2025/07/19

250716川崎0(1PK3)0相模原(天皇杯 R32)

川崎0(1PK3)0相模原(U等々力, 19:00KO, 8,661人)

逆転で勝利したホーム鹿島戦(J1 #23)から中10日。
 少し日程が空いて、水曜日に天皇杯3回戦ラウンド32が開催される。

天皇杯は、3回戦から下位カテゴリチームの会場が優先される。
 しかし、SC相模原(J3)のホームでなく、U等々力での開催となった。

7月8日(火)、高井幸大(2)がトッテナム・ホットスパーFC(ENG)へ完全移籍。
 13日(日)、セサル・アイダル(44)も海外クラブへの移籍手続きのため、チームを離脱。
 当日16日(水)になって、山田新(20)がチームを離脱することも発表された。

東アジアE-1選手権の日本代表に、山田新と大関友翔が招集された。
 前日15日(火)に韓国戦があったが、2人ともに出場機会はなかった。


先発は、鹿島戦から4人が変わる。
 新たにジェジエウ、橘田、マルシーニョ、小林悠の4人が先発する。
 河原創、伊藤達哉はベンチ、高井と山田新は海外移籍のためチームを離れる。

ベンチには、新たに車屋、土屋、山内が入り、宮城天が外れた。
 前日まで日本代表で韓国にいた大関友翔も、ベンチに入る。


SC相模原は、J3リーグ4勝9分7敗の16位。
 12日のホーム福島戦(J3 #20)から中3日の日程。

天皇杯は神奈川県予選決勝から登場して、YSCC横浜(JFL)に勝って本大会に出場。
 1回戦で水戸(J2)、2回戦で磐田(J2)と上位カテゴリに勝利して3回戦に進出。

川崎とは、初めての対戦となる。

■1st half
相模原は、5バック3ボランチながらラインは高め。
ミドルブロックを敷きながら、序盤にペースを掴んだ。
 14分、高木彰人(14)が縦にドリブルしてミドル。
 19分、河野諒祐(7)が左から巻くようなミドル。

川崎は2CBがプレスに晒されて、ロングボールを蹴らされる。
 組織的に崩すことができず、個の力で打開を図る展開となる。
 家長が右サイドでキープすることで、なんとか押し上げていく。
 VW際と三浦がクロスを入れるが、小林悠は受け皿になりきれない。

■2nd half
後半になると、川崎が押し込んでいく。
 相模原のプレスは弱まり、山本が前を向いてパスを繰り出した。
 58分、家長が右からクロス気味のシュート。

相模原は守備を固めつつ、数は少ないがシンプルに攻める。
 51分、河野諒祐の左クロスを、ファーの前田泰良がシュート。
 59分、GKバウマン(45)のロングキックから、高木彰人がボレー。
 75分、ラファエル・フルタード(9)が横に持ち出してシュート。

終盤、川崎がさらに攻勢を強める。
 80分、脇坂、続けて伊藤達哉がシュート。
 81分、山本の右クロスをマルシーニョがヘッド。
 88分、神田が落として、脇坂がフリーでシュート。
 ゴールに迫ることはできたが、決められなかった。

■extra time
延長に入ると、両チームの動きは落ち着いた。
相模原は91分と93分に杉本蓮(24)がシュートする。

間延びしながらも、川崎がチャンスを作る。
 98分、三浦の左クロスから混戦となって、大関がシュート。
 102分、脇坂が右からカットインして左足シュート。
 110分、佐々木旭のアーリークロスを神田がヘッド。

115分、VW際が足を攣って土屋と交代し、交代枠を使い切る。
119分には丸山が足を痛めてピッチを外れる。
 短い時間だが10人となり、土屋、佐々木旭、三浦の3バックとなった。

■penalty shootout
PK戦は川崎ゴール裏に向かって、相模原の先攻となった。
 川崎が3人連続失敗して、失敗2人の相模原が勝利した。

相模原 〇武藤雄樹(11) ×ピトリック(3) 〇竹内崇人(17) ×加藤大育(2) 〇高野遼(16)
川崎 ×河原創(19) ×山本悠樹(6) ×神田奏真(38) ○大関友翔(16)

■summary
相模原は、前半に優勢となる時間も作りながら、PK戦で勝利。
 後半から延長にかけ、川崎に押し込まれたが粘り強く守った。

GKバウマンは、63分の脇坂、98分の大関のシュートをセーブ。
 PK戦でも3人目の神田を止めて、勝利に大きく貢献した。

天皇杯4回戦ラウンド16は、秋田(J2)と対戦する。
 会場は、湘南(J1)ホームのレモンガススタジアム平塚と発表された。
 川崎との3回戦に続いて、相模原ギオンスタジアムでプレーできない。
 来年以降の天皇杯は、できればホームスタジアムを確保してほしい。


川崎はボールを持って優勢に進めていても、決定機は少なかった。
 ゴール前のブロックを崩し切れず、得点の可能性は高くなかった。
 相模原に決定機を許していたので、90分間での敗退もありえたと思われる。
 PK戦では3人連続で外し、天皇杯は2年連続で3回戦敗退となった。

CKを9本獲得したが、57分の家長のショートコーナー以外は山本が蹴った。
 1本か2本、脇坂や三浦を交えても、目先が変わったかもしれない。

次は中3日でアウェイG大阪戦(J1 #24)。
 G大阪も天皇杯3回戦で120分間プレーしてPK戦で敗退している。
 暑熱の中、お互いに体力的な厳しさはあるが、良い内容を見せてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 6.0 19分、河野諒祐のミドルをパンチング。プレー機会はあまり多くなかった。
VW際(31) 6.0 17分、23分に小林悠へ右クロス。60分、ボレー。左内転筋を負傷して交代。
ジェジエウ(4) 5.5 8分、縦パス。豪快なプレーは少なかったが、着実に守る。前半のみで交代。
丸山祐市(35) 5.5 前に出ても競り勝てず。75分、決定機をブロック。119分、ピッチを外れる。
三浦颯太(13) 6.0 マルシーニョと組んで多くの左クロスを入れる。96分、ミドルをブロック。
橘田健人(8) 6.0 攻撃に比重を置くチームを裏で支えた。83分、中盤を1人で駆け回って守る。
山本悠樹(6) 6.5 自由自在に縦パスを狙い続ける。8本のCKを担当。63分のFKは壁に当たった。
家長昭博(41) 6.0 厳しい状況でも右サイドでキープして、クロスを入れる。58分、シュート。
脇坂泰斗(14) 6.0 63分、80分、88分、102分にシュート。83分から左右のウィングに入った。
マルシーニョ(23) 6.0 左サイドで仕掛ける。72分、シュート。81分、山本の右クロスをヘッド。
小林悠(11) 5.5 23分、VW際の右クロスをトラップから反転シュート。ハイボールは収められず。

■sub
HT(4)佐々木旭(5) 6.0 長谷部体制で初のRCB。ビルドアップで貢献。110分、神田へ右クロス。
64(41)伊藤達哉(17) 5.5 80分、シュート。1対2で対応されて、仕掛けるスペースを消された。
64(11)神田奏真(38) 6.0 88分、左クロス。90+1分、110分にクロスをヘッド。ポストも活躍。
83(23)大関友翔(16) 5.5 98分、PA内の混戦からシュート。116分、ボレー。動きは少なかった。
90+5(8)河原創(19) 5.5 104分、神田へ縦パス。105分、2CBの背後を狙われたパスをカバー。
115(31)土屋櫂大(39) 5.5 RSBで緊急出場。慎重にプレーを続ける。120+2分、ボールカット。

■bench
安藤駿介(21) 車屋紳太郎(7) 山内日向汰(26) 

■coach
長谷部茂利 5.5 休養十分ながら相模原を圧倒できず。120分間のプレーして敗退となった。

■referee
飯田淳平 6.5 納得感ある明快なジャッジを続ける。イエローを自制して92分の1枚にとどめる。

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2025/07/07

250705川崎2-1鹿島(J1 #23)

川崎2-1鹿島(U等々力, 19:00KO, 23,675人)

残念ながら敗れた東京V戦(J1 #22)から中5日。
 J1リーグ第23節は、ホーム等々力に鹿島を迎える。

東京V戦翌日の6月30日(月)、高井幸大のチーム離脱が発表された。
 海外クラブへの移籍のため、この鹿島戦が最後のプレーとなる。

7月3日(木)、東アジアE-1選手権の日本代表が発表。
 川崎からは、初代表となる山田新と大関友翔が選ばれている。


先発は、東京V戦から5人と大きく変わる。
 新たにVW際、河原創、山本、家長、山田新が先発する。
 佐々木旭、橘田、マルシーニョ、神田がベンチへ、大島はベンチ外。
  マルシーニョは東京V戦で負傷交代したが、離脱せずベンチに入った。

ベンチには、新たに小林悠が入る。


鹿島は、J1リーグ13勝2分7敗で1位。
 シーズン当初から好調を保っているが、直近2連敗中。
 中6日で、川崎より1日だけ日程が空いている。

前川崎監督の鬼木達が、等々力で初めてアウェイの指揮を執る。
 2017-22年に川崎に所属していた知念慶(13)は、ボランチで先発。

国立競技場では、ホームの鹿島が勝った。
 250511鹿島2-1川崎(J1 #16)

■1st half
鹿島のプレスは強くなく、2CB高井と丸山がパスを散らす。
 8分に伊藤達哉が、9分に三浦が左クロスを入れる。

10分、高井が大きなミスをしてしまう。
 鈴木優磨(40)に決定機をプレゼントしたが、GK1対1のシュートは外れた。

鹿島はロングボールを蹴り込んでくる。
25分、LCBキム・テヒョン(3)のロングボールで、松村優太(27)が抜け出す。
 ファーのレオ・セアラ(9)が蹴り込んで、あっさりと先制した。
 三浦は松村の動きを把握しきれず、背後を突破された。
32分、GK早川友基(1)のパントでレオ・セアラが抜け出し、鈴木がシュート。
37分、知念慶の右クロスを小川諒也(7)がヘッドするが、バーに当たる。

リードを許した川崎は、終盤に押し込む。
 38分、VW際の右クロスを山田新がヘッド。
 44分、山本の左クロスから脇坂がシュート。
GK早川が2つの決定機を防いだが、45+4分。
 山本の左CKから、伊藤達哉が浮いたボールを合わせて同点ゴール。

■2nd half
ハーフタイムで、ジェジエウとマルシーニョを投入する。
51分、そのジェジエウが、抜け出した松村を背後から手で押し倒す。
 DOGSOでレッドカードが提示されるが、VARにより松村のオフサイドと判定。
 レッドカードは取り消されたが、投入直後の軽率なプレーだった。

鹿島はロングボールだけでなく、パスをつなごうとする。
 しかし川崎のプレスは鋭く、抜け出せずに捕まってしまう。
55分、山本が鈴木からボールを奪って、家長が右クロス。
58分、マルシーニョが知念のトラップを攫って、山本がループパス。
 家長の右クロスをマルシーニョが蹴り込んで、逆転に成功する。

鹿島の運動量はがっくりと落ち、間延びしてしまう。
 ぽっかり空いた中盤のスペースで、川崎がボールを動かした。
 家長を筆頭に時間を消費しながら、危な気なく逃げ切った。

■summary
鹿島の2FWレオ・セアラと鈴木優磨のプレスは弱め。
 1人がボールに寄せていっても、もう1人は動き出さない。
 プレスを逃れられると、2度追いすることなく諦めた。
 川崎のパスコースを消すことができず、前進を許した。

前半、25分の先制ゴールを含め、いくつかの決定機を作った。
 ただ、後半になるとチャンスを作れず、選手交代も奏功しなかった。
 試合後、鬼木達監督は「同じ課題が続いている」とコメント。
 改善する方策を探す必要があるが、簡単ではないと思われる。


川崎は前半、ロングボール処理に後手を踏んで1失点。
 スタートから良い攻撃を続け、攻め込んでロスタイムに同点に追い付いた。

後半からは、丸山に代えてジェジエウを投入する。
 ジェジエウはDOGSOで退場しかけるなど、怪しい判断もあった。
 それでも2CBを組む高井とともに、ロングボールを跳ね返した。

高井幸大は、この鹿島戦を最後にヨーロッパに旅立つ。
 2023年にU-18からトップチームに昇格して2年半。
 同じU-18昇格組の板倉滉(4年)、三好康児(4年半)、田中碧(4年半)より早いタイミング。
 U-20/U23代表、フル代表4試合も経ながら、急速に成長を遂げた。
 世界を代表するCBとなって、いつの日かこのクラブに戻ってきてほしい。
(2025年7月8日(火) 公式発表 トッテナム・ホットスパーFC(ENG)へ完全移籍)

東アジアE-1選手権のため、J1リーグは中断される。
次は中10日で、天皇杯相模原戦(天皇杯 R32)。
 この間に休養を取りながら、さらに戦術も調整してほしい。

■goal
45+4伊藤達哉(17) 58マルシーニョ(23) 
25レオ・セアラ(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 90+7分、鈴木のヘッドを弾いて止めてキャッチ。プレー機会は少なかった。
VW際(31) 6.0 38分、山田新への右クロス。86分、ミドル。家長を走らせるパスを出し続ける。
高井幸大(2) 5.0 10分、ミスパスで決定機を与えたが、立て直した。32分、シュートブロック。
丸山祐市(35) 5.5 背後を縦パスで狙われて、32分にレオ・セアラに抜け出される。前半で交代。
三浦颯太(13) 5.0 9分、山田新へ左クロス。25分、ロングボールと松村の位置を見誤って失点。
河原創(19) 6.0 14分、ヘッド。45分と79分にシュート。中盤でイーブンボールを競り続ける。
山本悠樹(6) 7.0 44分、脇坂へラストパス。58分、家長へ華麗なループパス。素晴らしかった。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。後半、右サイドでキープして時間を使う。80分、遅延でイエロー。
脇坂泰斗(14) 6.0 6分、ボレー。44分、山田新の落としをシュート。84分、ドリブルでCK獲得。
伊藤達哉(17) 6.5 8分、強い左クロス。右足首を痛めながら同点ゴールを決めたが、前半で退く。
山田新(20) 6.0 9分、38分にヘッド。31分にミドル。ハイボールに競り勝って、力強くキープ。

■sub
HT(17)マルシーニョ(23) 7.0 自らボール奪取して決勝ゴールを決める。66分、77分にヘッド。
HT(35)ジェジエウ(4) 5.5 51分、DOGSO未遂。85分、ヘッド。ロングボールに上手く対応。
78(6)橘田健人(8) 6.0 89分、90+1分、90+4分にルーズボールに競り勝つ。逃げ切りに貢献。
84(13)佐々木旭(5) 6.0 三浦に代わってLSBに入る。86分、左サイドで仕掛けた。
90+3(41)宮城天(24) 6.0 右ウィング。90+4分、90+6分に右サイドでキープする。

