮代大聖(33) 5.5 60分、PA内でシュートできず。61分、高井の落としをシュートする。
77(27)山根視来(13) 5.5 松長根が攻略されていたサイドを止める。85分と90+3分に右クロス。
77(30)山村和也(31) 6.0 布陣変更した3バックの中央に入る。79分、82分にクロスをクリア。
77(16)大関友翔(28) 5.5 公式戦デビュー。90+4分、パスでギャップを突いた。片鱗を見せた。
82(20)家長昭博(41) 5.5 83分、右サイドでFKを獲得する。84分、FKをふわっと蹴った。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 早坂勇希(22) 登里享平(2) 大南拓磨(3) 由井航太(34) 尾川丈(37)

■coach
鬼木達 6.5 厳しい日程で若手を多く起用しながら、ドローで終えた。

■referee
アリレザ・ファガニ(IRN) 6.0 PK判定は妥当。接触プレーをほどよく認め、偏りなく吹いた。

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AT+5+6