2025/04/04

250402川崎2-0湘南(J1 #8)

川崎2-0湘南(U等々力, 19:00KO, 21,392人)

J1リーグ7連戦が始まったFC東京戦(J1 #7)から中3日。
 3週連続となるミッドウィーク初戦は、等々力での湘南戦。

午前中から昼過ぎまでは雨だったが、キックオフ前には止んだ。
 やや肌寒い気候で、選手にとってはプレーしやすい環境。


先発は、FC東京戦から3人が変わる。
 新たに河原創、橘田健人、伊藤達哉が入った。
 先発を外れる山本悠樹と家長昭博はベンチへ、大島僚太はベンチ外となる。

ベンチには、新たに大関友翔が入る。


湘南は、J1リーグ3勝2分2敗の勝ち点11。
 得失点差で9位だが、4位川崎(未消化1試合)と勝ち点11で並ぶ。
 開幕3連勝を飾ったが、その後2つ引き分け、直近は2連敗。

2024年8月に川崎から移籍したGK上福元直人(99)が先発し、移籍後の初対戦。
 2018-19年に所属した鈴木雄斗(37)もRWBで先発する。

川崎から期限付き移籍中のゼ・ヒカルド(6)は、右腸脛靭帯炎で離脱中。
 (ただし、もともと川崎戦には契約上出場できない。)

2024シーズンの対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240224湘南1-2川崎(J1 #1)
 240626川崎1-1湘南(J1 #20)

■1st half
川崎はパスコースを切られると、丸山や三浦がロングボールを蹴った。
 山田新とマルシーニョが受け止めて、全体を押し上げていく。
 脇坂が下がって2ボランチに加勢して、パスを引き出す。
 スペースを探しながらバイタルまで運び、ゴールに迫った。

24分、河原のラストパスを脇坂がミドル。
29分、三浦の左CKをGK上福元がキャッチミス。
 こぼしたボールを山田新がシュートするが、GK上福元がキャッチ。
40分、橘田が右からアーリークロス。
 ファーのマルシーニョがフリーで合わせたが、右ポストを叩いた。

湘南は3バックで、両ウィングバックから斜めに入れて前進を目指す。
 左サイドでは、LWB松村晟怜(32)が、LCB鈴木淳之介(5)やLIH小野瀬康介(7)と組む。
 パス交換からサイドを走り込むが、PA内には入れなかった。
45分、GK上福元のロングボールを、RWB鈴木雄斗が前方に落とす。
 福田翔生(19)が抜け出したが、佐々木旭がシュートをブロックした。

■2nd half
後半、川崎はプレス位置を高め、圧力を強める。
すると50分、河原創がマルシーニョのパスでPA内に入り込む。
 左に回り込んでから中央に折り返すと、脇坂が身体ごとゴールに押し込んだ。
 先制後も、59分と64分に橘田がミドルを狙うなど、川崎が畳み掛けた。

湘南は61分、両ウィングバックに藤井智也(50)と畑大雅(3)を投入する。
 クロスを入れる機会が増えたが、精度は低く、GK山口にキャッチされた。

終盤、川崎がペースを取り戻した。
90分、宮城天がPA内左で縦にドリブルすると、藤井智也に倒されてPKを獲得。
 宮城天が自らこのPKを決めて、勝利した。

■summary
湘南は、両ウィングバックを中心に、PA外側までは運んだ。
 ただ、その先PA内に届けることができず、シュートに至らない。
 FW鈴木章斗(10)がCBと対峙する形を作りたかったが、その前で川崎に止められた。

守備ではバランスを保ちながらパスコースを切る。
 ただ、川崎が流動的に動いてくると、スムーズに受け渡しができなかった。
 1ボランチ奥野耕平(15)の両脇のスペースから、ラストパスを狙われる。
 5バックで守りながらも固め切れず、PA内でボールを動かされた。

GK上福元は、24分の脇坂、88分の河原創、89分のエリソンのシュートをセーブ。
 ただ、29分にCKをファンブル、43分にバックパスをトラップミス。
 決定的なシュートを止めたが、やや安定感を欠いた。


獲得したPKを自ら決めた宮城天。

川崎はJ1リーグ2連勝となり、3戦連続の無失点。
 2ボランチ橘田と河原が、ボールホルダーを粘り強く追い続ける。
 45分、47分に福田翔生がシュートするが、それぞれ佐々木旭と丸山がブロック。
 GK山口が脅かされる場面も少なく、失点の可能性はあまりなかった。

FC東京戦に出場しなかったジェジエウ、大関、宮城天を途中交代で起用した。
 特に61分のCB高井の交代は驚いたが、休養を与えるための適切な采配だった。

多く獲得したセットプレーでは、キッカーも変える。
 三浦と脇坂が中心だが、伊藤達哉や宮城天も蹴り、異なるパターンも試した。

次は中3日で町田戦(J1 #9)。
 厳しい日程が続くので、多くの選手を入れ替えたい。

■goal
50脇坂泰斗(14) 90+2PK宮城天(24) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 31分、左CKをパンチング。71分、76分、77分とクロスボールをキャッチ。
佐々木旭(5) 6.5 45分、福田の決定機をブロック。縦へのドリブルもオーバーラップも効果的。
高井幸大(2) 6.5 機動力を活かし広い範囲を守る。47分、鈴木章斗に喰い付き背後を取られる。
丸山祐市(35) 7.0 22分、鈴木章斗を高井と挟み込んで守る。前線へのロングボールが冴えた。
三浦颯太(13) 6.5 19分、抜け出しを止めてイエロー。マルシーニョとともに左サイドを崩す。
河原創(19) 7.0 3分、三浦のFKをヘッド。50分、PA内から脇坂へラストパス。88分、ミドル。
橘田健人(8) 7.0 鋭い出足で守り続ける。40分、マルシーニョへクロス。59分のミドルはバー。
伊藤達哉(17) 6.0 13分、ゴールを直接襲う右クロス。40分、PA内で倒されるが、PKはなし。
脇坂泰斗(14) 7.0 先制ゴール。24分、河原創の横パスをミドル。多彩なパスでゴールに迫る。
マルシーニョ(23) 7.0 40分のシュートは右ポスト。72分、長距離のプレスでCBから奪った。
山田新(20) 6.0 身体を張ったポストで味方につなぐ。29分、シュート。43分、GKへプレス。

■sub
61(20)エリソン(9) 6.0 72分、脇坂のスルーパスをシュート。89分、宮城天の右CKをヘッド。
61(2)ジェジエウ(4) 6.0 68分、右サイドをカバーする。76分、小野瀬のFKをヘッドでクリア。
74(17)家長昭博(41) 6.0 84分、藤井の右クロスをクリア。90分、PKを獲得する宮城天にパス。
82(23)宮城天(24) 6.5 88分、丸山のロングボールを正確にトラップ。PKを得て、自ら決めた。
82(14)大関友翔(16) 5.5 等々力デビュー。90分、ミドル。90+5分、エリソンへスルーパス。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) 山本悠樹(6) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 6.5 湘南を封じて完勝に導く。高井からジェジエウへの交代は見事だった。

■referee
今村義朗 6.0 バランスを欠くジャッジも見られたが、破綻はしなかった。

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2025/03/30

250329FC東京0-3川崎(J1 #7)

FC東京0-3川崎(味の素スタジアム, 15:00KO, 33,632人)

岡山戦(J1 #6)から代表ウィークを挟んで中12日。
 第45回多摩川クラシコは、アウェイ味の素スタジアムでの開催。
 前日まで気温20度を超えていたが、一転して雨も降って寒くなった。


フル代表には、高井が参加した。
 25日のサウジアラビア代表戦(埼玉スタジアム)で初先発、フル出場して中3日。

U-20代表スペイン遠征には、大関と土屋が参加。
 24日のU-20アメリカ代表戦で2人ともフル出場して中4日。
 さらに大関は、21日のU-20フランス代表戦でも83分間プレーしている。


先発は、岡山戦から3人が変わる。
 新たに大島、家長、山田新が先発する。
 外れた河原、伊藤、エリソンはベンチに回る。

ベンチには、キャンプ中の負傷からジェジエウが復帰。
 アイダルとU-20代表に派遣された大関が外れた。


FC東京は、今季から松橋力蔵監督が就任。
 ここまでのJ1リーグは2勝1分3敗、暫定12位となっている。
 20日にルヴァンカップ奈良戦(YLC R128)に勝って、中8日の日程。

先発11人のうち、FC東京U-18出身が6人。
 U-15深川出身の安斎颯馬(7)を含め、先発7人が下部組織出身。
 ベンチにもU-18出身の3選手が入っている。
 川崎側でもGK山口(U-18)、丸山(U-15/U-15深川)、三浦(U-15むさし)の3人が先発。
 FC東京の育成部門の優秀さが良く分かるメンバーとなった。

川崎U-18出身の仲川輝人(39)、川崎U-15出身の高宇洋(8)が先発する。
 2021-22年に川崎に在籍した塚川孝輝(35)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、川崎の2勝だった。
 240330川崎3-0FC東京(J1 #5)
 240811FC東京0-3川崎(J1 #26)

■1st half
FC東京は、変則的な3バック。
 ボールを持つと、CB土肥幹太(32)が右サイドに張り出す。
 残る木村誠二(47)と岡哲平(30)が2CBを組み、GK野澤大志ブランドン(41)も交えて組み立てる。

序盤、川崎のプレスを抜け出してチャンスを作った。
 特に良かったのは、左シャドーの俵積田晃太(33)。
 6分にミドル、7分に佐藤恵允(16)のスルーパスからループを放つが、GK山口が止める。
 7分には、続けて安斎颯馬がミドルを狙った。

FC東京の攻勢を凌ぐと、川崎は少しづつ落ち着く。
 大島が圧倒的な存在感を見せて、素晴らしいパスを繰り出す。
 15分、土肥の縦パスをカットすると、CB木村が触れない位置にスルーパス。
  山田新がGK1対1となったが、シュートは右に外れた。
 20分にもマルシーニョへスルーパスを入れる。

28分、三浦の左FKを高井が完璧にヘッドしたが、GK野澤が弾き出す。
 続く三浦の左CKを再び高井がヘッドでゴールするが、ファウルと判定された。

■2nd half
FC東京は受ける動きが減り、前に運べなくなる。
 少ないパスコースを読まれ、カットされては速攻を浴びた。

55分、丸山が橋本拳人(18)の縦パスを奪って、右サイドに展開。
 佐々木旭がPA横から高宇洋を抜いて、中央の脇坂につなぐ。
 脇坂のトラップは少し流れたが、山田新がゴールに押し込んだ。

73分、右サイドで家長、山本、佐々木旭の3人がパス交換。
 山本のパスで時間をもらった佐々木旭がクロスを入れる。
 東慶悟(10)が触ってファーに流れると、ダイレクトで伊藤達哉が蹴り込んだ。

83分には東慶悟のバックパスを脇坂が奪い取る。
 ゴールに向かってドリブルで独走し、追走するエリソンにラストパス。
 エリソンが出力を押さえて蹴り込んで、3点差となった。

■summary
FC東京は、後方からショートパスをつなぐスタイル。
 序盤、変形3バックからのビルドアップは悪くなかった。
 川崎のプレスを剥がして、左の俵積田からチャンスを作った。

