ワールドカップを挟んだ2か月超の長いオフ。
2023年1月9日(月)に始動し、2次に渡る沖縄キャンプをこなした。
J1リーグ開幕戦は、3年連続のホーム金J開催。
残りの7試合は翌日の土曜日、昼間に開催される。
2022年の1位2位対決で、1試合だけ先行するため注目が集まる。
1週間前には、チケット完売がアナウンスされた。
2月の平日ナイターなので、観客にとって過酷な日程。
ただ、この日は凍えるほどの寒さとはならなかった。
スタジアムは100%収容、全席声出しが可能となった。
天童よしみ氏。 映画「湯道」出演女優。 |
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新戦力で先発するのは、鳥栖からレンタルバックの宮代大聖。
谷口が移籍して抜けたLCBには、車屋が入る。
ベンチには、GK上福元、大南、瀬川、山田新と新加入組が目立つ。
大島、シミッチとともに、瀬古樹が入っている。
京都から加入したGK上福元直人の背番号は、99番。
今シーズンから51番から99番までの背番号が解禁されている。
横浜FMは、2022シーズンのJ1リーグ優勝チーム。
FUJIFILM SUPER CUP(FFSC)で天皇杯優勝の甲府と対戦して、中5日。
2022シーズンの対戦は、1勝1敗だった。
220223横浜FM4-2川崎(J1 #9)
220807川崎2-1横浜FM(J1 #24)
■1st half
マリノスは高い位置から精力的にプレスをかける。
前線の4人で、CBジェジエウと車屋をGKソンリョンの横まで深く押し込む。
3分、ソンリョンから遠野へのミドルパスが、ロストしそうになる。
続く4分、ソンリョンは同じようなミドルパスを出す。
コースが甘く、エウベル(7)に触られて、西村拓真(30)が先制ゴール。
両CBはビルドアップのためサイドに動いていて、戻れなかった。
川崎はビルドアップに苦しみながら、中盤に運んでチャンスを作る。
山根がボランチに動いてパスをつなぐなど、新しい工夫を重ねる。
そして、マルシーニョの縦抜けは相変わらず脅威となった。
マリノスのハイラインの背後を狙って、RSB松原健(27)を抜き去っていく。
17分、マルシーニョのシュートは、GKオビ・パウエル・オビンナ(50)が止める。
19分、佐々木旭の美しいスルーパスから遠野が決定機を迎えたが、GKオビがセーブ。
良い攻撃が続いて、29分、宮代のミドルがゴール左上角を叩いた。
マリノスは耐える時間が続いたが、38分、追加点を決める。
永戸勝也(2)の左CKをアンデルソン・ロペス(11)がGK前に落とす。
脇坂よりも早く反応したエウベルがゴールに捻じ込んだ。
45分にもエウベルが決定機を迎えたが、ここはソンリョンが止めた。
■2nd half
HTに家長を下げて、右FWに瀬川を投入する。
瀬川は右サイドライン際に立ち、マリノスの守備を広げた。
佐々木からのロングボールなどでパスを受け、53分には左足シュート。
マリノスはハイプレスを引っ込めて、ブロックを組む。
川崎のビルドアップはスムースとなり、中央から崩していく。
マルシーニョは対策されつつも突破を続けて、46分、75分とシュート。
60分、車屋の負傷交代により、大南が左CBに入る。
スクランブルだったが、違和感なくプレー。
マリノスのプレスを受けても、落ち着いてボールを動かした。
84分、リスタートからマルコス・ジュニオール(10)が独走。
後追いしたジェジエウがタックルで止め、DOGSOで退場となった。
数的不利となってからは、山根、大南、佐々木の3バックで対応する。
90+1分、佐々木のクロスから橘田がゴールしたが、同点にはできなかった。
■summary
マリノスは勝負強さを発揮して、勝利した。
4分の西村の先制ゴールは、前線からのハードプレスの賜物といえる。
川崎のビルドアップを阻害して、GKソンリョンの単純ミスを誘発した。
その後、川崎の決定機が続き、押される時間が長くなった。
CKから2点目を決めるが、後半もボールを保持される。
ゴール前まで何度も侵入を許したが、ラインを下げず、粘り強く守った。
