ミッドウィークの水戸戦(天皇杯 R32)から中2日。
J1リーグとしては、横浜FC戦(J1 #20)以来、1週間ぶりの開催。
陽が落ちた日産スタジアムには、蒸し暑さが残る。
わずかに風はあるが、選手にとって厳しい気候となった。
横浜FC戦(J1 #20)からは先発1人変更。
新たにGK上福元が入り、ソンリョンがベンチ外となる。
天皇杯水戸戦から続けて先発するのは、GK上福元、瀬古樹、宮代の3人。
横浜FC戦と比べてベンチにGK安藤、佐々木が入り、大島が外れた。
ベンチに守備的な選手が多く、リードされた場合の選択肢は少ない。
横浜Fマリノスは、J1リーグ13勝4分3敗で暫定1位。
水曜日に天皇杯があり、川崎と同じ中2日の日程。
等々力での開幕戦は、マリノスが勝った。
230217川崎1-2横浜FM(J1 #1)
■1st half
マリノスは、ワンタッチを交えて上下にパスをつなぐ。
流れるように前に運び、サイドからゴールに迫った。
エウベル(7)のドリブルや、前線を狙ったロングパスも有効だった。
3分、エウベルがミドルシュート。
10分、エウベルの左クロスをヤン・マテウス(20)がシュート。
19分、ヤン・マテウスの右クロスをエウベルがシュート。
24分、ヤン・マテウスが登里と宮代の2人を抜いてシュート。
川崎は、家長が右サイドでボールを待ち受ける。
LSB永戸勝也(2)が高く上がるため、家長はフリーとなっていた。
山根と脇坂が絡みつつ、ゆっくり崩していく。
8分、山根がミドル。
18分、山根のパスを受けた山田新がターンしてシュート。
35分をすぎると、家長までボールを出せなくなる。
川崎はクリアするだけとなり、マリノスが長く攻め続けた。
■2nd half
マリノスは、前半と同じような攻撃を試みる。
しかし、みるみる運動量が落ちて、特に前線が動かなくなる。
2ボランチ渡辺皓太(6)と藤田譲瑠チマ(16)は、パスを出せずに困ってしまう。
早めの選手交代でテコ入れを図ったが、奏功しなかった。
川崎がマリノスを圧倒していく。
57分、家長が永戸を抜いてラストパスを出し、瀬古がシュート。
72分、瀬川の縦パスで、最終ラインの裏に遠野が抜け出す。
遠野はGK一森純(1)を抜いたところで倒されて、PKを獲得する。
しかし、73分の家長のPKは、GK一森が触ってバーに跳ね返った。
PK失敗のあとも、決定的なシュートを次々に放った。
77分に遠野、86分に山根と佐々木、89分に橘田がシュート。
いずれもGK一森が素晴らしいセーブを連発して、ゴールを割らせない。
ロスタイムに入って90+4分。
遠野が右からカットインして、ポストに入った瀬川に縦パスを入れる。
瀬川がスルーパスを大南に通すと、最後は車屋が身体ごとゴールに押し込んだ。
■summary
マリノスは前半、さすがの攻撃力を見せた。
早いパスでオートマチックにギャップを生み出していく。
川崎は分かっていながらも、なかなか止められない。
ただ、決定機は作ったが、ゴールは奪えなかった。
後半になると、はっきり失速した。
運動量が必要なサッカーなので、仕方ないところ。
これから夏に向けて、強度を保っていくことが課題といえる。
GK一森純は、家長のPKを含め、多くのシュートを止めた。
最後に失点したものの、称賛すべきプレーだった。
川崎は、ロスタイムのゴールで勝つことができた。
去年のマリノス戦(2022 J1 #24)のジェジエウの決勝ゴールが思い起こされる。
劇的な勝利となったが、後半はマリノスを上回り、良い内容だった。
前半の終盤は、マリノスに畳み掛けられて、失点してもおかしくなかった。
クリアしかできなくなったが、ここを凌いだことが勝因といえる。
83分、大南と佐々木を入れて、3バックに移行した。
これまでの3バックは逃げ切るための戦術だったが、今日は違った。
右の山根、左の佐々木を高く上げて、ゴールを目指した。
次は中6日で神戸戦(J1 #16)。
6月3日の開催予定だったが、台風2号による新幹線運休で順延されたもの。
上位チームとの対戦が続くが、しっかり戦いたい。
■goal
90+4車屋紳太郎(7)
■judge
上福元直人(99) 6.0 3分と19分のエウベルのシュートを止める。安定したキャッチを見せた。
山根視来(13) 6.5 8分、39分、54分、86分にシュート。エウベルや宮市亮(23)を抑え切った。
高井幸大(29) 6.0 コースなく、組み立てに苦しむ。ハイボールを競り、タックルを仕掛けた。
車屋紳太郎(7) 7.5 アンデルソン・ロペスと戦い続ける。90+4分、決勝ゴールを叩き込んだ。
登里享平(2) 6.0 9分、50分に左クロス。70分にエウベルに抜かれ、71分にロストして交代。
シミッチ(6) 6.5 42分、スルーパスをカット。78分、ボレー。狭いエリアでもパスを続けた。
脇坂泰斗(14) 6.0 9分、38分に右クロス。トラップでプレスを剥がし、CKでチャンスを作る。
瀬古樹(16) 6.0 20分、57分にミドル。中盤を支えていたが、連戦もあって早めに交代した。
家長昭博(41) 7.0 右サイドでボールを待つ。57分、永戸を完全に抜いた。73分、PKを失敗。
山田新(20) 6.0 18分、山根の縦パスを受けてシュート。速いクロスに点で合わせていった。
宮代大聖(33) 5.5 左でポイントとなった。52分、車屋のロングボールから1人抜いて運んだ。
■sub
60(16)橘田健人(8) 6.0 ドリブルで前を目指した。カバーも早かった。89分、強烈なボレー。
60(20)遠野大弥(17) 6.5 72分、GKを抜いてPKを奪取する。77分、カットインからシュート。
67(33)瀬川祐輔(30) 7.0 1トップ。72分、90+4分にスルーパス。90+6分、超ロングシュート。
83(2)佐々木旭(5) 6.0 左ウィングに入り、高い位置に立つ。85分、左クロス。86分、ボレー。
83(14)大南拓磨(3) 6.5 85分、右クロス。90+4分、GKのニアを抜くクロスで決勝アシスト。
■bench
安藤駿介(21) 山村和也(31)
■coach
鬼木達 7.0 連戦の中、薄い選手層にあっても、3バックへのシフトチェンジで勝利に導いた。
■referee
カミス・モハメド・アルマッリ(QAT) 6.0 立ち位置がボールに近すぎたが、抑え気味で良いジャッジだった。
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AT+5+6