■bench
安藤駿介(21) 大関友翔(16) 小林悠(11) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 ジェジエウの投入でロングボールを封じる。紙一重だったが、勝利に導く。

■referee
荒木友輔 6.0 荒れ気味だったが上手くコントロール。接触後に倒れた姿でファウルと判定しがち。

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2025/06/30

250629東京V1-0川崎(J1 #22)

東京V1-0川崎(味の素スタジアム, 18:00KO, 22,326人)

ACLEで延期された新潟戦(J1 #15)から中3日。
 J1リーグ第22節は、28日(土)に7試合が開催されたが、東京V戦は29日(日)の開催。
 川崎にとって、中2日ではなく中3日となったことは望ましいこと。
 なお、28日(土)の味の素スタジアムは、FC東京が使っていた。


先発は、新潟戦から3人を変更する。
 新たに先発するのは、丸山、大島、橘田の3人。
 ジェジエウ、河原、山本がベンチに回る。

ベンチにはGK安藤が入り、GKソンリョンと小林悠が外れた。
 ソンリョンは、開始2時間前のメンバー発表ではベンチ入りだった。
 その後にアクシデントがあり、急遽安藤と差し替えられた。


東京ヴェルディは、J1リーグ6勝6分9敗で暫定15位(第22節開始前)。
 J1リーグは2連敗中で、少し調子を落としている。
 中7日と川崎より余裕ある日程。

等々力での対戦は、スコアレスドローだった。
 250420川崎0-0東京V(J1 #11)

■1st half
ロングボールを蹴り合う形でスタートする。
 7分、三浦の左クロスを、神田が抜け出してヘッド。
11分、マルシーニョにアクシデント。
 足を痛めてプレー続行できず、13分に宮城天と交代する。
 19分、脇坂が正面右から直接FKを狙う。

ヴェルディは、森田晃樹(7)、齋藤功佑(8)、平川怜(16)がショートパスをつなぐ。
 中盤で小気味良くプレスをかわすが、フィニッシュには持ち込めない。
 13分、森田の右CKを、谷口栄斗(3)がフリーでヘッド。

29分、佐々木旭の右スローイン。
 橘田のリターンパスが浮き、佐々木旭が大きくキックミスしてCKを与える。
 ここから続いた3本目の右CKを、谷口が流してファーの深澤大輝(2)が先制ゴール。

失点後、川崎はスピードを少し上げる。
 伊藤達哉がドリブルで仕掛け、両SBがクロスを入れる。
 44分、脇坂の右ロングクロスを神田がヘッド。

■2nd half
後半開始から、山本と山田新を投入する。
 46分、高井のロングフィードを、宮城天がヘッドでPA中央へ折り返す。
  山田新がDF綱島悠斗(23)を手で抑えながらシュートする。
 50分、三浦のクロスをPA内で脇坂が落とし、伊藤達哉がシュート。
 54分、高井が縦パスを入れて、山田新がシュート。

ヴェルディは51分、GKマテウス(1)のロングフィード。
 高井とGK山口の呼吸が合わず、新井悠太(40)が抜け出したが丸山がブロック。
 52分、森田の右CKを、またも谷口がフリーで折り返す。
 55分、齋藤が右ポケットからフリーでクロスを入れる。

川崎は引き続きサイドから攻めようとする。
 ヴェルディはラインを押し上げて、コンパクトな陣形を保つ。
 左右にボールを動かしても、辛抱強く修正されて崩せなかった。

65分、橘田に代えて大関を投入する。
 ボランチに脇坂を下げ、ボールタッチの回数を増やした。
 脇坂は丁寧にさばいたが、前に展開できず、第1選択肢はバックパスとなる。
 トップ下の大関が受けに下がってくると、前線に選手が少なくなった。

ヴェルディは、手堅く決定機を作る。
 72分、松橋優安(19)の右クロスを染野唯月(9)がシュート。
 90+5分、谷口のロングフィードで染野が抜け出すが、シュートできなかった。

■summary
ヴェルディは、森田晃樹、齋藤功佑、平川怜の3人が攻守に効いた。
 ただ、1トップは、もともとウィングが主戦場の新井悠太(40)。
 結果が出ない時期が続いたためと思われるが、FW木村勇大(10)はベンチ外。
 FW染野唯月(9)、山見大登(11)もベンチスタートで、変則的なスタイルを採用した。

13分、32分、52分と森田晃樹のCKを谷口栄斗がフリーで触った。
 これだけ再現性が高ければ、セットプレーのゴールも大きく期待できる。
 そして、32分の深澤大輝のゴールを守り切り、勝利した。


川崎は残念ながらゴールを奪えなかった。
 全体の走行距離107.833kmは、ヴェルディの117.184kmより10kmも短い。
 これだけ運動量の差があっては、優勢を築くことは難しい。
 ヴェルディの最終ラインの背後を突く動きも少なく、崩せなかった。
 日程的な不利がある中で、体力面を把握できなかったベンチの問題といえる。

マルシーニョが負傷交代し、左ウィングに入った宮城天は、下がり気味でプレー。
 後ろ向きでボールを引き出したが、その次のパスを味方に渡せなかった。

リードされた後も、ゴールを目指す強い意欲を感じられなかった。
 ボランチに移動した脇坂は、プレスを受けるとバックパスを選択する。
 低い位置でのロストを避けたのかもしれないが、前に仕掛けたかった。

次は中5日でホーム鹿島戦(J1 #23)。
 勝てなくとも悪くない内容を見せてほしい。

■goal
32深澤大輝(2) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 72分、染野唯月のシュートをセーブ。51分、高井との連係ミスで飛び出さず。
佐々木旭(5) 5.5 29分、キックミスでCKを与える。87分、89分、90分と終盤に多くの右クロス。
高井幸大(2) 5.5 縦パスを入れて仕掛けた。43分、51分、90+5分のハイボールを処理しきれず。
丸山祐市(35) 6.5 41分、51分にシュートブロック。89分、90+2分に前線でクロスをヘッド。
三浦颯太(13) 5.0 7分、神田への左クロス。52分、パスミス。77分、山田新へロングフィード。
橘田健人(8) 5.5 19分、20分に連続してインターセプト。21分、ミドル。41分、ボールロスト。
大島僚太(10) 5.0 ロングボール中心で活きなかった。43分、スプリントして太ももを痛めたか。
伊藤達哉(17) 6.0 ドリブルで相手を剥がしていく。50分、PA内でシュート。69分、イエロー。
脇坂泰斗(14) 5.0 44分、神田へ右クロス。50分、伊藤に落とす。ボランチでは前に展開できず。
マルシーニョ(23) 5.5 9分、自陣守備でFK獲得。11分、翁長聖(22)と接触して足を痛めて交代。
神田奏真(38) 6.0 7分に三浦、44分に脇坂のクロスをヘッド。17分、25分とパントに競り勝つ。

■sub
13(23)宮城天(24) 5.0 下がってパスを引き出すが味方に渡せず。45+2分、左CKからシュート。
HT(10)山本悠樹(6) 5.5 ゆったりと持って組み立てる。67分、正面からのFKはGKがキャッチ。
HT(38)山田新(20) 6.0 46分、54分、77分にシュート。86分、GKプレスでスローイン獲得。
65(8)大関友翔(16) 6.0 67分、FK獲得。よく走ってパスを受ける。80分、持ちすぎてロスト。
74(17)家長昭博(41) 5.5 80分、90分にキープ。84分、右クロス。佐々木旭の上がりを促す。

■bench
安藤駿介(21) VW際(31) ジェジエウ(4) 河原創(19) 

■coach
長谷部茂利 5.0 選手の疲労を見極められず完敗した。脇坂のボランチ起用は奏功せず。

■referee
小屋幸栄 6.0 バランス良く納得感のあるジャッジ。イエロー4枚は多かった。

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2025/06/27

250625川崎3-1新潟(J1 #15)

川崎3-1新潟(U等々力, 19:00KO, 20,905人)

力及ばず敗戦となった神戸戦(J1 #21)から中3日。
 ACLEのため5月6日/7日から延期されていたJ1リーグ第15節ホーム新潟戦。
 横浜FCと神戸とはホーム&アウェイを終えているが、新潟とは今季初対戦。
 そしてこの新潟戦で、全チームとの対戦が一巡する。


先発は、神戸戦から4人を変更する。
 新たに先発するのは、ジェジエウ、三浦、伊藤、J1リーグ初先発の神田。
 外れる橘田、丸山、家長、山田新はベンチに回る。

ベンチにはVW際が入り、田邉、アイダルと大島が外れた。


新潟は、J1リーグで4勝7分9敗で暫定18位。
 福岡戦(J1 #21)から中3日の日程は川崎と同じ。
 ただ、福岡戦の翌22日、今季就任した樹森大介監督との契約を解除。
 コーチだった入江徹新監督が、就任4日目で初めての指揮を執る。

2024年の対戦は、新潟の2勝1分1敗だった。
 240622新潟2-2川崎(J1 #19)
 240927川崎5-1新潟(J1 #32)
 241009新潟4-1川崎(YLC SF #1)
 241013川崎0-2新潟(YLC SF #2)

■1st half
新潟はPA近くでファウルを繰り返す。
 4分、マルシーニョが得たFKを、山本が正面左から直接狙う。
 12分、ほぼ同じ位置で伊藤達哉がFKを獲得。
 今度は脇坂が蹴ると、高い軌道で壁を越えて、バー下側に当てて先制ゴール。

新潟は詰まることも多かったが、細かくつなぐ。
 6分、右CKの流れから、谷口海斗(7)が左からシュート。
 25分、中央左から星雄次(19)がミドル。
 30分、堀米悠斗(31)の左クロスを、小野裕二(99)がボレー。

川崎は攻勢を受け止めつつ、FKで追加点。
 35分、山本の左FKをジェジエウが戻し、神田が頭で押し込んだ。

■2nd half
新潟がさらにボールを持って押し込む。
 LCB稲村隼翔(3)が組み立てて、両サイドを使う。
 左から堀米悠斗、右からダニーロ・ゴメス(11)がクロスを入れる。

GK山口のセーブを中心に、無失点で耐えていく。
 63分、稲村隼翔が持ち上がってロングシュート。
 67分、稲村の強い縦パスを、奥村仁(30)がゴール前でシュート。
 72分、奥村仁が左から中に入り込んでミドル。
 86分、秋山裕紀(6)の左クロスの流れから、太田修介(28)がシュート。
 新潟は多くのシュートを放つが、ゴールは決まらなかった。

90+1分、自陣深くからのカウンター。
 囲まれながらも山本が、右スペースに走り出す伊藤達哉にふわっとパスを通す。
 伊藤達哉の強いラストパスを、大関が完璧なトラップからゴールした。

■summary
新潟は前半、RSB藤原奏哉(25)の守備が精彩を欠いた。
 4分、12分、35分にFKを与え、そこから2失点を喫した。
 仕掛けられる局面が続いていて難しかったが、我慢したかった。

90+5分、GK田代琉我(21)のロングキックで抜け出た奥村仁(30)がゴール。
 攻勢を続けてもゴールを奪えなかった中、手数を掛けずあっさり決まった。
 とはいえ、3点差ですでにロスタイムだったので、残念ながら遅かった。


川崎は前半、バイタルまで運んでボールを動かす。
 ショートパスだけでなく、マルシーニョや伊藤達哉がドリブルで仕掛ける。
 ゴールに近い位置で得たFKから、2ゴールを奪うことができた。

神田奏真は、ACLE準決勝アルナスル戦(ACLE SF)以来、2度目の先発。
 ジェジエウの折り返したボールに、誰よりも早く反応して押し込んだ。
 アウェイのブリーラム戦(ACLE GL #5)に続いての2ゴール目。
 J1リーグで初、そして等々力で初のゴールとなった。

ジェジエウは、4月6日の町田戦(J1 #9)で左ハムストリング肉離れから復帰。
 前節神戸戦でベンチ入りしたが出場機会はなく、新潟戦で先発した。
 強く遠くに飛ばすクリアは健在で、神田のゴールをアシスト。
 79分、両足を攣って交代したが、コンディションを上げていってほしい。

次は中3日でアウェイ東京V戦(J1 #22)。
 選手を入れ替えながら、勝利したい。

■goal
12脇坂泰斗(14) 35神田奏真(38) 90+1大関友翔(16) 
90+5奥村仁(30)

■judge
山口瑠伊(98) 7.5 6分の谷口海斗、72分の奥村仁、86分の太田修介とビッグセーブを連発した。
佐々木旭(5) 6.0 10分、39分にボールカットから伊藤達哉につなぐ。攻め上がりは少な目だった。
ジェジエウ(4) 6.5 ヘッドで落として1アシスト。25分、シュートブロック。両足を攣って交代。
高井幸大(2) 6.0 51分、バイタルまで上がりマルシーニョへ縦パス。失点は奥村に抜け出される。
三浦颯太(13) 6.0 ダニーロ・ゴメスに対峙する。40分、69分に左クロス。42分、縦へドリブル。
河原創(19) 6.0 駆け巡ってスペースを削る。43分、ミドルをブロック。51分、2人連続タックル。
山本悠樹(6) 6.5 FKで神田のゴールを生む。90+1分、伊藤へループパス。90+10分、イエロー。
伊藤達哉(17) 6.5 鋭いラストパスで大関をアシスト。ゴールに向かってドリブルを仕掛け続ける。
脇坂泰斗(14) 6.5 華麗にFKをゴールに沈める。34分、中央で受け、マルシーニョに展開した。
マルシーニョ(23) 6.0 23分、河原の右クロスをヘッド。伊藤達哉とのペアでカウンターを担う。
神田奏真(38) 6.0 J1リーグ初ゴール。28分、ジェジエウの右クロスをヘッド。プレスも頑張る。

■sub
68(23)宮城天(24) 6.0 69分、三浦を縦に走らせるパス。90+4分、ドリブルから右クロス。
68(38)小林悠(11) 5.5 71分、宮城天の右クロスをヘッド。押される展開の中、守備が長かった。
79(4)丸山祐市(35) 5.5 左CBで緊急出場。いつもどおり落ち着いて新潟の攻撃に対応する。
79(19)橘田健人(8) 6.0 80分、バイタルでカット。85分、PA内でボール回収もパスをつなげず。
88(14)大関友翔(16) 6.5 伊藤達哉のラストパスをトラップして1ゴール。90+8分、ボレー。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) 家長昭博(41) 山田新(20) 