今シーズンもJ1リーグ優勝を十分に狙える実力がある。
山田新(20)が71分にデビュー。 特別指定で出場してはいますが、正式加入後の初出場。 |
川崎はGKのミスとCKからの失点で敗北した。
4分にリードを許したこともあり、ボールを握って攻める展開となる。
いろいろなパターンの攻撃で崩し、決定機をいくつも作った。
2022シーズンは耐えながら勝つことが多かったが、逆パターンとなった。
90+1分のゴールなど、魅惑的なサッカーの土壌はできている。
新加入選手は、宮代を含めて4選手が登場した。
宮代大聖は、徳島(2020)、鳥栖(2021)へのレンタルを経て復帰。
川崎でプレーするのは、2020年11月3日の札幌戦(2002 J1 #26)以来。
目に見えて体幹が強くなり、1トップでマリノスの2CBに挟まれてプレー。
瀬川祐輔は、右ウィングで後半45分間のプレー。
味方とのショートパスは、呼吸が合わないこともあった。
今後、熟成が進めば、家長と異なる特長を発揮してくれるかもしれない。
大南拓磨は、60分から左CBに入った。
マリノスの前プレを受けても、慌てずにパスをつないだ。
ジェジエウが退場、車屋が負傷した中、次節は先発出場が見込まれる。
山田新は、桐蔭横浜大学から加入後、初の公式戦でデビューした。
直近10年間の大卒新人で、同じく公式戦初戦に出場したのは次の選手たち。
車屋紳太郎(2015年)、守田英正(2018年)、旗手玲央と三笘薫(2020年)、橘田健人(2021年)。
いずれも主力選手に成長していて、山田新にも期待がかかる。
次は中7日でアウェイ鹿島戦(J1 #2)。
良い内容を続けながら、しっかり勝っていきたい。
■goal
90+1橘田健人(8)
4西村拓真(30) 38エウベル(7)
■judge
ソンリョン(1) 4.5 4分、痛恨のプレゼントパスから失点。45分、エウベルの決定機をセーブ。
山根視来(13) 6.0 ボランチの位置に入り、組み立てに参加。54分、右クロスを遠野に合わせる。
ジェジエウ(4) 5.5 スピードで広い範囲をカバー。84分、マルコスをDOGSOで倒して退場する。
車屋紳太郎(7) 5.5 34分、エウベルのクロスをクリア。58分、左太もも裏を負傷して、交代。
佐々木旭(5) 6.5 90+1分、1アシスト。スルーパス、クロス、ロングパスと進化した姿を見せた。
橘田健人(8) 6.5 落ち着いて1ゴール。リードされ、攻撃に比重を置くチームを背後で支えた。
脇坂泰斗(14) 5.5 逆を突くターンで前に運んだ。24分、70分にシュート。5本の左CKは不発。
遠野大弥(17) 6.5 19分、54分と2度の決定機。7分、50分にもシュート。運動量も申し分ない。
家長昭博(41) 5.0 靭帯損傷から復帰したが、コンディションは回復途上。19分、シュート。
宮代大聖(33) 6.0 29分、鮮烈なミドルをゴール左上に当てる。ポストプレーも十分にこなした。
マルシーニョ(23) 6.5 縦のランニングで多くのチャンスを作る。17分、46分、75分にシュート。
■sub
HT(41)瀬川祐輔(30) 5.5 53分、左足シュート。右ワイドで待つ。周囲との連携はまだまだ。
60(7)大南拓磨(3) 6.0 車屋負傷で左CBで緊急出場。プレスを受けながらも落ち着いてプレー。
71(17)大島僚太(10) 5.5 IH。ボールタッチは少なめ。74分に左クロス。90+6分、FKを蹴る。
71(33)山田新(20) 5.0 CF。76分、90+5分のドリブルは囲まれてロスト。90+5分、FKを獲得。
79(14)シミッチ(6) 5.0 アンカーでロングパスを狙う。ファウルが多く、90+5分にイエロー。
■bench
上福元直人(99) 瀬古樹(16)
■coach
鬼木達 6.0 負けてしまったが、魅惑的なサッカーを展開。交代策も積極的。
■referee
山本雄大 6.5 バランスの良いジャッジ。強い接触プレーには、厳しくファウルを取る。
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AT+2+7