川崎U-18と日本高校選抜が対戦するNEXT GENERATION MATCH(NGM)。
FUJI XEROX SUPER CUP(FXSC)の3時間前に、同じスタジアムで開催された。
NGMでは、J1リーグ優勝チームU-18と高校選抜が対戦する。
2019年まではJリーグU-18選抜が出場していたので、川崎U-18は初出場。
40分ハーフ、7人まで交代可能、交代回数は3回まで(ハーフタイムも可能)のルール。
川崎U-18は、3年生が引退し、2年生と1年生の新チーム。
新チームで10番を背負う五十嵐太陽(10)、18番の大関友翔(18)が先発する。
オーソドックスな4-4-2で、4バックに2ボランチ、2ウィングに2トップを並べる。
(※川崎U-18では、エース格が2年生で18番、3年生で10番を背負っています。)
(脇坂泰斗以来、三好康児、三笘薫、田中碧、村田聖樹、宮代大聖、宮城天、戸水利紀、そして五十嵐太陽と9代続いて18番→10番となっています。)
高校選抜は3年生主体の陣容。
卒業直前の2月なので、コンディション的には微妙なところ。
3月にはデンソーカップ(大学生の地域別選抜大会)にも参加する。
■1st half
川崎U-18はショートパスで組み立てる。
高校選抜のプレスを受けてボールを失っても、次のプレーで怖気付かない。
ボランチの田鎖勇作(5)が中心となり、フリーの選手に正確なパスをつなぐ。
右サイドのウィング田中幹大(9)が多くのチャンスに絡んだ。
16分、LSB松長根悠仁(20)の左クロスをダイレクトでボレー。
そして24分、入江流星(7)とのワンツーからGK1対1となり先制ゴールを決めた。
高校選抜は、個人の技術で勝負する。
川崎U-18の守備を崩し切る前に、シンプルにシュートを狙った。
19分、崎山友太(9, 米子北高)がドリブルでターンしてからシュート。
36分、内田陽介(20, 青森山田高)の右クロスを吉田陣平(21, 佐賀東高)がヘッド。
39分、内田の右クロスを安斎颯馬(10, 青森山田高)がヘッドするが、GK青山海(1)がキャッチ。
■2nd half
後半開始直後の41分、川崎U-18に大きなミスが出る。
LSB松長根のバックパスを受けたCB浅岡飛夢(17)が、安斎に奪われる。
安斎がGK1対1を制してゴールを決め、同点に追い付かれた。
45分、逆に高校選抜にもCB井上太聖(4, 帝京高)にミス。
自陣PA左側で川崎U-18の2人に囲まれ、大関に奪われてゴールを決められる。
60分あたりから高校選抜の時間が続く。
ダイレクトパスやワンツーを繰り返して、川崎U-18の守備をはがしていく。
高校選抜はハーフタイムで4人交代していて、体力的にも優位だった。
川崎U-18はスペースを埋め切れずに押し込まれ、カウンターを仕掛けるのみ。
73分には青木俊輔(12, 東福岡高)がPA内で決定機を迎えたが、上に外した。
川崎U-18は67分に投入された五木田季晋(25)が、左サイドで時間を作る。
75分には五十嵐太陽の左からのパスで田中幹大がフリーでシュート。
パスを回せるようになり、少し余裕を持って時間を進めた。
■summary
高校選抜はその名の通り選抜チームで、コンビネーションは今ひとつ。
個人の能力を活かして単独で突破してきたが、組織的な攻撃は整理されていなかった。
後半、押し込む時間帯も、選手交代による体力差を活かした部分が大きかった。
FWの崎山友太と安斎颯馬をはじめとして、個人は良いプレーを見せた。
新井爽太(7, 山梨学院高)は、右サイドから攻め込んでクロスを入れる。
後半から出場した野田武瑠(14, 山梨学院高)は、レベルの高いトラップやパスを披露した。
45分、大関友翔(18, 右)が決勝ゴール。 祝福する浅岡飛夢(17, 左)と田鎖勇作(5, 中央) |
川崎U-18は、クラブチームとして統率された戦い方だった。
しっかりとパスをつないで、多くの決定機を作っていく。
高校選抜よりも1学年下の選手たちだったが、良い内容だった。
バックスタンドにあいさつ。 大関友翔(18, 左)。 青山海(1, 中央)。 田中幹大(9, 右)。 |
NEXT GENERATION MATCH(NGM)は、かつてはJリーグU-18選抜との対戦だった。
川崎は2018年、2019年にもFXSCに出場したが、個人的にNGMには興味がなかった。
今年はNGMに川崎U-18が出場するので、午前10時に埼玉スタジアムへ足を運んだ。
正直にいえば、多くのG大阪サポーターは関心がなかったと思われる。
できるなら、FXSCに出場するトップチームのユース対決としてほしい。
■goal
24田中幹大(9) 45大関友翔(18)
41安斎颯馬(10)
■judge
青山海(1) 6.0 GK。大きな声のキャプテン。18分の安斎、19分の崎山のシュートを止める。
高畠捷(2) 6.0 RSB。細かいタッチからパスをつなぐ。79分、インターセプトして前へ展開。
高井幸大(15) 5.5 CB。61分、PA内でタックル。高さを活かしていたが、やや不安定だった。
浅岡飛夢(17) 5.0 カバーリングも足元も安定していた。41分、痛恨のロストで失点を招く。
松長根悠仁(20) 5.5 LSB。囲まれてボールを失う。22分、左クロス。34分、CKをヘッド。
田中慶汰(6) 5.5 ボランチ。8分、パスミスで決定機を与える。パスコースにもっと動きたい。
田鎖勇作(5) 6.0 ボランチ。シンプルにパスをつないでリズムを生む。50分、中盤でロスト。
田中幹大(9) 7.0 先制ゴール。16分、46分、75分にも決定的なシュート。素晴らしかった。
入江流星(7) 6.0 24分、倒れながらのパスで1アシスト。51分、勝負を仕掛けてFKを獲得。
大関友翔(18) 6.5 流動的なポジショニング。45分、ボールを奪ってそのまま決勝ゴール。
五十嵐太陽(10) 6.0 15分、縦に抜けてPA内に侵入する。75分、左から田中へパスを届ける。
■sub
67(18)秋葉拡人(8) 5.5 FWに入る。90+1分、持ち込んでのシュートは右へ外れた。
67(7)五木田季晋(25) 6.0 左サイドで76分、78分とポイントを作り、流れを落ち着かせた。
■bench
宮地健輔(16) 徳久湧大(3) 小野寺瑠(11) 大瀧螢(14) 久保田大吉(13)
■coach
長橋康弘 6.0 後半、押される時間帯に手を打ちたかった。2人だけの選手交代は少ない。
■referee
中井敏博 6.5 落ち着いたジャッジ。ファウル判定が少なく、スムーズに試合を進めた。
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