2023/11/12

231107川崎4-2パトゥム(ACL GL #4)

川崎4-2パトゥム(等々力, 19:00KO, 9,441人)

柏戦(J1 #31)から中8日で迎えるBGパトゥム・ユナイテッド戦。
 ACLグループステージは、同じ相手と続けて第3節と第4節を戦う。
 そのため、パトゥムとはホームとアウェイを入れ替えて、2週間ぶりの再戦。

ACLグループステージは、ここまで3連勝。
 ただ、2位蔚山現代とは勝ち点3差で、予断は許さない。


先発は、柏戦から1人だけ変更する。
 ダミアンが先発して、ゴミスがベンチに回った。

ベンチ入りは12人。
 田邉、高井、名願が入っている。


BGパトゥム・ユナイテッドは、ACLでは3戦3敗。
 6月に川崎から移籍したチャナティップ・ソングラシン(18)が先発する。
 チャナにとって、6月7日の栃木シティFC戦(天皇杯 R32)以来、等々力は5か月ぶり。

アウェイでは、川崎が勝っている。
 231024パトゥム2-4川崎(ACL GL #3)

■1st half
パトゥムは川崎のビルドアップを封じてくる。
 ジェジエウに対してプレスを仕掛けて、大きく蹴り出させる。
 前進を許すと、低く構えて、ハーフコートに撤退する。
 ただ、ラインは高く保ち、多くのスペースを与えなかった。

GKキッティポン・プータウチュエク(26)からパスをつないでくる。
 中盤で相互に動いて入れ替わりながら、穴を作り出していく。
 チャナ、フレディー・アルバレス(14)、サーラット・ユーイェン(6)がショートパスを繰り返す。
 川崎の守備陣を崩してからの縦のラストパスは、かなりの怖さがあった。

15分、山村のロブボールで抜け出したマルシーニョが、左からカットイン。
 PA角に進入したところでチャナパット・ブアパン(55)に倒されて、PKを獲得した。
 PKキッカーは脇坂で、左上に決めて先制する。

リードした川崎だったが、緊張感を保てない。
19分、GKソンリョンから山村への横パスが奪われる。
 アルバレスが強いミドルを狙ったが、GKソンリョンがセーブした。

33分、ソンリョンがプレスを受けて蹴り出すが、目の前のチャナに渡してしまう。
 急いでCBが戻ったが、同点ゴールを決められてしまう。

38分、マルシーニョがダミアンに縦のラストパス。
 ワッタナコーン・サワトラコーン(33)が背後から倒して2度目のPK獲得。
 今度も脇坂が左に決めたが、1度目よりコースは甘く、GKキッティポンが触った。

再びリードした直後の41分。
 自陣で家長が横パスをロストしてしまう。
 チャナの正面からのシュートは、ジェジエウに当たって決まった。

■2nd half
55分、アルバレスが瀬古樹の右ふくらはぎを踏んでしまう。
 VARの結果、アルバレスはレッドカードで退場となった。

1人減ったパトゥムはプレスに出れなくなる。
 山村がゆっくりとボールを持って、川崎が攻め続ける。
 橘田もフリーになることが増え、左右に散らしていった。

59分、ダミアンがGKキッティポンを外した緩やかなシュート。
 しかし、ゴールライン上でDFチャナパットがクリアした。
60分、家長のクロスをマルシーニョがヘッドで押し込むが、VARでオフサイド判定。

68分、脇坂の左CKを山村が高いヘッドで決めて、ようやくリード。
 GKキッティポンが飛び出したが、その前で山村が叩き込んだ。

パトゥムはカウンターでロングパスを入れてくる。
 81分、イゴール・セルゲエフ(11)が抜け出すが、山根が追い付いてクリアした。

■summary
パトゥムはチャナの2ゴールで川崎に迫った。
 パス交換は美しく、チャナの華麗なタッチが光った。

57分のアルバレスのレッドカードは、大きく響いた。
 10人となってしまっては、挽回できなかった。

2つ与えたPKは、PA内でボールホルダーを倒したもの。
 特にマルシーニョはPA角だったので、無理に止める必要はなかった。
 山村の決勝ゴールも、GKキッティポンが目測を誤ってしまった。
 守備に緩さがあったことも、レッドカードとともに敗因となった。


