2024/01/06

240106シーズン回顧(1) 2023ランキング

2023シーズン回顧(1) 2023ランキング

川崎フロンターレの2023シーズンを振り返る第1回目(前編)。
 2年ぶりのタイトルとなる天皇杯優勝を飾ったが、J1リーグは8位。
 CBやFWに負傷者が相次いで、夏まで調子は上がらなかったが、秋になって復調した。


2月17日のJ1リーグ開幕戦
 横浜FM戦(J1 #1)のスタメン。

公式戦は53試合だった。
 J1リーグ34、ACL6、YBCルヴァンカップ6、天皇杯6。
 さらに7月にバイエルン・ミュンヘン戦(PSM)があった(公式戦に含めます)。

2022年は49試合で、4試合の増加。
 2021年は53試合、2020年は41試合、2019年は50試合、2018年は47試合だった。

■J1リーグ 8位
 勝ち点50 34試合14勝8分12敗 得失点差+6
 首位神戸とは勝ち点21差で、2012年以来11年ぶりの8位に沈んだ。
 2013年からの10年間はすべて6位以上で、8位以下となるのも11年ぶり。
 ベストイレブンには、脇坂が選出された。
■アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL) GL首位突破
 グループステージIグループ 1位 6試合5勝1分 得失点差+11
 第5戦までの5連勝で、首位でのグループステージ突破を決めた。
 ACLは秋春制で、決勝トーナメントは2024年に開催される。
■YBCルヴァン・カップ(YLC) GL敗退
 グループB 3位 6試合2勝2分2敗 得失点差+5
 GL1位浦和、2位清水と勝ち点8で並んだが、直接対決の結果で3位となりGL敗退。
■天皇杯 優勝★
 6試合4勝2分(PK2勝) 得失点差+6
 新潟戦(天皇杯 QF)柏戦(天皇杯 Final)のPK戦を勝ち抜いて優勝。
 3年ぶり2度目の天皇杯タイトルを獲得した。
 前回優勝の2020年は縮小大会で、2回戦から出場する通常大会で初優勝。
■バイエルン・ミュンヘン戦(PSM)
 1試合1敗 得失点差-1
 2023ブンデスリーガジャパンツアーとして、バイエルン・ミュンヘンと国立競技場で対戦。


柏戦(天皇杯 Final)での優勝決定直後。
合計では、53試合25勝13分(PK戦2勝)15敗だった。

53試合のプレー時間の合計は、5,303分。
 この時間には、前後半及び延長のロスタイムを含んでいる。
 ロスタイムは、観戦記録とフロンターレ公式サイトを参考に独自に算出。
 exdrives における各試合の採点から、出場時間に応じて各選手の平均採点を計算した。

チーム全体の平均採点は、5.968点。

過去のチーム全体の平均採点は次のとおり。
 2022年 5.960点 
 2021年 6.151点 J1リーグ優勝
 2020年 6.073点 J1リーグ・天皇杯優勝
 2019年 5.943点 YBCルヴァンカップ優勝
 2018年 5.883点 J1リーグ優勝
 2017年 6.036点 J1リーグ優勝
 2016年 6.028点
 2015年 6.014点
 2014年 5.870点

■high player (season)
 53試合で1,000分以上出場した21選手で、シーズン平均採点が高かったのは次の選手。
  カッコ内は2022年、2021年の順位。
  在籍していない年は (-)、1,000分未満の出場の年は (x) とした。
 1,000分以上出場したのは、2022年は19選手(49試合)、2021年は19選手(53試合)。

1位(5位, 2位) ソンリョン(1) 34試合3396分出場 平均採点6.21 ベンチ15試合
2位(x, -) 瀬古樹(16) 46試合2917分出場 平均採点6.201 ベンチ6試合
3位(13位, 13位) 脇坂泰斗(14) 46試合3806分出場 平均採点6.196 ベンチ1試合
4位(10位, 4位) 車屋紳太郎(7) 26試合2326分出場 平均採点6.14 ベンチ0試合
5位(3位, x) マルシーニョ(23) 29試合1792分出場 平均採点6.13 ベンチ0試合


新潟戦(天皇杯 QF)でPK2本を止めたGKソンリョン(1)を囲む選手たち。

チョン・ソンリョンを最も高く評価した。
 加入8年目。4月、新加入の上福元直人(99)にレギュラーを明け渡すが、7月に奪回。
 天皇杯新潟戦で2本、柏戦で1本のPKを止めてタイトル獲得に貢献した。
 exdrivesにおけるMVPは、2017年に続いて2度目。
 2位瀬古樹、3位脇坂泰斗も平均採点はソンリョンと僅差で、高く評価した。

