2025/06/04

250531広島1-2川崎(J1 #19)

広島1-2川崎(エディオンピースウイング広島, 17:30KO, 25,909人)

2戦連続ドローとなったG大阪戦(J1 #18)から中5日。
 少し間隔が空いて、アウェイに赴いての広島戦。
 日中は快晴で暑かったが、夕方には過ごしやすくなった。

エディオンピースウイング広島は、新設2年目。
 市内中心部に立地する球技専用スタジアムは、チケット完売状態がいまだに続く。
 2023年までの広域公園陸上競技場は空席が多く、文字通り景色が変わった。

5月29日、パトリッキ・ヴェロン(28)の今治(J2)への期限付き移籍が発表された。


先発は、G大阪戦からの変更は1人だけ。
 新たに山田新が先発して、小林悠はベンチに回る。

ベンチには山内日向汰が入り、伊藤達哉が外れた。


サンフレッチェ広島は、J1リーグ10勝2分5敗で暫定3位。
 5月に入って5連勝中で、日程は川崎と同じ中5日。

2024年の対戦は、2分だった。
 240428広島2-2川崎(J1 #10)
 240629川崎1-1広島(J1 #21)

■1st half
川崎はパスコースを確保しながら前進する。
 VW際や山本のドリブルも、広島のプレスを効果的に剥がした。
 中盤のセカンドボールも優勢で、素早いプレスバックから波状攻撃を続ける。

28分、佐々木旭の左クロスを家長が合わせたが、GK大迫敬介(1)がビッグセーブ。
 30分、マルシーニョが左から塩谷司(33)を抜いてシュート。

広島は3バックに両ウィングを加えて並び、最終ラインを下げすぎない。
 10分、河原創のミスパスから、ジャーメイン良(9)がシュート。
 12分、東俊希(24)がミドル。
 しかし、序盤を過ぎると押し込まれて、前に運べなくなった。

■2nd half
広島は2人の選手を交代して、ジャーメイン良をシャドーから1トップに上げる。
 47分、スローインから加藤陸次樹(51)がシュート。

先制したのは川崎。
 50分、山本のスルーパスで家長がPA内右でフリーとなり、山田新へラストパス。
 山田新のシュートはブロックされたが、家長が拾ってヒールでVW際へ流す。
 VW際の右クロスはGK大迫が触ったものの、マルシーニョがヘッドで押し込んだ。

リードされた広島は、川崎の選手交代後に攻め込んでいく。
 川崎はパスカットできなくなり、セカンドボールも拾えない。
 71分、73分に前田直輝(41)がシュート。
 78分、佐々木翔(19)の左クロスを、ジャーメイン良がヘッド。

決定機を多く作られながらも耐えていたが、86分。
 中村草太(39)の左クロスを、荒木隼人(4)が同点ゴール。

同点とされてから、長く圧倒されていた川崎が盛り返す。
 89分に大関、90分に橘田がFKを獲得する。
 そして90+1分、大関の左CK。
 高井がファーで折り返して、佐々木旭が蹴り込んだ。

■summary
広島はヴァレール・ジェルマン(98)が1トップで先発。
 ジャーメイン良と加藤陸次樹が2シャドーに入ったが、上手く攻撃できなかった。
 後半、ジャーメイン良が1トップとなってから、前後の動き出しが増えて改善した。

塩谷司、荒木隼人、佐々木翔の3バックは、相変わらず強力。
 GK大迫敬介も含めて、失点する可能性が少ない布陣を組んでいる。


川崎は過密日程が緩和された効果もあって、中盤を支配する。
 広島がプレスに来ても、簡単にルートを探すことができた。
 ただ、5バックでブロックを組まれてしまうと、そこから崩すのは難しい。
 立ったままボールを回すだけでなく、フリーランを増やしたい。

代表ウィークを挟み、次は中10日で天皇杯福島戦(天皇杯 R64)。
 フル代表に高井、U-20代表に大関、神田、土屋、U-20Jリーグ選抜に野田が選出された。
 負傷交代したVW際も含め、最終ラインの稼働人数に不安はあるが、勝ち上がりたい。