■coach
長谷部茂利 6.5 セットプレーから2点リードし、的確に選手交代しながら勝利した。

■referee
川俣秀 5.5 後半、安定感を失う。選手が負傷で長く倒れたままでもプレーを止めなかった。

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2025/06/24

250621川崎1-2神戸(J1 #21)

川崎1-2神戸(U等々力, 19:00KO, 23,103人)

雨中のアウェイ横浜FC戦(J1 #20)から中6日。
 ホーム等々力に戻ってきて、神戸戦。
 この神戸戦から中3日の3連戦が始まるが、2月から続く過密日程ほどの厳しさは感じない。


先発は、横浜FC戦から3人が変わる。
 新たに橘田、河原、家長が先発して、佐々木旭がLSBに回る。
 大島と伊藤はベンチに回り、三浦はベンチ外となった。

ベンチには、ジェジエウとアイダルが入り、車屋が外れる。
 ジェジエウは、4月6日の町田戦(J1 #9)での左ハムストリング肉離れから復帰する。


ヴィッセル神戸は、J1リーグ10勝3分6敗で暫定6位。
 川崎に2019-24年に所属した宮代大聖(9)が先発する。
 2013-19年に所属したGK新井章太(21)はベンチスタート。

アウェイでは、神戸が完勝した。
 250416神戸2-1川崎(J1 #12)

■1st half
川崎はプレスの逃げ道を探して前進する。
 6分、山本のパスをバイタルで受けたマルシーニョがラストパス。
 走り込む脇坂が右足でトラップし、アウトサイドで蹴り込んで先制する。

神戸は10分にあっさり同点ゴール。
 LSB永戸勝也(41)のロングスローから、宮代が反転ボレーを決めた。

川崎はその後も縦に攻めていく。
 16分、佐々木旭の縦パスを山田新が落とし、脇坂がミドル。
 17分、山本の左クロスを、マルシーニョがヘッド。

30分を過ぎると、神戸のプレスが効き始める。
 2CBにしっかり詰め、ボランチも消し、GKへのバックパスを促す。
 GK山口がロングボールを蹴っては、セカンドボールを拾われた。
 37分、立ち止まる山本がエリキ(27)に奪われるなど、神戸の時間が続いた。

■2nd half
後半に入っても、神戸がプレスで優勢を保った。
52分、佐々木大樹(13)がミドルを狙うと、丸山がブロックする。
 陣形を立て直す前に、エリキがスルーパスを宮代に出す。
 宮代はターンしながら高井を振り切って、逆転ゴールを沈めた。

リードを許した川崎は、ようやくビルドアップに手を入れる。
 山本が2CBの左脇に落ちて、プレスの逃げ道を作り出す。
 GK山口にも余裕が生まれ、61分に山田新、64分にマルシーニョへロングパスを通す。
 67分に大島が投入されると、想定しにくい動きやパスで前進した。

神戸も防戦一方とはならず、攻め込んで追加点を狙う。
 69分、宮代がPAで受けて、エリキがシュート。
 72分には佐々木大樹がミドル。

81分に山田新、84分に宮城天へと大島がロングボールを届ける。
 88分には河原のパスを宮城天が折り返して、小林悠がボレー。
 リズム良く攻撃を続けたが、同点ゴールは生まれなかった。

■summary
神戸はプレスを緩めず最後まで続けて、川崎を封じた。
 攻撃のメインは、佐々木大樹(13)への精度の高いロングボール。
 佐々木大樹は、佐々木旭や丸山祐市と対峙しながらボールを収めた。

宮代大聖の2ゴールは、いずれも高い技術を活かしたもの。
 川崎U-10時代から将来を嘱望されていて、25歳になった。
 J1リーグ2連覇中の神戸で主力となっているが、世界でプレーする姿も見せてほしい。


アウェイと同じスコアでの敗戦だが、ある程度は立て直した。
 プレスの餌食となる時間帯もありつつ、前進できる機会は作った。
 中6日で、体力的に後手を踏まなかったことも改善の要因となった。
 拮抗する状況には持ち込めたが、残念ながら勝利する力はなかった。

次は中3日で新潟戦(J1 #15)。
 良い内容を続けて、勝利したい。

■goal
6脇坂泰斗(14) 
10,52宮代大聖(9)

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 61分、63分にロングパスを前線に通す。72分、佐々木大樹のミドルをセーブ。
橘田健人(8) 5.5 RSB。10分、宮代のゴールを許す。62分、右クロス。スローインはつなげず。
高井幸大(2) 5.5 18分、自陣のFKをミス。52分、宮代に背後に抜け出される。75分、イエロー。
丸山祐市(35) 5.5 37分、52分にシュートブロック。56分、エリキの突破をPA内でカバーする。
佐々木旭(5) 5.5 82分、カットインからミドル。4分、90分に右クロス。攻め上がりは少なめ。
河原創(19) 5.5 3分、インターセプトから山田新へラストパス。2CBからのパスを引き出せず。
山本悠樹(6) 5.5 17分、マルシーニョへ左クロス。判断が遅く37分、56分に寄せられてロスト。
家長昭博(41) 5.5 囲まれた橘田の救出に出向く。パスの預け先となるが、キープは難しかった。
脇坂泰斗(14) 6.0 1ゴール。16分、山田新の落としをミドル。59分、下がって受けるがロスト。
マルシーニョ(23) 6.0 1アシスト。17分、ヘッド。49分、57分に仕掛けたが複数で囲まれる。
山田新(20) 5.5 ロングキックをマテウス・トゥーレル(3)と単独で競り合う。81分、シュート。

■sub
66(6)大島僚太(10) 6.5 81分に山田新、84分に宮城天へロングパスを入れる。82分、ボレー。
66(41)伊藤達哉(17) 6.0 右ウィング。69分、85分に縦に突破して右クロス。スピードを活かす。
80(14)大関友翔(16) 5.5 82分、ターンから中央を運んでいく。84分、丸山の縦パスを受ける。
80(23)宮城天(24) 6.0 84分、大島のロングパスで抜け出したが、トラップが少し長くなった。
86(20)小林悠(11) 6.0 88分、宮城天の折り返しをボレー。ロングボールに競り勝つのは厳しい。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) ジェジエウ(4)  アイダル(44)

■coach
長谷部茂利 5.5 2失点目を喫するまで劣勢を挽回できなかった。終盤、選手交代で巻き返した。

■referee
ウーカシュ・クジュマ(POL) 6.0 不安定な判断もいくつかあったものの、全体としてはまずまず。

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2025/06/16

250614横浜FC0-1川崎(J1 #20)

横浜FC0-1川崎(ニッパツ三ツ沢球技場, 18:00KO, 11,188人)

7ゴールが乱れ飛んだ福島ユナイテッドFC戦(天皇杯 R64)から中2日。
 代表ウィークが終わって、隣町に赴いてアウェイ横浜FC戦。

フル代表の高井、U-20代表を途中離脱した大関、神田が戻ってきた。
 同じU-20代表の土屋は引き続き代表に参加し、この試合まで不在となる。


先発は、福島戦から8人が変わる。
 新たにGK山口、佐々木旭、高井、丸山、山本、大島、伊藤達哉、脇坂が先発する。
 続けて先発するのは、三浦、マルシーニョ、山田新の3人。
 外れる8人のうちアイダルと山内はベンチ外、残りの6人はベンチに回る。

ベンチには、U-20代表を途中離脱した大関が入る。
 なお、神田もU-20代表から戻ってきたが、ベンチ外。
 GK安藤と、福島戦でプロデビューを飾った野田が外れる。


横浜FCは、J1リーグで5勝4分10敗の17位。
 代表ウィークに、C大阪とYLCプレーオフ・ラウンド(R16)を戦った。
 アウェイの第1戦は1-4で落としたが、ホームの第2戦で延長に持ち込み、4-0で大逆転。
 天皇杯2回戦は次週水曜日(予備日)の予定で、YLC第2戦から中5日。
 三ツ沢では横浜FM(J1)が11日に天皇杯を開催したため、予備日開催になったと思われる。

2011-16年に川崎に在籍した福森晃斗(5)は、3バックの左で先発。
 2015-17年に在籍の中野嘉大(14)はベンチ外。

ちょうど1月前だった等々力では、川崎が勝っている。
 250514川崎2-1横浜FC(J1 #14)

■1st half
横浜FCは、川崎のビルドアップの阻害に成功する。
 特に2ボランチ山本と大島を自由にしなかった。

序盤、川崎はフリーだったRSB佐々木旭から組み立てる。
 2分、3分、5分と斜めにロングパスを入れて、前進できた。
ただ、横浜FCはひるまず、左ウィング新保海鈴(48)を押し上げて対策する。
 縦に運ぶ手段を探せないまま、ボールに寄せられてGK山口に戻していく。
 マルシーニョへのロングボールも、雨に濡れたピッチでは難しかった。

30分を過ぎると、川崎の運動量が落ちてくる。
 43分、ハイラインの裏を抜け出され、山根永遠(8)がシュート。
 両チームともにシュートは少なく、静かな前半だった。

■2nd half
後半に入ると、風上に立った横浜FCが優勢となった。
 雨脚も強くなり、水を含んだピッチはさらに難しい状況となる。

48分、福森の左クロスを、PA内右からユーリ・ララ(4)が頭で折り返す。
 中央からの駒井善成(6)のシュートは、少し浮いてバーに弾かれた。
51分、53分、57分には、鈴木武蔵(7)が遠目からシュートを狙う。

川崎はセカンドボールを拾えずに、押し下げられる。
 ロングボールを蹴り出すだけの時間が続いたが、58分。
GK山口のキックのセカンドを、山本がハーフライン付近で拾う。
 山本はバイタルまでするすると運び、ゴール右にミドルを決めた。

得点後の61分、河原創を投入して、横浜FCの勢いを削ぐ。
 69分、山本のインターセプトから、家長がフリーでシュート。
 75分には橘田が入って、逃げ切りを視野に入れる。

雨は土砂降りとなって、視界も遮られていく。
 77分、福森の右CKを室井彗佑(33)がヘッドするが、バーを直撃した。

■summary
横浜FCは、1月前の対戦よりも格段に良い内容だった。
 自陣深くに引き籠らず、ラインを高く保ってプレスを仕掛ける。
 両ウィングを高く押し出すことができ、5バックにならなかった。

川崎にビルドアップを許さず、ロングボールを蹴らせて回収する。
 後半、失点するまでは圧倒していただけに、先にゴールを奪いたかった。

福森晃斗は、一緒に川崎に加入した大島僚太とともに先発。
 3バックの左から、いつもどおりの精緻なキックで攻撃を牽引した。
 もう1人の同期、谷尾昂也(東邦チタニウム:関東1部)も含め、長く活躍してほしい。


川崎は、大島と山本の2ボランチが機能しなかった。
 動かずに止まってパスを待つことが多く、ピッチ状態もあって良さが出なかった。
 中盤でルーズボールを拾えず、守備の時間帯が長くなった。
 バーに2度当てられたが、それでも粘り強く守って勝利した。

ゴールは、山本悠樹が個人技で奪ったもの。
 ハーフラインから持ち運ぶと、マルシーニョや山田新が左右に流れる。
 ラストパスの狙いを見せ続けて、最後は自らが中央を突破していった。

次は中6日でホーム神戸戦(J1 #21)。
 アウェイでは完敗したが、巻き返してほしい。

■goal
58山本悠樹(6) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 雨の中、クロスボールを着実にキャッチする。77分、右CKに出たが触れず。
佐々木旭(5) 6.5 12分、1人抜いてロングシュート。序盤フリーだったが、すぐに対策された。
高井幸大(2) 6.5 51分に鈴木武蔵、52分に駒井のシュートをブロック。組み立てには苦労した。
丸山祐市(35) 6.5 多くのクロスやシュートを止める。27分、鈴木武蔵が首に腕を回して倒す。
三浦颯太(13) 6.0 88分、村田透馬(20)の左クロスをクリア。低めの位置で攻撃を待ち構える。
山本悠樹(6) 7.5 シュートまで至る過程も完璧なゴール。45+2分、マルシーニョへスルーパス。
大島僚太(10) 5.5 43分、山根永遠のシュートをブロック。51分、パスミスから決定機を与える。
伊藤達哉(17) 5.5 59分、右からシュート。濡れたピッチの影響もあってボールタッチが流れた。
脇坂泰斗(14) 5.5 49分、50分、79分にマルシーニョへパス。上下に動いたが改善しなかった。
マルシーニョ(23) 5.5 42分、戻ってカット。45+2分、PAまで独走するが、シュートはできず。
山田新(20) 5.5 29分、カットインからミドル。64分、伊藤のパスをボレー。ポストで奮闘する。

■sub
61(10)河原創(19) 6.0 右ボランチに入り、ボールを追い回して引き締める。87分、パスミス。
67(20)小林悠(11) 5.5 ポストプレーは孤立して競り勝てず。プレスを仕掛け全体を引き上げる。
67(17)家長昭博(41) 6.0 69分、右足シュート。福森晃斗を離すことなく、時間を与えなかった。
75(8)橘田健人(8) 5.5 89分、ルーズボールを拾う。河原創と一緒にバイタルを守り切った。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) 大関友翔(16) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 6.0 劣勢の時間が続き、2ボランチを交代させてほしかったが、その山本が決勝ゴール。交代枠を残す。

■referee
上田益也 6.0 バランスの良いジャッジ。20分の山根永遠のイエローは、厳しすぎる。

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2025/06/14

250611川崎4-3福島(天皇杯 R64)

川崎4-3福島(U等々力, 19:00KO, 7,942人)

代表ウィークを挟んで、広島戦(J1 #19)から中10日。
 2回戦からの登場となる天皇杯の初戦、福島ユナイテッドFC戦。

6月7日、瀬川祐輔が柏(J1)へ完全移籍することが発表された。
 今治(J2)へレンタルされるヴェロンに続き、特別登録期間(6月1日~10日)に2人目の移籍。

フル代表に高井幸大、U-20代表に大関友翔、神田奏真、土屋櫂大の3人が参加。
 野田裕人は、8日にU-20 Jリーグ選抜の活動を終えてチームに戻った。

福島から期限付き移籍しているGK中川真は、契約上出場できない。


先発は、広島戦から7人と大きく変わる。
 新たにGKソンリョン、田邉、アイダル、車屋、三浦、橘田、山内が先発する。
  三浦は、5月3日のアルアハリ戦(ACLE Final)での負傷から復帰する。
 GK山口、VW際、高井(フル代表参加中)、山本はベンチ外、丸山、佐々木、脇坂はベンチに回る。

