J1リーグ開幕戦は、等々力での横浜Fマリノス戦。
G大阪戦とのFUJI XEROX SUPER CUP(FXSC)から中5日。
第1節では唯一の金曜日開催で、J1リーグの2021年最初の試合となる。
今シーズンも、選手交代は1試合5人までに拡大される。
ただし、交代回数は3回まで(別にハーフタイムも可)となる。
あらためてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)もJ1リーグ全試合に導入される。
昨シーズンも導入されたが、第1節のみの運用で中断された。
神奈川県をはじめとして、10都府県に緊急事態宣言が発出されている。
20時までで終わるように、1時間前倒しの18時キックオフとなった。
観客数は5,000人に制限されて、アウェイ席も設置されない。
後半の飲水タイム。 |
先発は、FXSCのG大阪戦と同じ11人。
ベンチには新たに知念が入り、FXSCで脳震盪で交代した塚川が外れた。
後半開始前の円陣。 |
横浜Fマリノスは、2019年のJ1リーグ王者。
アンジェ・ポステコグルー監督は就任4年目を迎えた。
2020シーズンは、J1リーグ9位。
川崎との対戦は、川崎の2勝だった。
200905横浜FM1-3川崎(J1 #14)
201118川崎3-1横浜FM(J1 #30)
■1st half
マリノスは新システムの3バックで臨む。
3バックの前に2ボランチを並べたが、上手くボールを運べない。
川崎の3トップと2インサイドハーフにパスコースを封じられて、苦しんでいた。
川崎はいつもよりパスミスが目立ったものの、決定機を作る。
手数を掛けずにシンプルに、ゴールに早く向かっていった。
12分、ダミアンのパスで抜け出した三笘がシュート。
21分、脇坂がPA内へ縦パスを入れて、山根がヒールでボールを戻す。
家長が豪快なボレーで蹴り込んで、先制に成功する。
30分を過ぎるあたりから、川崎が圧倒していく。
32分家長、33分旗手、36分と38分田中碧、37分三笘、42分ダミアンと多くのシュートを放つ。
そして43分、田中碧の直線的な右クロスを、家長が2点目のゴールをヘッドで決めた。
マリノスGKオビ・パウエル・オビンナ(31)の好セーブもあり、2得点にとどまった。
■2nd half
後半スタートからマリノスは、前田大然(38)と水沼宏太(18)を投入。
4バックに変更して、この2人の運動量を武器に、川崎を追い掛ける。
前田のスピードを活かして、左の仲川輝人(23)、右の水沼がサイドでパスを受けた。
プレスバックも素早く、川崎に余裕を与えなかった。
ラインを高く上げてボールを奪うと、縦パスを入れて攻める。
55分に水沼、59分に畠中槙之輔(4)、62分に和田拓也(33)がシュート。
63分には前田が田中碧からボールを奪って、オナイウ阿道(45)が左ポストに当てた。
川崎は64分、J1デビューとなる橘田を入れて中盤を引き締め、徐々に押し戻す。
コンパクトなマリノスの背後に空いたスペースに、三笘や家長を走らせた。
膠着した状態が続き、時間が過ぎていった。
■summary
どちらのチームも積極的に主導権を握ろうとした。
強いプレス、コンパクトな陣形、ゴールを目指す攻撃的な姿勢。
2点差となって、川崎が強度を落としたものの、面白い試合だった。
ポステコグルーのマリノスとの対戦は、いつもながら楽しめる。
マリノスは前半、川崎の勢いを止めることができなかった。
低い位置でボールを失い、決定機を多く作られて2失点を喫した。
最終ラインは高く保っていたが、パスを止められず守り切れなかった。
後半、前田と水沼を投入し、4バックにすることで盛り返した。
両サイドのスペースに仲川と水沼が走り込み、組み立てていく。
ただ、川崎を押し込むことはできていたが、決定的なシュートは少なかった。
試合終了直後。 |
川崎は前半、良いプレーから2ゴールを生んだ。
しかし後半になると、マリノスの反撃を受ける展開になった。
FXSCのG大阪戦では、後半の巻き返しを許して2失点している。
今日は無失点で切り抜けたが、もう少し早く押し戻して余裕を持ちたいところ。
次は中4日でホームC大阪戦(J1 #11)。
ACLグループリーグの日程調整のため、前倒しで開催される。
3月は3週連続で水曜日に開催される過密日程となる。
しっかりと結果を出していきたい。
■goal
21,43家長昭博(41)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 45+2分、オナイウのヘッドを止める。ハイボールも安定して処理。
山根視来(13) 6.5 21分、華麗なヒールパスでアシスト。粘り強く仲川に対応していた。
ジェジエウ(4) 6.5 広い範囲をスピードでカバー。87分、足を伸ばしてピンチを防いだ。
谷口彰悟(5) 6.0 旗手をフォローしながら、守勢にあっても慌てずに落ち着いて守った。
旗手玲央(47) 6.0 LSB。縦への突破とロングパスを担う。33分にPA内からのシュート。
シミッチ(6) 6.0 コンタクトを受けつつも身体を張って配球。余裕のないパスも多かった。
田中碧(25) 6.0 欠かせない存在になりつつある。18分、63分と持ちすぎてボールを失う。
脇坂泰斗(8) 6.0 良く走っていた。7分、16分にシュート。21分、山根に浮き球を供給。
家長昭博(41) 7.0 2ゴールで勝利に大きく貢献する。32分、80分にも決定的なシュート。
ダミアン(9) 6.5 相手GKやCBに厳しくプレスを仕掛け続けた。42分、64分にシュート。
三笘薫(18) 6.5 12分、37分、52分にシュート。縦方向へのドリブルでゴールを目指した。
■sub
64(6)橘田健人(22) 5.5 J1デビュー戦。中盤を引き締める。パスはあまりつながらず。
76(9)小林悠(11) 5.5 84分、三笘のパスを受けてシュート。攻撃の機会が少なかった。
76(8)車屋紳太郎(7) 6.0 LSB。水沼を抑える。セーフティなプレーを選び、安定していた。
88(41)知念慶(20) 5.5 復帰初戦。右FWに入る。90+3分、GKのロングボールを競った。
88(18)長谷川竜也(16) 5.5 左FW。逃げ切りたい時間帯で、ボールホルダーに強く寄せた。
■bench
丹野研太(27) 遠野大弥(19)
■coach
鬼木達 6.0 後半、押される展開だったが、選手交代によって耐え切った。
■referee
西村雄一 6.0 基準が明確なジャッジ。リスタートの位置はこだわりすぎ。
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