■goal
86荒木隼人(4)
50マルシーニョ(23) 90+1佐々木旭(5) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.5 10分、12分、47分、63分、69分、73分とシュートセーブ。勝利に導いた。
VW際(31) 6.5 50分、右クロスで先制ゴールを呼ぶ。58分、ミドル。右太もも裏を痛めて交代。
高井幸大(2) 7.0 ゴール前でクリアやカットを続ける。90+1分、大関のCKをヘッドで折り返す。
丸山祐市(35) 6.0 78分、クロスに飛んだが触れずに決定機を許す。ジャーメイン良と競り合う。
佐々木旭(5) 7.5 決勝ゴール。28分、家長へクロス。RSBに回った90分、ドリブルで縦に進む。
河原創(19) 5.5 10分、バックパスをミス。18分、19分に山田新へ縦パス。89分、FKを蹴った。
山本悠樹(6) 6.5 9分、ボレー。50分、家長へラストパス。縦パスを狙い、多くのパスカット。
家長昭博(41) 6.5 28分、76分にシュート。75分、異議でイエロー。90+4分、自陣でFK獲得。
脇坂泰斗(14) 6.0 27分、PA内でターン。60分、フリーでシュート。64分、小林悠へスルーパス。
マルシーニョ(23) 6.5 先制ゴール。9分、60分にラストパス。30分、塩谷司を抜いてシュート。
山田新(20) 6.0 ポストもまずまず。50分、53分にシュート。64分の交代直前はかなり良かった。

■sub
64(20)小林悠(11) 5.0 64分、脇坂のラストパスをシュートできず。ボールを収められなかった。
66(15)田邉秀斗(15) 4.5 最初はRSBで、LSBに回る。サイドを突破される。ロストも多かった。
79(14)大関友翔(16) 6.0 86分、自陣でミスパス。90+1分、左CKを蹴って決勝ゴールを生んだ。
79(6)橘田健人(8) 6.0 90分、ルーズボールを拾いFK獲得。90+2分、中村の左クロスをクリア。
79(23)瀬川祐輔(18) 5.5 84分、越道草太(32)を倒しイエロー。90分、プレスでマイボールに。

■bench
ソンリョン(1) アイダル(44) 山内日向汰(26) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 好調の広島相手に、遜色ない内容で勝利した。VW際のアクシデントを受けた交代策もベスト。

■referee
マルティン・ペーターセン(GER) 6.5 ほとんどの接触プレーでファウルを取らなかった。判定への異議には直ちにイエローを提示。

244,300views
AT+1+4

2025/05/28

250525川崎2-2G大阪(J1 #18)

川崎2-2G大阪(U等々力, 16:00KO, 21,440人)

ロスタイムに失点してドローとなった浦和戦(J1 #13)から中3日。
 J1リーグ5連戦、等々力4連戦の最後となるガンバ大阪戦。
 等々力は曇り空で、暑すぎることもなく、過ごしやすい気候。


先発は、浦和戦から3人が変わる。
 新たに山本、家長、小林悠が先発する。
  小林悠は、4月16日の神戸戦(J1 #12)以来の出場となる。
 橘田、伊藤達哉はベンチに回り、負傷したエリソンはベンチ外。


ガンバ大阪は、J1リーグで7勝2分8敗の9位。
 2024年はJ1リーグ4位でACL2出場権を獲得し、天皇杯は準優勝。
 ダニエル・ポヤトス監督が3シーズン目の指揮を執る。
 川崎と同じ中3日だが、水曜日のルヴァンカップ磐田戦は、延長となり120分間プレー。

2024年の対戦は、ガンバの1勝1分だった。
 240519G大阪3-1川崎(J1 #15)
 241018川崎1-1G大阪(J1 #34)

■1st half
川崎がスムーズに組み立てて押し込んでいく。
 ガンバは川崎の中盤には寄せてきたが、最終ラインはフリー。
 マルシーニョに向けて、丸山がロングボールを、山本がスルーパスを出していく。

