2020/10/14

201014広島0-2川崎(J1 #22)

広島0-2川崎(エディオンスタジアム広島, 19:00KO, 3,007人/17,500人)

1点リードを守り切って勝利した仙台戦(J1 #21)から中3日。
第21節は、アウェイでの広島戦。

J1リーグでは9連勝中で、勝ち点59で首位に立っている。
 潜在2位(暫定4位)のG大阪(-1試合消化)とは勝ち点18差。
 第21節で暫定2位のFC東京、暫定3位のC大阪がともに敗れて、勝ち点差が広がった。

Jリーグの観客数制限の緩和を受け、広島はこの試合から観客上限を17,500人とする。
 収容率50%まで観客上限を拡大したが、アウェイ席の設置はない。


先発は、仙台戦から8人を変更する。
 新たに山根、ジェジエウ、登里、守田、脇坂、家長、ダミアン、齋藤学が先発する。
 続けて先発するのは、ソンリョン、山村、田中碧の3人。
前週水曜日のFC東京戦(YLC SF)の先発と比べると、10人が同じ。
 谷口が外れて、山村が入っている。
ベンチには、新たに宮代が入っている。


広島は、J1リーグで9勝4分7敗で暫定11位。
 YBCルヴァンカップは、グループリーグ2位でトーナメントに進めなかった。

1か月前の等々力での対戦は、川崎が勝利している。
 200913川崎5-1広島(J1 #16)

■1st half
広島はボールにしっかり寄せて、自由を許さない。
 狭いエリアに追い込むことで、川崎のミスを誘った。
 中盤までボールを運ばれると、ラインを下げてブロックを作った。

川崎はロングボールでチャンスを作った。
 9分に齋藤学、10分にダミアン、11分に家長へとロングボールが入る。
 前線でポイントを作って、味方のサポートを待った。

広島は最初は素早くクロスを入れてくる。
 徐々にボールを保持するようになり、パスをつないで川崎を押し込んだ。
 2分、15分、36分とレアンドロ・ぺレイラ(39)、24分に浅野雄也(29)がシュート。

川崎もプレスを剥がしながら、守備ブロックのギャップを探していく。
 13分、齋藤学がシュート。30分、田中碧がミドル。
 39分、ダミアンがヘッド。41分、FKを山村がヘッド。43分、ダミアンのシュートはバー。
 広島よりもチャンスは多かったが、ゴールは決まらなかった。

お互いにプレスを怠ることなく、強度が高いまま前半を終えた。

■2nd half
56分、川崎が先制する。
 登里が左サイドをドリブルで破り、ダミアンがクロスをヘッドで決めた。

失点後の広島はさらにプレスを強める。
 川崎を自陣深くに押し込んで、波状攻撃でチャンスを作った。
 60分、森島司(10)のシュートはバーに当たる。
 61分、青山敏弘(6)がミドル。63分、右クロスをぺレイラがボレー。

川崎はボールを奪うことができても、広島のプレスバックに苦しむ。
 ロングボールを旗手や三笘に預けても、すぐに囲まれてキープできない。
 何度も広島に攻め込まれて、ラインが下がった。
 76分、右CKを野上結貴(2)がヘッド。

82分、小林悠が投入されたが、直後に負傷。宮代と交代した。
(10月19日、左ハムストリング肉離れで受傷日から全治6~8週間と発表。)

ジェジエウと山村が必死にクリアするが、セカンドボールを拾えない。
 広島はミスが少なく、長く続く攻撃でかなり崩された。
 それでも川崎はプレスを続け、剥がされても動き直して守った。

ロスタイム、家長がファウルを2回もらって余裕を作る。
90+5分、FKからシンプルにつなぎ、三笘が狭いニアサイドを撃ち抜き、試合を終えた。

■summary
広島はタイミングの良いプレスを仕掛け、川崎からボールを奪う。
 フリーになる動きでパスコースを作り、きれいにボールを回す。
 サイドからのクロスの精度も高く、決定的なチャンスを多く作った。

ゴールは奪えなかったが、賞賛すべきパフォーマンスだった。
最後まで質が落ちることなく、素晴らしいゲームとなった。


川崎はプレスに苦しみながらも、広島を押し込んだ。
 ショートパスや縦への突破でブロックを崩し、決定機を作った。
 56分の先制ゴールは、登里が森島司(10)を抜いてクロスを上げたもの。
 粘り強く守る広島の最終ラインを崩すことができた。

リードしてからは広島に攻め込まれ、苦しい時間帯が続く。
 集中力を保つことが難しい展開だったが、それでも失点を許さなかった。
 ジェジエウと山村、ソンリョンが、無失点に大きく貢献した。

J1リーグで2度目の10連勝。
 G大阪がドローとなり、勝ち点差20となった。
 未消化試合を踏まえると勝ち点差は17ということになる。
 暫定3位のC大阪、暫定5位の名古屋と並び、2位争いは団子状態。


次は、中3日でホーム名古屋戦(J1 #23)。
 今シーズン、J1リーグで唯一負けている名古屋との対戦となる。
 しっかり戦って、良い結果を出したい。

■goal
56ダミアン(9) 90+5三笘薫(18) 

■judge
ソンリョン(1) 7.0 24分の浅野、36分のぺレイラ、76分の野上と、ビッグセーブを連発する。
山根視来(13) 6.0 10分、2度のクリアが小さくなった。後半は右サイドの守備に追われる。
ジェジエウ(4) 6.5 精一杯のクリアを続ける。余裕のない展開でクリアボールをつなげず。
山村和也(34) 7.0 果敢に飛び出してハイボールを処理した。41分、FKをフリーでヘッド。
登里享平(2) 6.5 左サイドでフリーとなってパスを受ける。65分、ドリブルから1アシスト。
守田英正(6) 6.5 厳しいプレスを受けてもボールを動かした。良く走ってスペースを埋めた。
脇坂泰斗(8) 6.0 13分、齋藤学へラストパス。41分、51分にFKを蹴る。攻守に効いていた。
田中碧(25) 5.5 ボランチの位置までカバー。18分、30分にミドル。15分、63分とロスト。
家長昭博(41) 6.0 4分、右クロスを入れる。27分、ミドル。ロスタイムに2度、FKを獲得。
ダミアン(9) 6.5 力強くポストプレー。17分、39分、43分とシュート。56分、先制ゴール。
齋藤学(19) 6.0 13分、ゴール前でフリーとなってシュート。49分、ドリブルで中に入る。

■sub
55(8)三笘薫(18) 6.0 66分、ドリブルで仕掛ける。90+5分に極々狭いニアを抜くゴール。
55(19)旗手玲央(30) 5.5 押される時間帯にもっと長くキープしたい。90+5分、アシスト。
82(9)小林悠(11) 5.5 3分間で負傷交代。プレー機会は少なく、ボールを追っただけだった。
85(11)宮代大聖(20) 5.5 85分、守田のループパスをヒールでトラップ。90分、シュート。

■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7) 下田北斗(22) 

■coach
鬼木達 6.0 広島に押されつつも勝利に導いた。今季初めて交代枠を残した。

■referee
佐藤隆治 6.5 抑制された的確なジャッジ。素晴らしい試合を演出した。

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