ベンチには、新たにGK安藤、野田、大島、宮城天が入る。
 大島、宮城天は、負傷からの復帰戦となった。
 U-20代表参加中の大関と神田、柏に移籍した瀬川が外れている。


福島ユナイテッドFCは、J3リーグで6勝4分5敗の7位。
 2024年に就任した寺田周平監督の2年目のシーズン。
 寺田周平は1999-2010年に選手、2011-23年に指導者として川崎に在籍した。

2024年から川崎と業務提携を結び、選手等の人材交流を行っている。
 期限付き移籍中の松長根悠仁(3)と由井航太(37)は、契約上出場できない。

川崎とは初めての対戦となる。

■1st half
立ち上がりは両チームともに攻め合った。
 川崎は7分、山内が1人抜いてミドルを放つ。
 福島も8分、左ポケットから上畑佑平士(6)がシュート。
そして9分に福島が先制する。
 森晃太(10)が左カットインからシュートすると、GKソンリョンが弾けずゴールが決まった。

福島はプレスを受けてもロングボールを蹴らなかった。
 顔を出してコースを作りながら、強いパスを繰り出していく。
 24分、最後はミスパスで終わったが、縦パスで華麗に進んでいった。

川崎は先制されても慌てることはなかった。
 16分、GKソンリョンのロングキックから、マルシーニョがシュート。
29分、橘田がインターセプトから持ち上がってラストパス。
 山内とマルシーニョが2CBを引き付け、山田新がフリーで同点ゴールを決めた。

その後も川崎が攻めていく。
 34分に田邉、39分と41分に山内がシュートした。

■2nd half
後半、川崎がゴールを重ねていく。
51分、GKソンリョンのパンチングからのカウンター。
 マルシーニョと脇坂が運び、マルシーニョのラストパスを山田新が逆転のゴール。
64分には長くパスをつないで押し込んで追加点を決める。
 河原創のラストパスを、脇坂が左足トラップから右足でゴール。
84分、伊藤達哉が右サイドからDFの間を通すラストパス。
 小林悠がワンタッチでゴールに流し込み、3点差となった。

残り時間は少なかったが、勝負は決まらなかった。
 89分に矢島輝一(18)、90+1分に狩野海晟(30)と連続して福島がゴール。
 1点差に迫られたが、逃げ切ることができた。

■summary
福島は、ロングボールやサイドに頼ることなく攻めた。
 縦に強く鋭いパスを入れて、中央からゴールを目指す。

橘田と河原創の2ボランチは今日も堅かったが、そこに狙いを定めて崩していく。
 さすがに決定機は少なかったが、観戦する価値のあるプレーだった。
 寺田周平監督の下、今後も楽しいサッカーを続けてほしい。


川崎は先制ゴールを許しただけでなく、終盤にも2失点。
 崩される回数は少なく、悪くはなかったが、あっさり失点を重ねた。
 後半に畳みかけた3ゴールで勝利できたが、1失点で終えたかった。

野田裕人は、セントラルコースト戦(ACLE GL #8)に続く2度目のベンチ入り。
 86分に三浦と交代して、RSBでプロデビューを飾った。
 福島が追い上げる時間帯だったので、プレー機会はあまり多くなかった。

次は中2日で、アウェイ横浜FC戦(J1 #19)。
 1試合未消化だが、J1リーグは折り返しを迎えて、後半戦となる。
 良い内容を続けながら、しっかり勝利したい。

■goal
29,51山田新(20) 64脇坂泰斗(14) 84小林悠(11) 
9森晃太(10) 89矢島輝一(18) 90+1狩野海晟(30)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 1失点目は止めてほしかったが、目測を誤ったか。41分、45+1分にセーブ。
田邉秀斗(15) 5.5 34分、57分にシュート。多くの右クロスを上げる。86分からはLSBに回る。
アイダル(44) 5.5 49分、77分に自陣でミスしてロスト。90+3分、するする持ち運びシュート。
車屋紳太郎(7) 6.0 8分、シュートブロック。80分、クロスをカット。最後は足を攣りつつ守る。
三浦颯太(13) 5.5 復帰戦。CK/FKを担当。タイミング良く上がったが、クロス精度はあと少し。
河原創(19) 6.0 41分に山内へラストパス。59分、脇坂を縦パスで走らせる。64分、アシスト。
橘田健人(8) 6.5 29分、インターセプトしてアシスト。カウンターを防ぎ、ボール奪取を続ける。
家長昭博(41) 6.0 パスを受けに出向いて組み立てる。28分、密集エリアをドリブルで抜け出す。
山内日向汰(26) 6.5 7分、ミドル。39分、41分にシュート。チャンスに絡んだが、前半で交代。
マルシーニョ(23) 6.5 16分、26分、38分にシュート。49分、バイシクル。51分、アシスト。
山田新(20) 7.0 2ゴール。30分、ボールと無関係にDFへタックルを見舞う。58分、シュート。

■sub
HT(26)脇坂泰斗(14) 6.5 見事なトラップから1ゴール。山内より低い位置からパスを供給する。
63(23)伊藤達哉(17) 7.0 1アシスト。75分、小林悠への完璧な右クロス。90+2分、CK獲得。
71(20)小林悠(11) 6.5 鋭い反応からダイレクトで1ゴール。75分、伊藤達哉のクロスをヘッド。
71(41)宮城天(24) 5.5 復帰戦。73分、左クロス。78分、田邉の右クロスを小林悠へ落とす。
86(13)野田裕人(30) 5.5 プロデビュー戦。RSBに入った。88分、PA内で身体を入れてFK獲得。

■bench
安藤駿介(21) 佐々木旭(5) 丸山祐市(35) 大島僚太(10) 

■coach
長谷部茂利 6.5 先制されながらも逆転で勝利した。野田をデビューさせる。

■referee
山下良美 5.5 破綻はしなかった。69分、福島のチャンスとなったが流さずFKとした。

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2025/05/31

250531広島1-2川崎(J1 #19)

広島1-2川崎(エディオンピースウイング広島, 17:30KO, 25,909人)

2戦連続ドローとなったG大阪戦(J1 #18)から中5日。
 少し間隔が空いて、アウェイに赴いての広島戦。
 日中は快晴で暑かったが、夕方には過ごしやすくなった。

エディオンピースウイング広島は、新設2年目。
 市内中心部に立地する球技専用スタジアムは、チケット完売状態がいまだに続く。
 2023年までの広域公園陸上競技場は空席が多く、文字通り景色が変わった。

5月29日、パトリッキ・ヴェロン(28)の今治(J2)への期限付き移籍が発表された。


先発は、G大阪戦からの変更は1人だけ。
 新たに山田新が先発して、小林悠はベンチに回る。

ベンチには山内日向汰が入り、伊藤達哉が外れた。


サンフレッチェ広島は、J1リーグ10勝2分5敗で暫定3位。
 5月に入って5連勝中で、日程は川崎と同じ中5日。

2024年の対戦は、2分だった。
 240428広島2-2川崎(J1 #10)
 240629川崎1-1広島(J1 #21)

■1st half
川崎はパスコースを確保しながら前進する。
 VW際や山本のドリブルも、広島のプレスを効果的に剥がした。
 中盤のセカンドボールも優勢で、素早いプレスバックから波状攻撃を続ける。

28分、佐々木旭の左クロスを家長が合わせたが、GK大迫敬介(1)がビッグセーブ。
 30分、マルシーニョが左から塩谷司(33)を抜いてシュート。

広島は3バックに両ウィングを加えて並び、最終ラインを下げすぎない。
 10分、河原創のミスパスから、ジャーメイン良(9)がシュート。
 12分、東俊希(24)がミドル。
 しかし、序盤を過ぎると押し込まれて、前に運べなくなった。

■2nd half
広島は2人の選手を交代して、ジャーメイン良をシャドーから1トップに上げる。
 47分、スローインから加藤陸次樹(51)がシュート。

先制したのは川崎。
 50分、山本のスルーパスで家長がPA内右でフリーとなり、山田新へラストパス。
 山田新のシュートはブロックされたが、家長が拾ってヒールでVW際へ流す。
 VW際の右クロスはGK大迫が触ったものの、マルシーニョがヘッドで押し込んだ。

リードされた広島は、川崎の選手交代後に攻め込んでいく。
 川崎はパスカットできなくなり、セカンドボールも拾えない。
 71分、73分に前田直輝(41)がシュート。
 78分、佐々木翔(19)の左クロスを、ジャーメイン良がヘッド。

決定機を多く作られながらも耐えていたが、86分。
 中村草太(39)の左クロスを、荒木隼人(4)が同点ゴール。

同点とされてから、長く圧倒されていた川崎が盛り返す。
 89分に大関、90分に橘田がFKを獲得する。
 そして90+1分、大関の左CK。
 高井がファーで折り返して、佐々木旭が蹴り込んだ。

■summary
広島はヴァレール・ジェルマン(98)が1トップで先発。
 ジャーメイン良と加藤陸次樹が2シャドーに入ったが、上手く攻撃できなかった。
 後半、ジャーメイン良が1トップとなってから、前後の動き出しが増えて改善した。

塩谷司、荒木隼人、佐々木翔の3バックは、相変わらず強力。
 GK大迫敬介も含めて、失点する可能性が少ない布陣を組んでいる。


川崎は過密日程が緩和された効果もあって、中盤を支配する。
 広島がプレスに来ても、簡単にルートを探すことができた。
 ただ、5バックでブロックを組まれてしまうと、そこから崩すのは難しい。
 立ったままボールを回すだけでなく、フリーランを増やしたい。

代表ウィークを挟み、次は中10日で天皇杯福島戦(天皇杯 R64)。
 フル代表に高井、U-20代表に大関、神田、土屋、U-20Jリーグ選抜に野田が選出された。
 負傷交代したVW際も含め、最終ラインの稼働人数に不安はあるが、勝ち上がりたい。

■goal
86荒木隼人(4)
50マルシーニョ(23) 90+1佐々木旭(5) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.5 10分、12分、47分、63分、69分、73分とシュートセーブ。勝利に導いた。
VW際(31) 6.5 50分、右クロスで先制ゴールを呼ぶ。58分、ミドル。右太もも裏を痛めて交代。
高井幸大(2) 7.0 ゴール前でクリアやカットを続ける。90+1分、大関のCKをヘッドで折り返す。
丸山祐市(35) 6.0 78分、クロスに飛んだが触れずに決定機を許す。ジャーメイン良と競り合う。
佐々木旭(5) 7.5 決勝ゴール。28分、家長へクロス。RSBに回った90分、ドリブルで縦に進む。
河原創(19) 5.5 10分、バックパスをミス。18分、19分に山田新へ縦パス。89分、FKを蹴った。
山本悠樹(6) 6.5 9分、ボレー。50分、家長へラストパス。縦パスを狙い、多くのパスカット。
家長昭博(41) 6.5 28分、76分にシュート。75分、異議でイエロー。90+4分、自陣でFK獲得。
脇坂泰斗(14) 6.0 27分、PA内でターン。60分、フリーでシュート。64分、小林悠へスルーパス。
マルシーニョ(23) 6.5 先制ゴール。9分、60分にラストパス。30分、塩谷司を抜いてシュート。
山田新(20) 6.0 ポストもまずまず。50分、53分にシュート。64分の交代直前はかなり良かった。

■sub
64(20)小林悠(11) 5.0 64分、脇坂のラストパスをシュートできず。ボールを収められなかった。
66(15)田邉秀斗(15) 4.5 最初はRSBで、LSBに回る。サイドを突破される。ロストも多かった。
79(14)大関友翔(16) 6.0 86分、自陣でミスパス。90+1分、左CKを蹴って決勝ゴールを生んだ。
79(6)橘田健人(8) 6.0 90分、ルーズボールを拾いFK獲得。90+2分、中村の左クロスをクリア。
79(23)瀬川祐輔(18) 5.5 84分、越道草太(32)を倒しイエロー。90分、プレスでマイボールに。

■bench
ソンリョン(1) アイダル(44) 山内日向汰(26) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 好調の広島相手に、遜色ない内容で勝利した。VW際のアクシデントを受けた交代策もベスト。

■referee
マルティン・ペーターセン(GER) 6.5 ほとんどの接触プレーでファウルを取らなかった。判定への異議には直ちにイエローを提示。

244,300views
AT+1+4

2025/05/28

250525川崎2-2G大阪(J1 #18)

川崎2-2G大阪(U等々力, 16:00KO, 21,440人)

ロスタイムに失点してドローとなった浦和戦(J1 #13)から中3日。
 J1リーグ5連戦、等々力4連戦の最後となるガンバ大阪戦。
 等々力は曇り空で、暑すぎることもなく、過ごしやすい気候。


先発は、浦和戦から3人が変わる。
 新たに山本、家長、小林悠が先発する。
  小林悠は、4月16日の神戸戦(J1 #12)以来の出場となる。
 橘田、伊藤達哉はベンチに回り、負傷したエリソンはベンチ外。


ガンバ大阪は、J1リーグで7勝2分8敗の9位。
 2024年はJ1リーグ4位でACL2出場権を獲得し、天皇杯は準優勝。
 ダニエル・ポヤトス監督が3シーズン目の指揮を執る。
 川崎と同じ中3日だが、水曜日のルヴァンカップ磐田戦は、延長となり120分間プレー。

2024年の対戦は、ガンバの1勝1分だった。
 240519G大阪3-1川崎(J1 #15)
 241018川崎1-1G大阪(J1 #34)

■1st half
川崎がスムーズに組み立てて押し込んでいく。
 ガンバは川崎の中盤には寄せてきたが、最終ラインはフリー。
 マルシーニョに向けて、丸山がロングボールを、山本がスルーパスを出していく。

ガンバはGK一森純(23)と2CBが並んでビルドアップを図る。
 ただ、ボランチやサイドにつなげず、ロングボールを蹴らされて回収された。
 20分あたりでビルドアップを中断して、GK一森が大きくパントを蹴った。

32分、山本の右CKで先制する。
 佐々木旭がニアで触って流し、ファーのマルシーニョが蹴り込んだ。
その後も川崎が畳み掛ける。
 34分、山本のスルーパスからマルシーニョがシュート。
 40分、VW際の右クロスを河原がヘッド。

ようやく終盤となって、ガンバが反撃する。
 42分、VW際のロストから、ファン・アラーノ(47)がシュート。
 44分、黒川圭介(4)の左クロスから、満田誠(51)が左ポストに当てる。

■2nd half
後半に入っても、ガンバが引き続き攻め込む。
 プレスの位置を高めて、川崎の2CBを追い込んで回収する。

53分、黒川のパスを受け、宇佐美貴史(7)がPA内で立ち止まる。
 少しだけ動かしてからコースを打ち抜き、同点ゴールを決めた。
さらには60分には逆転に成功する。
 宇佐美が右クロスを入れ、斜めに走り込んだ山下諒也(17)が軽く触ってゴール。