川崎がプレスを控えてブロックを組んでからは、崩せなくなる。
 ブロックの外側でボールを回すだけで、PAには近づけない。
 縦パスのタイミングが分かりやすく、何度もインターセプトを許した。
 3バックを組み直す時間がないまま、対応せざるを得ない状況も多かった。

1トップは仲川輝人で、終盤は塚川孝輝が入った。
 どちらも活用できず、引退したディエゴ・オリヴェイラの素晴らしさを感じさせた。
 欠場したマルセロ・ヒアン(19)の復帰も待たれるところ。


川崎は序盤、FC東京の変則3バックに戸惑ったが、徐々に対応する。
 選手間の距離が遠くとも、大島のパスであっさりチャンスを作った。

後半、特に55分に先制ゴールを決めてからは、良い時間帯が続いた。
 FC東京をゴール前まで押し込んで、ショートパスの交換で狭い局面を打開する。
 丸山と高井がしっかりリスクを管理することで、反撃を許さなかった。
 FC東京の低調さもあったが、3ゴールで快勝した。

次は中3日でホーム湘南戦(J1 #8)。
 7連戦の2戦目となるので、無理せず大きくターンオーバーしたい。

■goal
55山田新(20) 73伊藤達哉(17) 83エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 6分、俵積田のループを飛び出してセーブ。クロスやミドルにも的確に対応。
佐々木旭(5) 7.5 右サイドからの仕掛けで1点目と2点目の起点となった。攻守ともに効いた。
高井幸大(2) 7.5 28分、三浦のFKをヘッド。30分に安斎、57分に俵積田のシュートをカット。
丸山祐市(35) 7.0 前に出て縦パスを奪っては、すぐに攻撃に移った。ロングフィードも効果的。
三浦颯太(13) 6.5 28分、左FKを高井に届ける。多くの左クロスを上げるも、味方まで届かず。
山本悠樹(6) 6.0 34分、左クロス。細かく動いてスペースを探る。右サイドのパス交換に加勢。
大島僚太(10) 6.5 15分、山田新へラストパス。16分、ボレー。インターセプトを繰り返した。
家長昭博(41) 6.0 26分、80分に体幹を活かして競り勝つ。先制後は、ゆったりとプレーする。
脇坂泰斗(14) 7.5 2アシスト。40分、ミドル。運動量を落とすことなく最後まで走り続ける。
マルシーニョ(23) 6.0 5バック相手でも、左サイドを何度も突破する。クロスは跳ね返された。
山田新(20) 6.5 先制ゴール。11分、脇坂の右クロスを空振り。15分、GK1対1の決定機を外す。

■sub
71(23)伊藤達哉(17) 6.5 投入後のファーストタッチでJ1リーグ初ゴール。78分、ミドル。
78(10)橘田健人(8) 5.5 バランスを保つ。80分、スルーパス。90+4分、安斎のFKをクリア。
78(20)エリソン(9) 6.0 83分、脇坂の優しいラストパスを丁寧にゴール。87分、左クロス。
86(6)河原創(19) 5.5 橘田とボランチを組む。クローズする役割をしっかり果たした。
86(41)瀬川祐輔(18) 6.0 90分、右のスペースに抜け出す。90+1分、佐々木のパスをボレー。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) ジェジエウ(4) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 7.0 途中出場の伊藤とエリソンがゴール。采配が見事に成功した。

■referee
福島孝一郎 6.0 微妙な判定もあったが、明確なジャッジ。63分、家長と高宇洋のトラブルを警告なしで収める。

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2025/03/18

250316岡山0-0川崎(J1 #6)

岡山0-0川崎(JFE晴れの国スタジアム, 14:00KO, 13,699人)

ACLEベスト8進出を決めたホーム上海申花戦(ACLE R16 #2)から中3日。
 アウェイでのJ1リーグ岡山戦は、チケット完売。
 雨に見舞われたが、スタジアムの屋根はメインスタンドだけ。
 J1リーグ初昇格で観客は増えているが、厳しい観戦環境となった。

次週は代表ウィークに入る。
 フル代表に高井、U-20代表に大関と土屋が選出された。


先発は、ホーム上海申花戦から1人だけ変更する。
 新たに山本悠樹が先発して、大島僚太はベンチ外となった。

ベンチ入りは、ACLEに比べて2人少なくなる。
 アイダルが入り、GK安藤、神田、車屋の3人が外れた。


ファジアーノ岡山は、昇格プレーオフを制してJ1リーグ初昇格。
 2009年からJ2リーグに参加し、初めて川崎と同じカテゴリとなる。
 J1リーグは、ここまで2勝1分2敗の9位。

川崎との対戦は、2019年の天皇杯以来6年ぶり。
 190814川崎2-1岡山(天皇杯 R32)
 当時のスタジアム名称は、シティライトスタジアムだった。

■1st half
岡山は、FWルカオ(98)にロングボールを入れる。
 ルカオは規格外のポストプレーで、高井を背負ってボールを収める。
 スローインもサイドに出向いて受け、味方につないだ。

セットプレーを獲得すると、加藤聖(50)が遠くからでも蹴り込む。
 8分、加藤の右CKを工藤孝太(15)が流し、田上大地(18)のヘッドはGK山口が掻き出す。
 9分、江坂任(8)の左クロスをルカオがシュート。
 13分、佐々木旭のパスミスからルカオが抜け出すが、GK山口が1対1を止める。
 14分、ゴール前での混戦から藤井海和(3)がシュート。

川崎は岡山の強いプレスでボールを失った。
 ルカオを筆頭に鋭く寄せられて、ロングボールを蹴らされる。
 イーブンボールへの動き出しも遅く、岡山の良い時間が続いた。
 10分に伊藤、26分にエリソン、35分にマルシーニョがシュートしたが、単発だった。

岡山は30分過ぎから、再び攻勢に出る。
 33分、江坂の右クロスを木村太哉(27)がヘッド。
 34分、松本昌也(28)の右クロスを木村がシュート。
 36分、江坂がドリブルから切り返してシュート。

■2nd half
後半になると、川崎が少しだけ押し返す。
 49分、伊藤達哉の右クロスをマルシーニョがシュート。

とはいえ、前半と同じく岡山がルカオの強さで前進する。
 50分、ルカオが丸山と三浦を次々と抜き去ってシュート。
 55分、江坂の左クロスを木村がシュート。

62分、川崎は3人交代して出力を上げる。
 家長がキープすることで、全体を押し上げる時間を作った。
 69分、マルシーニョの左クロスを山田新が左ポストに当てる。

徐々にオープンとなり、お互いがゴールに迫る。
川崎は互角に持ち込んで、スコアレスドローとなった。

■summary
岡山は多くのチャンスを作ったが、ゴールできなかった。
 8分の田上のヘッド、13分のルカオのGK1対1は決めたかった。

シンプルな形が多い攻撃は、ルカオが素晴らしかった。
 長いリーチを活かしてDFを背負いながら、味方に渡した。
 マッチアップする高井はもちろん、丸山、佐々木旭、三浦も苦にしなかった。

守備は、前線からハイプレスを仕掛けた。
 ボランチ藤田息吹(24)が幅広く動いて引き締め、3バックに余裕を与える。
 日程の有利さも活かし、川崎の攻撃を封じ込めた。


川崎は体力的な差が大きく、後手後手の展開となった。
 密度の濃いホーム上海申花戦から中3日で、劣勢だったのは仕方ない。
 ただ、山本悠樹1人しか先発を変えなかった影響も大きかった。
 途中出場の5人を先発させる選択があっても、良かったかもしれない。

岡山に押し込まれながらも、無失点で耐えた。
 決定機を与えても身体を寄せ、GK山口のセーブもあって、ゴールを許さなかった。
 スコアレスドローは、内容を踏まえれば十分な結果といえる。

次は中12日でFC東京戦(J1 #7)。
 少しだけ休めるが、FC東京戦から7連戦が始まる。
 5月にも連戦が控えているので、2チーム分の整備を進めてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 7.5 8分の田上、13分のルカオの決定機をセーブ。ハイボールも安定して処理。
佐々木旭(5) 6.0 13分、63分にロスト。51分、54分と相手に身体を寄せギリギリで失点を防ぐ。
高井幸大(2) 6.5 ルカオのポストプレーは攻略できず。88分、一美和成(22)の決定機をカット。
丸山祐市(35) 7.0 サイドから崩されながら最後はPA内で止める。47分、65分にロングボール。
三浦颯太(13) 6.5 左サイドから仕掛けていく。35分、87分に左クロス。後半5本のCKを蹴る。
河原創(19) 6.0 36分、江坂のシュートをブロック。24分、60分に右サイドのスペースへパス。
山本悠樹(6) 5.5 守備では貢献したが、7分、18分、30分とパスミスが続く。物足りなさは残る。
伊藤達哉(17) 5.5 10分、ミドル。43分、加藤を止めイエロー。49分、マルシーニョへ右クロス。
脇坂泰斗(14) 6.0 狭い局面を華麗にドリブルで打開。62分からボランチで、ボールに多く触る。
マルシーニョ(23) 6.0 35分、ボレー。49分、伊藤のクロスをシュート。臆せず仕掛けていく。
エリソン(9) 5.5 26分、シュート。41分、イエロー。60分、ロングボールを受けてシュート。

■sub
62(9)山田新(20) 6.0 69分、左ポストに当てる。83分、ドリブルからミドル。90分にヘッド。
62(17)家長昭博(41) 6.0 味方が押し上げる時間を作る。87分、三浦のラストパスをシュート。
62(6)大関友翔(16) 5.5 70分、ミドル。87分、三浦のクロスをシュート。パスミスもあった。
75(23)宮城天(24) 5.5 86分、FKから右クロス。90分、瀬川のミドルの跳ね返りを左クロス。
84(19)瀬川祐輔(18) 6.0 トップ下。90分、ミドルシュート。90+2分、家長へスルーパス。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) アイダル(44) 橘田健人(8) 

■coach
長谷部茂利 6.0 疲労を過小評価して岡山に押されるが、スコアレスで勝ち点1を得る。

■referee
上田益也 6.5 明快なジャッジで、ストレスは感じなかった。エリソン、伊藤のイエローも妥当。

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2025/03/14

250312川崎4-0上海申花(ACLE R16 #2)

川崎4-0上海申花(等々力, 19:00KO, 13,277人)

ACLEラウンド16、上海申花との第2戦は等々力での開催。
 アウェイ第1戦(ACLE R16 #1)に1-0で敗れ、リードされている。
 日程は中6日。横浜FM戦(J1 #5)が4月9日に延期されて、7連戦が終わっている。
 等々力の寒さはそれほどでもなかったが、強い雨に見舞われた。


先発は、アウェイ第1戦から3人が変わる。
 新たにRSB佐々木旭、ボランチ大島僚太、1トップにエリソンが入った。
  大島は、昨年11月22日の浦和戦(J1 #28 #2)で途中交代して以来の復帰。
 外れたVW際、山本、山田新はベンチに回る。

ベンチからは田邉が外れている。


上海申花も日程は川崎と同じく中6日。
 中国スーパーリーグは、J1リーグと異なり、もともと先週末に試合は組まれていない。

第1戦からは先発2人を変えた。
 新たにヤン・ハオユー(43)とサウロ・ミネイロ(73)が入る。
 リウ・チェンユー(34)がベンチ、第1戦で負傷交代のイブラヒム・アマドゥ(6)はベンチ外となった。

