2024/05/05

240503川崎3-1浦和(J1 #11)

川崎3-1浦和(U等々力, 16:00KO, 23,457人)

広島戦(J1 #10)がドローに終わり、4月は3分2敗と勝てなかった。
 ゴールデンウィークに入って中4日、金曜日の祝日に開催される。

等々力は、雲ひとつない青空に恵まれた。
 風もあるので、暑さはなく、観戦しやすい気候。

高井幸大は、引き続きU-23アジアカップのため不在。


先発は、広島戦から1人だけ変わる。
 新たにゴミスが先発し、エリソンがベンチスタートとなった。
 負傷離脱もしていたゴミスは、今シーズン初めての先発。

ベンチには、新たにGK早坂、山内が入った。
 早坂は、GKとしてJ1リーグで初のメンバー入り。
 (FPとしては、2022年の浦和戦(2022 J1 #23)でベンチ入りしていた)。
 広島で負傷したGKソンリョンと小林悠の2人、それから山本が外れている。


浦和は、J1リーグで4勝2分4敗の暫定10位。
 今シーズンから、ペア・マティアス・ヘグモ(NOR)が監督に就任した。
 日程は川崎と同じ中4日。
 U-23代表参加中の大畑歩夢(66)は、不在となっている。

今年の天皇杯は、参加資格が剥奪されている。
 2023年8月2日の天皇杯名古屋戦で、サポーター(70名以上)が暴徒化。
 これに対してチームが適切な措置を講じなかったとして、JFAから懲罰を受けた。

2023年は4回対戦していて、浦和の1勝3分だった。
ただ、最後の対戦は6月で、11か月ぶりの対戦となる。
 230405川崎0-0浦和(YLC GL #3)
 230423川崎1-1浦和(J1 #9)
 230524浦和2-1川崎(YLC GL #5)
 230624浦和1-1川崎(J1 #18)

■1st half
浦和は3分、安居海渡(25)の縦パスを受けた渡邊凌磨(11)がシュート。
 7分から4本連続の右CKを渡邊が蹴り、3本目をチアゴ・サンタナ(12)がヘッド。

川崎は家長が右サイドに張り続け、パスの受け手となった。
 橘田が前向きのパスを入れて、浦和のゴールに迫っていく。

18分、川崎が先制する。
 瀬川の右スローインを、ゴミスがCBマリウス・ホイブラーテン(5)を背負ってPA内でポスト。
 家長のクロスを遠野が落とすと、脇坂がすかさずゴールに蹴り込んだ。

23分にはマルシーニョが左サイドからドリブルで仕掛ける。
 CBアレクサンダー・ショルツ(28)とGK西川周作(1)を剥がしてからラストパス。
 家長がフリーでシュートするが、ライン上で渡邊がブロックした。

浦和は1アンカーのサミュエル・グスタフソン(11)が組み立てる。
 中島翔哉(10)がトリッキーなドリブルで、川崎を幻惑する。
 32分、グスタフソンのスルーパスから、伊藤敦樹(3)がシュート。

35分、攻め続ける浦和が同点に追い付く。
 中島のクロスに走り込んだ大久保智明(21)が、ヘッドでゴールを決めた。

同点となってからも、浦和の攻勢が続いた。
 39分には安居が、45+2分には中島がシュートした。

■2nd half
47分、マルシーニョが獲得したPAすぐ外からのFK。
 壁を越えていく脇坂のキックは、バーを叩いて外れた。

49分、佐々木旭が大きくクリアする。
 ゴミスがショルツを力強く背負って収めて、橘田に戻す。
 橘田からパスを受けた佐々木旭が、そのままドリブルで持ち上がる。
 左のマルシーニョを囮に使い、PA内に進んでゴールを決めた。

再び1点をリードした川崎は、優位に進めていく。
 動きが落ち始めた浦和は、グスタフソンの1アンカーでは守れない。
 橘田と脇坂が縦関係となってパスを交換しながら、サイドに流す。

55分、家長の右クロスを、マルシーニョがシュート。
57分、ショートカウンターから家長がミドル。
83分、山内のヒールパスから、家長がシュート。
84分、山田新の落としを、瀬川がミドルシュート。