75分、満田のクロスを宇佐美がボレーするが、足を攣ってしまう。
 ネタ・ラヴィ(6)とともに宇佐美が交代すると、圧倒的な攻撃のターンは終わった。

79分、大関がクロスを上げると見せかけて、縦パスを入れる。
 PA内で受けた伊藤達哉が、同点ゴールを決めた。

その後はオープンな展開となり、伊藤達哉が速攻を仕掛ける。
 川崎の時間が続いたが、ドローに終わった。

■summary
ガンバは、40分あたりで突然覚醒し、攻撃を仕掛ける。
 自由にボールを持たせていた川崎の2CBに対して、プレスを開始する。
 素早く囲んで高い位置でボールを奪取して、ゴールを目指した。
 78分に宇佐美とネタ・ラヴィ(6)が交代するまで、決定機を量産して2ゴールを奪った。

良い時間が終わってからは、反対に難しい時間帯となった。
 とはいえ、体力的な厳しさがある中、勝負するタイミングを的中させた。


川崎はガンバの攻勢を凌ぎ切れず、2失点を喫した。
 大量失点もありえただけに、ドローで終えることができたともいえる。
 ただ、良い攻撃もできていたので、内容的には妥当な結果となった。

GK山口瑠偉は、2失点目で謎の動きを見せた。
 宇佐美の右クロスに対し、山下が走り込んでいるにも関わらず、ゴールから離れていく。
 鹿島戦(J1 #16)に続いて、個人の判断ミスで失点を喫した。

2勝2分1敗で5連戦が終わった。
次は中5日でアウェイ広島戦(J1 #19)。
 少し休んで、攻守ともにクオリティを回復してほしい。

■goal
32マルシーニョ(23) 79伊藤達哉(17) 
53宇佐美貴史(7) 60山下諒也(17)

■judge
山口瑠伊(98) 4.0 2失点目は謎の飛び出しでゴールをガラ空きにする。64分、左CKをキャッチ。
VW際(31) 5.5 42分、45+1分とビルドアップで続けてロスト。70分、右からロングシュート。
高井幸大(2) 5.5 30分、宇佐美のシュートをブロック。後手後手の対応が目立ち、疲労を感じた。
丸山祐市(35) 5.5 10分、25分のパスでマルシーニョを走らせる。フリーランで抜け出しを許す。
佐々木旭(5) 6.0 32分、アシスト。49分、長距離を運んで小林悠へラストパス。最後はRSBへ。
河原創(19) 5.5 40分、VW際の右クロスをヘッド。53分、対峙していた宇佐美にゴールを許す。
山本悠樹(6) 6.5 34分、37分にマルシーニョへスルーパス。53分、65分に低い位置でロスト。
家長昭博(41) 5.0 13分、小林悠へ右クロス。18分、チャンスを迎えても仕掛けず、結局ロスト。
脇坂泰斗(14) 5.0 60分、ヒールパス失敗。23分、73分に囲まれてロスト。71分からボランチ。
マルシーニョ(23) 6.0 1ゴール。34分、山本のスルーパスで抜け出してクロス、続いてシュート。
小林悠(11) 6.0 13分、ボレー。49分、佐々木旭のラストパスをシュート。ポストも踏ん張った。

■sub
57(11)山田新(20) 5.0 ファウルをアピールする前に、最後まで走りたい。90+8分、イエロー。
57(23)瀬川祐輔(18) 5.5 90+4分、山田新の落としをボレー。プレーにあまり絡めなかった。
57(41)伊藤達哉(17) 7.0 1ゴール。スペースを探してドリブルが冴え渡る。83分、シュート。
71(19)大関友翔(16) 6.0 1アシスト。90+1分、右クロス。90+5分、山田新へラストパス。
90(6)橘田健人(8) 5.5 右ボランチ。プレー機会は少なかった。90+7分、倉田秋(10)をカバー。

■bench
山口瑠伊(98) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 ドローは悪くない結果。57分、3人を交代したが、ガンバの攻勢は止められず。

■referee
先立圭吾 4.5 生じている事象を的確に観察できず。両副審のオフサイド判定も微妙。

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AT+2+10

2025/05/23

250521川崎2-2浦和(J1 #13)

川崎2-2浦和(U等々力, 19:00KO, 20,302人)

J1リーグ5連戦の4試合目となる第13節ホーム浦和戦。
 もともと4月29日の開催予定だったが、ACLEのため延期された。
 勝利したC大阪戦(J1 #17)からは、中2日の日程となる。


先発は、C大阪戦から3人が変わる。
 新たに橘田健人、伊藤達哉、エリソンが先発する。
 先発を外れる山本、家長、山田新はベンチに回る。

ベンチを含む20人のメンバーには変更がない。


浦和は、J1リーグ8勝5分4敗で暫定4位。
 6月にFIFAクラブワールドカップ2025に出場するため、連戦を控えている。
 中3日なので、川崎より1日空いているが、先発6人を入れ替える。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240503川崎3-1浦和(J1 #11)
 240824/241122浦和1-1川崎(J1 #28)
  アウェイでは、雷雨のため前半終了時点で中断され、3か月後に後半から再開された。

■1st half
川崎がビルドアップしながら押し込んでいく。
 浦和は最終ラインを高く保ち、PA内には入り込めない。

20分、脇坂のバックパスが弱く、FW髙橋利樹(18)が拾う。
 ハーフライン付近で抜かれた丸山が、髙橋を止めてイエローを受ける。
 このプレーから、浦和の時間が5分ほど続いた。

25分、浦和のCKの守備で、エリソンがVW際と接触して右ひざを負傷。
 いったんはピッチに戻ったが、すぐに倒れ込み、山田新に交代した。

川崎は35分、脇坂が山田新へラストパス。
 37分、40分に河原創が強い縦パスを入れて、浦和を揺さ振っていく。

しかし、先制したのは浦和。
 42分、中島翔哉(10)が右クロスを上げると、そのままゴールに決まった。

リードを許した川崎だったが、すぐ同点に追い付く。
 45+2分、脇坂の右CKを山田新が競り、マルシーニョが押し込んだ。

■2nd half
浦和は前半よりもラインを下げて、ゴール前で待ち受ける。
 瀬川がハーフスペースに立つことで、浦和の中盤を拡げていく。
 53分に橘田、71分、78分に佐々木旭がバイタルからミドルを狙う。

浦和は56分、金子拓郎(77)の右クロスを関根貴大(14)がシュート。
 VW際が触ってポストに当たり、跳ね返りをGK山口が抑えた。
 72分には松尾佑介(24)がドリブルからシュート。

86分、あまりにも美しいゴールが生まれる。
 大関が右サイドに展開して、VW際がダイレクトでクロスを入れる。
 CB前のスペースで待っていた瀬川が、ボレーを決めた。

このまま逃げ切りたかったが、ロスタイム。
 浦和がパワープレイを仕掛け、マテウス・サヴィオ(8)が右からクロス。
 長倉幹樹(20)が落とし、大久保智明(21)が同点ゴールを決めた。

■summary
浦和は、2CBマリウス・ホイブラーテン(5)とダニーロ・ボザ(3)がしっかり守る。
 ブロックを組み、川崎に動かされても修正してバランスを保った。
 ボールを持たれながらも2失点に抑えて、勝ち点1の獲得につなげた。

攻撃は、前線の個の力を活用する形。
 最も脅威となったのは、右ウィングの金子拓郎(77)。
 RSB石原広教(4)と組んで、鋭く仕掛けていった。
 66分に金子が交代するまで、LSB佐々木旭を守備に注力させた。


川崎はラストプレーで追い付かれてドローに終わった。
 喪失感が強い結果となったが、5連戦の4試合目、さらに中2日の日程。
 それでも、主導権を握っていて、内容は悪くなかった。
 エリソンの負傷交代のように懸念材料はあるが、良いプレーを続けたい。

瀬川祐輔は、C大阪戦でのアシストに続いて、ゴールを決めた。
 昨年12月の負傷の影響もあり、出場機会が少ない中、結果を出した。
 序列を上げ、プレー時間を増やしてほしい。

次は中3日でガンバ大阪戦(J1 #18)。
 5連戦の最後となるので、勝利したい。

■goal
45+2マルシーニョ(23) 86瀬川祐輔(18) 
42中島翔哉(10) 90+4大久保智明(21)

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 1失点目は軌道を見極められず。90分、渡邊凌磨(13)のシュートをキャッチ。
VW際(31) 6.5 右クロスを入れ続け、1アシスト。67分、ドリブル突破をイエローで止められる。
高井幸大(2) 6.0 45+7分、中島のスルーパスをカバー。65分、右サイドで松尾に突破を許す。
丸山祐市(35) 6.0 19分、髙橋を倒してイエロー。浦和CBの背後に向けてロングパスを供給する。
佐々木旭(5) 6.0 金子拓郎に対応しながら、終盤は攻め上がる。45分、71分、78分にミドル。
河原創(19) 6.5 9分、エリソンへ縦にループパス。鋭く身体を寄せてポールカットを繰り返す。
橘田健人(8) 6.0 45+1分、53分にミドル。54分、中央をドリブルするが、パスを出さずロスト。
伊藤達哉(17) 5.5 6分、VW際へ縦パスを入れる。13分、カットインからエリソンへラストパス。
脇坂泰斗(14) 5.5 19分、バックパスをミス。35分、山田新へスルーパス。セットプレーを担当。
マルシーニョ(23) 6.0 1ゴール。石原とマッチアップ。48分、丸山のロングパスを競ってクロス。
エリソン(9) 5.5 9分、河原創のループをGK西川周作(1)と競る。25分、右ひざを負傷して交代。

■sub
32(9)山田新(20) 5.5 35分、脇坂のスルーパスからシュート。45+2分、CKを競って落とす。
HT(17)瀬川祐輔(18) 6.5 ダイレクトボレーで1ゴール。前線で繰り返し動きスペースを生んだ。
70(23)家長昭博(41) 5.5 ショートパスを何度もつなぐ。守備は緩め。78分、81分に右クロス。
70(19)山本悠樹(6) 6.0 受ける位置を調整しながらパスを繰り出す。81分、家長へロングパス。 
85(8)大関友翔(16) 6.0 ボランチに入る。86分、ルーズを拾って右サイドのVW際に展開する。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 逃げ切れなかったが、後半から起用した瀬川がゴール。悪くない内容だった。

■referee
飯田淳平 6.0 安定したジャッジ。19分の丸山祐市へのイエローは妥当で、ゴールまで遠くDOGSOではなかったか。

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AT+10+4

2025/05/20

250518川崎2-0C大阪(J1 #17)

川崎2-0C大阪(U等々力, 15:00KO, 22,070人)

幸運にも恵まれて勝利した横浜FC戦(J1 #14)から中3日。
 J1リーグ5連戦の3戦目、等々力4連戦の2戦目となるC大阪戦。
 日曜日の等々力は曇り空。直射日光はないが、蒸し暑くなった。


先発は、横浜FC戦から3人が変わる。
 新たに丸山、河原創、マルシーニョが先発する。
 アイダル、橘田、伊藤達哉はベンチに回った。

先発/ベンチの入れ替えはあっても、20人のメンバーは変わらない。


セレッソ大阪は、J1リーグ6勝4分6敗で暫定7位(第17節開始前)。
 2021年8月から指揮を執った小菊昭雄監督が2024年限りで退任した。
 2025シーズンから、新監督にアーサー・パパスを迎えている。
 ミッドウィークに試合がなく、中6日の日程。
 2009-23年に川崎に所属した登里享平(6)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、セレッソの1勝1分だった。
 240413C大阪1-0川崎(J1 #8)
 240714川崎1-1C大阪(J1 #23)

■1st half
スタートは川崎が押し込んでボールを握った。
 ただ、疲労もあって動き出しは少なく、セレッソのブロックを崩せない。

セレッソは、10分を過ぎると左サイドから攻めてくる。
 高橋仁胡(22)が10分、12分、17分に左クロスを入れる。
 ルーカス・フェルナンデス(77)と高橋の2人の仕掛けに、VW際は対応に苦しむ。

25分にルーカス・フェルナンデス、30分にラファエル・ハットン(9)がシュート。
 どちらのシュートも丸山にブロックされたが、ゴールに迫った。

川崎は前半の終わり間際にスピードを上げ、チャンスを作る。
 39分、プレスバックのこぼれ球を拾って山田新が反転シュート。
 43分、山本の右CKを、山田新がヘッド。

■2nd half
川崎は山本を中心に、河原創や脇坂が絡んで組み立てる。
 セレッソは寄せるポイントを絞り切れず、前進を許した。
52分、佐々木旭の左クロスを脇坂がヘッド。
 至近距離のシュートだったが、GK福井光輝(1)が片手で弾いた。
54分、山本のスルーパスから山田新がシュートするが、これもGK福井が止める。

57分、セレッソは北野颯太(38)と中島元彦(13)を投入して巻き返しを図る。
 59分、その中島の縦パスを、北野が胸トラップしてボレー。
 60分には高橋仁胡がシュート。

川崎も選手交代しながらプレスを強めていく。
そして85分、橘田健人がボールカット。
 VW際、大関と縦に渡し、瀬川がスルーパス。
 抜け出したエリソンがGK福井の股を抜いて先制ゴールを決めた。

88分、佐々木旭のスローインを丸山が大きくパントキック。
 エリソンがCB畠中槙之輔(44)の前に出て、GK福井の頭上をヘッドで抜いた。 

■summary
セレッソは、日程に余裕があったが、あまり活かせなかった。
 5バックで守って走らされる時間が長く、体力的に厳しくなる。
 香川真司(8)がボールを持てば前線が走り出したが、パスは届かなかった。

GK福井光輝は、43分と54分の山田新、52分の脇坂の決定的なシュートを止める。
 結果的に2失点したが、最後の砦として君臨した。

3バックから4バックに変更した直後の88分、2失点目を喫する。
 1点を追うための采配で仕方ないが、守備の混乱を川崎に突かれた。


川崎はエリソンが2ゴール、瀬川祐輔が1アシストと活躍。
 伊藤達哉、大関を含めて途中出場組がプレスに走り回り、終盤に攻勢に出る。
 特に橘田健人は短いプレー時間の中で、何度もボール奪取を繰り返した。
 守備の時間を削って、攻撃の回数を増やし、勝利に導いた。

山本悠樹は、3戦連続でのフル出場。
 低めで受ければボールを散らし、高めで受ければラストパスを狙う。
 セレッソのハイラインの背後へのロングボールも効果的だった。
 河原と橘田の2人が揃っていても、簡単に外せない選手となっている。