ガンバはGK一森純(23)と2CBが並んでビルドアップを図る。
 ただ、ボランチやサイドにつなげず、ロングボールを蹴らされて回収された。
 20分あたりでビルドアップを中断して、GK一森が大きくパントを蹴った。

32分、山本の右CKで先制する。
 佐々木旭がニアで触って流し、ファーのマルシーニョが蹴り込んだ。
その後も川崎が畳み掛ける。
 34分、山本のスルーパスからマルシーニョがシュート。
 40分、VW際の右クロスを河原がヘッド。

ようやく終盤となって、ガンバが反撃する。
 42分、VW際のロストから、ファン・アラーノ(47)がシュート。
 44分、黒川圭介(4)の左クロスから、満田誠(51)が左ポストに当てる。

■2nd half
後半に入っても、ガンバが引き続き攻め込む。
 プレスの位置を高めて、川崎の2CBを追い込んで回収する。

53分、黒川のパスを受け、宇佐美貴史(7)がPA内で立ち止まる。
 少しだけ動かしてからコースを打ち抜き、同点ゴールを決めた。
さらには60分には逆転に成功する。
 宇佐美が右クロスを入れ、斜めに走り込んだ山下諒也(17)が軽く触ってゴール。

75分、満田のクロスを宇佐美がボレーするが、足を攣ってしまう。
 ネタ・ラヴィ(6)とともに宇佐美が交代すると、圧倒的な攻撃のターンは終わった。

79分、大関がクロスを上げると見せかけて、縦パスを入れる。
 PA内で受けた伊藤達哉が、同点ゴールを決めた。

その後はオープンな展開となり、伊藤達哉が速攻を仕掛ける。
 川崎の時間が続いたが、ドローに終わった。

■summary
ガンバは、40分あたりで突然覚醒し、攻撃を仕掛ける。
 自由にボールを持たせていた川崎の2CBに対して、プレスを開始する。
 素早く囲んで高い位置でボールを奪取して、ゴールを目指した。
 78分に宇佐美とネタ・ラヴィ(6)が交代するまで、決定機を量産して2ゴールを奪った。

良い時間が終わってからは、反対に難しい時間帯となった。
 とはいえ、体力的な厳しさがある中、勝負するタイミングを的中させた。


川崎はガンバの攻勢を凌ぎ切れず、2失点を喫した。
 大量失点もありえただけに、ドローで終えることができたともいえる。
 ただ、良い攻撃もできていたので、内容的には妥当な結果となった。

GK山口瑠偉は、2失点目で謎の動きを見せた。
 宇佐美の右クロスに対し、山下が走り込んでいるにも関わらず、ゴールから離れていく。
 鹿島戦(J1 #16)に続いて、個人の判断ミスで失点を喫した。

2勝2分1敗で5連戦が終わった。
次は中5日でアウェイ広島戦(J1 #19)。
 少し休んで、攻守ともにクオリティを回復してほしい。

■goal
32マルシーニョ(23) 79伊藤達哉(17) 
53宇佐美貴史(7) 60山下諒也(17)

■judge
山口瑠伊(98) 4.0 2失点目は謎の飛び出しでゴールをガラ空きにする。64分、左CKをキャッチ。
VW際(31) 5.5 42分、45+1分とビルドアップで続けてロスト。70分、右からロングシュート。
高井幸大(2) 5.5 30分、宇佐美のシュートをブロック。後手後手の対応が目立ち、疲労を感じた。
丸山祐市(35) 5.5 10分、25分のパスでマルシーニョを走らせる。フリーランで抜け出しを許す。
佐々木旭(5) 6.0 32分、アシスト。49分、長距離を運んで小林悠へラストパス。最後はRSBへ。
河原創(19) 5.5 40分、VW際の右クロスをヘッド。53分、対峙していた宇佐美にゴールを許す。
山本悠樹(6) 6.5 34分、37分にマルシーニョへスルーパス。53分、65分に低い位置でロスト。
家長昭博(41) 5.0 13分、小林悠へ右クロス。18分、チャンスを迎えても仕掛けず、結局ロスト。
脇坂泰斗(14) 5.0 60分、ヒールパス失敗。23分、73分に囲まれてロスト。71分からボランチ。
マルシーニョ(23) 6.0 1ゴール。34分、山本のスルーパスで抜け出してクロス、続いてシュート。
小林悠(11) 6.0 13分、ボレー。49分、佐々木旭のラストパスをシュート。ポストも踏ん張った。