逆に平均採点が低かったのは、21位高井幸大、20位家長昭博、19位宮代大聖。
2022年に上位だったシミッチは6位(←1位)、谷口彰悟は移籍(←2位)、マルシーニョは5位(←3位)。

過去の exdrives におけるMVPは、次のとおり。
 2022年 シミッチ(6) 平均採点6.23。
 2021年 ダミアン(9) 平均採点6.51。
 2020年 三笘薫(18) 平均採点6.40。
 2019年 ジェジエウ(4) 平均採点6.24。
 2018年 家長昭博(41) 平均採点6.25。
 2017年 ソンリョン(1) 平均採点6.32。
 2016年 小林悠(11) 平均採点6.30。
 2015年 大島僚太(16) 平均採点6.25
 2014年 中村憲剛(14) 平均採点6.25。

■play time (season)
 53試合5,304分のうち、出場時間が長かったのは次の選手。
 カッコ内は2022年、2021年の順位。

1位(4位, 2位) 山根視来(13) 49試合4656分出場 平均採点6.04 ベンチ1試合
2位(6位, 12位) 脇坂泰斗(14) 46試合3806分出場 平均採点6.196 ベンチ1試合
3位(5位, 3位) 家長昭博(41) 47試合3596分出場 平均採点5.72 ベンチ0試合
4位(2位, 10位) 橘田健人(8) 45試合3439分出場 平均採点5.97 ベンチ3試合
5位(-, -) 大南拓磨(3) 44試合3404分出場 平均採点6.10 ベンチ2試合

 山根視来が、2位脇坂以下を大きく引き離して出場時間1位。
  3年連続トップだったソンリョンは、今年はサブの時期もあって6位。

 出場試合数でも、山根が49試合でトップ。
  メンバー入り(ベンチ入り(出場なし)も含む)は、瀬古樹と上福元直人が52試合で1位。
  ベンチ入り(出場なし)は、上福元直人が32試合で、最も多かった。

■high game
 各試合ごとに、出場選手の採点を出場時間に応じて平均した。
 平均採点が高かったのは次の試合。

1位 231128川崎5-0ジョホール(ACL GL #5) 平均採点6.69
 自由自在のポジショニングで攻め続けて5得点。ACLグループステージ突破を決めた。
2位 230419川崎6-0清水(YLC GL #4) 平均採点6.59
 遠野の2ミドルから始まって6得点で圧勝。清水のターンオーバーにも助けられた。
3位 231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF) 平均採点6.52
 先制後、ダミアンのPK失敗から追い付かれるが、ピンチを凌いでゴールを決めて勝利した。


福岡戦(天皇杯 SF)のウォーターファイト。

 いずれもカップ戦の3試合を高く評価した。
 特に天皇杯福岡戦は、タイトル獲得に向けて重要な結果となった。

■low game
 逆に平均採点が低かったのは、次の試合。

53位 230409G大阪2-0川崎(J1 #7) 平均採点5.04
 開幕6戦未勝利のG大阪に2失点で完敗。車屋が退場、田邉が左膝を痛めて長期離脱。
52位 230520横浜FC2-1川崎(J1 #14) 平均採点5.247
 横浜FCのゴラッソ2発でリードを許した。瀬古樹の直接FKで1点を返すにとどまった。
51位 230512FC東京2-1川崎(J1 #13) 平均採点5.248
 ビルドアップを封じられる。2点リードされ、宮代がゴールするが、脇坂が退場して逃げ切られた。

 低く評価したのは、4月と5月のJ1リーグの3試合。
 いずれもチーム力が低い時期で、実力で押し切られたもの。

■high player (game)
 各試合の採点で、最も高かったのは8.5点。1回あった。

8.5 ソンリョン(1) 231209川崎0(8PK7)0柏(天皇杯 Final)★
 決定機を防いで120分を無失点で終え、PK戦で1本止めて天皇杯優勝に導いた。

 次に高かったのは7.5点。13回あった。
 2回あったのは車屋紳太郎で、どちらも無失点に抑えてゴールを決めたもの。
7.5 車屋紳太郎(7) 230419川崎6-0清水(YLC GL #4)
7.5 車屋紳太郎(7) 230715横浜FM0-1川崎(J1 #21)