次は、中2日でホーム浦和戦(J1 #13)。
 5連戦の4戦目となる厳しい日程なので、多くの選手を入れ替えたい。

■goal
85,88エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 48分、ハットンのシュートをキャッチ。60分、高井と重なってパンチミス。
VW際(31) 6.0 ルーカス・フェルナンデスと高橋仁胡の2人に対応。34分、83分に右クロス。
高井幸大(2) 6.5 36分、右CKをヘッド。右サイドのVW際をカバー。52分、縦パスをカット。
丸山祐市(35) 7.0 1アシスト。14分、カウンターをカット。クロスやシュートを身体で止める。
佐々木旭(5) 6.0 52分、脇坂への完璧すぎる左クロス。53分、上門知樹(7)を止めてイエロー。
河原創(19) 6.0 10分、GK山口が弾いたボールをPA内クリア。47分、高橋仁胡のパスをカット。
山本悠樹(6) 7.0 54分、山田新へスルーパス。62分、ミドル。長短のパスを効果的に繰り出す。
家長昭博(41) 5.5 4分、ミドル。出張すると右のバランスが崩れがち。体力的にも難しかった。
脇坂泰斗(14) 6.0 42分、左クロスでCK獲得。52分、決定的ヘッド。61分から右ウィングへ。
マルシーニョ(23) 6.0 4分、ボレー。51分、バイタルに戻ってパスカット。54分、シュート。
山田新(20) 6.0 39分、58分にシュート。43分、右CKをヘッド。54分、スルーパスから決定機。

■sub
61(23)大関友翔(16) 6.0 68分、ルーズボールを拾ってシュート。85分、瀬川の足元へ縦パス。
61(41)伊藤達哉(17) 6.0 左ウィングに入る。90+6分、パスミスを奪い、ドリブルしてFK獲得。
67(20)エリソン(9) 7.0 2ゴール。90+6分、強引なシュートは瀬川に当てる。プレスも効いた。
80(19)橘田健人(8) 7.0 ボール奪取を重ね、先制ゴールの起点に。84分、右クロスをクリア。
80(14)瀬川祐輔(18) 6.5 優しいスルーパスで1アシスト。80分、VW際の縦パスから右クロス。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 先発させた選手には身体の重さを感じたが、交代選手の活躍で勝利を得た。

■referee
大橋侑祐 6.5 軽い接触ではファウルを取らず、それでも荒れることなく進行した。

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AT+1+7

2025/05/16

250514川崎2-1横浜FC(J1 #14)

川崎2-1横浜FC(U等々力, 19:00KO, 20,175人)

鹿島戦(J1 #16)の敗戦から中2日。
 J1リーグ5連戦の2試合目は、第14節横浜FC戦。
 もともと5月3日の開催日程だったが、ACLEのため延期されたたもの。
 ここから4試合、ホーム等々力での開催が続く。


先発は、鹿島戦から5人が変わる。
 新たにアイダル、橘田健人、家長昭博、脇坂泰斗、山田新が先発する。
 丸山、河原創、大関友翔、マルシーニョ、エリソンがベンチに回る。

ベンチからは、山内が外れた。


横浜FCは、2024年のJ2リーグ2位でJ1リーグに昇格。
 2年ぶりのJ1リーグは、ここまで4勝3分8敗で暫定18位。
 前節福岡戦(J1 #16)から中3日で、先発は同じ11人となった。

川崎に2011-16年在籍の福森晃斗(5)と、2015-17年在籍の中野嘉大(14)は、どちらもベンチスタート。

2024年は対戦がなく、2023年は1勝1敗だった。
 230520横浜FC2-1川崎(J1 #14)
 230708川崎3-0横浜FC(J1 #20)

■1st half
4分、横浜FCがいきなり先制する。
 新保海鈴(48)の左CKを、ニアに走り込んだユーリ・ララ(4)がゴール。
 マーカーの橘田は振り切られて、フリーとなっていた。

先制されたあとは、川崎が押し込んでいく。
 クロスは少なく、ショートパスでPAに入り込む。
 横浜FCは5バックで固めるが、攻撃を受け続けてラインを上げられない。
 19分、山本の縦パスを受けた伊藤達哉のミドルはバーに当たる。
 24分、佐々木旭の落としを橘田健人がミドル。

33分、VW際のカットインで獲得したPA右角からのFK。
 山本悠樹はクロスを上げると思わせて、直接ニアサイドに決めた。

横浜FCは回数は少ないが、カウンターを狙う。
 44分、村田透馬(20)の右クロスを櫻川ソロモン(9)がヘッド。

■2nd half
横浜FCがプレスを強め、体力的に厳しい川崎は勢いが落ちる。
 51分、ユーリ・ララの右クロスを櫻川がヘッド。
 60分、山田康太(76)の左クロスからの櫻川のヘッドは、GK山口が両手で弾く。
 櫻川は、52分、55分、57分とアイダルに競り勝ち、良いプレーが続いた。

川崎が63分に3人交代すると、横浜FCも64分、同じく3人を入れ替える。
 1対1の同点の状況で、どちらもフレッシュな選手でゴールを狙った。
 80分、河原のヒールからエリソンのシュートはバー。

83分、山本がループパスでエリソンを走らせる。
 飛び出したGK市川暉記(21)のクリアは大きくなく、家長がダイレクトでロングループを放つ。
 ワンバウンドでバーに当たり、跳ね返りをンドカ・ボニフェイス(2)がオウンゴール。

横浜FCは86分、福森晃斗を入れてパワープレイを仕掛ける。
 88分、福森のロングボールをユーリ・ララがヘッドで狙うが、GK山口が弾き出した。

■summary
横浜FCは、櫻川ソロモンにロングボールを入れ、室井彗佑(33)が衛星的に動く。
 63分にルキアン(91)と鈴木武蔵(7)が投入されると、ロングボール戦術は加速した。
 ただ、効いていた櫻川ソロモンを下げたこともあって、川崎の盛り返しを許した。

4分、新保海鈴の右CKで先制ゴールを生む。
 しかし、その後の右CKは、山田康太が担当した。
 14分の櫻川のヘッドなどもあったが、新保が蹴る機会があっても良かった。

決勝ゴールは、ンドカ・ボニフェイスのオウンゴールによる失点。
 GK市川が飛び出したあとの家長のロングループで、ゴール前までスプリント。
 バーの跳ね返りをクリアし切れなかったもので、責められない。


川崎は中2日の日程もあって、鹿島戦ほど良くなかった。
 それでも横浜FCを上手く攻めて、偶発的なオウンゴールで勝利した。

アイダルは、左CBでフル出場。
 横浜FM戦(J1 #5)では足を攣って88分に交代したが、今日は最後までプレー。
 横浜FCにロングボールで狙われて、かなり疲弊していたがなんとか守り切った。
 連戦の中、今後も丸山と出場時間をシェアしてほしいところ。

次は中3日でセレッソ大阪戦(J1 #17)。
 引き続き選手を入れ替えながら、良い内容を継続してほしい。

■goal
33山本悠樹(6) 84OwnGoal
4ユーリ・ララ(4)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 13分の室井、60分の櫻川、88分のユーリ・ララとシュートを弾き出した。
VW際(31) 6.0 32分、カットインからFK獲得。7分に右クロス。82分、エリソンへラストパス。
高井幸大(2) 6.0 ビルドアップの中心となる。23分、1対1で櫻川を防ぐ。53分、右CKをクリア。
アイダル(44) 5.5 櫻川やルキアンへのロングボールを競り続ける。後半はクリアが難しくなった。
佐々木旭(5) 6.0 41分、横浜FCのショートカウンターに長距離ダッシュで戻る。72分、ミドル。
橘田健人(8) 6.5 休むことなく動き直し、ボール奪取を繰り返す。24分、68分、73分にミドル。
山本悠樹(6) 7.0 直接FKで1ゴール。19分、伊藤へラストパス。52分のカバーなど守備でも貢献。
家長昭博(41) 6.0 12分、86分にシュート。83分、右足ダイレクトのロングループでOGを呼ぶ。
脇坂泰斗(14) 5.5 9分、15分にPA内でプレー。38分、ミドル。47分、ルーズを拾って左クロス。
伊藤達哉(17) 6.5 19分、ボレーで弧を描いたがバー。21分、ミドル。鋭いドリブルで撹乱する。
山田新(20) 5.5 12分、ユーリ・ララを背負ってキープ。31分、GK市川へプレス。復調の途上。

■sub
63(14)大関友翔(16) 6.0 緩急を付けたプレス。72分、エリソンへラストパス。73分、ミドル。
63(20)エリソン(9) 6.0 80分にミドル、87分にシュート。90分、スローインを競ってCK獲得。
63(17)マルシーニョ(23) 6.0 74分、左カットインからシュート。86分、家長へラストパス。
79(8)河原創(19) 6.0 80分にヒールで、87分に縦にエリソンへラストパス。90+3分、クリア。
90(41)瀬川祐輔(18) 5.5 右ウィング。90+5分、福森への強いプレスでロングキックを許さず。

■bench
ソンリョン(1) 丸山祐市(35) 田邉秀斗(15) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 ほどよく選手を入れ替えながら、勝利に導いた。アイダルの起用に成功した。

■referee
荒木友輔 6.5 軽い接触でファウルを取らず、スムーズに進行した。

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AT+3+5

2025/05/13

250511鹿島2-1川崎(J1 #16)

鹿島2-1川崎(国立競技場, 13:05KO, 59,574人)

ACLEが終わって、J1リーグ5連戦が始まる第16節鹿島戦。
 アルアハリ・サウジ戦(ACLE Final)から、日本への帰国を挟んで中7日。

アウェイだが、カシマスタジアムではなく、国立競技場での開催。
 国立競技場は、2024年6月16日のアウェイ神戸戦(2024 J1 #18)以来となる。
 地理的にはアクセスしやすいが、地元開催でないのは微妙な感じ。


先発は、アルアハリ・サウジ戦から3人変わる。
 新たにVW際、伊藤達哉、大関友翔が先発する。
 家長昭博はベンチへ、脇坂泰斗と負傷交代した三浦颯太はベンチ外となった。


鹿島は、J1リーグ10勝1分4敗で首位。
 直近5連勝と好調で、前節福岡戦(J1 #15)から中4日。

今季就任した鬼木達監督(前川崎監督)にとって、川崎との初対戦。
 2017-22年に川崎に所属していた知念慶(13)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、鹿島の2勝だった。
 240317鹿島2-1川崎(J1 #4)
 241101川崎1-3鹿島(J1 #35)

■1st half
川崎は7分、山本の右CKを佐々木旭がヘッドで先制ゴール。
 この試合は11本のCKを獲得することとなるが、その2本目だった。

先制後も素早く中央から攻めていく。
 伊藤達哉がカウンターを仕掛け、マルシーニョのスピードを活かす。
 エリソンがキム・テヒョン(3)を背負いながらのポストプレーで、周りを前進させる。
 10分、伊藤のラストパスからマルシーニョがシュート。
 16分、大関がマルシーニョと2人で奪い、そのままシュートに持ち込む。
 38分、伊藤のパスからエリソンがミドル。

鹿島はプレスを自陣深くに引き寄せて、空いたスペースを狙う。
 27分、レオ・セアラ(9)が左からシュート。
 29分、鈴木優磨(40)がループパスを出すと、GK山口は飛び出したが届かない。
  レオ・セアラが無人のゴールにシュートするが、外してしまった。
 45+1分、再びGK山口に大きなミスが出てしまう。
  安西幸輝(2)の左クロスに出たが触れず、舩橋佑(20)に同点ゴールを決められた。

■2nd half
後半も川崎が押し込んでいく。
 51分、カットインからの佐々木旭のミドルは、ゴールマウスに当たる。
 58分、佐々木旭のループパスを、PA内でマルシーニョがシュート。

鹿島は56分にレオ・セアラ、60分に安西がシュート。
 徐々に川崎を押し込むようになって65分。
 鈴木のスルーパスで抜け出した田川亨介(11)が逆転ゴール。
 丸山の背後を突かれ、GK山口はゴール前に張り付いて出れなかった。

リードした鹿島は、時間を使っていく。
川崎は終盤、ボールを持って攻勢に出る。
 79分に山内、87分に家長、90+1分に山田新がシュートするが、決まらなかった。

■summary
鹿島は先制を許したものの、2点を奪って逆転勝利。
 劣勢だった前半、守備陣が1失点だけで凌ぐと、ロスタイムに同点ゴール。
 後半に勝ち越してからは、川崎の反撃を耐えて逃げ切った。

GK早川友基(1)は10分のマルシーニョ、79分の山内のシュートをセーブ。
 2CB植田直通(55)とキム・テヒョン(3)も含め、素晴らしい守備で勝利を導いた。


川崎は悪くない内容だったが、結果は出なかった。
 鹿島が強くプレスに来なかったので、ビルドアップに余裕があった。
 伊藤達哉、マルシーニョとスピードある両翼がチャンスを作った。

GK山口瑠伊には、大きなミスが相次いだ。
 29分、45+1分の判断ミスで、決定機を与えて1失点。
 65分には逆に慎重になりすぎて飛び出せず、決勝ゴールを許した。
 鹿島GK早川友基が良かったので、勝敗を左右することとなった。

次は中2日でホーム横浜FC戦(J1 #14)。
 厳しい日程が続くので、ターンオーバーしたい。

■goal
45+1舩橋佑(20) 65田川亨介(11)
7佐々木旭(5)

■judge
山口瑠伊(98) 3.0 前半の2度のミスで積極性を失う。逆に決勝ゴールは出るタイミングを逸した。
VW際(31) 6.0 内側に持ち出しながらビルドアップ。6分、17分にCKを獲得。42分、右クロス。
高井幸大(2) 6.5 意欲的に持ち上がる。63分、86分に決定機を止める。終了後、家長と言い争う。
丸山祐市(35) 5.5 休むことなくフル出場。2失点目は田川のスプリントで背後を取られてしまう。
佐々木旭(5) 6.5 ヘッドで1ゴール。40分、左クロスは中の味方に合わず。51分、強烈なミドル。
河原創(19) 6.0 セカンドボールを拾う。11分、72分にロングシュート。40分、佐々木へ縦パス。
山本悠樹(6) 6.5 11本のCKを蹴って1アシスト。24分、ロングシュート。79分、神田へ縦パス。
伊藤達哉(17) 6.5 速攻から10分にマルシーニョ、38分にエリソンへラストパス。26分、ボレー。
大関友翔(16) 6.0 16分、マルシーニョとのボール奪取から決定的シュート。41分にもシュート。
マルシーニョ(23) 6.5 10分、伊藤のラストパスからシュート。20分、PA内で決定機をカット。
エリソン(9) 6.0 38分、中央からミドル。42分、シュート。厳しいポストプレーにも競り勝つ。

