2015/07/27

150725川崎3-2清水(J1 #21)

川崎3-2清水(等々力, 19:00KO, 20,040人)

柏戦(J1 #20)に負け、中5日で等々力に清水を迎える。

柏戦をケガで欠場した武岡が復帰。
井川も先発に戻り、車屋、杉本がベンチに入る。
ユニフォームは、等々力陸上競技場の新スタンド完成記念の特別なもの。
スタンドの図柄は目立たないが、レギュラーのユニと違って襟がなく、格好よかった。

清水はFW鄭大世(9)が先発。
年間勝ち点最下位に沈む清水が、Kリーグ水原三星(KOR)から獲得して初出場。
2010年、川崎からドイツ2部のボーフム(GER)へ移籍して以来のJリーグ出場となる。
奇しくも、等々力でのJ再デビューとなった。

アウェイでの対戦(J1 #14)は、5-2と大きく負けている。

■1st half
清水は前線からプレスを掛けてくる。
カットするとFWピーター・ウタカ(18)と鄭大世のカウンターを仕掛ける。

川崎はパスが引っかかることが多かったが、愚直に中央から攻めていく。
清水は5バックで固めるが、少しずつ穴を作って崩していく。

11分、森谷とのワンツーで、大久保がPA内右側でボールを受ける。
清水のDFが寄せきれないまま、GK杉山力裕(21)を抜いてゴール。
幸先のよい先制点となった。

この後、清水のカウンターが効く。
22分、クリアボールを拾ってMFミッチェル・デューク(19)が左クロス。
シンプルだったが、ウタカが谷口のマークを外して、豪快なヘッドでゴール。

清水の時間帯が続き、30分のMF大前元紀の右からのCK。
再びウタカが谷口を振り切って、ヘッドで逆転されてしまう。

清水の攻撃に厚みはないものの、ウタカと鄭大世の個人技で仕掛けてきた。
井川はギリギリの対応をしていたが、谷口のポジションが甘くなった。

川崎の攻撃はFWが大久保1人だけ。
中盤のプレーヤーが多く、スペースの使い方が効果的ではなかった。

■2nd half
後半開始から、森谷に代えて船山を投入。
2トップに移行して、船山が最終ラインの裏を狙う動きを繰り返す。

清水のプレスが目に見えて遅くなり、バイタルでもボールを持てる。
もちろんボランチもフリーで、中村から前線にロングボールが供給される。
小宮山を中心として左サイドからの攻撃も見られた。

多くの決定機を作りながら、56分。
遠目からの中村のFK。田坂が頭で合わせたが、GK杉山が素晴らしい反応ではじく。
しかし、こぼれたボールを武岡が蹴り込んで同点とする。
武岡は、横浜FCからの移籍後初ゴールとなった。

続けて71分。
カウンターから田坂が左サイドを駆け上がる。
船山がスルーしたクロスボールを大久保がダイレクトで蹴り込んで、逆転に成功した。

このあと、清水のカウンターには怖さが見られない。
逆に川崎が面白いように攻撃を仕掛け、タイムアップを迎えた。

■summary
先制したものの、前半で逆転された。
アウェイでの大敗の悪夢がよぎったが、後半、船山がバランスを取り戻した。

清水の最終ラインは、人数は揃っているが、ラインが統率されていない。
5バック、4ボランチで厚い陣を敷いていながら、スペースを与えていた。
攻撃は鄭大世、ウタカの2トップは強力だが、個人頼み。
カウンターを仕掛けても、後ろからの押し上げが少なかった。

清水の年間順位は引き続き最下位。
とても厳しい状況だと思われる。

川崎は清水の最終ラインに救われて、逆転に成功。
田坂の出来がとても良く、前線の選手層が厚くなっている。
疲労によるケガ人の発生、クオリティの低下が相変わらず心配なところ。

■goal
11,71大久保嘉人(13) 56武岡優斗(17)
22,30ピーター・ウタカ(18)

■judge
新井章太(30) 5.5 プレー機会は少なかったが、2失点。ただ、GKとしてはやむを得ない。
武岡優斗(17) 6.0 ケガからの復帰戦で同点ゴールを決める。移籍後初ゴールとなった。
井川祐輔(4) 6.5 中央でカウンターに対処した。谷口のマークミスもフォローしていた。
谷口彰悟(5) 5.0 ウタカをフリーにして2失点に関与した。守備で精彩を欠いた。
エウシーニョ(18) 6.0 69分、ゴール前でGK1対1のシュートが枠に飛ばなかった。
小宮山尊信(8) 6.5 左サイドから好機を作った。43分、69分とGKとの1対1を迎えた。
大島僚太(16) 5.5 ミスパスで決定機を作られた。ボールを持っても前線が動かなかった。
中村憲剛(14) 6.5 前線・サイドへのボール供給でゲームをコントロールした。
森谷賢太郎(19) 5.5 先制点をアシスト。バイタルで動いていたが、前半で交代。
田坂祐介(35) 6.5 上下動でボールを呼び込んだ。ボールロストも少なかった。
大久保嘉人(13) 7.0 2ゴール。ボールをもらってシュートまでの動きが早い。

■sub
46(19)船山貴之(15) 7.0 チームの雰囲気を一変。チャンスはあったが、ゴールが遠い。
90+2(13)杉本健勇(9) 5.5 プレーにほとんど関与しなかった。
90+5(17)車屋紳太郎(20) 5.5 武岡のケガで、右のストッパーに入る。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 山本真希(6) 中野嘉大(22)

■coach
風間八宏 6.5 船山の投入で勝利を手繰り寄せた。前半の失速には早く手を打ちたかった。

■referee
扇谷健司 6.0 判定基準があいまいなところも感じたが、両チームに偏り少なく判定した。