2025/04/11

250409川崎3-3横浜FM(J1 #5)

川崎3-3横浜FM(U等々力, 19:00KO, 21,478人)

ドローで終わったアウェイ町田戦(J1 #9)から中2日。
 ACLEラウンド16のため延期されていたJ1リーグ第5節が、水曜日に開催される。
 次の土曜日には清水戦(J1 #10)があって、中2日の連戦となる日程。
 できれば、夏の2週間の中断期間に開催してほしかったところ。


先発は、町田戦から9人と大きく変える。
 連続しての先発するのは、河原創とマルシーニョの2人。
 新たにGKソンリョン、VW際、高井、アイダル、田邉、大関、伊藤、瀬川、小林悠の9人が先発。

大関友翔は、川崎での初先発となる。
 小林悠は、昨年の中村憲剛引退試合での左肩鎖関節脱臼から復帰する。

先発を外れた9人のうち、ベンチに回ったのは佐々木旭、脇坂のみ。
 町田戦で負傷したジェジエウと橘田を含め、残り7人はベンチ外となった。

ベンチには、新たにGK安藤、土屋櫂大、ヴェロン、神田が入る。
 土屋は、U-18昇格後初めてのメンバー入り。

キックオフ前の選手紹介では、宮城天が先発すると発表されていた。
 何らかのアクシデントがあって、急遽、ベンチメンバーからマルシーニョが先発。
 スタジアムには変更のアナウンスはなく、走るマルシーニョに気付いて驚いた。
 併せてベンチには、ヴェロンが補充されている。


横浜Fマリノスは、今季からスティーブ・ホランド新監督が就任。
 J1リーグは1勝4分3敗で、暫定19位。
 8試合で4得点6失点と、ゴール数が少なくなっている。
 ACLEはラウンド16で上海海港に勝ち、川崎とともにベスト8進出。

土曜日の東京V戦(J1 #9)から中3日。
 その前は中2日だったので、中3日→中2日の川崎とほぼ同じ日程。

今シーズン、川崎から移籍した遠野大弥(9)は先発する。

2024年の対戦は、マリノスの1勝1分だった。
 240403横浜FM0-0川崎(J1 #6)
 240817川崎1-3横浜FM(J1 #27)

■1st half
川崎は立ち上がり、マルシーニョを軸に攻めていく。
 6分、マルシーニョが左からシュート。
そして7分、伊藤が横パスを拾って左のマルシーニョへサイドチェンジ。
 マルシーニョのラストパスはDFに当たり、PA中央から大関が先制ゴール。

その後は、マリノスが圧倒的にボールを持った。
 川崎はミドルブロックを敷いたが、縦パスを次々に入れられる。
 マリノスの2CBが高い位置まで持ち上がっても、プレスに出ていかない。
 スペースに走り出されると付いていかず、簡単にサイドを突破された。

多くのクロスやセットプレーを間一髪で凌いでいたが、41分。
 右サイドからヤン・マテウス(11)がドリブルで中央に切り込む。
 寄せることができないまま、ゴール右隅にミドルが決まった。

■2nd half
後半から河原とマルシーニョに代えて、山本と脇坂を投入する。
 脇坂がプレスの指揮を執り、ようやく積極的にマリノスを追い掛ける。
 ビルドアップでも山本と脇坂の2人が加わって、スムーズに前進する。

67分、右スローインから、脇坂がアイダルに戻す。
 アイダルは前のスペースに運ぶと、地を這うようなミドルを決めた。

再びリードしてからは、マリノスが攻めてくる。
 RSB宮市亮(23)とヤン・マテウスを中心に、右サイドから崩してくる。
 76分、メイア・ルアで突破した宮市の右クロスを、遠野がヘッド。

88分、足を攣ったアイダルに代えて、土屋をRCBに投入する。
 高井がLCBに回り、U-18出身者で2CBを組むが、失点を重ねてしまう。
89分、宮市の右クロスを植中朝日(14)がオーバーヘッド。
 このシュートをゴール前で天野純(20)が押し込んで、同点とする。
さらに90+2分。
 山根陸(28)の左クロスを、植中がトラップしてGKソンリョンと重なる。
 こぼれたボールをヤン・マテウスが蹴り込んで、マリノスが逆転した。