 1回あったのは、次の11選手。
7.5 シミッチ(6) 230429福岡1-3川崎(J1 #10) 
7.5 遠野大弥(17) 230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)
7.5 瀬川祐輔(30) 230806川崎3-4G大阪(J1 #22)
7.5 ソンリョン(1) 230819広島3-2川崎(J1 #24)
7.5 マルシーニョ(23) 230915川崎1-0FC東京(J1 #27)
7.5 大南拓磨(3) 230919ジョホール0-1川崎(ACL GL #1)
7.5 橘田健人(8) 231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)
7.5 小林悠(11)231020川崎4-2福岡(J1 #30)
7.5 ダミアン(9) 231124川崎3-0鹿島(J1 #33)
7.5 瀬古樹(16) 231128川崎5-0ジョホール(ACL GL #5)
7.5 上福元直人(99) 231212蔚山現代2-2川崎(ACL GL #6)

■low player (game)
 各試合の採点で、最も低かったのは3.0点。3回だった。

3.0 上福元直人(99) 230701名古屋2-0川崎(J1 #19)
 クロスボールをファンブルして失点。他にもキャッチミスがあった。
3.0 山村和也(31) 230902C大阪3-0川崎(J1 #26)
 最初のオウンゴールに関与したあと、PKを2つ与えた。
3.0 遠野大弥(17) 231029柏1-1川崎(J1 #31)
 途中出場して7分後、危険なタックルを仕掛けてレッドカードで退場。

 次に低かったのは3.5点。3回あった。

3.5 車屋紳太郎(7) 230409G大阪2-0川崎(J1 #7)
 ビルドアップや守備は悪くなかったが、52分と60分の2枚のイエローで退場。
3.5 小塚和季(49) 230624浦和1-1川崎(J1 #18)
 途中出場から4分後の一発退場。水原三星(KOR)に移籍したため、川崎での最後のプレーとなる。
3.5 高井幸大(29) 230806川崎3-4G大阪(J1 #22)
 フル出場が続く中、41分にミスパスで失点、90+6分にマークを外して決勝点を許した。

■goal
 今シーズンのゴール数は92(うちPK9)。

 最も多かったのは、脇坂泰斗の13(うちPK4)で、チーム内得点王。
 次いで宮代12(うちPK2)、遠野8、瀬川7、瀬古樹6、山田新6(うちPK1)、橘田5、ダミアン5(うちPK1)、小林悠5、マルシーニョ5。

 直接FKでのゴールは、横浜FC戦(J1 #14)での瀬古樹の1つ。
 OwnGoalは3つだった。

■hat trick
 今シーズン、ハットトリックはなかった。

 最も近かったのは、鹿島戦(J1 #33)でのダミアンで、採点7.5。
 2ゴールを決めたあと、自らPKを奪取したが脇坂にキッカーを譲った。

■assist
 今シーズンのアシスト数は62。
 なお、ゴールした選手への直前のパスは、すべてアシストとした。

 最も多かったのは、脇坂泰斗の12(うちCK5)で、チーム内アシスト王。
 次いで家長7、宮代5、山根4、マルシーニョ4。

■send off
 今シーズンの退場は7回と多かった。一発退場が6回、イエロー2枚が1回。
 いずれもJ1リーグ。序盤にCBの負傷者が相次ぐ中、退場による出場停止も重なった。

ジェジエウ(4) 230217川崎1-2横浜FM(J1 #1) 87分にレッド。採点5.5。
山村和也(31) 230225鹿島1-2川崎(J1 #2) 83分にレッド。採点4.5。
車屋紳太郎(7) 230409G大阪2-0川崎(J1 #7) 52分と60分にイエロー。採点3.5。
脇坂泰斗(14) 230512FC東京2-1川崎(J1 #13) 52分にレッド。採点4.0。
小塚和季(49) 230624浦和1-1川崎(J1 #18) 78分にレッド。採点3.5。
大南拓磨(3) 230812川崎0-1神戸(J1 #23) 37分にレッド。採点4.0。
遠野大弥(17) 231029柏1-1川崎(J1 #31) 54分にレッド。採点3.0。

■penalty kick
 今シーズンは、11回PKを獲得して、5回与えた。
 
 獲得した11回の内訳は、J1リーグ7回、ACL2回、YLC1回、天皇杯1回。
 3回がマルシーニョ、2回がダミアン、1回が橘田、遠野、山田新、松長根、瀬川、宮代。
 成功したのは9回。キッカーは4回が脇坂、2回が宮代、1回がダミアン、山田新、家長。
 失敗したのは2回。キッカーはダミアンと家長だった。

 与えた5回のPKの内訳は、J1リーグ3回、ACL2回。
 2回が山村、1回がソンリョン、シミッチ、松長根だった。

■penalty shootout
 今シーズンのPK戦は2回。いずれも天皇杯で、GKソンリョンで勝利した。

 230830新潟2(3PK4)2川崎(天皇杯 QF)
 231209川崎0(8PK7)0柏(天皇杯 Final)★

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