■sub
57(11)山田新(20) 5.0 ファウルをアピールする前に、最後まで走りたい。90+8分、イエロー。
57(23)瀬川祐輔(18) 5.5 90+4分、山田新の落としをボレー。プレーにあまり絡めなかった。
57(41)伊藤達哉(17) 7.0 1ゴール。スペースを探してドリブルが冴え渡る。83分、シュート。
71(19)大関友翔(16) 6.0 1アシスト。90+1分、右クロス。90+5分、山田新へラストパス。
90(6)橘田健人(8) 5.5 右ボランチ。プレー機会は少なかった。90+7分、倉田秋(10)をカバー。

■bench
山口瑠伊(98) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 ドローは悪くない結果。57分、3人を交代したが、ガンバの攻勢は止められず。

■referee
先立圭吾 4.5 生じている事象を的確に観察できず。両副審のオフサイド判定も微妙。

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AT+2+10

2025/05/23

250521川崎2-2浦和(J1 #13)

川崎2-2浦和(U等々力, 19:00KO, 20,302人)

J1リーグ5連戦の4試合目となる第13節ホーム浦和戦。
 もともと4月29日の開催予定だったが、ACLEのため延期された。
 勝利したC大阪戦(J1 #17)からは、中2日の日程となる。


先発は、C大阪戦から3人が変わる。
 新たに橘田健人、伊藤達哉、エリソンが先発する。
 先発を外れる山本、家長、山田新はベンチに回る。

ベンチを含む20人のメンバーには変更がない。


浦和は、J1リーグ8勝5分4敗で暫定4位。
 6月にFIFAクラブワールドカップ2025に出場するため、連戦を控えている。
 中3日なので、川崎より1日空いているが、先発6人を入れ替える。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240503川崎3-1浦和(J1 #11)
 240824/241122浦和1-1川崎(J1 #28)
  アウェイでは、雷雨のため前半終了時点で中断され、3か月後に後半から再開された。

■1st half
川崎がビルドアップしながら押し込んでいく。
 浦和は最終ラインを高く保ち、PA内には入り込めない。

20分、脇坂のバックパスが弱く、FW髙橋利樹(18)が拾う。
 ハーフライン付近で抜かれた丸山が、髙橋を止めてイエローを受ける。
 このプレーから、浦和の時間が5分ほど続いた。

25分、浦和のCKの守備で、エリソンがVW際と接触して右ひざを負傷。
 いったんはピッチに戻ったが、すぐに倒れ込み、山田新に交代した。

川崎は35分、脇坂が山田新へラストパス。
 37分、40分に河原創が強い縦パスを入れて、浦和を揺さ振っていく。

しかし、先制したのは浦和。
 42分、中島翔哉(10)が右クロスを上げると、そのままゴールに決まった。

リードを許した川崎だったが、すぐ同点に追い付く。
 45+2分、脇坂の右CKを山田新が競り、マルシーニョが押し込んだ。

■2nd half
浦和は前半よりもラインを下げて、ゴール前で待ち受ける。
 瀬川がハーフスペースに立つことで、浦和の中盤を拡げていく。
 53分に橘田、71分、78分に佐々木旭がバイタルからミドルを狙う。

浦和は56分、金子拓郎(77)の右クロスを関根貴大(14)がシュート。
 VW際が触ってポストに当たり、跳ね返りをGK山口が抑えた。
 72分には松尾佑介(24)がドリブルからシュート。