■sub
58(16)山内日向汰(26) 5.5 75分、PKをアピールしてボールを追わず。79分、正面からボレー。
76(9)山田新(20) 6.0 90+1分のシュートはバーを直撃。90+3分、山内の左クロスをヘッド。
76(23)神田奏真(38) 5.5 79分、ポストから山内にラストパス。90+5分、GKパントを収める。
76(17)家長昭博(41) 4.5 87分、PA内に入り込んでシュート。急がずにゆったりと時間を使う。
87(31)橘田健人(8) 5.5 RSBに入ったが、良さは出せなかった。ボランチで起用したかった。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 6.0 良い内容だったが、残念な結果となった。遅攻を止めるよう家長に指示してほしい。

■referee
中村太 5.0 前半は良かったが、後半は運動量が落ち、ボール近くまで寄れなかった。

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AT+4+11

2025/05/09

250503アルアハリ2-0川崎(ACLE Final)

アルアハリ2-0川崎(キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム, 19:30KO(01:30+1JST), 58,281人)

AFCチャンピオンズ・リーグ・エリート(ACLE)2024-25は、いよいよアルアハリ・サウジとの決勝戦。
 サウジアラビアのジェッダ集中開催となった準々決勝から続く3連戦の最終戦。
 アルサッド戦(ACEL QF)アルナスル戦(ACLE SF)から中2日が続く。


先発は、アルナスル戦から5人変わる。
 佐々木旭、河原創、家長昭博、脇坂泰斗、エリソンが先発する。
 この5人は、アルナスル戦でいずれも途中出場している。
 外れたVW際、橘田、伊藤達哉、大関、神田の5人は、ベンチに回る。

ベンチには山内が入って、ヴェロンが外れた。
 山内は、ジェッダ3連戦で初のベンチ入り。


アルアハリ・サウジFC(KSA)は、ACLEのGL西地区を2位で突破。
 アルラーヤン(QAT)、ブリーラム(THA)、アルヒラル(KSA)を破って決勝進出。

ブラジル代表ロベルト・フィルミーノ(10)、アルジェリア代表リヤド・マフレズ(7)が先発する。

ホーム・ジェッダでの日程は、中2日→中3日で、川崎より日程に1日余裕がある。
 川崎とは初対戦となる。

■1st half
アルアハリは、個の力を融合させつつ主導権を握った。
 無理なパスは少なく、動き出しに合わせて縦パスを入れる。
 5分、FWイヴァン・トニー(99)がシュート。
 6分、マフレズの右CKから、ジヤド・アルジョハニ(30)がシュート。

川崎はプレスを受けながら、CBから組み立てる。
 ブロックを組まれる前にスピードを上げれば、チャンスはあった。
 11分、マルシーニョが左から仕掛け、続けて2本のシュート。

アルアハリが優勢となるが、大きなチャンスは多くない。
 17分、ガレーノ(13)が縦にドリブルして、トニーがシュート。
 18分、CBロジェール・イバニェス(3)がミドル。

上手く守っていた川崎だったが、35分、先制を許す。
 佐々木旭がビルドアップで奪われて、ガレーノがゴール右上にゴラッソを決めた。
 フィルミーノが山本を引き出して、バイタルでガレーノのスペースを生み出した。

39分、三浦が右ひざを負傷してピッチ外に出る。
 数的不利のまま42分、フィルミーノの右クロスをフランク・ケシエ(79)がゴール前で押し込んだ。
 三浦がいない右SBには脇坂が入っていたが、そのエリアを崩された。

■2nd half
リードしたアルアハリは強固にブロックを組む。
 攻撃でも前に人数を掛けることなく、後方のバランスを保った。

川崎はボールを持てるようになるが、ブロックを崩すまでは至らない。
 いつもは預けどころとなる家長も、53分、54分に続けてロストするなど、キープが難しかった。

76分、78分には伊藤達哉が鋭い動きからシュートを狙う。
 終盤はさらに押し込んだが、決定機は作れない。
 アルアハリはしっかり時間を使い、逃げ切った。

■summary
アルアハリは、ガレーノのゴラッソで先制に成功。
 2点リードしてからは、川崎にボールを持たせつつ守り切った。

守備は、アルサッドやアルナスルほどの緩みはなかった。
 前線のプレスは強力で、最終ラインと2ボランチの陣形を最後まで保った。
 終盤になるとさすがに空いてきたが、リードを活かして慌てることはなかった。

ACLEは外国人枠が撤廃され、際限なくチーム全体の強化が可能となった。
 アルアハリは、川崎戦でのサウジアラビア人の起用は先発2人と途中出場2人だけ。
 フィルミーノやマフレズといったビッグネームに限らず、多くの外国籍選手を活用した。
 外国籍選手は2人だけの出場だった川崎とは対照的で、総合力は高かった。


川崎が勝つ可能性は、あまり大きくはなかった。
 ゴールがどこかで1つ決まっていれば、チャンスはあったかもしれない。
 とはいえ、決定機もほとんど作れず、2-0のスコアは妥当だった。

日程や開催地の不利もある中で、準優勝は素晴らしい結果となった。
 中2日の3連戦で、準決勝アルナスル戦でのターンオーバーは見事だった。
 今後のJ1リーグも過密日程が続くが、このような采配を長谷部監督に期待したい。

次は日本に戻って、中7日で鹿島戦(J1 #16)。
 ここから5連戦が始まるので、フレッシュな選手を起用してほしい。

■goal
35ガレーノ(13) 42フランク・ケシエ(79)

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 5分のトニー、6分のアルジョハニのシュートをセーブ。2失点はチャンスなし。
佐々木旭(5) 6.0 35分のロストから失点。スタートのRSBでも43分からのLSBでも攻守に奮闘。
高井幸大(2) 6.5 65分、PA内でトニーへタックル。広い範囲をカバー。最後は前線に上がった。
丸山祐市(35) 6.5 疲労もあるはずだが、いつもどおり淡々と守り続けた。18分、PA内でカット。
三浦颯太(13) 6.0 10分、32分に左FKを蹴る。39分、ボールを蹴り合って右ひざを負傷し交代。
河原創(19) 6.0 中盤を埋める。57分、佐々木旭へ縦パス。60分、山本の縦パスを受け切れず。
山本悠樹(77) 6.5 11分、18分にマルシーニョを走らせる。50分、58分、60分に縦パスを狙う。
家長昭博(41) 5.5 53分に右サイドで、54分に下がって受けたがロスト。キープは難しかった。
脇坂泰斗(14) 5.5 45+1分、正面からのFKを直接狙う。57分、左クロス。83分、スルーパス。
マルシーニョ(23) 6.0 11分、2本連続シュート。44分の抜け出しは手で止められる。フル出場。
エリソン(9) 5.5 26分、GK山口のパスを受けて縦にドリブル。45+1分、脇坂のFKでフェイク。

■sub
43(13)VW際(31) 6.0 RSBで緊急出場。57分、脇坂のクロスをヘッド。89分、ロングシュート。
HT(9)山田新(20) 5.0 1トップ。52分、63分にスローインを受ける。シュートにまでは至らず。
65(77)大関友翔(16) 6.0 77分にマルシーニョへ、89分に山内へ縦パス。84分からボランチへ。
65(41)伊藤達哉(37) 6.5 76分にミドル、78分にCKからシュート。素早いドリブルが効いた。
84(19)山内日向汰(26) 5.5 トップ下。89分、山田新へ縦パス。90+3分、左サイドでFK獲得。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 橘田健人(8) 瀬川祐輔(30) 神田奏真(32) 

■coach
長谷部茂利 6.0 先発にベストメンバーを並べ、最後は脇坂と大関の2ボランチなど攻撃的な布陣を敷く。結果は出なかったが、ベストは尽くした。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャシム(QAT) 6.0 後半、やや川崎寄りとはなったが、バランスを保った。

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AT+5+6

2025/04/30

250430アルナスル2-3川崎(ACLE SF)

アルナスル2-3川崎(キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム, 19:30KO(01:30+1JST), 28,810人)

ACLE準々決勝アルサッド戦(ACLE QF)を勝ち上がり、中2日で準決勝アルナスルFC(KSA)戦。
 会場は、準々決勝と同じジェッダ市内だが、キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで開催される。


先発は、アルサッド戦から5人変わる。
 新たにVW際、橘田、伊藤達哉、大関、神田奏真が先発する。
  神田奏真は、プロ初先発となった。
  大関友翔は、横浜FM戦(J1 #5)に続いて川崎での2度目の先発。
 佐々木旭、河原、家長、脇坂、エリソンはベンチに回る。

ベンチ内外の入れ替えはなく、アルサッド戦の23人と同じメンバーとなった。


アルナスルは、ACLEのGL西地区を3位で突破した。
 ラウンド16では、GL6位のエステグラルFC(IRN)に勝利。
 1-4で勝った準々決勝横浜FM戦から中3日と、川崎よりも有利な日程。

クリスティアーノ・ロナウド(7)、サディオ・マネ(10)が先発する。
 ロナウドは5度のバロンドール、マネは2018-19プレミアリーグ得点王。
 さらに、コロンビア代表ジョン・デュラン(9)、クロアチア代表マルセロ・ブロゾビッチ(11)、ポルトガル代表オタビオ(25)も先発する。

川崎とは、初対戦となる。

■1st half
アルナスルは1分、デュランがスルーパスからシュート。
 橘田が戻って寄せ、GK山口がギリギリで弾き出した。

10分、マルシーニョの左クロスがDFに当り、バイタルに高く上がる。
 伊藤達哉が力を抜いたボレーをゴール左上に突き刺した。

アルナスルは、長くボールを保持して押し込んでくる。
 準々決勝のアルサッドのように回しすぎず、早めにゴールを目指してきた。
 ボランチのブロゾビッチが、縦パスを狙って組み立てる。
 ロナウド、マネ、デュランと前線のクオリティは高く、緊張を強いられる。

28分、マネが左サイドからカットインしてミドル。
 丸山に当たってコースが変わり、GK山口も触ったが力強くゴールに決まった。
32分、右ロングスローから、ロナウドがオーバーヘッド。
34分、ブロゾビッチの右クロスを、ロナウドが高い打点のヘッドで合わせるが右ポストに当たる。

川崎は低い体勢に押し込まれつつ、プレスを回避しつつ前進する。
 37分に大関、39分にマルシーニョが抜け出すが、アルナスルが手をつかって止めた。

そして41分、マルシーニョから大関への横パスがずれて、スペースに流れる。
 伊藤達哉が拾ってPAを目指すと、神田へのラストパスはDFに当たって戻ってくる。
 さらに前進してのシュートはGKベント(24)がセーブしたが、こぼれ球を大関が押し込んだ。

■2nd half
後半もアルナスルがボールを持って、慎重に動かす。
 48分、ナワフ・ブーシャル(2)が左からカットインしてシュート。

ブロックを組んで待ち受ける川崎は、回数は少ないがゴールに迫った。
 アルナスルは攻撃に比重を置いていて戻る人数が少なく、スペースが空いた。
54分、山本が左ポケットに走り込んでラストパス。
 中央でエリソンがフリーだったが、GKベントが触った。

76分、アルナスルが攻めあぐねる中、川崎が追加点を決める。
 ボールカットから伊藤達哉がドリブルで持ち上がり、エリソンに渡す。
 エリソンは左コーナーでアイメリック・ラポルテ(27)を背負い、スピードを上げて突破する。
 GKを引き寄せてからのラストパスを、家長がゴール。

2点差となって、アルナスルは積極的にシュートを狙っていく。
 79分、ロナウドがFKを直接狙い、83分にデュラン、86分にマネがシュート。
そして87分、アイマン・ヤハヤ(23)の正面のミドルをGK山口が弾けず、1点差。

アルナスルはさらに圧力を高めて、90+5分にはロナウドが連続して決定機を迎える。
 まずは正面から壁の下を抜いたFKは、GK山口が右足でセーブ。
 次いでミドルを放ち、さらには縦パスからGKをかわしたが、佐々木旭がカットした。

■summary
アルナスルは個の力を活かして攻めてきた。
 1分のディラン、34分のロナウドのシュートなど、技術の高さを存分に示した。
 サディオ・マネの28分の同点ゴールも素晴らしかった。

ただ、ボールを持たない局面での運動量は少なかった。
 サイドチェンジも少なく、最短距離でゴールに向かう。
 後半になると、前線の選手は守備に戻れなくなる。
 川崎のカウンターに少人数で対応することになり、3点目を許した。


川崎は、ACLE準決勝で神田奏真と大関友翔を先発させた。
 おそらく、最初から前半45分だけの限定起用だったと思われる。
 この2人が十分にタスクをこなしたことも勝因の1つとなった。

ゴールはいずれも俊敏性を活かしたもの。
 伊藤達哉の素早いタッチのドリブルが効果的で、3ゴールともに絡んだ。
 アルナスルの攻勢を凌ぎ切って、延長を回避して決勝進出を果たした。

次は中2日、ACLE決勝となるアルアハリ・サウジ戦(ACLE Final)。
 休養は短いが、できる限り回復して、良い結果を出してほしい。

■goal
28サディオ・マネ(10) 87アイマン・ヤハヤ(23)
10伊藤達哉(37) 41大関友翔(16) 76家長昭博(41)

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 1分、48分、69分、90+5分(2本)と怒涛のセーブ。2失点目は止めたかった。
VW際(31) 6.5 マネとロナウドに対峙し、抜かれない間合いを保った。55分、ロングシュート。
高井幸大(2) 7.0 タイムアップまで気を抜かず集中して守った。ロナウドにも競り負けなかった。
丸山祐市(35) 7.0 冷静に落ち着いて守備陣を統率した。PA内に入り込まれてもクリアし続ける。
三浦颯太(13) 6.0 パスミスもあり、疲労は隠せなかったが最後まで奮闘する。45分、左クロス。
橘田健人(8) 6.5 1分、デュランに寄せる。57分、ブロゾビッチに寄せて右足首を踏まれ交代。
山本悠樹(77) 7.0 54分、左ポケットからラストパス。PA内も含め、スペースをしっかり埋める。
伊藤達哉(37) 8.0 1ゴール。2点目、3点目も起点となる。早く細かいタッチのドリブルが効いた。
大関友翔(16) 6.5 1ゴール。10分、寄せられつつマルシーニョへ。35分、37分に中盤でターン。
マルシーニョ(23) 7.0 6分、30分にシュート。10分のクロスで先制点を生む。プレスも効果的。
神田奏真(32) 6.0 ボランチを消しながらCBにプレス。ポストは難しかった。37分、大関に展開。