■1st half
川崎が圧倒的にボールを持って押し込んだ。
 次々にクロスを入れ、クリアボールも拾って攻め続ける。
 12分、伊藤達哉の右ポケットからのラストパスを、マルシーニョがシュート。
 18分、河原創、伊藤達哉と縦につないで脇坂がミドル。
 21分、佐々木旭の右クロスに大島が飛び込んだが、GKバオ・ヤーション(30)がセーブ。

25分、佐々木旭が右サイドを切り込んでいく。
 ニアサイドをストレートで撃ち抜いて、2戦合計で1-1の同点とした。

同点としてから川崎はスピードを緩め、保持の時間が長くなる。
 クロスだけでなく、複数のパサーが織り重なって中央からも崩した。

上海申花は、ジョアン・カルロス・テイシェイラ(10)にボールを渡せない。
 長く押し込まれていたので、チャンスはセットプレーくらいだった。
 シュー・ハオヤン(7)が27分に左CK、28分に左FKをゴール前に蹴り込んだ。

■2nd half
後半になると、上海申花が巻き返しを図る。
 川崎のプレスを逆手に取って、その背後にパスを通していく。
 52分、ウィルソン・マナファ(13)の右クロスを、サウロ・ミネイロがシュート。
 54分、テイシェイラが胸トラップからジャンピング・ボレー。

60分あたりで川崎がプレスを修正し、上海申花の前進が阻まれる。
そして64分、佐々木旭が持ち上がって、守備を引き付けて右クロス。
 エリソンが2CBの間から抜け出すと、右足ダイレクトでゴールを決めた。

2戦合計でリードした直後の68分、さらに追加点。
 大島が縦パスを入れると脇坂がスルーして、左ポケットのマルシーニョまで届く。
 マイナスの折り返しを、伊藤達哉が加入後初ゴールを決めた。

GK山口が2点リードを守るために奮闘する。
 79分、80分にサウロ・ミネイロのシュートを連続セーブ。
 ロスタイムにはマルシーニョが4点目を決めて、ACLEベスト8に進出した。

■summary
上海申花は、川崎の圧力に飲み込まれた。
 第1戦のように上手く守れず、ビルドアップも難しかった。
 守勢を強いられる時間が長くなり、多くの決定機を作られる。
 4失点してしまったが、内容を踏まえれば残念ながら妥当だった。

後半スタートから15分ほど、川崎のプレスを破ることはできた。
 スコアに応じてペースを変化させる戦術だったが、ゴールはできず。
 今大会の川崎戦は2戦2勝だったが、3戦目で初めて負けて、ACLEはベスト16で終わった。


川崎はゴールが必要な第2戦で、前半から攻め続けて4ゴール。
 決定機を仕留められず、もどかしさを感じる状況もあった。
 それでも焦れることなく、佐々木旭のゴラッソを皮切りにラウンド16を突破した。

大島僚太は、昨年11月以来の復帰戦。
 いきなりの先発だったが、河原創のサポートを得ながら、プレーは別格。
 脇坂、河原、伊藤の近くに立ち、高い技術を活かして中央を突破した。

次は中3日、アウェイ岡山戦(J1 #6)。
 代表ウィークの中断前で、どのようなメンバーを起用するか楽しみ。
 疲労は少なからず残っているはずだが、しっかり勝っていきたい。

■goal
24佐々木旭(5) 64エリソン(9) 68伊藤達哉(37) 90+1マルシーニョ(23) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 79分、80分に決定機を続けてセーブ。89分、瀬川へロングスローを届ける。
佐々木旭(5) 8.5 超絶ゴラッソで同点ゴール。完璧なクロスで決勝アシスト。素晴らしかった。
高井幸大(2) 7.0 危険の芽を前で摘む。サウロ・ミネイロを抑える。50分、60分にCKをヘッド。
丸山祐市(35) 6.5 上がる高井や両SBとのバランスを保った。90+2分、縦ポンで抜け出される。
三浦颯太(13) 6.0 何度も左サイドで仕掛けるが、味方に合わせられなかった。45+3分、ロスト。
河原創(19) 6.5 大島を助けながら、11分、18分に縦パス。45分、シュートを右ポストに当てる。
大島僚太(10) 6.5 可動域はまだ狭いが、確かな戦術眼でチームを躍動させる。21分にシュート。
伊藤達哉(37) 6.5 多彩なパターンで崩した。12分、20分に右クロス。68分、川崎での初ゴール。
脇坂泰斗(14) 6.5 18分、ミドル。38分、シュートブロック。74分、左ポストに当てるシュート。
マルシーニョ(23) 7.0 12分、決定機を外す。27分、自陣でミスしてロスト。1アシスト1ゴール。
エリソン(9) 7.0 2分、30分にシュート。64分、2CBの背後に出て右足ダイレクトで決勝ゴール。

■sub
72(10)山本悠樹(77) 5.5 2本のCKを蹴った。87分、橘田のパスを受けて前の瀬川を狙った。
78(37)家長昭博(41) 5.0 84分、佐々木旭と絡みながらシュート。守備ではもっと動いてほしい。
78(9)山田新(20) 5.5 プレスに走る。81分、自陣でクリア。90+3分、ロングボールを収める。
85(19)橘田健人(8) 6.0 タイトに寄せて自由を奪った。90+1分、ボール奪取して4点目を産む。
85(14)瀬川祐輔(30) 6.0 89分、GK山口のスローを受ける。PA内で慌てず冷静に1アシスト。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) VW際(31) 車屋紳太郎(7) 大関友翔(16) 宮城天(24) 神田奏真(32)

■coach
長谷部茂利 7.0 大島僚太の復帰、佐々木旭とエリソンの起用が奏功し、重要な試合に勝利した。

■referee
オマル・モハメド・アルアリ(UAE) 6.0 判断基準は少しブレたが、落ち着いて冷静なジャッジ。

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AT+3+4

2025/03/07

250305上海申花0-1川崎(ACLE R16 #1)

上海申花0-1川崎(上海スタジアム, 20:00KO(21:00JST), 20,837人)

今シーズン初敗戦を喫した京都戦(J1 #4)から中3日。
 7連戦の最後は、ACLEラウンド16の第1戦アウェイ上海申花戦。

ACLEはリーグステージ東地区2位で通過した。
 ホーム&アウェイのラウンド16は、7位の上海申花と対戦する。
 上位チームが第2戦ホームとなるので、第1戦は上海スタジアムでのアウェイ戦。


先発は、京都戦から9人と大きく変わる。
 続けて先発するのは、河原創と伊藤達哉の2人。
 大きくターンオーバーして休ませた主力を起用する。

前週水曜日の福岡戦(J1 #3)と比べると、2人の変更。
 河原創と伊藤達哉が入っていて、橘田健人と家長昭博がベンチとなる。
 福岡戦、京都戦から3戦連続で先発する選手は誰もいない。

ベンチには、U-20代表から戻った神田奏真と大関友翔が入る。
 また、瀬川祐輔が昨年12月4日の山東泰山戦(ACLE GL #6)での負傷から復帰する。


上海申花は、ACLEリーグステージ3勝1分4敗で7位。
 2021-23年に横浜FCでプレーしたFWサウロ・ミネイロ(73)はベンチスタート。

第3節で川崎と対戦し、4分のマルシーニョの退場もあって上海申花が勝った。
 241023上海申花2-0川崎(ACLE GL #3)

■1st half
上海申花は、ショートパスでじっくり保持する。
 無理して蹴ることなく、GKやCBに戻してやり直していく。
 ジョアン・カルロス・テイシェイラ(10)が組み立てながら、両SBに渡した。

川崎の2CBは、あまりプレスを受けない。
 ロングボールの必要はなく、ボランチや両SBが運んでいく。
 バイタルまで進めば、ゴール前を圧縮して固める上海申花が立ちはだかる。
 手数を掛けずにクロスを入れつつ、ポケットにも走り込む。

33分、PA内で河原が右に流すと、伊藤の前に入ったDFに当たる。
 戻ったボールを脇坂が押し込んだが、VARでオフサイドと判定された。

42分、河原が脇坂に預けてからPA内にダッシュする。
 決定機を右クロスで作るが、マルシーニョのシュートは当たらなかった。

上海申花は、前半ロスタイムに攻め立てる。
 45+3分、シュー・ハオヤン(7)の左CKから、リー・クア(23)がボレー。
 45+7分、左サイドから崩してリウ・チェンユー(34)がシュート。
 45+8分、左CKからウー・シー(15)がループで狙うが、GK山口がパンチング。

■2nd half
イエローを受けたマルシーニョに代えて、後半から家長を入れる。
さらに59分、ファウルが続いたVW際に代えて、佐々木旭を投入。
 退場あるいは警告を未然に防ぐための消極的な交代となった。

三浦の攻め上がりを上海申花は止められない。
 何度も何度も右クロスを入れていくが、中央で待つ山田新に届かなかった。

上海申花は緩み始めた中盤を使って、サイドから決定機を作り出す。
 63分、右クロスをリウ・チェンユー(34)がヘッド。
 66分、チャン・シンイチ(27)の左クロスを、イブラヒム・アマドゥ(6)がシュート。
そして76分、テイシェイラが右に流し、ウィルソン・マナファ(13)がシュート。
 高井が戻りながらクリアを試みるが、オウンゴールとなった。
 85分にもチャン・シンイチの左クロスをサウロ・ミネイロがシュート。

1点を追う川崎は、引き続き三浦がクロスを入れる。
 80分、1トップはエリソンに代わるが、山田新と同じくクロスに触れなかった。
 瀬川や大関が躍動感をもたらしたが、結果は出なかった。

■summary
上海申花は、規律正しくブロックを組んだ。
 4バックはPA幅にきれいに整列し、クロスをクリアする。
 川崎の1トップは、クロスを競り合うことすらできなかった。

攻撃は、テイシェイラがキープしながら時間を生み出す。
 駆け上がるSBを使って、少ない人数で決定機を作った。
 攻めながらもバランスに気を配り、川崎のカウンターを防いだ。


川崎は京都戦に続いて2試合連続の無得点。
 後半になると決定機を作れず、ゴールの可能性は低かった。

三浦が本当に多くのクロスを入れるが、低いボールも高いボールも跳ね返される。
 山田新に届かなくとも同じパターンを続けたので、上海申花にとって難しくなかった。
 伊藤、VW際、佐々木旭のクロスも、同じように処理された。

大関友翔は、福島(J3)へのレンタルから復帰して初出場。
 U-20代表で開幕前からチームを離れていたが、バイタルでボールを動かした。
 今日は10分程度だったが、もっと長い時間のプレーを見てみたい。
 大関がトップ下、脇坂がボランチで共存することも可能と思われる。

次は中6日、ホームに上海申花を迎える第2戦(ACLE R16 #2)。
 今季初めて間隔が空くので、少し休養することができる。
 逆転に向けて精神論を叫ぶだけでなく、停滞する攻撃を打開したい。

