J1リーグ12連勝となったFC東京戦(J1 #25)から中2日。
等々力での2連戦となる札幌戦を迎える。
19時KOからの14時KOとなるので、中2日でも5時間分、短くなる。
等々力ではこの試合から、Gゾーンとアウェイ席の鳴り物と立ち見観戦を解禁。
2位G大阪とは、勝ち点17差をキープ。
残り9試合で勝ち点11を獲得すれば優勝が決まる。
FC東京戦の翌11月1日(日)、中村憲剛(14)が今シーズン限りの引退を表明。
中村がプレーできるのは、J1リーグ9試合、そして天皇杯の最大2試合となる。
先発は、FC東京戦から4人を変更する。
新たに車屋、脇坂、旗手、齋藤学が入る。
登里、中村、田中碧、三笘がベンチスタートとなった。
先発とベンチの入れ替えはあったが、メンバー入りの18人は同じ顔触れ。
札幌はJ1リーグで7勝6分13敗の暫定13位。
YBCルヴァンカップは、GL1位で決勝トーナメントに進出。
準々決勝ではPK戦で横浜FMに負けてベスト8。
川崎と同じ中2日だが、大阪から川崎に移動してのアウェイ連戦。
10月29日に菅大輝(4)が新型コロナウイルスに感染し、欠場する。
今シーズンの対戦は、川崎が勝っている。
200815札幌1-6川崎(J1 #10)
■1st half
札幌はハイタワー型のFWを使うことが多いが、0トップの布陣。
素早くボールに寄せていき、川崎の自由を奪っていった。
攻撃では両サイドに広く選手を配置する。
中央にスペースを作って、スルーパスを入れながらチャンスを作る。
2分にチャナティップ(18)、5分にルーカス・フェルナンデス(7)がGKと1対1を迎える。
いずれもGKソンリョンがブロックするが、面白いように攻めていった。
川崎は札幌の厳しいマンマークで、パスコースを削られた。
苦し紛れのパスを出したり、密集でドリブルしてはボールを奪われた。
セカンドボールも拾えず、札幌に走り負けていた。
良いところは少なかったが、それでも失点せず前半を終える。
■2nd half
ハーフタイムから田中碧と三笘を入れる。
守田の脇に田中碧が下りて、2ボランチ気味にしてバイタルを引き締める。
左サイドからは三笘のドリブルで仕掛けようとした。
しかし、後半になっても札幌のプレスは弱まらなかった。
厳しく寄せられて、ボールホルダーが囲まれる。
62分に守田のロスト、65分に家長のパスミスから立て続けに失点を喫する。
重苦しい状況の中、70分、一気に3人を投入する。
中村と登里が札幌のマークを剥がすことで、攻撃は改善。
81分と85分に宮代、90+3分と90+5分に三笘、90+4分に田中碧が決定的なシュートを放つ。
しかし、GK菅野孝憲(1)がビッグセーブを連発して、抑えられた。
■summary
札幌は素晴らしい内容だった。
全体が連動した厳しいマークで、パスコースを与えない。
川崎のボールホルダーが行き詰まった瞬間に、人数を掛けて囲んでボールを奪った。
運動量を落とすことなく後半もチェイスを続け、2ゴールを奪う。
前半から多くの決定機を作り出していて、0-2は妥当なスコアといえる。
最終ラインも崩れることなく、最後まで粘ることができた。
完勝と呼ぶべきゲームを見せてくれた。
中村憲剛(14)とチャナティップ。 後半開始前のハーフタイム。 |
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川崎は目に見えてコンディションが悪く、後手を踏んだ。
特に家長と守田の動きが鈍く、致命的なロストを繰り返した。
山根もルーカス・フェルナンデスに苦しみ、カバーするジェジエウの負担が重かった。
FC東京戦で、フルタイム近くまで10人を使った代償は大きかった。
そして、中2日でも先発を4人しか代えない采配で、完敗を招いた。
もっと走れる選手を起用しなければいけなかった。
インサイドハーフの脇坂と旗手(途中から家長)が前掛かりで、守田が孤立。
守田1人ではバイタルを埋められず、札幌に主導権を与えた。
後半、田中碧がサポートしたが、それでも札幌のプレスに対抗できなかった。
J1リーグでの連勝は12で止まった。
札幌に負けたが、2位のG大阪がドローとなった。
残り8試合となって、勝ち点9が必要となっている。
次は中10日でアウェイ鹿島戦(J1 #27)。
YBCルヴァンカップ決勝のため日程は空くが、鹿島戦からは4連戦。
しっかりとコンディションを整えて、J1リーグ優勝に向かいたい。
■goal
62アンデルソン・ロペス(11) 65荒野拓馬(27)
■judge
ソンリョン(1) 7.0 2分、5分、90+5分と完璧な1対1のシュートをセーブ。素晴らしかった。
山根視来(13) 4.5 ドリブルで逃げ切れずにロストした。38分にシュート。ルーカスに苦しむ。
ジェジエウ(4) 4.5 周囲が綻ぶたびに釣り出される。65分、マークミスで失点を止められず。
谷口彰悟(5) 5.0 苦しい展開となったが最終ラインを統率した。86分、致命的なパスミス。
車屋紳太郎(7) 4.5 LSBでは判断が遅く、ボールをつなげない。70分以降のCBは良かった。
守田英正(6) 4.0 1ボランチでサポートなく負荷が重かった。札幌に狙われてボールを失う。
脇坂泰斗(8) 5.0 2分、パスミスから決定機を与える。34分、ミドル。狭いエリアでプレー。
家長昭博(41) 3.5 運動量が足りず、戻りも遅い。65分、バックパスをミスして失点を招く。
旗手玲央(30) 4.5 トラップが大きく不安定だった。41分、良いパスカットも味方に渡せず。
ダミアン(9) 5.0 ポストプレーやプレスで奮闘していた。チャンス少なくシュートはゼロ。
齋藤学(19) 5.0 ドリブルを仕掛けてファウルを受ける。13分、カットインからシュート。
■sub
HT(8)田中碧(25) 5.0 低い位置に下りて守田をサポート。CKを担当。90+4分にシュート。
HT(30)三笘薫(18) 5.5 ドリブルは不発。最後は右に移り、90+3分、90+5分とシュート。
70(4)登里享平(2) 6.0 良いポジションで左サイドを活性化。82分、PA内に入ってシュート。
70(9)宮代大聖(20) 5.5 81分、85分と決定機。チームを助けるゴールを決めてほしかった。
70(19)中村憲剛(14) 6.0 ハーフスペースに立ち、パスを引き出すことで守備を混乱させた。
■bench
丹野研太(27) 山村和也(34)
■coach
鬼木達 3.5 選手のコンディションの見極めに失敗。孤立した守田を救えなかった。
■referee
西村雄一 6.0 厳しいチャージを流し気味のジャッジ。札幌に有利だったが、正当だった。
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