■sub
HT(32)エリソン(9) 6.5 1アシスト。54分、2人に囲まれてもドリブル突破。終盤あまり走れず。
HT(16)脇坂泰斗(14) 5.5 64分、縦にPAまで中央突破。押し込まれる展開で、守備に注力する。
60(8)河原創(19) 6.0 身体は重そうだったが、タイトに寄せていく。70分、右サイドをカバー。
64(23)家長昭博(41) 6.5 1ゴール。74分、右サイドで溜めるがパスミス。84分、ボールカット。
70(31)佐々木旭(5) 7.0 73分、マネのチャンスを防ぐ。90+5分、ロナウドの決定機をカット。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 瀬川祐輔(18) ヴェロン(28) 山田新(20) 

■coach
長谷部茂利 7.0 決勝を見据えた大関、神田の起用を成功させ、90分で見事に勝利した。

■referee
アリレザ・ファガニ(IRN) 6.5 コンタクトプレーに少し厳しすぎたが、素晴らしいジャッジ。

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AT+3+6

2025/04/29

250427川崎3-2アルサッド(ACLE QF)

川崎3-2アルサッド(プリンス・アブドゥッラー・アルファイサル・スタジアム, 19:30KO(01:30+1JST), 2,873人)

スコアレスドローとなった東京V戦(J1 #11)から中6日。
 J1リーグ7連戦を2勝4分1敗で終えて、サウジアラビアへ移動。
 ACLEノックアウトステージ準々決勝は、アルサッドSC(QAT)とジェッダで対戦する。
 西地区チームとの対戦は、2007年のラウンド16、セパハンFC(IRN)戦以来。

ACLEノックアウトステージは、サウジアラビアでの集中開催。
 東西4チームずつが集まって、準々決勝から決勝まで1試合制で行う。
先発は、東京V戦から変更は1人だけ。
 1トップにエリソンが入り、山田新がベンチに回る。

J1リーグより3枠多いベンチには、4月6日の町田戦(J1 #9)で負傷した橘田健人が復帰。
 さらにGK安藤、田邉、瀬川、ヴェロンが入り、山内と小林悠の2人が外れた。


アルサッドSCは、ACLEのGL西地区を4位で突破した。
 ラウンド16では、アルワスルFC(UAE)を破っている。
 川崎とは初対戦となる。

■1st half
4分、川崎がいきなり先制する。
 山本がボール奪取して、右の家長をパスで走らせる。
 家長の右クロスを、エリソンが右足ハーフボレーで決めた。

9分、アクラム・アフィフ(84)のスルーパスで、パウロ・オタヴィオ(6)が抜け出す。
 高井がファーを切ったが、角度がないところからオタヴィオが思い切りシュート。
 正面に飛んだシュートをGK山口が弾けず、アルサッドが同点に追い付く。

川崎はブロックを組み、アルサッドを待ち受ける。
 サイドを狙われるが、SBにウィングが加勢して守った。

アルサッドのプレスは緩く、川崎は無理なくビルドアップする。
 最終ラインの背後をマルシーニョやエリソンが狙って、山本がループパスを入れた。

21分、山本のスルーパスでマルシーニョが突破する。
 GKメシャール・バルシャム(21)が詰めるが、マルシーニョは上を越えるゴールを決めた。

■2nd half
リードしている川崎は、ゴール前に引いて守る。
 アルサッドを中盤で止めることができず、PA内まで入られた。
 55分、丸山がクリアしたボールを、オタヴィオがミドル。
 64分、ジオヴァニ(21)の右クロスが、ゴール前を流れた。

そして71分、三浦がジオヴァニにボールを奪われる。
 持ち上がったジオヴァニの右クロスを、PA内で待っていた2人は触れない。
 しかし、3人目のクラウジーニョ(33)がファーから同点ゴールを決めた。

同点となってからも川崎のチャンスは少なかった。
 アルサッドも体力的に厳しくなり、膠着状態に陥った。
 89分、ジオヴァニがワンツーからミドルを放つが、高井がブロック。

■extra time
延長に入り、81分に投入された橘田の運動量が活きてくる。
 ルーズボールを拾うだけでなく、ボールホルダーを繰り返し追いかける。

98分、ギリェルメ(18)のパスミスを、瀬川が右コーナー近くで拾う。
 瀬川から渡されたPA内の山田新のラストパスから、脇坂がゴール。

リードされたアルサッドは、それでもロングボールに頼らない。
 最終ラインから組み立てるが、前線の動きはほとんどなかった。
 117分、クラウジーニョがミドルを放つが、大きく外れた。

川崎は104分と114分に山田新、118分に橘田がシュート。
 追加点はなかったが、しっかり時間を費やして逃げ切った。

■summary
アルサッドは、アクラム・アフィフが攻撃の中心となった。
 下がって組み立てに参加しながら、走り出した味方にスルーパスを狙う。
 ただ、延長になるとジョグもなく、棒立ちとなっている姿が目立った。
 交代するべきと思ったが、最後までフェリックス・サンチェス監督はピッチに残した。

暑熱の中東のチームらしく、J1リーグのような慌ただしさがなかった。
 プレスは緩く、リスタートも急がず、アクチュアル・プレーイングタイムは長くない。
 ただ、チャンスを迎えると、残している体力を存分に使ってきた。


川崎は、11度目の出場となるACLで、初のベスト4進出を果たした。
 ジェッダへの長距離移動があったものの中6日で、ある程度は回復できていた。
 常にリードする展開となり、アルサッドより動けたことが勝因となった。

橘田健人は、81分に山本と交代して、約40分間プレー。
 両チームともに疲弊していた中盤で、大きな存在感を示した。

次は中2日で、準決勝アルナスルFC戦(ACLE SF)。
 アルナスルは、準々決勝で横浜FMに90分で勝利して中3日。
 120分プレーして中2日の厳しさは否めないが、勝機を見出したい。

■goal
4エリソン(9) 22マルシーニョ(23) 98脇坂泰斗(14) 
9パウロ・オタヴィオ(6) 71クラウジーニョ(33)

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 ハイボールとクロス処理で大きく貢献。正面のシュートを止められず1失点。
佐々木旭(5) 5.5 14分、アフィフの突破を許す。48分、家長のパスで抜け出して右クロス。
高井幸大(2) 6.5 34分、アフィフへのパスをカバー。89分、ジオヴァニのミドルをブロック。
丸山祐市(35) 6.5 32分、53分とPA内のパスをカット。47分、マルシーニョへロングパス。
三浦颯太(13) 5.5 サイドの守備に奔走。2失点目につながるロスト。左クロスは精度を欠く。
河原創(19) 6.5 広い範囲をカバーしながら守備の決壊を防いだ。69分、ミドルをブロック。
山本悠樹(77) 7.0 4分、ボール奪取から家長へパス。前線への縦パスを狙い続け、1アシスト。
家長昭博(41) 6.0 山本のパスを受けて1アシスト。守備では担当するエリアを空けなかった。
脇坂泰斗(14) 7.0 決勝ゴール。29分、ボレー。前半はプレスに出て、後半は引いて守った。
マルシーニョ(23) 6.5 1ゴール。38分、CKをヘッド。スペースに走り込むことで陣地回復。
エリソン(9) 6.5 右足ダイレクトで先制ゴール。20分、24分、37分にシュートしてCK獲得。

■sub
56(9)山田新(20) 5.5 1アシスト。73分、104分のGK1対1を決められず。もっと走りたい。
65(23)伊藤達哉(37) 5.5 いつもと逆の左ウィングでプレー。103分、PAに持ち込みシュート。
81(41)瀬川祐輔(30) 6.0 98分、ロスト直後のプレスバックでミスを誘い、決勝ゴールを生む。
81(77)橘田健人(8) 7.0 ルーズボールを拾いまくり、鋭い寄せで自由を奪う。118分、ミドル。
99(14)大関友翔(16) 6.0 102分、104分とプレスを仕掛ける。118分、右クロスでCKを獲得。
exHT(5)VW際(31) 5.5 RSB。動かないアクラム・アフィフに対応。プレー機会は少なかった。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) ヴェロン(28) 神田奏真(32) 

■coach
長谷部茂利 6.0 少し遅くはなったが、6人の交代枠を使い切って勝利に導いた。

■referee
マー・ニン(CHN) 6.5 冷静さを保ち続けて、ノーカード。素晴らしいジャッジだった。

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AT+3+5+2+1

2025/04/24

250420川崎0-0東京V(J1 #11)

川崎0-0東京V(U等々力, 15:00KO, 21,870人)

観るべき内容が少なかった神戸戦(J1 #12)から中3日。
 7連戦の最後となるゲームは、等々力での東京ヴェルディ戦。
先発は、動けなかった神戸戦から2人変更に留める。
 新たに家長昭博と山田新が先発する。
 伊藤達哉とエリソンは、ベンチに回った。

ベンチには新たに神田が入り、瀬川が外れた。
東京ヴェルディは、J1リーグ2勝4分4敗の16位。
 水曜日にYLC秋田戦があったので、日程は川崎と同じ中3日。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240420川崎0-0東京V(J1 #9)
 241130東京V4-5川崎(J1 #37)

■1st half
ヴェルディは、木村勇大(10)と新井悠太(40)がパスコースを切って追い詰める。
 GK山口の横並びまで川崎2CBを押し込んで、ロングボールを蹴らせた。
 1トップの山田新は、ヴェルディ3CBとボランチに囲まれて受けられない。

とはいえ、ヴェルディは神戸ほど厳しくなかった。
 川崎のボールロストは少なく、パス交換でプレスを抜けることもできた。
 カウンターを受けても、ヴェルディ側にもミスがあって助けられた。

ヴェルディは1トップの木村勇大にボールを集める。
 ただ、木村は、高井と丸山の2人に挟まれて収められない。
 川崎をPA内に押し込んでからのアイディアが足りず、シュートは少ない。
 30分、福田湧矢(14)がロングシュート。

風下の川崎も、チャンスはあまりなかった。
 3分、マルシーニョの右クロスに山田新が飛び込む。
前半の終盤になって、ボールを握れるようになる。
 山本が風に戻されることを計算して、マルシーニョへパントキックを入れる。
 43分、山本の縦パスをPA内で佐々木旭が落とし、脇坂がシュート。

■2nd half
後半がスタートすると、お互いにセットプレーでチャンスを迎える。
 47分、山見大登(11)の右CKを、ファーの谷口栄斗(3)がシュート。
 50分、脇坂の右FKを、家長が頭で合わせた。

風上となった川崎が、ボールを握って優位に進めていく。
 ヴェルディは中盤やサイドのスペースを埋め切れず、前進を許した。
55分、59分、66分と、河原が縦にスルーパスを入れる。
 意外性あるプレーだったが、ヴェルディの3バックはしっかり対応する。

ヴェルディは、木村がポストプレーで奮闘を続ける。
 68分から入った負傷明けの森田晃樹(7)が、縦にパスをつなぐ。
 しかし、川崎の守備を崩すことはできず、シュートに至らない。

ロスタイム、川崎のシュートが増える。
 90+3分にエリソン、続いて伊藤がシュート。
 90+5分、大関のループパスを丸山がヘッドしたが、GKマテウス(1)がキャッチした。

■summary
ヴェルディは、勢い良くプレスを仕掛けるが、後半は少し緩み始める。
 それでも3バックがゴール前を固めて、川崎に決定機を許さない。
 サイドからのクロスもきっちり跳ね返し、無失点で終えた。

ゴールの可能性は、あまり高くなかった。
 ボールを保持できていた前半も、動き出しが少なく、崩し切れない。
 1トップの木村にボールを当てても、単独ではチャンスを作りにくい。
 ヴェルディにとって、スコアレスドローは悪くない結果と思われる。
川崎は、神戸戦ほど悪い内容ではなかった。
 風の影響もあったが、後半、優勢の時間帯を長く作った。
 ただ、チャンスはあっても、決定機を作る回数は少なかった。
 連戦の疲労は色濃く、動きの鈍さは明らかだった。

長谷部監督は、シーズン当初、大胆にフレッシュなメンバーを起用した。
 しかし、7連戦の後半になって、メンバーの固定化を進めている。
 橘田やジェジエウなど負傷者がいる事情があるにしても、残念なところ。

次戦は、ACLE準々決勝アル・サッド戦(ACLE QF)。
 中6日と日程は空くが、サウジアラビア開催で遠距離を移動する。
 少しでも疲労を癒して、悪くない内容を見せてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 6.0 47分、谷口のシュートをキャッチ。クロスボールやCKをしっかり処理した。
佐々木旭(5) 6.0 31分、突破した翁長聖(22)を止める。43分、PA内でポスト。パスミスは多め。
高井幸大(2) 6.5 ビルドアップで縦パスを狙う。25分、足を痛め倒れ込むが、大事なくフル出場。
丸山祐市(35) 7.0 ポストプレーを担う木村勇大と競り合う。カバーも適切。90+5分、ヘッド。
三浦颯太(13) 6.0 早いタイミングで左クロスを入れたが、長くなった。73分、1人抜いて突破。
河原創(19) 6.5 バイタルから縦のスルーパスを狙った。86分、森田のトラップを狙って奪取。
山本悠樹(6) 6.0 前半、マルシーニョへパントを上げる。29分、40分に右ポケットに走り込む。
家長昭博(41) 5.0 50分、脇坂の右FKをヘッド。同点の交代時、歩いてピッチを去り時間を空費。
脇坂泰斗(14) 6.0 43分、佐々木旭の落としをシュート。滑らかなドリブルで推進力を発揮した。
マルシーニョ(23) 6.0 73分、シュート。79分、エリソンへスルーパス。縦ポンに走り込んだ。
山田新(20) 5.5 3分、決定的シュート。66分、河原の縦パスからシュート。ポストプレーは孤立。

■sub
68(20)エリソン(9) 6.0 79分、ドリブルでPA内まで突進する。90+3分、90+4分にシュート。
80(14)大関友翔(16) 6.0 90+3分、エリソンへ縦パス。90+5分、ゴール前の丸山へループパス。
80(41)伊藤達哉(17) 5.5 右ウィング。82分、自陣でFK獲得。90+3分、PA内で動いてシュート。
89(23)神田奏真(38) 5.5 2トップに入る。90+1分、佐々木旭のパスのトラップが乱れてロスト。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) アイダル(44) 山内日向汰(26) 小林悠(11) 

■coach
長谷部茂利 4.5 神戸戦に続いて疲弊した選手を多く起用。見応えは少なかった。

■referee
池内明彦 6.5 感情に流されず、冷静さを保ったジャッジ。イエローも出さなかった。

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