■goal
76OwnGoal

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 45+8分、ウー・シーのループシュートをパンチング。仕事は少なかった。
VW際(31) 5.5 18分、25分、46分に右クロス。後半、ファウルを繰り返して交代となった。
高井幸大(2) 5.5 オウンゴールは不可抗力。右サイドに展開。サウロ・ミネイロには苦しむ。
丸山祐市(35) 6.0 背走しての守備でも崩れずにバランスを保った。79分、シュートブロック。
三浦颯太(13) 6.0 鋭い動きから数多のクロスを入れる。ただ、精度は低く、簡単に処理される。
河原創(19) 6.0 42分、マルシーニョへ絶妙なラストパス。間延びしていく中盤を引き締める。
山本悠樹(77) 5.5 高い位置にも出ていく。46分、ヒールパス。78分、強引な縦パスでロスト。
伊藤達哉(37) 5.5 前半は右、後半は左ウィングでプレー。細かく動き出してクロスを入れる。
脇坂泰斗(14) 5.5 29分、ボレー。33分、ゴールもVARでオフサイド。後半、ボールに触れず。
マルシーニョ(23) 6.0 42分、決定機もシュートは当たらず。イエローを受け、前半のみで交代。
山田新(20) 5.5 25分、29分にシュート。GKやDFにプレス。76分、失点につながるロスト。

■sub
HT(23)家長昭博(41) 5.5 71分、カットインからシュート。ビハインドでも遅攻志向は強かった。
59(31)佐々木旭(5) 5.5 右クロスを多く入れるが、跳ね返される。90+1分、エリソンへ縦パス。
80(37)瀬川祐輔(30) 6.0 縦にスプリントを繰り返す。90+5分、ボール奪取しロングシュート。
80(20)エリソン(9) 5.5 ゴール前で待ったが届かなかった。90+4分、脇坂の縦パスをポスト。
85(77)大関友翔(16) 6.0 90分、三浦にスルーパス。90+5分、縦にドリブルしてからクロス。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) 橘田健人(8) 宮城天(24) 神田奏真(32)

■coach
長谷部茂利 6.0 合理的な采配だったが、攻撃は停滞した。瀬川、大関の起用は悪くなかった。

■referee
サルマン・ファラヒ(QAT) 5.5 ジャッジの基準は少しぶれたが、破綻するほどではなかった。

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2025/03/02

250301川崎0-1京都(J1 #4)

川崎0-1京都(U等々力, 15:00KO, 22,404人)

逆転で勝利したアウェイ福岡戦(J1 #3)から中2日。
 ホーム等々力に戻り、J1リーグ第4節の京都戦。

U-20代表は水曜日の準決勝で敗退し、活動を終えた。
 ただ、大関、神田、土屋の3選手はメンバー外。
 他チームに帰国を報じられた選手もいたが、この3人の動静は不明。


先発は、福岡戦から10人と大幅に入れ替える。
 GKソンリョン、最終ラインは右から佐々木旭、アイダル、車屋紳太郎、田邉秀斗。
 ボランチは橘田健人と河原創、2列目はヴェロン、山内、伊藤達哉、1トップにエリソン。
 連続して先発するのは、橘田健人のみとなった。
 また、GKソンリョンは、今シーズン初出場となる。

先発を外れたGK山口、VW際、高井、山本、家長、脇坂、マルシーニョ、山田新の8人はベンチ。
 丸山と三浦の2人はベンチ外となった。
 宮城天は、福岡戦に続いてベンチスタート。


京都サンガFCは、ここまで3試合のJ1リーグで2分1敗。
 前節神戸戦(J1 #3)から中2日で、先発は3人と小幅に変える。
 神戸戦の前半途中で交代したマルコ・トゥーリオ(11)は、ベンチ外。

2024年の対戦は、京都の1勝1分だった。
 240309川崎0-1京都(J1 #3)
 241109京都1-1川崎(J1 #36)

■1st half
京都は、滞空時間の長いパントを蹴る。
 無類の強さを誇る原大智(14)が落とすが、その先にはつながらない。

川崎の2CB、特にアイダルに向かってプレスを仕掛ける。
 アイダルは詰められると蹴り出して回収される。
 5分、平戸太貴(39)の左CKをファーの須貝英大(22)がボレー。
 13分、CKから奥川雅也(29)がクロスを入れ、福岡慎平(10)がヘッド。

川崎はエリソンにロングボールを集める。
 CB鈴木義宜(50)と宮本優太(24)に挟まれながらも、強い体幹で受け止める。
 ショートパスを中盤で重ねて京都のプレスを抜け出し、ゴールに近づいた。
 19分、エリソン、伊藤とつなぎ、山内がミドル。
 22分、河原のスルーパスから、エリソンが右足シュート。

京都はアフターも含めて強く当たってきた。
 24分、ジョアン・ペドロ(6)が橘田を倒してイエロー。

序盤は京都が押し込むが、川崎が盛り返して前半を終えた。

■2nd half
京都は、風上を活かして攻勢に出る。
 47分、佐藤響(44)のスローインを原大智が流し、ラファエル・エリアス(9)がシュート。

49分、左サイドに出ていた橘田健人のバックパスが弱くなる。
 拾ったラファエル・エリアスに高井が寄せたが、ラストパスを奥川に通されて先制される。
 橘田はGKソンリョンに戻すところが、キックの振り幅自体が小さくなった。

さらに気落ちした川崎を攻め立てる。
 51分、田邉の背後を突いた川﨑颯太(7)がGK1対1となるが、ソンリョンが止める。
 57分、平戸の右CKを、ゴール前で原が決定的なヘッド。

59分、川崎は2列目の3人を同時に交代する。
 オフサイドも多かったが、噛み合い始めると決定機を作り出す。
 家長が難しい状況でもパスを引き取り、脇坂が細かなタッチで運んだ。

76分、マルシーニョの横パスから家長がシュート。
 79分、佐々木旭の右クロスをマルシーニョが頭で合わせるが、GK太田岳志(26)がビッグセーブ。
 81分、86分、90+3分にも家長がシュートする。
 エリソンも左足を痛めながら、81分、87分、88分、90+6分とシュート。

京都は攻められながら、最後まで耐え切った。

■summary
京都は望外の先制ゴールを守って勝利した。
 原大智を目掛けてパントを入れるが、田邉と対峙する右サイドでは互角だった。
 しかし、中央に流れれば無双状態で、47分にはエリアスの決定機を作り出した。

終盤は自陣深くに閉じ籠もる。
 押し込まれる展開ともなったが、ゴール前で粘り強く守った。


川崎は大きくターンオーバーしながら、失点せずに前半を終える。
 京都と互角に戦えていていたが、48分の失点でプランが崩れた。
 59分に主力3人を入れて巻き返したが、同点ゴールは決まらなかった。

ハーフタイムの高井、59分の脇坂とマルシーニョの投入は早かった。
 家長については、次のアウェイ上海上港戦に伊藤達哉を使う予定ならば理解できる。
 交代選手は攻撃を牽引したが、勝ち点を得るために無理する必要はなかった。
 ロスタイムを含め30分以上のプレーとなったが、70分を過ぎての交代でも良かった。
 また、ベンチにいた宮城天を起用する選択肢もあった。

次は、中3日でアウェイ上海申花戦(ACLE R16 #1)。
 厳しい日程が続くが、重要なACLE準々決勝の第1戦。
 上海から勝ち点を持ち帰り、等々力での第2戦に備えたい。

■goal
49奥川雅也(29)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 失点はチャンスなし。51分、川﨑颯太の決定機をセーブ。キックも飛んだ。
佐々木旭(5) 6.5 38分、ミドル。68分、PA内に侵入。70分、マルシーニョへ完璧な右クロス。
アイダル(44) 5.5 足元が乱れてプレスを浴びる。自陣へのハイボールに競り勝って跳ね返す。
車屋紳太郎(7) 6.0 失点シーンにダッシュで戻らなかった。終盤、ロングボールを入れ続ける。
田邉秀斗(15) 5.5 43分、CKをヘッド。51分、川﨑颯太に抜け出される。原大智と互角の対応。
河原創(19) 6.0 22分にエリソン、68分に佐々木旭へ縦パスを通す。84分、CKの戻りをボレー。
橘田健人(8) 4.0 痛恨のミスパスで失点を喫する。河原とのパス交換でプレスを抜けて前進する。
ヴェロン(28) 5.5 17分、右クロス。25分、左FKを蹴る。サイドを突破する武器を増やしたい。
山内日向汰(26) 5.5 6分、エリソンへ縦パス。19分、左からミドル。中央から左右に散らした。
伊藤達哉(17) 5.5 17分、35分、38分に左クロス。37分、ドリブルでロストしたがすぐに回収。
エリソン(9) 6.5 22分にシュート。CBを背負って収める。終盤、左足を痛めつつ多くシュート。

■sub
HT(44)高井幸大(2) 6.0 RCB。49分の失点は1対2で止められず。60分、縦パスでロスト。
57(28)家長昭博(41) 6.5 76分、81分、86分、90+3分と多くのシュート。決めたかった。
57(26)脇坂泰斗(14) 6.5 81分、エリソンへラストパス。77分からボランチでボールを動かす。
57(17)マルシーニョ(23) 6.0 70分、佐々木旭の右クロスを決定的なヘッド。88分、シュート。
77(8)山田新(20) 6.0 ニアに走り込んで佐々木旭のクロスを呼び込む。シュートはなかった。

■bench
山口瑠伊(98) VW際(31) 山本悠樹(6) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 6.0 ベストは尽くしたが、結果は出せず。57分の3枚替えは、少し早かった。

■referee
山本雄大 6.0 アフターや背後からのチャージが多い中、妥当なジャッジ。イエロー3枚も適切。

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2025/02/28

250226福岡1-2川崎(J1 #3)

福岡1-2川崎(ベスト電器スタジアム, 19:00KO, 7,106人)

J1リーグ第3節にして早くもミッドウィーク開催となるアウェイ福岡戦。
 日程は、ドローに終わった柏戦(J1 #2)から中3日。

U-20アジアカップのため、大関、神田、土屋は引き続き不在。
 U-20代表は、準々決勝でイランに勝って、U-20ワールドカップ出場権を獲得。
 この福岡戦と重なる20時30分(日本時間)から、オーストラリアと準決勝を戦う。
 (U-20代表は準決勝敗退。ベスト4で終わった。)


先発は、柏戦から2人が変わる。
 新たに橘田健人と家長昭博が先発し、河原創と伊藤達哉がベンチに回る。

ベンチには、名古屋戦(J1 #1)で負傷退場した佐々木旭が復帰する。


アビスパ福岡は、J1リーグ開幕2連敗。
 前年まで5年間率いた長谷部茂利監督と対戦する。

前節G大阪戦(J1 #2)の先発から5人を変える。
 紺野和也(8)や岩崎悠人(18)、松岡大起(88)などはベンチスタート。

2016-19年に川崎に所属した奈良竜樹(3)は、昨年6月に左膝靭帯を手術して離脱中。
 全治10~12箇月と診断されていて、8月9日の等々力(J1 #25)の出場を待ちたい。

2024年は、川崎の1勝1分だった。
 240506福岡1-1川崎(J1 #12)
 241208川崎3-1福岡(J1 #38)

■1st half
福岡は強くはプレスに出てこない。
 川崎はCBから無理なくつないでゴールに近づく。
 4分、山本がバイタルからミドル。
 5分、脇坂の縦パスから、家長がバーに当てた。