86分、あまりにも美しいゴールが生まれる。
 大関が右サイドに展開して、VW際がダイレクトでクロスを入れる。
 CB前のスペースで待っていた瀬川が、ボレーを決めた。

このまま逃げ切りたかったが、ロスタイム。
 浦和がパワープレイを仕掛け、マテウス・サヴィオ(8)が右からクロス。
 長倉幹樹(20)が落とし、大久保智明(21)が同点ゴールを決めた。

■summary
浦和は、2CBマリウス・ホイブラーテン(5)とダニーロ・ボザ(3)がしっかり守る。
 ブロックを組み、川崎に動かされても修正してバランスを保った。
 ボールを持たれながらも2失点に抑えて、勝ち点1の獲得につなげた。

攻撃は、前線の個の力を活用する形。
 最も脅威となったのは、右ウィングの金子拓郎(77)。
 RSB石原広教(4)と組んで、鋭く仕掛けていった。
 66分に金子が交代するまで、LSB佐々木旭を守備に注力させた。


川崎はラストプレーで追い付かれてドローに終わった。
 喪失感が強い結果となったが、5連戦の4試合目、さらに中2日の日程。
 それでも、主導権を握っていて、内容は悪くなかった。
 エリソンの負傷交代のように懸念材料はあるが、良いプレーを続けたい。

瀬川祐輔は、C大阪戦でのアシストに続いて、ゴールを決めた。
 昨年12月の負傷の影響もあり、出場機会が少ない中、結果を出した。
 序列を上げ、プレー時間を増やしてほしい。

次は中3日でガンバ大阪戦(J1 #18)。
 5連戦の最後となるので、勝利したい。

■goal
45+2マルシーニョ(23) 86瀬川祐輔(18) 
42中島翔哉(10) 90+4大久保智明(21)

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 1失点目は軌道を見極められず。90分、渡邊凌磨(13)のシュートをキャッチ。
VW際(31) 6.5 右クロスを入れ続け、1アシスト。67分、ドリブル突破をイエローで止められる。
高井幸大(2) 6.0 45+7分、中島のスルーパスをカバー。65分、右サイドで松尾に突破を許す。
丸山祐市(35) 6.0 19分、髙橋を倒してイエロー。浦和CBの背後に向けてロングパスを供給する。
佐々木旭(5) 6.0 金子拓郎に対応しながら、終盤は攻め上がる。45分、71分、78分にミドル。
河原創(19) 6.5 9分、エリソンへ縦にループパス。鋭く身体を寄せてポールカットを繰り返す。
橘田健人(8) 6.0 45+1分、53分にミドル。54分、中央をドリブルするが、パスを出さずロスト。
伊藤達哉(17) 5.5 6分、VW際へ縦パスを入れる。13分、カットインからエリソンへラストパス。
脇坂泰斗(14) 5.5 19分、バックパスをミス。35分、山田新へスルーパス。セットプレーを担当。
マルシーニョ(23) 6.0 1ゴール。石原とマッチアップ。48分、丸山のロングパスを競ってクロス。
エリソン(9) 5.5 9分、河原創のループをGK西川周作(1)と競る。25分、右ひざを負傷して交代。

■sub
32(9)山田新(20) 5.5 35分、脇坂のスルーパスからシュート。45+2分、CKを競って落とす。
HT(17)瀬川祐輔(18) 6.5 ダイレクトボレーで1ゴール。前線で繰り返し動きスペースを生んだ。
70(23)家長昭博(41) 5.5 ショートパスを何度もつなぐ。守備は緩め。78分、81分に右クロス。
70(19)山本悠樹(6) 6.0 受ける位置を調整しながらパスを繰り出す。81分、家長へロングパス。 
85(8)大関友翔(16) 6.0 ボランチに入る。86分、ルーズを拾って右サイドのVW際に展開する。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 逃げ切れなかったが、後半から起用した瀬川がゴール。悪くない内容だった。

■referee
飯田淳平 6.0 安定したジャッジ。19分の丸山祐市へのイエローは妥当で、ゴールまで遠くDOGSOではなかったか。

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AT+10+4

2025/05/20

250518川崎2-0C大阪(J1 #17)

