2020/10/31

201031川崎2-1FC東京(J1 #25)

川崎2-1FC東京(等々力, 18:00KO, 11,061人/12,000人)

ACLの影響で日程が空いて、名古屋戦(J1 #23)から中12日。
 ホームで迎えるFC東京との第36回多摩川クラシコ。

この間も他チームは試合をこなしていて、暫定2位にはG大阪とC大阪が並ぶ。
 勝ち点差は17差。川崎が残りの10試合で勝ち点14を積めば優勝が決まる。
先発は、名古屋戦とまったく同じ11人。
 ベンチの7人にも変更がなかった。
FC東京はJ1リーグで14勝5分9敗の暫定4位。
 ACL出場のため、J1リーグの日程を早く消化している。
 YBCルヴァンカップでは準決勝で川崎に勝ち、柏との決勝を控える。

今シーズンの対戦は1勝1敗だった。
 200708FC東京0-4川崎(J1 #3)
 201007川崎0-2FC東京(YLC SF)

■1st half
FC東京はきれいに4-4のラインを並べて守る。
 ボールを奪えば、ロングボールで鋭いカウンター。
 1分、3分、6分と仕掛け、8分には右サイドから三田啓貴(7)がシュート。
 シンプルな攻めだが、ゴールに近づいていた。

川崎はFC東京の守備にギャップを作るためにボールを動かす。
 FC東京はゆったりしたパスには対応できるが、ダイレクトパスが重なると崩された。
 13分、中村が続けて2度のシュート。

そして23分。守田のロブボールを受けるダミアンが、渡辺剛(4)に倒されてPKを獲得。
 接触したのはPA外側だったように見え、微妙な判定だった。
 このPKを家長が右ポストギリギリに決めて、先制する。

FC東京は徐々に足が止まっていく。
 川崎がワンタッチで短く強いパスを繰り返すと、追えなくなる。
 カウンターを仕掛けることもできず、サンドバック状態となった。

32分の守田、39分と45+2分の三笘、44分の登里、45+1分の中村がシュート。
 多くのシュートを放ったが、GK波多野豪(13)の好セーブもあり、1点にとどまった。

■2nd half
ハーフタイムを経て、FC東京は息を吹き返す。
 川崎の中盤が緩んだ隙を見逃さずにスペースを突いてきた。

57分、ディエゴ・オリヴェイラ(9)が角度のないところからニアサイドを抜いて同点とする。
ここから10分ほど、FC東京の時間が続いた。
 前半のようなカウンターではなく、中盤からサイドに展開する。
 ボールを握りつつ、ディエゴや永井謙佑(11)の個の力を活かした。

川崎は耐えながらも反撃を狙う。
 前掛かりになったFC東京の逆を突くカウンターを仕掛けていく。

74分、三笘のスルーパスに家長が抜け出したが、シュートはGK波多野が止める。
 続いて三笘が左サイドをドリブルで深く切り崩し、中村がゴール。
 再三の決定機を止めていたGK波多野も、上に逃げるシュートは止められなかった。

87分、FC東京の最後の攻撃。
 アダイウトン(15)の連続シュートをGKソンリョンが止めた。

■summary
FC東京はカウンターを仕掛け、後半になるとつないで攻めてきた。
 チャンスは少なく、川崎に多くの決定機を許したが、接戦には持ち込んだ。
 GK波多野のシュートブロックが冴えていたこともあり、2失点に抑えた。

中2日と不利な日程で、ゆっくり時間を使いながら、勝負を仕掛けた。
 ルヴァンカップ準決勝の再現はできなかったが、質の高い内容を見せてくれた。


中村憲剛(14)。
するするとゴール前に入り込んで、三笘のラストパスをGKの上を打ち抜いて決勝ゴール。

翌11月1日、15時に今シーズン限りでの引退を発表した。


試合後に談笑するGK波多野豪(13)と田中碧(25)。
東京オリンピックを目指すU-22代表です。

川崎は多くの決定機を外し、難しい試合にしてしまった。
 家長、中村を中心としてスルーパスの出し手が多く、ゴール前に迫った。
ただ、密集して守るFC東京の最後のブロックに手を焼いた。
微妙な判定のPKで先制したが、追加点を奪えない。
FC東京の反撃で同点とされたが、中村の誕生日ゴールで勝利した。

選手交代は4人だけとなった。
 1点差という動きにくい展開で、鬼木監督は静かに見守っていた。
中12日ということもあり、コンディションに自信があったのだろう。

名古屋戦に続いてハイレベルなゲームを制し、J1リーグで12連勝。
 ただ、暫定2位のG大阪も勝ったため、勝ち点17差は変わらない。
次は中2日で札幌戦(J1 #26)。
 しっかりと選手を入れ替えて、勝利したい。

■goal
24PK家長昭博(41) 74中村憲剛(14) 
57ディエゴ・オリヴェイラ(9)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 1分、8分、61分、87分と卓越したセーブ。ニアを抜かれた失点は残念。
山根視来(13) 6.5 攻め上がった背後を取られる。87分、長距離ドリブルで上がりシュート。
ジェジエウ(4) 7.0 FC東京のスピード溢れるカウンターを防ぐ。80分、ドリブルを止める。
谷口彰悟(5) 6.5 プレスを受ける前に素早くボールを左右に展開した。45+2分、ヘッド。
登里享平(2) 6.5 良い立ち位置で攻撃を牽引する。44分、47分とゴール近くからシュート。
守田英正(6) 8.0 厳しいマークも苦にせず、中盤に君臨。守備も鉄壁で危険の目を摘んだ。
田中碧(25) 6.5 59分、ロングシュートをバーに当てる。右サイドに流れてクロスを入れた。
中村憲剛(14) 7.0 前後に動いてパスを受ける。多くのシュートを放ち、74分に決勝ゴール。
家長昭博(41) 6.5 PKで先制ゴール。74分、GK1対1を決められず。良いプレーを見せていた。
ダミアン(9) 6.5 23分、PKを奪取。力強くポストプレー。53分、GK1対1となってシュート。
三笘薫(18) 6.5 左サイドでドリブルを仕掛け、クロスやシュートを狙う。74分にアシスト。

■sub
77(14)脇坂泰斗(8) 5.5 中盤の空いたスペースを埋める。45+3分、FKでゴールを狙った。
90+5(2)車屋紳太郎(7) 5.5 左コーナー付近で三笘とペアでボールキープ。時間を使った。 
90+5(9)山村和也(34) 5.5 1トップで出場。強いプレスを仕掛けてボールを追った。
90+5(41)齋藤学(19) 5.5 右ウィングで出場。プレー機会はほとんどなかった。

■bench
丹野研太(27) 旗手玲央(30) 宮代大聖(20) 

■coach
鬼木達 6.5 質の高い難しい試合をしっかり勝ち切った。選手交代は慎重だった。

■referee
松尾一 5.0 悪くはなかった。24分、エリア外のファウルでPK判定。40分、ハンドを見逃す。

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