福岡は12分、見木友哉(11)がロングシュート。
そして15分、最終ラインに下りたボランチ秋野央樹(15)がロングボール。
 ナッシム・ベン・カリファ(13)がハイラインの裏に抜け出して、先制ゴールを決めた。

川崎はブロックの外側でのパス回しが長くなる。
 福岡のカウンターを浴びて、我慢する時間ともなった。
 24分、VW際のロストから速攻を仕掛けられ、志知孝明(77)を高井が止めてイエロー。
 33分にも名古新太郎(14)を橘田が手で止めてイエロー。

42分、右サイドライン近くからのFK。
 三浦がゴール前に蹴り込むと、家長がバックヘッドで同点ゴールを決めた。

■2nd half
福岡はベンチに置いていた主力を投入する。
 ハーフタイムから岩崎、57分に紺野を入れる。

特に紺野の投入は、かなり効果的だった。
 60分、紺野が右サイドからPAに入ってシュート。
 63分、紺野のループパスを秋野がシュート。
65分、岩崎のCKから田代雅也(37)がループを放つまで、福岡が押し込む時間となった。

69分、川崎は3枚替えで盛り返しを図る。
 右サイドはVW際と家長の2人から、佐々木旭と伊藤達哉の組み合わせとなる。
 佐々木旭はインナーラップからクロスを入れ、伊藤達哉はスペースがあればドリブルした。

86分、河原創がCBまで戻して作り直しとなり、高井が伊藤に渡す。
 伊藤達哉が前に運ぶと、短いモーションからクロスを入れる。
 福岡CBよりも先に動いたエリソンが、ヘッドで叩き込んだ。

■summary
福岡は先制したが、ペースを握られる時間も長かった。
 紺野の投入から10分間ほどチャンスを作ったが、最後に逆転を許した。

開幕3連敗となったが、ターンオーバーしたことは悪くない。
 短期的な結果も欲しいはずだが、長いシーズンで無理しすぎないことも重要だと思われる。


川崎は先制を許しながらも逆転勝ち。

失点は、高井がベン・カリファに抜け出され、GK山口がニアを抜かれたもの。
 複数のエラーが重なったので、悲観すべきではないかもしれない。
ただ、GK山口は、シュートのタイミングで両足が浮いていた。
 着地してから動き、身体近くのニアサイドを止められなかった。
 次の京都戦は、ターンオーバーの意味でもソンリョンを起用したい。

失点後、チームに動揺も見られたが、短時間で元の姿を取り戻した。
 60分からの福岡の攻勢をしのぎ、1失点で終えたことは評価できる。

42分の同点ゴールは、三浦のFKから。
 三浦が蹴る前に、家長がクイックで始めようとしたが、木村主審に止められた。
 クロスが得点源となっているので、メリットを感じられないクイックは避けるべき。

次のホーム京都戦(J1 #5)は、中2日。
 その次のアウェイ上海上港戦(ACLE R16 #1)に向け、大きく選手を入れ替えたい。

■goal
15ナッシム・ベン・カリファ(13)
42家長昭博(41) 85エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 ニアを抜かれて1失点。キックは遠くまで飛ばせず、福岡の再攻撃を招いた。
VW際(31) 6.0 24分、ロスト。攻めながらのリスク管理は難しかった。56分、志知からカット。
高井幸大(2) 5.5 背後に抜け出されて1失点。24分、イエロー。福岡のラストパスを止める。
丸山祐市(35) 6.5 鋭い読みと高さを活かしてゴール前を固める。あと少しパス精度を上げたい。
三浦颯太(13) 7.0 ダッシュで気持ち良く駆け上がる。1アシスト。紺野への対応に手を焼いた。
橘田健人(8) 6.0 前を意識しつつ慎重に組み立てる。33分のイエロー以降、無理には止められず。
山本悠樹(6) 6.5 4分、ミドル。35分、球離れが遅くなりロスト。90分、エリソンへの左クロス。
家長昭博(41) 6.5 1ゴール。5分のシュートはバーに当たる。49分、シュート。左にも出張する。
脇坂泰斗(14) 6.5 次の動作のために最適なトラップを続ける。23分、67分に決定的なシュート。
マルシーニョ(23) 5.5 67分、カットして脇坂へラストパス。78分、深いタックルでイエロー。
山田新(20) 5.5 ボールに触れず、シュートはなかった。クロスは先にCB田代に跳ね返された。

■sub
58(8)河原創(19) 6.0 中盤でしっかり寄せる。83分、自陣からドリブルするが囲まれてロスト。
69(31)佐々木旭(5) 6.5 インナーラップから右クロスを入れる。藤本一輝(22)と激しく攻防。
69(41)伊藤達哉(17) 7.0 スピードに乗ったままのクロスでアシスト。正確なトラップを見せる。
69(20)エリソン(9) 7.0 CBより先に動き出してフリーで決勝ヘッド。73分、90分にもヘッド。
81(23)宮城天(24) 5.5 87分、左サイドを独走するも、そのまま突進してDFにカットされる。

■bench
ソンリョン(1) 車屋紳太郎(7) 山内日向汰(26) ヴェロン(28) 

■coach
長谷部茂利 6.5 交代選手の活躍で逆転勝利に導いた。もう少し選手を入れ替えたいところ。

■referee
木村博之 6.5 スムーズなジャッジを安定して続けた。

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2025/02/24

250222柏1-1川崎(J1 #2)

柏1-1川崎(三協フロンテア柏スタジアム, 14:00KO, 13,695人)

ACLEセントラルコースト戦(ACLE GL #8)から中3日。
 J1リーグ第2節は、アウェイでの柏レイソル戦。
 柏のホーム開幕戦ということもあって、チケットは完売。
 快晴に恵まれたが、強い風が吹き、低い気温の中での観戦となった。

U-20アジアカップ参加のため、大関、神田、土屋は引き続き不在。


先発は、セントラルコースト戦から9人と大きく変更する。
 続けて先発するのは、VW際と河原の2人のみ。
1週前の名古屋戦(J1 #1)と比べると9人が同じ先発。
 新たにVW際と伊藤達哉の2人が入っている。

伊藤達哉は、浦項戦(ACLE GL #7)以来3試合ぶりの先発で、J1リーグ初出場。
 柏U-12/U-15/U-18出身で、対戦相手としてだが日立台に凱旋する。

ベンチからは、ヴェロンが外れた。
 ソンリョンは、チームからの1試合出場停止処分(道路交通法違反)を終え、ベンチ入り。


柏レイソルは、今シーズンからリカルド・ロドリゲス監督が就任。
 徳島(J2)や浦和(J1)監督時代の選手である小泉佳穂(8)、渡井理己(11)を獲得。
 以前から柏に加入していたジエゴ(3)や垣田裕暉(18)とともに、戦術を浸透させる。

開幕節のアウェイ福岡戦(J1 #1)に勝利して、日程は中6日。
 2016年に川崎でプレーした原川力(40)が、ボランチで先発する。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240525川崎1-1柏(J1 #16)
 240720柏2-3川崎(J1 #24)

■1st half
川崎は、GK山口の脇に2CB高井と丸山が立ち、ビルドアップを始める。
 柏は渡井、細谷真大(9)、小泉の3人が並んで川崎の2CBに対峙。
 2ボランチへのコースを消しつつ、SBに渡ると渡井と小泉が追い駆ける。

パスの出し先を消されると、風下からロングボールを蹴らされる。
 運べずにゴール前から蹴るので、ターゲットの山田新までは距離があった。
 山田新は孤立し、マッチアップするCB古賀太陽(4)に加えて複数人で囲まれる。

3バックの柏は、川崎の4バックとのギャップを使った。
 左ウイングのジエゴが、伊藤達哉とVW際の間に立って躍動する。
 VW際は、ジエゴと左インサイドハーフの渡井の2人を見る形となり、突破を許した。

風上の柏は、12分の細谷のロングシュートを皮切りに、優勢に進める。
28分、カウンターから小屋松知哉(14)の右クロスを細谷がヘッド。
続いてデザインされたCKから、バイタルでフリーを作る。
 29分、原川の右CKから、渡井がミドル。
 30分、同じく原川の左CKから、小屋松のダイレクトミドルは右ポストを叩いた。
 押し込んだ柏は、この時間帯に先制したかった。

川崎は、伊藤達哉がドリブルを仕掛けるなどしたが、単発だった。

■2nd half
後半は川崎が風上となって、ロングボールで優位に立つ。
 50分、ジエゴのパスミスをマルシーニョがバイタルでカット。
 三浦がクロスを入れると、ゴール前で脇坂が頭で合わせて先制する。

リードを許した柏は、53分、早めに2選手を入れ替える。
 57分、投入された久保藤次郎(24)の右クロスを小泉がヘッド。
 脇坂のゴールと似た形で、同点ゴールが決まった。

その後は柏がペースを握り、ショートパスを重ねて前進する。
川崎はときにチャンスを作るが、プレスバックは効かないまま。
 ロングボールで単に蹴り出すことも多く、耐える時間が長くなる。
 ただ、押し込まれながらもPA内は堅く、柏に決定機を許さなかった。

■summary
柏は、シンプルなパスワークを披露した。
 1列手前の選手と斜めの位置に立ち、パスを受けて前に進む。
 チャレンジするような際どいパスは少なく、丁寧に保持した。
 CKのデザインも素晴らしく、29分、30分にフリーのミドルを放った。

53分、細谷真大を交代させる。
 投入された垣田裕暉がロングボールの受け皿となり、陣地を回復する。
 今季から背番号9を背負うエースの早めの交代には驚いたが、的確だった。

守りは3バック中央の古賀太陽が中心となった。
 山田新へのロングボールを封じ、キープを許さなかった。
中盤での寄せも速く、川崎のトラップが乱れればすかさず回収する。
 1失点したものの、川崎に自由を与えなかった。


川崎は連戦の疲労が残る中、柏を攻略できなかった。
 チャンスも作ったが、セカンドやイーブンボールの競り合いに勝てなかった。
 劣勢の時間が続いたが、バランスを保ち続け、決勝点を与えなかった。

57分の失点は、左サイドの守備を崩されたもの。
 ボールを持つ小泉に対し、山本、丸山、三浦の3人が同時に寄せていった。
 ここからサイドにパスを出され、久保に長い時間を与えて同点アシストを許す。
 人数を掛けて囲んでも奪い切れず、抜け出されて決定機を作られた。
 昨年は数多く見られたパターンだが、今年は少なくなっているので、今後も改善したい。

次は中3日で、アウェイ福岡戦(J1 #3)。
 今日プレーしなかった山内やヴェロンを先発起用したい。
 高稼働が続くVW際や河原などは、できる限り休ませたい。

■goal
58小泉佳穂(8)
50脇坂泰斗(14) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 28分に細谷のヘッド、29分に渡井のミドルを弾き出す。キックは精度低め。
VW際(31) 6.5 14分、渡井のシュートをブロック。63分、タックル不発で小屋松に突破される。
高井幸大(2) 6.5 ハイボールやクロスを高さで処理した。プレスを受けて20分、33分にロスト。
丸山祐市(35) 6.5 柏のラストパスをカットして決定機を許さず。垣田のポストプレーに苦しむ。
三浦颯太(13) 6.5 28分、左クロス。1アシスト。58分、味方と重なり久保をフリーにして失点。
河原創(19) 5.5 24分、細谷に1対1で競り勝つ。45分、パスミスでロスト。連戦で疲れていた。
山本悠樹(6) 6.0 スペースを探しパスを通す。9分、14分、40分にパスミス。トラップが大きめ。
伊藤達哉(17) 6.0 細かなドリブルで密集したエリアを進んだ。左に動いた31分、37分にクロス。
脇坂泰斗(14) 6.5 5分、伊藤のパスからミドル。37分にボレー。流れるようなヘッドで1ゴール。
マルシーニョ(23) 5.5 58分、VW際のロングパスからシュート。もっとカウンターを狙いたい。
山田新(20) 5.5 ロングボールを古賀と競り合うが、孤立してしまう。60分、中央からミドル。