川崎はリードされるが、90+10分。
 脇坂の右CKを、高井がヘッドできれいな同点ゴールを決めた。

■summary
マリノスは、2度のリードを許したが、2度追い付いてさらに逆転した。
 劇的な展開となったが、逃げ切ることはできず、ドローに終わった。

宮市亮とヤン・マテウスが、右サイドを面白いように突破した。
 多くのクロスボールを入れ、89分には2度目の同点ゴールを生んだ。

連戦の中、選手の入れ替えは少なかった。
 前節東京V戦の先発と9人が同じで、今日の途中交代は3人にとどまった。
 川崎と同じくACLEを控える過密日程の中、疲労の蓄積が心配される。


川崎は大きくターンオーバーしながら、ドローの結果を得た。
 2-1で逃げ切りたかったが、空中戦で活躍していたアイダルの交代が響いた。
 ただ、マリノスに逆転を許しながらも、追い付いたことは素晴らしかった。

62分、小林悠に代えて神田奏真を投入。
 山田新がベンチに控えながら、あえて神田を選択する。
そして88分の土屋櫂大の投入は、本当に驚いた。
 CBにとって、極めて難しい状況でのプロ初出場。
 結果的に1点リードを守れず、短時間で2失点する厳しいデビュー戦となった。

河原創とマルシーニョは前半だけ、山本と脇坂は後半だけと、プレー時間を分散した。
 宮城天の負傷がなければ、おそらくマルシーニョはもっと短時間だったはず。
 目先の勝ち点を狙うだけではなく、少しでも主力を休ませた判断は素晴らしい。

次は、中2日でアウェイ清水戦(J1 #10)。
 コンディションを大事にしながら、戦ってほしい。

■goal
7大関友翔(16) 67アイダル(44) 90+10高井幸大(2) 
41,90+2ヤン・マテウス(11) 89天野純(20)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 1失点目は触りたい。クロスやシュートの処理は安定。飛び出しは控え目。
VW際(31) 6.0 33分、瀬川へラストパス。53分、ミドル。右サイドの守備をしっかり固めた。
高井幸大(2) 7.0 1ゴール。53分、70分にカウンターを止める。55分、伊藤のクロスをヘッド。
アイダル(44) 7.0 加入後初ゴール。クロスやCKをヘッドでクリアし続ける。足を攣って交代。
田邉秀斗(15) 5.5 宮市とヤン・マテウスを相手に厳しい守備を強いられた。81分、ヘッド。
河原創(19) 6.0 6分のスルーパスは長くなる。劣勢の展開で、よく走ってスペースを埋めた。
大関友翔(16) 6.0 先制ゴール。広い視野から繰り出すパスの精度を上げたい。76分、イエロー。
伊藤達哉(17) 6.0 俊敏性を活かしクロスを上げる。7分、横パスをカット。90+11分、ミドル。
瀬川祐輔(18) 6.0 33分と62分にシュート。80分にヘッド。創造性に溢れるがロストも目立つ。
マルシーニョ(23) 6.0 序盤にチャンスを作り、7分のパスで先制ゴールを生む。31分、ドリブル。
小林悠(11) 5.0 プレスを仕掛けなかった。ロングボールは競り合えず、オフサイドも多かった。

■sub
HT(23)脇坂泰斗(14) 5.5 1アシスト。プレスを牽引。90+2分、動きを止めてロストして失点。
HT(19)山本悠樹(6) 6.0 53分、左ポケットからクロス。82分、ドリブルで2人を抜いてパス。
62(11)神田奏真(38) 5.5 プレスを仕掛ける。90+9分、脇坂の右クロスにニアへ飛び込んだ。
82(15)佐々木旭(5) 5.5 LCBに入る。89分、2対1の数的不利から宮市に右クロスを上げられる。
88(44)土屋櫂大(39) 4.5 デビュー戦。投入直後の89分、植中に離されてオーバーヘッドを許す。

■bench
安藤駿介(21) 山内日向汰(26) ヴェロン(28) 山田新(20) 

■coach
長谷部茂利 7.0 大幅にターンオーバーしながら勝利目前まで到達。神田と土屋を大胆に起用。

■referee
御厨貴文 6.0 VARの助力が必要な難しい場面が多かったが、荒れることなくコントロールした。

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AT+6+12