2022/09/04

220903湘南2-1川崎(J1 #28)

湘南2-1川崎(レモンガススタジアム平塚, 19:00KO, 12,083人)

完勝となった鳥栖戦(J1 #20)から中2日。
 J1リーグ第28節では、アウェイで湘南と対戦する。
 天候はくもり。9月に入り、少し涼しくなってきている。


先発11人は、中2日でも鳥栖戦から変わらない。
ベンチの7人も同じで、何も動かさなかった。


湘南は、J1リーグ6勝8分11敗の暫定16位。
 7月、かつて川崎に所属した阿部浩之(49)と中野嘉大(44)を獲得した。
 今日は阿部がベンチスタートとなり、中野は先発する。

等々力では、湘南が圧勝した。
 220525川崎0-4湘南(J1 #15)

■1st half
湘南は5バック、3センター(1アンカー)、2トップの布陣。
 2トップの町野修斗(18)と瀬川祐輔(13)がシミッチを挟みこむ。
 川崎のビルドアップが詰まると、どちらかがCBまで追いかける。
 プレスに苦しんだ川崎は持ち運べず、難しい展開となった。

ただ、そんな中でも家長のキープ力は別次元。
 湘南のプレスを物ともせず、ボールを保持する。
 動けない味方に時間を与え、ラインを引き上げていった。

12分、山根の縦パスを受けた知念がターンしてシュート。
さらに20分に先制点。脇坂の右CKから。
 谷口のヘッドを、わずかに知念がコースを変えて押し込んだ。

湘南は縦にボールを入れ、ハイラインの川崎の2CBを背走させる。
 シミッチの網にかからないように、直接町野や瀬川にボールを入れた。
 左からは中野が仕掛けて、クロスを入れる。
 15分に岡本拓也(6)、26分にタリク(11)、28分に杉岡大暉(2)、41分に平岡大陽(28)がシュート。
 川崎をハーフコートに押し込んで、人数を掛けて攻めてきた。

■2nd half
後半開始から大島と宮城天を投入する。
 湘南との明らかな体力差を少しでも埋めようとした。

50分、中盤での競り合いを湘南が制し、瀬川がスルーパス。
 ジェジエウよりも先に身体を入れた町野が倒されて、PKを獲得。
 町野が自らPKを決め、同点とした。

川崎はチャンスを作れず、湘南が押す展開となる。
瀬川が立て続けにシュートを放っていく。
 72分、82分、そして82分の2本目は左ポストを叩いた。

ロスタイムが近づき、ようやく川崎が攻撃を仕掛ける。
 85分に車屋、86分に小林悠がシュート、90+1分に知念が2本連続シュート。
 
しかし、90+3分。
 GK谷晃生(1)のスローを受けた杉岡が縦にロングパスを入れる。
 一度スルーした阿部浩之が、山田直輝(10)の戻しをきれいにゴールした。

■summary
湘南は体力差を活かしながら、優位に立った。
 プレスの強度を落とすことなく走り続ける。
 先制ゴールは許したものの、川崎にチャンスを与えない。
 徹底した戦術でボールを奪い取り、多くのシュートを放った。

ロスタイムには阿部浩之が素晴らしいゴールを決めた。
 ダイレクトで振り幅が小さく強いシュート。
 タイミングを外されたGKソンリョンは、動くことができなかった。
 幾度となく川崎を救ってきた、阿部浩之らしいシュート。
 初優勝を決めた大宮戦(2017 J1 #34)の先制ゴールを彷彿とさせた。

中野嘉大は、左サイドハーフで先発フル出場を果たした。
 山根は抜けなかったが、それでも川崎の守備を押し下げる十分な働きだった。
 5バックの守備も、杉岡のサポートを受けて、まずまずだった。


阿部浩之(49)を抱き締めるGK谷晃生(1)。

ユニフォームを交換する瀬川祐輔(13)と大島僚太(10)。

川崎は中2日の鳥栖戦からまったく選手を入れ替えなかった。
 案の定、走ることができず、湘南のプレッシングで押し込まれる。

GKソンリョンは、ゴールキックを大きく蹴ることが多かった。
 2CBにパスをつないでも、直ちに湘南のプレスを受けて前進できないため。
 ただ、知念はパントキックを収められず、簡単にボールを渡した。

コンディションが悪くとも、勝ち点を得るチャンスはなくはなかった。
 それでも、遠野や宮城天、瀬古を先発起用していれば、助けてくれたはず。
 鬼木監督が選手たちの疲弊した状況を見誤ってしまった。

暫定首位だったが、この敗戦で暫定3位に後退した。
次は中6日で、新たな暫定首位の広島戦(J1 #29)となる。
 家長が3試合連続でフル出場し、体力回復が気掛かりなところ。
 それでも、勝たなければならない。

■goal
53PK町野修斗(18) 90+3阿部浩之(49)
20知念慶(20) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 ゴールキックを味方につなげなかった。PKはわずかに手が届かなかった。
山根視来(13) 5.5 ボールを持った中野嘉大と対峙する。加勢が少ない状況で、守備に追われた。
ジェジエウ(4) 4.5 50分、町野を倒しPKを与える。不運なプレーだったが、接触は不要だった。
谷口彰悟(5) 5.5 1アシスト。気迫あるプレーを見せたが、湘南に背後を狙われて振り回された。
車屋紳太郎(7) 5.5 ビルドアップに多く参加。43分、47分、60分に左クロス。85分、ミドル。
シミッチ(6) 5.5 疲れは感じさせたが、守りで奮戦。26分、タリクのシュートをブロックする。
脇坂泰斗(14) 5.5 20分、右CKで先制点を生む。動きが少なく、ボールタッチが少なかった。
橘田健人(8) 5.5 12分、倒れても立ち上がってキープ。59分、PA内に走り込んで大島に落とす。
家長昭博(41) 6.0 前半、キープ力でプレスをいなす。運動量が少なくとも、欠かせない存在。
知念慶(20) 5.5 12分、山根の縦パスを受けてシュート。20分、先制ゴール。90+5分、ヘッド。
マルシーニョ(23) 5.0 2分、縦にドリブル。スプリントしたが、湘南の走力に抑え込まれる。

■sub
HT(14)大島僚太(10) 5.5 59分、ボレー。86分、小林悠にラストパス。パスコースがなかった。
HT(23)宮城天(24) 5.5 48分、49分に左から仕掛ける。57分、シュート。90+2分、左クロス。
69(4)山村和也(31) 5.0 RCB。スピードで勝負される。81分、瀬川を止める。82分、ロスト。
76(6)小林悠(11) 5.5 86分、大島の裏抜けパスでシュート。90+2分、PA内でミストラップ。
83(8)瀬古樹(16) 5.5 アンカーに入り、ゴールを目指した。89分、宮城天にロングボール。

■bench
丹野研太(27) 遠野大弥(19) 

■coach
鬼木達 4.0 走れない選手たちを起用した。せめて2~3人は入れ替えるべき。交代策も機能しなかった。

■referee
飯田淳平 5.5 接触プレーの判断が微妙に感じた。PK判定は妥当。

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LT+1,+6