■sub
62(19)橘田健人(8) 6.0 65分、70分にドリブルで縦に運ぶ。75分、三浦を抜いた久保をカバー。
72(17)家長昭博(41) 5.5 76分、左でキープ。85分、PA内シュート。86分、山本のFKをヘッド。
82(20)エリソン(9) 5.5 85分、スローインを受ける。90+4分、脇坂の縦パスをPA内で受ける。
82(23)宮城天(24) 5.5 85分、左からPA内にドリブルで入り込んだ。プレー機会は限られた。
82(13)田邉秀斗(15) 6.0 LSB。84分、ターンからのドリブルでFK獲得。90+3分、左クロス。

■bench
ソンリョン(1) 車屋紳太郎(7) アイダル(44) 山内日向汰(26) 

■coach
長谷部茂利 6.0 劣勢の時間もありながら、勝ち点1を獲得。選手交代も的確だった。

■referee
福島孝一郎 6.5 判断基準が一貫していて、ストレスを感じさせないジャッジ。

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2025/02/19

250218川崎2-0セントラルコースト(ACLE GL #8)

川崎2-0セントラルコースト・マリナーズ(等々力, 19:00KO, 11,013人)

J1リーグ開幕戦の名古屋戦(J1 #1)に大勝して中2日。
 2週連続のミッドウィーク開催となるACLEセントラル・コースト戦。
 グループリーグ最終節だが、すでに4位以上での勝ち上がりが確定している。

引き続きU-20代表参加のため、大関、神田、土屋は不在。

前日17日、ソンリョンが道路交通法違反で検挙された。
 クラブ独自に1試合出場停止処分が課され、この試合は不在。


先発は、名古屋戦から大きく10人を変える。
 続けて先発するのは河原創のみとなった。

GKは2016年以来の公式戦出場となる安藤。
 4バックは右からVW際、アイダル、車屋、田邊、ボランチに橘田と河原。
 2列目に家長、山内、宮城天、1トップにエリソンが入る。

先発を外れる10人のうち、負傷交代した佐々木旭がベンチ外、残り9人はベンチに回る。

ベンチには、静岡学園高校から加入した野田が初めて入る。
 U-18新3年生のGK井澤明己も、トップチーム初のベンチ入り。


セントラルコースト・マリナーズFCは、2023-24シーズンのAリーグのレギュラーシーズン1位。
 2023-24のAFCカップでも優勝した。
 ACLEグループリーグは1分6敗の12位で、敗退が決まっている。

前節ジョホール戦(ACLE GL #7)で、GKディラン・ペライッチカレン(40)が一発退場。
 イエロー累積3枚のDFブライアン・カルタック(3)とともに、出場停止となった。

川崎とは、2009年のACLグループリーグで対戦。
 セントラルコーストでは1-2、等々力では5-0で、川崎が2勝した。

■1st half
セントラルコーストは、4-4-2の陣形で守る。
 プレスに出ることは少なく、中央を固めながら待ち構える。

川崎は2CB車屋とアイダルが組み立てる。
 橘田か河原のどちらかがCB脇に落ちて加勢し、左右のサイドに渡す。
 守備ブロックは堅かったが、試行錯誤しながら突破口を探した。

20分を過ぎると、ゴールに迫る機会が増える。
 22分、河原のミドルパスから、宮城天がカットインしてシュート。
 26分、VW際の右クロスを、宮城天がヘッド。
 27分、河原の縦パスを自ら高く浮かしたエリソンがオーバーヘッド。

35分、落ちて受けた山内が、縦にドリブルしていく。
 するすると抜け出して、クリスティアン・テオハルス(7)のタックルでPKを獲得した。
 36分、エリソンが豪快にPKを蹴り込んで先制する。

41分にも山内はループ気味に右ポストに当てた。

■2nd half
セントラルコーストは、1点を追って高い位置でのボール奪取を目指す。
 川崎の最終ラインに向けて、じりじりと寄せるプレスを仕掛ける。
 運動量が落ち始めた川崎だったが、河原と橘田が引き締めてバランスを保った。

59分、河原の右クロスをエリソンがヘッド。
 フリーかつ完璧なタイミングだったが、外した。

川崎は前線に主力を投入して、スペースを狙う。
 73分、マルシーニョが独走してシュート。
 80分、マルシーニョのパスを浮かせたエリソンがボレー。

セントラルコーストは、88分、アブドゥル・ファイサル(21)がシュート。
 田邉がブロックして、アイダルがヘッドで弾き出す。
 さらにPA内に持ち込まれたが、辛くも脇坂がクリアした。

90+8分、ヴェロンのラストパスがマルシーニョに届き、GK1対1を制してゴール。

■summary
セントラルコーストは、ゴール前まで川崎を押し込むこともあった。
 鋭いクロスも入れたが、数は少なく、崩し切ることはできなかった。
 88分には波状攻撃を仕掛けたが、ゴールは決まらなかった。

中央をがっちり固める守備は悪くなかった。
 とはいえ、川崎の突破を許してしまうことも多かった。
 すでに敗退が決まっていたこともあって、妥当な結果となった。

GKアダム・パフレシッチ(1)は、好セーブを見せた。
 26分の宮城天のヘッド、73分の1対1のマルシーニョの決定機を止めた。


川崎は、選手を入れ替えつつ勝利した。
 ボランチ河原と橘田を中心として、無失点で終えた。
 良いプレーは多くなかったが、決定機を作って優位に進めた。


安藤駿介。

安藤駿介は、2016年5月25日のYNC仙台戦(2016 YNC GL #6)以来の公式戦出場。
 この間、川崎の黄金期を陰で支えた大切な人材。
 第2GKの難しさは知られるが、もっと難しい第3/第4GKとして長く過ごした。
 報われるかなんて分からないけど、努力を続けた安藤は、本物のヒーローといえる。
 そんな安藤に向かって、サポーターが暖かい声援と大きな拍手を贈ったことも嬉しい限り。

家長昭博は、長谷部新監督のもと公式戦3戦目で初出場。
 コンディション不良の可能性もあるが、守備のところの影響かもしれない。
 多くの負担を求めるのは難しいと思われるが、今後の起用法が注目される。

次は中3日で、アウェイ柏戦(J1 #2)。
 中盤2人の疲労は気になるが、しっかり勝利したい。

■goal
36PKエリソン(9) 90+8マルシーニョ(23)

■judge
安藤駿介(21) 6.0 プレー機会は少なかったが、着実だった。大きな声掛けが等々力に響いた。
VW際(31) 6.5 最初は家長と呼吸が合わなかったが、徐々に修正。右クロスを再三供給する。
アイダル(44) 6.0 ゴール前でしっかりクリアする。プレスを受けると慌てて蹴って相手に渡す。
車屋紳太郎(7) 6.5 読みを効かせて守る。ビルドアップの位置取りも的確。右足を攣って交代。
田邉秀斗(15) 6.0 前に出て守った。25分、1人を抜いて左クロス。52分、判断ミスでロスト。
河原創(19) 7.0 カウンターを早い段階で食い止める。59分、エリソンへの完璧な右クロス。
橘田健人(8) 6.5 鋭いプレスバックとセカンドボール回収で貢献。安全策のパスが多かった。
家長昭博(41) 5.5 13分、25分にPA内でクロスを頭でフリック。守備面はあと少し改善したい。
山内日向汰(26) 6.5 トップ下。35分、PK奪取。41分、右ポストに当てる。49分、中央突破。
宮城天(24) 6.0 12分、車屋の縦パスを右の家長に展開する。22分にシュート、26分にヘッド。
エリソン(9) 6.0 27分、オーバーヘッド。PKで先制ゴール。59分、70分、80分にもシュート。

■sub
66(26)脇坂泰斗(14) 6.0 69分、PA左角からのFKをニアサイドに狙う。88分、ゴール前クリア。
66(24)マルシーニョ(23) 7.0 73分、エリソンのパスで独走するがGKセーブ。最後に1ゴール。
75(7)丸山祐市(35) 6.5 ハイボールを跳ね返す。アイダルを始め、周囲と助け合って守り切る。
85(9)山田新(20) 5.5 90+1分、ボール奪取でカウンターの起点となる。プレー機会は少な目。
85(41)ヴェロン(28) 6.5 90+1分、90+3分と右クロス。90+8分、ダイレクトで1アシスト。

■bench
山口瑠伊(98) 井澤明己(50) 野田裕人(36) 高井幸大(2) 三浦颯太(13) 山本悠樹(77) 

■coach
長谷部茂利 6.0 大幅に選手を入れ替えながら勝利した。思い切って野田も起用したかった。

■referee
シバコーン・プードム(THA) 6.5 軽い接触プレーは流しつつ、的確な判断を続けた。PKも妥当。

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2025/02/16

250215川崎4-0名古屋(J1 #1)

川崎4-0名古屋(U等々力, 15:00KO, 23,005人)

等々力に名古屋を迎えてのJ1リーグ開幕節。
 ACLE浦項戦(ACLE GL #7)から帰国して、中3日の日程。

2025シーズンのJ1リーグは、春秋制での最後のシーズン。
 2026-27シーズンからは、秋春制に移行することが決まっている。
 また、今季から、ベンチ入りの人数が7人から9人に拡大された。

浦項戦を終えて、U-20代表に神田が合流。
 先に派遣されている大関、土屋とともに3人が不在となる。


先発は、浦項戦から2人が変わる。
 新たにパトリッキ・ヴェロンと河原創が入る。
 伊藤達哉はベンチ外となり、橘田はベンチに回る。
 GK山口はJ1リーグ初出場、ヴェロンはJ1リーグ初先発となった。

ベンチには、DFが4人入った。
 攻撃的な選手はエリソン、宮城天、山内の3人だけ。
 浦項戦に続いてベンチ外の家長は、コンディション不良と思われる。


シーズン初戦となる名古屋は、4年目の長谷川健太監督が率いる。
 2024シーズンのJ1リーグは、15勝8分18敗の11位。
 YBCルヴァンカップでは2度目の優勝を飾った。

マテウス・カストロ(10)が、サウジアラビアから1年半ぶりに復帰して先発する。

2024年の対戦は、1勝1敗だった。
 240602川崎2-1名古屋(J1 #17)
 240922名古屋2-0川崎(J1 #31)

■1st half
名古屋はオールコートのマンツーマン。
 基本は3バックだが、川崎の4-2-3-1の配置に合わせて4バック気味に守る。

川崎はマンツーマンに戸惑いつつ、広くピッチを使って対応する。
 GK山口と2CBが詰められても、1列飛ばすパスを交えて抜け出していく。
 12分、河原のサイドチェンジからマルシーニョがシュート。
 23分、左からの三浦のパスを脇坂がスルーして、河原がミドル。