マルシーニョ(23)と握手するチャナティップ(18)。

レアンドロ・ダミアン(9)とチャナティップ・ソングラシン(18)の抱擁。

GKチャチャイ・ブットプロム(1)から求められ、黄色いGKユニフォームにサインする小林悠(11)。

川崎は4点目を終了直前まで奪えず、ドローの可能性を残した。
 リードを奪っても緊迫した空気がなく、軽いミスが相次いだ。
 GKソンリョンには決定的なパスミスが2つあり、1つは失点につながった。

3点目を奪ってからも、リスクを管理できなかった。
 最終ラインが整っていない状況で、前の選手が仕掛けてしまう。
 例えば88分、宮代がドリブルで持ち込んで自らシュート。
 遅攻も選べる状況だったので、1点差を守る選択肢もあったと思われる。

ACLで4連勝を飾った。
 ジョホールが2位蔚山現代に勝って、それぞれが勝ち点6。
 川崎が残り2試合で勝ち点1を取ることができれば、1位が確定する。

次は中4日で京都戦(J1 #32)。
 稼働率の高いベテランを休ませたい。

■goal
16PK,40PK脇坂泰斗(14) 68山村和也(31) 90+8宮代大聖(33) 
33,41チャナティップ・ソングラシン(18)

■judge
ソンリョン(1) 4.5 19分、山村へのパスが奪われる。33分、チャナへのプレゼントパスで失点。
山根視来(13) 7.0 71分、ミドル。81分、セルゲエフの決定機を止める。90+8分、1アシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 プレスを受けると蹴り出した。26分、ヘッド。85分、スルーパスをクリア。
山村和也(31) 7.0 精密なパスを繰り出した。決勝ゴール。65分、決定的シュートをブロック。
登里享平(2) 5.5 パトゥムの左サイドからの攻撃をしっかりと抑える。67分、74分に左クロス。
橘田健人(8) 6.0 プレスを受けつつボールを大きく散らす。81分、カウンターを止めてイエロー。
脇坂泰斗(14) 6.5 1分、1人抜いて左足シュート。2つのPKを続けて決める。CKで決勝アシスト。
瀬古樹(16) 5.5 3分、45+1分にシュート。10分、不用意なロスト。55分、右足を踏まれる。
家長昭博(41) 5.0 41分、横パスのミスから失点。60分に完璧なクロスを入れたが、オフサイド。
ダミアン(9) 6.0 13分、高いヘッド。38分、PK獲得。59分のシュートは惜しくもクリアされる。
マルシーニョ(23) 6.5 15分、PK獲得。38分、ダミアンにラストパス。ボールを失わなかった。

■sub
76(41)宮代大聖(33) 6.0 83分のゴールはその前にオフサイド判定。90+8分、技巧的なゴール。
76(9)ゴミス(18) 5.5 ポストプレーで収めていく。78分、PA内で受けたが、シュートに至らず。
84(23)小林悠(11) 5.5 左FWで出場。87分、宮代の左クロスに飛び込むが、先にクリアされた。
84(16)シミッチ(6) 6.0 橘田と並んで2ボランチを組む。ハイボールを跳ね返し、引き締めた。
90+5(14)瀬川祐輔(30) 5.5 90+5分、投入直後にFKを与える。90+6分、左サイドをドリブル。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 高井幸大(29) 田邉秀斗(15) 名願斗哉(24) 遠野大弥(17) 山田新(20)  

■coach
鬼木達 6.0 結果は出した。ただ、緩みがあったチームを引き締められなかった。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャシム(QAT) 6.0 終盤にイエローを乱発する癖はいつもと変わらず。2つのPK、レッドカードは妥当。

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AT+4+9