2020/11/15

201114鹿島1-1川崎(J1 #27)

鹿島1-1川崎(カシマスタジアム, 17:00KO, 13,463人/20,000人)

札幌戦(J1 #26)で完敗を喫して、J1リーグ12連勝が止まった。
 10月14日の広島戦(J1 #22)以来、1か月ぶりのアウェイの鹿島戦は中10日。
 川崎サポーターが現地観戦できる今季最初のアウェイとなった。

J1リーグでは2位のG大阪とは勝ち点13差。
 G大阪は残り7試合なので、勝ち点9を積めば優勝が決まる。

当日朝8時、鹿島の選手1名の新型コロナウイルス感染が発表された。
 試合開催の可否を検討して、決定次第、アナウンスされることとなった。
 PCR検査と濃厚接触者の特定が進められ、13時20分、予定通りの開催が決定した。
先発は、札幌戦から4人を変更する。
 新たに登里、田中碧、中村憲剛、三笘が先発する。
 車屋、齋藤学がベンチスタートとなり、守田と旗手がベンチ外となった。

ベンチには、大島と長谷川が復帰する。
 大島は、10月10日の仙台戦(J1 #21)で先発した後、欠場していた。
 長谷川は、7月22日の仙台戦(J1 #6)で負傷。
  診断は全治4週間程度だったが、3ヶ月以上離脱した。

ハーフタイムの円陣。
鹿島はJ1リーグで15勝3分10敗で暫定6位。
 YBCルヴァンカップは、川崎と同じグループリーグの3位で、トーナメントに進めなかった。

新型コロナウイルスに感染していたのはDF永戸勝也(14)。
 さらに6選手が永戸の濃厚接触者とされ、計7選手が出場できない。

今シーズンの対戦は、川崎の2勝。
 200704川崎2-1鹿島(J1 #2)
 200805鹿島2-3川崎(YLC GL #2)

■1st half
立ち上がり、鹿島のプレスが緩く、川崎が流れるようにパスをつなぐ。
 セカンドボールも拾って、鹿島を深く押し込んでいった。

18分、ファン・アラーノ(7)がバックパスをミス。
 脇坂が拾って、そのままドリブルしてゴール右隅に決める。
 1人残っていた奈良竜樹(3)は、三笘へのラストパスを消しながら脇坂に対応。
 シュートコースも限定はしていたが、脇坂の技術がそれを上回った。

30分を過ぎると、鹿島が攻め始める。
 レオ・シルバ(4)と三竿健斗(20)を中心に、ショートパスをつなぐ。
 川崎はブロックを組むが、バイタルが手薄となり、耐える時間が続いた。

■2nd half
後半も拮抗した展開が続いた。
鹿島は中盤でパスを重ねるが、崩し切れずチャンスを作れない。

川崎は待ち受けながら、素早い攻撃を仕掛ける。
 58分、ダミアンの左クロスをGKが弾き、中村が押し込んだが左ポスト。
 きれいな崩しは少なく、64分に大島が入っても改善できなかった。

75分、広瀬陸斗(22)の右クロスをエヴェラウド(9)がヘッド。
 GKソンリョンが弾いたが、再びエヴェラウドに蹴り込まれて同点とされる。

同点直後からは、川崎が攻撃を仕掛けていく。
 77分、脇坂がロングシュート。78分、ダミアンが2回の緩いシュート。
 79分から下田の右コーナーキックが3本続くが、ゴールを割れなかった。

終盤にはお互いに決定機が生まれる。
 89分、山村が真っ直ぐ伸びていくミドルシュート。
 90+1分、遠藤康(25)の右クロスを山本脩斗(16)がヘッド。

■summary
高いレヴェルでの攻防が続く好ゲームとなった。
 どちらのチームにも勝機はあり、ドローは妥当な結果といえる。

鹿島は当日、7選手が離脱したことを感じさせないプレー。
 CBの奈良竜樹と犬飼智也(39)の守備は、最後まで安定していた。
 GK沖悠哉(31)のファンブルは少し目立ったが、致命傷には至らなかった。

中盤で形を作りつつ、サイドからのクロスでゴールに迫った。
 同点ゴールを決めたFWエヴェラウドの力強さが際立っていた。

谷口彰悟(5)と奈良竜樹(3)の肩ドン。
川崎は悪くはない内容だったが、勝てなかった。
 立ち上がりは鹿島を圧倒していたが、ペースを落としていく。
 先制したものの、次のゴールが生まれないまま同点に追い付かれる。
 ミドルシュートは多かったが、PA内での決定機が少なかった。

札幌戦での守田と同じように、1ボランチの田中碧が狙われていた。
 鹿島は2人で田中碧を挟み込むことで、ボールを持って前を向かせない。
 そして攻撃に転じると、田中碧の左右のスペースを使ってきた。

5人の選手交代は、あまり奏功しなかった。
 負傷明けの大島と長谷川は、良いプレーが少なかった。
 齋藤学と山村はプレスを仕掛けたが、88分からの投入でプレー時間が限られた。
 鹿島戦から4連戦となるだけに、先発組の疲労度が気になるところ。

2位G大阪が敗れていて、J1リーグ優勝には残り7試合で勝ち点5が必要。
次は中3日で横浜FM戦(J1 #30)。
 しっかりとターンオーバーして、勝利したい。

■goal
75エヴェラウド(9)
18脇坂泰斗(8)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 16分にアラーノ、22分に上田綺世(36)をセーブ。75分も一度は止めた。
山根視来(13) 5.0 74分、ロングシュート。75分、エヴェラウドをフリーにして失点に関与。
ジェジエウ(4) 5.5 スピードとパワー、高さを駆使して守った。ビルドアップは今ひとつ。
谷口彰悟(5) 6.0 34分と早い時間にイエローをもらう。3分、83分のヘッドはGK沖が防ぐ。
登里享平(2) 5.5 42分、三笘のスルーパスで抜け出して左クロス。50分、ミドルシュート。
田中碧(25) 5.0 厳しくマークされつつも奮闘した。31分、トラップミスで決定機を与える。
脇坂泰斗(8) 6.0 18分、先制ゴール。4分、6分、77分とシュートを重ねる。よく走っていた。
中村憲剛(14) 5.5 ボールを落ち着かせるが、守備で貢献できず。58分、左ポストに当てる。
家長昭博(41) 5.0 3分に谷口、53分に脇坂へ右クロス。ボールキープする場面が少なかった。
ダミアン(9) 5.5 58分、71分に左に流れてクロスを入れる。78分、PA内で2度のシュート。
三笘薫(18) 5.5 43分、CKをヘッド。ドリブルで仕掛けて、鹿島に2枚のイエローを与える。

■sub
64(14)大島僚太(10) 5.5 復帰戦。強く当たられてボールを失う。72分、ループシュート。
78(8)下田北斗(22) 6.0 左3本、右1本のCKを立て続けに担当。90+2分、左クロスを入れる。
78(18)長谷川竜也(16) 4.5 復帰戦。左FWに入ったが、プレーに絡めず、見せ場はなかった。
88(9)山村和也(34) 6.0 1トップで出場。89分、フリーでのミドルシュートはGKに弾かれる。
88(41)齋藤学(19) 5.5 右FWで積極的なプレス。89分、山村とのワンツーで速攻を仕掛ける。

■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7)

■coach
鬼木達 5.5 交代策が遅く、膠着した状況を打開することができなかった。

■referee
佐藤隆治 6.0 イエロー4枚、レッド1枚とカードが多かったが、的確なジャッジだった。

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