2020/10/07

201007川崎0-2FC東京(YLC SF)

川崎0-2FC東京(等々力, 19:00KO, 6,635人/7,000人)

J1リーグ8連勝、公式戦9連勝となったC大阪戦(J1 #20)から中3日。
YBCルヴァンカップ(YLC)のプライムステージ準決勝、FC東京戦。

YLCは、9月2日の準々決勝神戸戦(YCL QF)以来、1ヶ月ぶり。
 今年の準決勝は、準々決勝と同じく1試合制。
 延長戦はなく、同点で90分を終えるとPK戦で決着する。

Jリーグは、9月19日以降、観客数を緩和している。
 等々力では、9月23日の横浜FC戦(J1 #18)は5,000人を維持して開催。
 このFC東京戦から、7,000人に引き上げる。
先発は、C大阪戦と10人が同じ。
 レアンドロ・ダミアンが新たに先発して、小林悠がベンチスタートとなる。
 FC東京は、ACLに出場しているため、YLCはベスト8から登場。
 準々決勝で名古屋に勝利して、勝ち上がっている。
 J1リーグは13勝5分5敗で、首位川崎と勝ち点12差の暫定2位。

湘南戦(J1 #20)から中2日で、川崎より試合間隔が短い。
ただ、湘南戦ではターンオーバーを行っていて、先発10人を変更。
唯一続けて先発するFWディエゴ・オリベイラ(9)も、湘南戦は45分で退いている。

今シーズンは味の素スタジアムで対戦し、川崎が勝った。
 200708FC東京0-4川崎(J1 #3)

■1st half
川崎が圧倒的にFC東京を押し込んでいく。
 ただ、ペナルティエリアに近づいても、スピードを上げなかった。
 ボールを長く持ちながら、じわりじわりと攻めていく。

FC東京はブロックを作って自陣に引きこもる。
 ボールホルダーへのプレスも少なく、ゴール前を固めて川崎を待ち受けた。
13分、ジェジエウがFW永井謙佑(11)にスピードで抜かれ、ファウルで止める。
14分、その角度がないところからのFKを、レアンドロ(20)が直接ゴール。
 ほとんどチャンスを作れていなかったが、セットプレーで先制に成功した。

川崎は引き続きじっくりと攻めていく。
左サイドを多用して、登里と齋藤学が縦にボールを動かした。
なかなか崩せなかったが、前半終了間際にはチャンスを作った。
 39分、齋藤学が左サイドを突破してクロス。
 43分には守田、44分には脇坂がミドルシュートを放った。

■2nd half
後半開始から、三笘と大島を投入する。
 46分、51分、56分と三笘が左サイドから仕掛けていく。
 57分にはCKのクリアボールを山根がミドルシュート。
 大島はバイタルでボールを落ち着かせることで、狭いエリアから展開した。

同点を狙って、川崎が前掛かりになっていた62分。
 田中碧のトラップミスからカウンターを仕掛けられる。
 三田啓貴(7)が永井にスルーパスを入れ、レアンドロが2点目のゴール。

2点差となり、FC東京はゆっくりと時間を費やしていく。
 守備ブロックを崩すことなく、少人数でカウンターを狙った。
 74分に投入されたFWアダイウトン(15)が、多くのシュートを放った。

川崎はさらに3人を交代させて巻き返しを図る。
 前線の人数を厚くしたが、密集の中ではパスがつながらない。
 69分に大島のミドルがポストを叩き、90+4分に小林悠が決定機を迎えたが、ゴールは奪えなかった。

■summary
FC東京はプラン通りのプレーを展開した。
川崎の攻撃を防ぎながら、数少ないチャンスでゴールを仕留める。
先制してからはリスクを抑えて、カウンターで追加点を奪って逃げ切った。

川崎の戦術をきちっと分析し、どうすれば勝てるのかを理解していた。
長谷川健太監督の采配も、それをピッチで具現した選手たちも賞賛に値する。
堅守速攻型のチームを構築したFC東京の、会心の勝利となった。
川崎は中3日でもターンオーバーしなかった。
厳しいコンディションから足元のパスが多くなって、FC東京の守備を崩せなかった。
ジェジエウと谷口にも疲労が残り、FC東京のカウンターに難しい対応を迫られた。
必ずしも悪い内容ではなかったが、結果を出せなかった。

今シーズン、名古屋戦(J1 #12)に続く2敗目を喫した。
連覇を狙ったYBCルヴァンカップ(YLC)を失うこととなった。

次は中2日で仙台戦(J1 #21)。
この試合でベンチ外だった選手も多く起用して、しっかりターンオーバーしたい。

■goal
14,62レアンドロ(20)

■judge
ソンリョン(1) 5.0 14分、FKでニアサイドを抜かれ失点。79分、81分と好セーブを見せる。
山根視来(13) 5.5 足元で受けるプレーが多かった。11分、18分に右クロス、57分にミドル。
ジェジエウ(4) 4.5 13分、永井に走り負けてFKを与える。79分、アダイウトンに独走を許す。
谷口彰悟(5) 5.0 カウンターで背走させられて苦しんだ。76分、ミスパスで決定機を与える。
登里享平(2) 6.0 ビルドアップの起点となった。35分、58分と左サイドを抜け出してクロス。
守田英正(6) 6.0 43分、ミドル。しっかり中央で役割を果たす。77分からRSBに移動する。
田中碧(25) 5.0 4分、ミドル。52分、FKを直接狙う。62分、トラップミスで失点を招いた。
脇坂泰斗(8) 5.5 8分、44分にミドル。悪くなかったが、23分にイエローを受け前半で交代。
家長昭博(41) 4.5 C大阪戦にフル出場したためか、運動量もボールに触る機会も少なかった。
ダミアン(9) 6.0 12分、46分にシュート。32分、囲まれてもキープした。ポストも良かった。
齋藤学(19) 6.0 サイドライン際でボールを受ける。多彩な仕掛け。4分、39分と左クロス。

■sub
HT(8)大島僚太(10) 6.0 狭いエリアで高い技術を披露。69分のミドルは左ポストに当たった。
HT(19)三笘薫(18) 6.0 左からのドリブルでゴールを目指した。中央での存在感はなかった。
65(25)旗手玲央(30) 5.0 強く当たる守備でファウルをとられる。左サイドで仕掛けられず。
65(9)小林悠(11) 5.5 90+4分、決定的なシュート。ラインの裏を狙うがパスは来なかった。
77(13)宮代大聖(20) 5.0 良さをまったく出せなかった。トラップが浮き、すぐ寄せられた。

■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7) 

■coach
鬼木達 4.0 選手や戦術の選択がすべて奏効せず。FC東京の術中に嵌まり、タイトルを失う。

■referee
西村雄一 6.0 適切なジャッジ。接触プレーの判定は川崎にやや厳しかった。

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