浦和もセットプレーを中心に反撃を試みる。
 60分、安居のミドルがゴール左にわずかに外れる。
 74分、CKの戻りを、渡邊がロングシュート。

90+3分、家長がゴールを決めて、試合は終わった。

■summary
浦和の2CBショルツとホイブラーテンは、ゴミスを止められない。
 1点目も2点目もゴミスのポストプレーから生まれたもの。
 2人とも優秀なCBだが、1人がゴミスに釘付けにされると、残った1人でゴールを守れなかった。

グスタフソンは、特に前半、効果的に攻撃を差配した。
 ボールを受けると縦パスを狙いながら、両サイドに散らした。
 後半になると、川崎のマークが厳しくなったため、勢いは失われる。
 1アンカーなので、守備で広大なスペースを埋めるのは難しかった。
 もっとインサイドハーフから助力を得られれば、特長を出し切れると思われる。


川崎は、実に6試合ぶりとなる勝利となった。
 浦和のチャンスも少なくなかったので、盤石の勝利とまではいえない。
 それでも多くの決定機を作っていて、妥当な結果といえる。

中盤の構成は、橘田の1アンカーが基本だった。
 守備になると脇坂が下がってきて、橘田と2人で並んだ。
 69分から入った瀬古樹、81分から入ったゼ・ヒカルドも、橘田の脇に立つ。
 システムをバランス良く動かすことで、守備の弱さを克服できていた。

次は中2日、アウェイ福岡戦(J1 #12)。
 厳しい日程だが、ターンオーバーしつつ、良い内容を継続したい。

■goal
18脇坂泰斗(14) 49佐々木旭(5) 90+3家長昭博(41) 
35大久保智明(21)

■judge
上福元直人(99) 7.0 3分、32分、39分、74分にセーブ。73分、プレスを受けてCKに逃れる。
瀬川祐輔(30) 6.0 RSBでのプレーも少しずつ板に付いてきた。56分、右クロス。84分、ミドル。
大南拓磨(3) 6.0 右サイドの家長にミドルパスを供給する。62分、PA内まで走り込みシュート。
佐々木旭(5) 7.5 長距離ドリブルからの決勝ゴラッソを沈めた。45+2分、サンタナに抜かれる。
VW際(31) 6.0 17分、プレスを抜けてドリブル。マルシーニョを使うが、攻め上がりは控え目。
橘田健人(8) 6.5 縦へのパスとドリブルで前進する。2点目をアシスト。縦パスで3点目を生む。
脇坂泰斗(14) 6.0 1ゴール。47分、直接FKをバーに当てる。橘田の縦パスをバイタルで受ける。
遠野大弥(17) 6.0 1アシスト。2分、62分にシュート。後半、グスタフソンへのパスを封じた。
家長昭博(41) 7.0 25分、57分、83分の決定機は外したが、最後に1ゴール。右クロスも効果的。
ゴミス(18) 6.5 CBショルツもホイブラーテンも止めることができなかった。43分、シュート。
マルシーニョ(23) 6.0 25分、ショルツとGK西川を抜いてラストパス。55分、決定的シュート。

■sub
69(17)瀬古樹(16) 5.5 70分、90分に右クロス。71分、ミドル。85分、山田新へスルーパス。
75(18)山田新(20) 6.0 86分、橘田のパスを受けて右からのシュート。90+3分、1アシスト。
75(23)山内日向汰(26) 6.0 83分、ヒールで家長へラストパス。87分、CKの流れからシュート。
81(14)ジェジエウ(4) 5.5 RCBで安心感をもたらす。出て行っても奪い取れない場面もあった。
81(31)ヒカルド(6) 5.5 84分に山田新、90分に家長へパス。シンプルな攻撃で持ち味を出す。

■bench
早坂勇希(22) エリソン(9)

■coach
鬼木達 6.5 ゴミス起用に成功。劣勢の原因となったグスタフソンを対策して勝利に導いた。

■referee
池内明彦 6.5 素晴らしかった。イエロー祭りも不可解なジャッジもなかった。

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AT+4+5