2022/08/11

220810川崎2-2C大阪(YLC QF #2)

川崎2-2C大阪(等々力, 19:00KO, 13,877人)

劇的な勝利となった日曜日の横浜FM戦(J1 #24)から中2日。
 セレッソ大阪とのYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦は、等々力開催。
 先週水曜日の第1戦(YLC QF #1)は、1-1のドロー。
 アウェイゴール数により0-0で川崎が、2-2以上のドローでセレッソが勝ち上がる。


先発は、横浜FM戦と10人が同じ。
 中2日の日程だが、選手の入れ替えは最小限となった。
 新たにLSBに登里が入り、脇坂がベンチに回る。
 マリノス戦でLSBだった橘田は、シミッチとの2ボランチで出場する。

ベンチには、新たに車屋が入り、佐々木旭と宮城天が外れている。


C大阪は、中2日の土曜日J1リーグ神戸戦(J1 #24)に3-0で勝利。
 神戸戦から中3日で、川崎と少し日程が異なる。

■1st half
川崎は両サイドを使って攻めていく。
 橘田とシミッチの2ボランチが安定していた。

セレッソはLSB山中亮輔(6)のクロスが脅威となった。
 家長が守備に戻らず、山根はインサイドの為田大貴(19)に対応している。
 山中に誰も寄せることができず、フリーでクロスを蹴らせた。

30分あたりから、セレッソが攻め続ける時間となる。
 川崎は動けず押し上げられず、素早くボールに向かえない。
31分、右ゴールライン際からRSB松田陸(2)がシュート。
 GKソンリョンが弾いたボールを為田がシュートするが、右ポストに当たって外れた。
34分、36分には山中が鋭い左クロスを入れる。
35分には鈴木徳真(17)がミドルシュート。

苦しい状況に陥っていた川崎は40分。
 家長、橘田がショートパスで崩し、チャナがワンタッチでラストパス。
 PA内で抜け出したダミアンが、フリーでシュートする。
 DFがクリアしたが、マルシーニョが詰めて先制ゴールを決めた。

■2nd half
ハーフタイムでチャナに変えて脇坂を投入する。
 セレッソのプレスに対し、脇坂そして登里を使いながら抜け出した。

53分、マルシーニョが追加点を決める。
 左サイドで松田陸を抜き去ると、そのままドリブルで進んでいく。
 ダミアンとパス交換して中央に入り込み、きれいなゴールを決めた。

2点差となって、セレッソは早めに交代カードを切る。
 61分に3人、68分に1人を投入し、すべての交代枠を使った。
川崎を崩していなくても、シュートを狙っていく。
 69分に山中がFKを直接狙い、70分にジェアン・パトリッキ(26)がシュート。
 77分に山田寛人(34)がヘッド、84分に加藤陸次樹(20)が抜け出してシュート。

川崎は体力的に厳しかったが、なんとか耐えていた。
しかし、90分。
 フリーの山中に誰も寄せることができず、左クロスを入れられる。
 谷口の前に入り込んだ加藤が、低い姿勢のヘッドでゴールを決めた。
1点差となってロスタイムは5分。
 セレッソはGKキム・ジンヒョン(21)が上がるなど、守備を捨ててゴールを狙う。
 川崎は遠野がスペースを回復するなど、慎重に時間を使う。
90+6分、セレッソのラストプレー。
 中原輝(41)の右クロスをCB西尾隆矢(33)が折り返し、山田が同点ゴールを押し込んだ。

■summary
セレッソは2失点を喫し、敗退が濃厚となっていた。
 交代枠を68分に使い切り、ベンチが打てる手も少なかった。
 焦ってシュートを狙う場面も目立ち、時間が進んでいく。

90分の加藤のゴールで勢い付くと、パワープレイに移行する。
 CBやGKを前線に上げて、守備を削ってゴールを目指した。
 7月2日の川崎戦(J1 #19)と同じく、ロスタイムにゴールを決め、準決勝に勝ち上がった。


川崎はアウェイゴール差で敗退してしまった。
 昨年の浦和戦(2021 YLC QF #2)も87分、90+4分に失点して敗退。
 今年も同じく2点リードしたが、今年も逃げ切れなかった。

疲労は目立っていたが、何もできなかったわけではない。
 マルシーニョが2ゴールを決めて、望外の展開にすることができた。
 セレッソと互角以上に戦い、優位に試合を進めていた。

家長はさすがに運動量が少なかった。
 右サイドの守備で、LSB山中の対応を山根に任せてしまう。
 キープ力では存在感があり、逃げ切りに必要だったが80分に途中交代。
 第1戦のリードを考えれば、ベンチスタートの方が活きたと思われる。

第1戦で活躍した山田新は、招集しなかった。
 ベンチは埋めることはできたが、万全な選手を揃えているとはいえない。
 80分から出場した小林悠も、体調面の課題を抱えているように見えた。
 桐蔭横浜大学との交渉が必要だが、この試合に山田新は不可欠だった。

マリノス戦のような感動的な勝利もあれば、今日のような失望を味わうこともある。
 これがサッカーの醍醐味であり、これからも試合は続いていく。

次も中2日で京都戦(J1 #25)。
 ミッドウィークに試合がなかった京都は中6日。
 厳しい状況が想定されるが、それでも勝たなければならない。
(台風8号の影響により、京都戦は延期された。)

■goal
40,53マルシーニョ(23) 
90加藤陸次樹(20) 90+6山田寛人(34)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 クロスやシュートを安定してキャッチ。30分、松田のシュートをセーブ。
山根視来(13) 4.5 30分、31分と自陣でロスト。山中への対応も遅れた。7分、70分にシュート。
ジェジエウ(4) 6.0 高さとスピードを活かしてゴール前を固める。56分、右足を痛めて交代。
谷口彰悟(5) 5.0 23分、右CKをヘッド。90分、加藤に前に入られ失点。チームを救えなかった。
登里享平(2) 5.5 復帰戦。内側を走ってプレスを崩す。守備では14分、68分と抜け出しを許す。
シミッチ(6) 6.5 2ボランチで今日も最後まで奮戦。ハイボールを競って、足を動かし続ける。
橘田健人(8) 6.0 シミッチを助けつつ、家長の背後もカバー。27分にミドル、28分にシュート。
チャナ(18) 6.5 6分、21分、43分にシュート。40分、ダミアンへラストパス。躍動していた。
家長昭博(41) 5.5 守備に大穴を空けつつ、存在感はあった。21分、マルシーニョへ右クロス。
ダミアン(9) 7.0 1アシスト。40分、1点目を生むシュート。45+2分、橘田のパスからシュート。
マルシーニョ(23) 7.5 2ゴール。21分、48分にクロスをヘッド。68分、登里のミスをカバー。

■sub
HT(18)脇坂泰斗(14) 5.5 2トップに入る。CBからパスを受ける。74分、ドリブルからシュート。
56(4)車屋紳太郎(7) 5.5 復帰戦。押される状況でLCBに入る。84分、加藤の決定機をブロック。
80(23)遠野大弥(19) 6.0 プレスで陣地回復を図る。90+3分、1人でドリブルしてFKを獲得。
80(41)小林悠(11) 5.0 右サイドから85分に2トップに。ボールを追い続ることができなかった。
85(9)山村和也(31) 5.0 小林悠と2トップを組む。90+4分、右コーナー付近でキープできず。

■bench
丹野研太(27) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 4.5 逃げ切りに失敗。ロスタイム、チームの混乱を抑えられなかった。

■referee
岡部拓人 5.5 判定は的確。ボール近くに立ちすぎて、プレーに影響を与えた。

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