名古屋はFW永井謙佑(18)にロングボールを蹴り込む。
 風上だったこともあり、セカンドボールを拾って2次攻撃を仕掛ける。
 25分、永井の突破から原輝綺(70)がシュートするが、丸山がブロック。
 クリアを拾った永井が美しいミドルを狙ったが、右ポストに弾かれた。

山田新は、CB三國ケネディエブス(20)と1対1のマッチアップ。
 やや右に流れることで、左のマルシーニョのスペースを確保する。
 かなり三國に対して優勢で、ロングボールを受け止めてさばく。

39分、マテウスのFKを皮切りに、名古屋のセットプレーが続く。
 40分、41分、42分に徳元悠平(55)が左CK、45+1分にマテウスが右CKを蹴った。

■2nd half
後半になると、名古屋は攻め手が少なくなった。
 ロングボールを蹴っても、精度は低く、川崎が簡単に回収する。
 マンツーマンも体力的に難しく、マークを外されてパスを通される。

中盤で優位を築いた川崎が、ゴールを狙う。
 55分、三浦のパスを脇坂がミドル。
58分、マテウスがサイドラインを割る前にボールを手で触り、FKを与える。
 このFKの局面で名古屋は2人を交代するが、結果的に裏目に出た。
 三浦のFKを、高井がヘッドで先制ゴールを決めた。

リードを奪った川崎は、ゴールラッシュを演じる。
 67分山田新、79分山内、88分宮城天と、ユース組が次々とゴール。
 3ゴールともに美しい崩しからゴールを陥れたもので、観客を沸かせる。
 名古屋は逆襲することもできず、なすすべなく大量失点を喫した。

■summary
名古屋は、永井謙佑へロングボールを入れ続けた。
 前半も川崎の2CBに跳ね返されていたが、後半になるとさらに機能しなくなる。
 早めに別のプランに切り替えるべきと感じたが、用意されていなかった。
 復帰直後のマテウスがチームにフィットすれば、違った形を出せるかもしれない。

マンツーマンは、時間が経過すると綻び始め、後半は完全に破綻。
 寒冷な2月でも強度を保てなかったので、暑くなればもっと体力的に厳しくなる。
 持続可能な守備パターンも準備する必要があると思われる。


川崎は浦項戦と同じ4-0のスコアで大勝した。
 前半に退場者が出た浦項戦とは異なり、最後まで11人だった名古屋を攻略した。
 特に後半、流れるようなパスワークを次々と繰り出して、観ていて面白かった。

U-18出身者4人がゴールを決めたことも嬉しい限り。
 先制ゴールの高井は、守備でも丸山とのコンビで永井を封じた。

2試合を終えての懸念は、選手の入れ替えが少ないところ。
 それぞれ16選手(交代含む)が出場したが、伊藤達哉とVW際以外の15選手は同じだった。
 もっと多くの選手を起用して、層を厚くしてほしい。

次は中2日で、セントラルコースト・マリナーズ戦(ACLE GL #8)。
 すでにACLEグループリーグは、4位以内の突破が確定している。
 神橋や野田を先発させるなど、大きくターンオーバーしたい。

■goal
58高井幸大(2) 67山田新(20) 79山内日向汰(26) 88宮城天(24) 

■judge
山口瑠伊(97) 6.0 両足を使いながらビルドアップで貢献。24分、スローで2列目の脇坂に渡す。
佐々木旭(5) 5.5 4分、徳元悠平と競り合って右腰を痛める。10分ほどプレーしたあと負傷交代。
高井幸大(2) 7.5 先制ゴール。28分、マテウスから奪取。ロングボールを回収して味方につなぐ。
丸山祐市(35) 7.0 守備陣を統率して完封。25分、原のシュートを防ぐ。48分、高井とお見合い。
三浦颯太(13) 7.5 FKで先制アシスト。2点目も美しくアシスト。49分のミドルなど躍動した。
河原創(19) 6.5 素早い寄せで中盤を締める。12分、マルシーニョへロングパス。23分、ミドル。
山本悠樹(6) 6.0 多彩なパスでマルシーニョを走らせる。役割が整理された守備も効いていた。
脇坂泰斗(14) 7.0 ドリブルで前進していく。49分、鋭いターンからシュート。55分、ミドル。
ヴェロン(28) 6.0 右ウィングで献身的にポケットに走り込む。47分、山田新の落としをミドル。
山田新(20) 7.0 1ゴール。79分のヘッドはバー。CB三國を制し、ロングボールの受け皿となる。
マルシーニョ(23) 6.0 3分、イエロー。12分、シュート。63分、67分に三浦へ1タッチパス。

■sub
16(5)VW際(31) 6.5 緊急出場。67分、ドリブルで2人抜く。ピンチにはゴール前を固めた。
77(28)山内日向汰(26) 7.0 プロ初ゴール。1アシスト。78分、90+4分にも決定的なシュート。
77(6)橘田健人(8) 6.0 79分、山田新へ完璧な右クロス。名古屋の反撃を封じる役割を果たす。
82(20)エリソン(9) 6.0 90+3分、続けてシュートを2度放つ。90+6分、PA内でパスをキープ。
82(23)宮城天(24) 6.0 82分、ドリブルで仕掛け。88分、山内の突破に呼応しヒールでゴール。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) アイダル(44)

■coach
長谷部茂利 7.0 前半は耐える時間もあったが、後半に突き放す。起用する選手を分散したい。

■referee
高崎航地 4.5 判断基準が不明瞭で、両チームに混乱を招く。後半は改善した。

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2025/02/13

250211浦項0-4川崎(ACLE GL #7)

浦項0-4川崎(浦項スティールヤード, 19:00KO, 4,007人)

2025シーズン公式戦初戦は、ACLEのアウェイ浦項スティーラーズ戦。
 長谷部茂利監督が、初めて指揮を執ることとなった。

秋春制のACLEは、2024年9月から全8戦の東地区グループリーグが始まって、浦項戦は7戦目。
 2024年12月4日の山東泰山戦(ACLE GL #6)から中断期間を挟み、2か月ぶりの再開。
ACLEグループリーグは、ここまで4勝2敗の勝ち点12で、4位。
 東地区の12チーム中、上位8位までがラウンド16に進出できる。
 現在9位の上海申花は勝ち点7で、ラウンド16進出はほぼ手中にある。

ACLEは、同大会内での背番号変更はできない。
 そのため、春秋制のJリーグなどと背番号が異なる選手が出る。
 例えば、山本悠樹は2025年から背番号6番に変更したが、2024年当時の77番で出場する。
 新加入の伊藤達哉は、遠野大弥が17番でACLEに出場済なので、37番を着用する。

U-20代表に参加中の大関と土屋は不在。
 神田も選出されているが、この試合まで帯同してU-20代表に合流する。


先発は、昨シーズンを継続する形の4-2-3-1となった。
 そして、新加入の伊藤達哉が右ウィングで先発する。
 GKには山口、RSBには佐々木旭が入っている。

ベンチ入りは、ACLEのため12人。
 家長や、新卒加入の神橋と野田はベンチ外となった。


浦項は、2023年のコリアカップ優勝・Kリーグ2位でACLEに出場。
 ACLEグループリーグは、ここまで3勝3敗の勝ち点9、5位となっている。

川崎とは、2009年のACLグループリーグ以来16年ぶりの対戦。
 2009年はアウェイ浦項でドロー、ホーム等々力で浦項が勝ち、浦項の1勝1分だった。

■1st half
浦項は、2トップにボランチ1枚が加わってプレスを加える。
 両ウィングがSBをきっちり抑えて、川崎の2CBのパスコースを消す。
 ボランチに渡せないようにして、ロングボールを蹴らせた。
ビルドアップでは、GKファン・インジェ(21)と2CBでボールを回す。
 川崎のプレスラインは低めで、余裕のあったGKが持つ時間が長くなった。
 お互いに相手の出方を待つ静かな立ち上がりで、膠着状態が続く。

30分を過ぎると、浦項のプレスが緩まる。
 FW1人がプレスに出ても周囲が連動せず、スペースが空く。
 川崎のCBはボランチにパスを出せるようになって、前進していく。
36分、脇坂が左サイドのスペースへ大きく展開する。
 パスを受けたマルシーニョは、カットインからシュート。
そして38分。
 RSB佐々木旭が中央に持ち上がると、山本を経由して山田新から右の伊藤達哉に展開。
 伊藤達哉のシンプルな右クロスを、ゴール前に駆け上がった山田新が先制ヘッドを決めた。

43分、CBジョナサン・アスプロポタミティス(5)が2枚目のイエロー。
 1点リードされた浦項が、数的不利となった。

■2nd half
浦項は、選手を早めに入れ替えながら同点を狙う。
 後半から1トップに入ったイ・ホジェ(33)がプレスを頑張った。

60分から続けて3本のCKを蹴る。
65分、イ・ホジェが縦に突破し、イォ・ジュンウォン(2)がミドル。
 三浦がクリアしたボールを、さらにオベルダン(8)がミドルを狙った。

71分、川崎がようやく浦項を突き放す。
 右サイドの高い位置で佐々木旭が奪取して、ゴール前に運ぶ。
 CBを背負った山田新が落とすと、脇坂が優しく蹴り込んだ。

2点差となり、浦項に勝ち点を得る望みは薄くなった。
 さらに河原とエリソンが追加点を決めて、大勝した。

■summary
浦項は、GKからビルドアップを図ったが、CBから先につなげない。
 強引に打開しようとはせず、GKへのバックパスを繰り返す。
 川崎がGKまで寄せなかったので、ポゼッションはできても攻撃できなかった。

最初は良かったプレスも、長くは続けられなかった。
 川崎の中盤にスペースを与えるとすぐにゴールに迫られて、38分に失点。
 43分にアスプロポタミティスが退場したこともあり、難しいゲームとなった。
 数的不利ながら後半、攻勢に出たが、同点ゴールは奪えなかった。


川崎は、長谷部茂利監督の初戦を、勝利で飾った。
 シーズンオフの移籍が少なかったこともあり、2024シーズンの骨格を維持した。
 少しずつチームを変革するスタイルなので、選手の戸惑いは少ないと思われる。
 数的有利かつ大量リードの展開となり、慎重になりすぎることなく選手を交代した。

伊藤達哉は、右ウィングでのデビュー戦で、先制アシスト。
 ピッチはあまり良くなかったが、独特のタッチのドリブルで存在感を見せた。

ゾーン・ディフェンスを採用した守備は、整備が進みつつある。
 プレスも個に頼るだけでなく、全体が連動しながら動き出すようになった。
 ゴール前を崩されても、短時間で体勢を立て直すことができていた。
 数的有利だったことも大きいが、今後、失点を減らす可能性を感じることができた。

