FC東京戦(J1 #18)から中3日、2ndステージの第2節。
水曜日の18時キックオフ。
台風が近づいているものの、陽射しは強く、選手には酷な環境。
レナトが広州富力(CHN)に移籍し、先発メンバーには船山が入った。
ベンチには新たに杉本が入る。
■1st half
鳥栖はプレスのかけどころが悪く、川崎のボランチが前を向く。縦パスを面白いように入れて、中央からチャンスを作る。
17分、大久保が素早いリスタートから左サイドの船山へロングボール。
船山はドリブルでPAに入り込み、クロス。
中村が抑えたボレーで先制点を決めた。
美しい連携から崩し切ったプレーだった。
この後、徐々に鳥栖がペースを掴んでいく。
ロングボールで走らせて、少しずつ中盤を押し上げてくる。
セットプレーを中心に攻撃を仕掛け、セカンドボールを拾った。
39分、右SBの吉田豊(23)がPA内に侵入。
追いかけた船山がシャツを引っ張ってPKを与える。
崩されてはいたが、ゴール前にはDFが揃っていただけに、もったいないファウルだった。
吉田豊は清水在籍時、等々力(2014 J1 #31)でも活躍している。
FW豊田陽平(11)がPKを決め、同点とされる。
■2nd half
後半開始から、船山に代えて小林が入る。
さらに51分、右CBの武岡にアクシデント。
左ヒザを痛めて、田坂が投入される。
田坂が左ウイングに入り、小宮山が右CBに回った。
鳥栖のロングボールが、フリーのMF水沼宏太(8)に入っていく。
左CBの車屋と田坂のマークの受け渡しが悪く、後手後手となった。
川崎は受ける動きが少なく、ボールをうまく運べない。
ボランチには強くプレスをかけられる。
ゴール前まで進めばチャンスとなったが、決定機を作り出せない。
川崎のバイタルが空き気味で、厳しい状況となっていく。
オープンな展開となっても、鳥栖の動きは落ちなかった。
セットプレーも多く与えたが、なんとか失点せずにドローに持ち込んだ。
■summary
内容的に押されていたのは川崎だった。
アウェイで勝ち点1を拾えたのは、良い結果といえる。
鳥栖のFW鎌田大地(24)はフル出場。
G大阪JYから東山高校に進んだルーキー。
等々力(J1 #13)では途中出場だったが、すでに攻撃の中心となりつつある。
柔らかいドリブル、そして視野の広いパス出しでチャンスを作っていた。
川崎はFC東京戦よりも格段に動けなかった。
去年も同じだったが、いい内容の試合があっても、続けられない。
暑い時期に中3日の試合が続くと、クオリティが保てない。
フレッシュな選手を投入しなければ、改善は難しい。
次も中3日で柏戦(J1 #20)がやってくるだけに、厳しい状況といえる。
■レナト(10)の移籍
レナトが移籍することとなった。
7月13日(月)、中国スーパーリーグの広州富力から最初のオファーが届く。
14日(火)には広州富力が移籍金満額の約6億円を提示し、移籍が決定。
川崎では1年約1億円だったが、1年約2億円の3年契約と報道されている。
15日(水)の鳥栖戦には帯同せず、17日(金)には移籍が公式リリースされた。
レナトは2012シーズンに加入。
ジュニーニョの10番を引き継ぎ、3年半在籍。
素晴らしいドリブル、美しいプレーを見せてくれた。
チームの戦力を考えれば痛手だが、経営的には残してくれる移籍金は大きい。
レナトが新天地で活躍することを強く願う。
■goal
17中村憲剛(14)
39PK豊田陽平(11)
■judge
新井章太(30) 6.0 4分、致命的なミスパス。70分のDF金民友(10)のシュートを防ぐ。
武岡優斗(17) 6.5 左サイドからの攻撃を抑えていた。51分、左ヒザを痛めて交代。
井川祐輔(4) 6.0 23分、ミスで豊田に決定機を与える。PA内で動かれてもボールを奪う。
車屋紳太郎(20) 6.5 豊田の動きを抑えた。終盤、攻め上がったが決定機を生み出せず。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドの守備で劣勢。右CBに動いてからは無難に守っていた。
谷口彰悟(5) 5.5 ボランチで出場。86分、ゴール前でヘッド。難しかったが決めたかった。
大島僚太(16) 6.0 トラップの技術でプレスをかいくぐる。積極的にゴールに向かいたい。
エウシーニョ(18) 6.0 試合開始15分ほどはチャンスに絡んでいた。76分、ミドル。
中村憲剛(14) 6.5 PA内で良い動き出しからゴールを決める。後半は動けなくなった。
大久保嘉人(13) 5.5 ゴールから離れたプレーが多くなった。パス出しも今ひとつ。
船山貴之(15) 6.0 先制点をアシスト。PKを与えてイエローをもらった。前半で交代。
■sub
46(15)小林悠(11) 5.5 後半の攻撃の中心となった。ロングボールの受け皿にはなれず。
51(17)田坂祐介(35) 5.0 左ウィングだったが、周囲と呼吸が合わなかった。
■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 山本真希(6) 森谷賢太郎(19) 杉本健勇(9)
■coach
風間八宏 5.5 3バックへの布陣変更で1失点で抑える。選手交代は効果的ではなく、1つ枠を余らせた。
■referee
岡宏道 6.0 後半、ファウルをとらずに流すことが多くなったが、偏りはなかった。