次は、中3日でJ1リーグ開幕戦となるホーム名古屋戦(J1 #1)。
 厳しい日程が始まるが、選手を入れ替えながら勝利したい。

■goal
38山田新(20) 71脇坂泰斗(14) 75河原創(19) 88エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 仕事は少な目。78分、シュートをキャッチ。90+5分、プレスを受けロスト。
佐々木旭(5) 6.5 RSB。8分、12分に突破を許す。71分、ボール奪取から運んでゴールを生む。
高井幸大(2) 6.5 14分、前に出てカット。63分にCKを、90+3分にはFKをゴール前でクリア。
丸山祐市(35) 7.0 最終ラインをしっかり統率した。13分、19分にロングボール。1アシスト。
三浦颯太(13) 6.5 左サイドを駆け上がりクロスを入れる。65分、ゴール前でシュートクリア。
橘田健人(8) 6.0 ゾーンでも個の守備力を活かした。31分、イエローを受けたため前半で交代。
山本悠樹(77) 6.5 CB丸山の脇に下りて組み立てる。64分、山田新へラストパス。1アシスト。
脇坂泰斗(14) 6.5 53分、65分にシュート。1ゴール。守備では2トップ型で山田新と並んだ。
伊藤達哉(37) 6.5 狭いエリアでも細かなドリブルで抜け出す。正確な右クロスで先制アシスト。
マルシーニョ(23) 6.0 19分、PA内左から1人抜いてクロス。36分、カットインからシュート。
山田新(20) 7.0 飛び上がり頭で叩いて1ゴール。50分、ロングシュート。ポストで1アシスト。

■sub
HT(8)河原創(19) 6.5 55分、マルシーニョへスルーパス。75分、チップキックで1ゴール。
77(37)山内日向汰(26) 5.5 トップ下で出場。83分、GKにプレス。85分、ドリブルでFK獲得。
77(14)ヴェロン(28) 5.5 右ウィング。86分、山内とパス交換するもロスト。プレスは良かった。
81(20)エリソン(9) 6.0 84分、左からシュート。88分、コースは甘くなったがヘッドでゴール。
86(23)宮城天(24) 5.5 左ウィング。87分、三浦へスルーパス。90+1分、ドリブルもロスト。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) VW際(31) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) アイダル(44) 神田奏真(32) 

■coach
長谷部茂利 6.5 采配初戦で良い面を多く見せて大勝。今季への期待感を高めた。

■referee
ムハンマド・ナサルディン(MAS) 6.5 軽い接触は流しつつ、危険なプレーには即座にイエローを提示した。

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2025/02/01

250201負傷離脱2025(随時更新)

2025シーズン負傷離脱(随時更新)

2025シーズン、負傷や体調不良で離脱した選手を記録していきます。
 公式発表あるいはメディア報道などをまとめたものです。
(2023シーズン途中から、公式発表で全治見込日が示されなくなりました。)

現在離脱中の選手は、離脱日が新しい選手を上に並べています。
 復帰した選手は、復帰日順に並べています。

シーズン初めに記事を書いて、随時追記しながら更新していきます。
 シーズン複数回の離脱がある選手は、選手名のあとに回数を示します。
 サイト右のリンク集にも載せますので、確認したくなったらこちらからどうぞ。

過去のシーズンの負傷離脱の記事はこちら。
 2024年 2023年 2022年 2021年

■現在離脱中■
車屋紳太郎(7)
★2025年3月12日(水) 上海申花戦(ACLE R16 #2)で負傷 (出場なし)
 左長内転筋肉離れ 全治見込の発表なし
  (2025年3月19日(水) 公式発表)

イ・クンヒョン(33)
★2025年1月10日(金) (負傷日の発表なし)
 左膝の離断性骨軟骨炎/内側半月板損傷で手術 全治見込の発表なし
  (2025年1月10日(金) 公式発表)

■現在離脱中(前年最終戦で離脱中)■
小林悠(11) 
★2024年12月14日(土) 中村憲剛引退試合で左肩を負傷、途中交代。
 左肩鎖関節脱臼 12月16日(月)に手術 全治見込の発表なし
  (2024年12月26日(木) 公式発表)
 2025年1月14日(火) 沖縄キャンプに参加。
  (2025年1月14日(火) 公式youtube)
 2025年3月26日(水) 練習参加。
  (2025年3月26日(水) 公式Youtube)


左肩を押さえて倒れ込む小林悠。となりは家本政明主審。

■復帰者■
ジェジエウ(4)
★2025年1月24日(金) 沖縄キャンプ・トレーニングマッチ(八戸(J3)戦or沖縄国際大学戦)で負傷
 左ハムストリング肉離れ 全治見込の発表なし
  (2025年1月31日(金) 公式発表)
 2025年3月26日(水) 練習参加。
  (2025年3月26日(水) 公式Youtube)
★2025年3月29日(土) 復帰 FC東京戦(J1 #7)でベンチ入り。

佐々木旭(5)
★2025年2月15日(土) 名古屋戦(J1 #1)で右腰を痛めて途中交代。
  (負傷の状況について、公式発表なし)
 2025年2月23日(日) 全体練習に合流。
  (2025年2月23日(日) サンケイスポーツ)
★2025年2月26日(水) 復帰 福岡戦(J1 #3)で途中出場。

伊藤達哉(17)
★2025年2月15日(土) 名古屋戦(J1 #1)は、体調を崩して欠場。
  (2025年2月22日(土) ゲキサカ)
  (体調不良の状況について、公式発表なし)
★2025年2月22日(土) 復帰 柏戦(J1 #2)で先発出場。

■復帰者(前年最終戦で離脱中)■
大島僚太(10)
★2024年11月22日(金) 浦和戦(J1 #28 #2)で途中交代
 「少しアクシデントがありまして、足が気になっているということだった」
  (2024年11月22日(日) 浦和戦後の鬼木達監督インタビュー)
  (負傷の状況について、公式発表なし)
 2025年1月14日(火) 沖縄キャンプに参加。
  (2025年1月14日(火) 公式youtube)
★2025年3月12日(水) 復帰 上海申花戦(ACLE R16 #2)で先発出場。

瀬川祐輔(18)
★2024年12月4日(水) 山東泰山戦(ACLE GL #6)で途中交代。
 46分、相手選手との接触で、右ハムストリングを負傷。
  (負傷の状況について、公式発表なし)
 2025年1月14日(火) 沖縄キャンプに参加。
  (2025年1月14日(火) 公式youtube)
 2025年2月25日(火) 「いつチャンスが来てもいいようには準備している」
  (2025年2月25日(火) エルゴラッソx/twitter)
★2025年3月5日(水) 復帰 上海申花戦(ACLE R16 #1)で途中出場。

脇坂泰斗(14) 
★2024年11月1日(金) 鹿島戦(J1 #35)で負傷。
 右ハムストリング肉離れ 全治見込の発表なし
  (2024年11月6日(水) 公式発表)
 2025年1月7日(火) 2025シーズン始動日「100%で出来る状態」)
  (2025年1月7日(火) サンケイスポーツ)
★2025年2月11日(火) 復帰 浦項戦(ACLE GL #7)で先発出場。

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2025/01/20

250118新体制発表会見(フォトレポ)

2025 新体制発表会見 in カルッツかわさき

1月18日(土)、カルッツかわさきホールで、新体制発表会見が行われた。

スケジュールは次のとおり。
 13:00  開場 (最終入場14:00)
 14:00  第1部 洗足学園音楽大学パフォーマンス
         昭和音楽大学パフォーマンス (~14:45)
 15:10  第2部 吉田明宏社長、竹内弘明強化本部長挨拶
         福田市長挨拶
         監督・新加入選手挨拶、新加入スタッフ紹介 (~16:15)
 16:25  第3部 新企画紹介
         新ユニフォーム&ユニフォームパートナー紹介
         写真撮影 等 (~17:30)

チケットは1階席5,000円、2階席4,500円、3階席3,500円。
 後援会会員先行抽選と一般発売で、約1,500席が販売された。
 2024年のテアトロ・ジーリオ・ショウワより400席多いこともあり、空席が残った。

チームは沖縄県恩納村・赤間総合運動公園サッカー場でキャンプ中。
 新加入選手4名は今日9時30分からの練習には参加せず、川崎に戻ってきた。
 ただ、イ・クンヒョン(33, 輔仁高校(KOR)から加入)は負傷のため不参加。
 代わりにビデオメッセージを寄せた。

去年に続いて予定の17時30分をしっかり守って終了。
 終了後、長谷部監督と新加入選手は沖縄に戻るため、スケジュールは守られた。
 会場は去年の新百合ヶ丘よりも羽田空港に近いので、延長芸もあるかと思われたが、なかった。


過去の新体制発表会見のフォトレポはこちら。
 2024年 2023年 2022年 2019年


■第1部

開始前。

司会の小森すみ恵氏と木部ショータ氏。

 林毅史氏は2年連続欠場。

洗足学園音楽大学パフォーマンス。

Salia先生(中央の白い衣装)の熱唱。
指揮は、瀬尾宗利先生。

渡部亨先生。

新体制発表会でフルートを披露してほしいところ。

谷本貴義氏。

2年前の前田ホールに続いて登場。

昭和音楽大学パフォーマンス。

マスコット9体による日本川崎フロンダービー杯。スターターは、新保里歩氏。

■第2部

MARUKADO。

洗足学園音楽大学のアイドルグループ。
登場した9名のうち3名です。

吉田明宏社長。

海外クラブとの提携を年内に発表する予定とのこと。

FOOTBALL TOGETHER 〜 すべての人と共に歩む私たちの信念。

毎年のキャッチフレーズは廃止して、今後はクラブ理念「FOOTBALL TOGETHER」を継続していくとのこと。

野田裕人(30)。静岡学園高校から加入。

土屋櫂大(39)。U-18から昇格。

神橋良汰(27)。早稲田大学から加入。U-13からU-18まで川崎所属。

三笘薫から続く伝統の「ただいま」を絶叫。感動的でした。

伊藤達哉(17)。マクデブルク(GER)から移籍。

勇者シゲトシ。福岡(J1)から移籍。

現役時代の1997年、川崎でプレー。

勇者衣装を外し、スーツ姿に戻った長谷部茂利監督。

竹内弘明強化本部長。

新加入選手紹介の中で、伊藤達哉をスキップ。会場がざわつく中、長谷部監督がフォローしました。

長橋康弘ヘッドコーチ、佐原秀樹コーチも在籍していた1997年に、長谷部茂利監督と一緒にプレー。

■第3部

内田重仁株式会社Yu Vision代表取締役社長。

J1リーグタイトルを奪還した2020年の「Re:Title」タオマフで登場。ジャケットの下は、2024年の1stユニフォーム、背番号11番。

ロボコ。

宮崎周平作「僕とロボコ」(週刊少年ジャンプ連載)より。

4月18日(金)公開の劇場版『僕とロボコ』とのコラボ試合開催のお知らせ。

ボンド@神橋良汰。

宮崎周平作「僕とロボコ」(週刊少年ジャンプ連載)より。

「新監督さんいらっしゃい!」のコーナー。

高木聖佳氏と長谷部茂利監督。

高木氏は、長谷部監督の性格を「お茶目」というべきところ、「おちゃらけ」としてしまいました。中嶋円野コーチの言葉なので微妙な緊張が走りましたが、長谷部監督は上手く受け流しました。

新ユニフォーム紹介。
土屋櫂大(39)。2ndユニフォーム。

伊藤達哉(17)。1stユニフォーム。

野田裕人。ORIHICAスーツモデル。

神橋良汰(27)。PUMAポーズ。1stユニフォーム。

長谷部監督と新加入4選手のフォトセッション。

野田裕人(30)も1stユニフォームにお色直し。

土屋櫂大のコールからのBasket Caseで終幕。


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