川崎2-0C大阪(U等々力, 15:00KO, 22,070人)

幸運にも恵まれて勝利した横浜FC戦(J1 #14)から中3日。
 J1リーグ5連戦の3戦目、等々力4連戦の2戦目となるC大阪戦。
 日曜日の等々力は曇り空。直射日光はないが、蒸し暑くなった。


先発は、横浜FC戦から3人が変わる。
 新たに丸山、河原創、マルシーニョが先発する。
 アイダル、橘田、伊藤達哉はベンチに回った。

先発/ベンチの入れ替えはあっても、20人のメンバーは変わらない。


セレッソ大阪は、J1リーグ6勝4分6敗で暫定7位(第17節開始前)。
 2021年8月から指揮を執った小菊昭雄監督が2024年限りで退任した。
 2025シーズンから、新監督にアーサー・パパスを迎えている。
 ミッドウィークに試合がなく、中6日の日程。
 2009-23年に川崎に所属した登里享平(6)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、セレッソの1勝1分だった。
 240413C大阪1-0川崎(J1 #8)
 240714川崎1-1C大阪(J1 #23)

■1st half
スタートは川崎が押し込んでボールを握った。
 ただ、疲労もあって動き出しは少なく、セレッソのブロックを崩せない。

セレッソは、10分を過ぎると左サイドから攻めてくる。
 高橋仁胡(22)が10分、12分、17分に左クロスを入れる。
 ルーカス・フェルナンデス(77)と高橋の2人の仕掛けに、VW際は対応に苦しむ。

25分にルーカス・フェルナンデス、30分にラファエル・ハットン(9)がシュート。
 どちらのシュートも丸山にブロックされたが、ゴールに迫った。

川崎は前半の終わり間際にスピードを上げ、チャンスを作る。
 39分、プレスバックのこぼれ球を拾って山田新が反転シュート。
 43分、山本の右CKを、山田新がヘッド。

■2nd half
川崎は山本を中心に、河原創や脇坂が絡んで組み立てる。
 セレッソは寄せるポイントを絞り切れず、前進を許した。
52分、佐々木旭の左クロスを脇坂がヘッド。
 至近距離のシュートだったが、GK福井光輝(1)が片手で弾いた。
54分、山本のスルーパスから山田新がシュートするが、これもGK福井が止める。

57分、セレッソは北野颯太(38)と中島元彦(13)を投入して巻き返しを図る。
 59分、その中島の縦パスを、北野が胸トラップしてボレー。
 60分には高橋仁胡がシュート。

川崎も選手交代しながらプレスを強めていく。
そして85分、橘田健人がボールカット。
 VW際、大関と縦に渡し、瀬川がスルーパス。
 抜け出したエリソンがGK福井の股を抜いて先制ゴールを決めた。

88分、佐々木旭のスローインを丸山が大きくパントキック。
 エリソンがCB畠中槙之輔(44)の前に出て、GK福井の頭上をヘッドで抜いた。 

■summary
セレッソは、日程に余裕があったが、あまり活かせなかった。
 5バックで守って走らされる時間が長く、体力的に厳しくなる。
 香川真司(8)がボールを持てば前線が走り出したが、パスは届かなかった。

GK福井光輝は、43分と54分の山田新、52分の脇坂の決定的なシュートを止める。
 結果的に2失点したが、最後の砦として君臨した。

3バックから4バックに変更した直後の88分、2失点目を喫する。
 1点を追うための采配で仕方ないが、守備の混乱を川崎に突かれた。


川崎はエリソンが2ゴール、瀬川祐輔が1アシストと活躍。
 伊藤達哉、大関を含めて途中出場組がプレスに走り回り、終盤に攻勢に出る。
 特に橘田健人は短いプレー時間の中で、何度もボール奪取を繰り返した。
 守備の時間を削って、攻撃の回数を増やし、勝利に導いた。

山本悠樹は、3戦連続でのフル出場。
 低めで受ければボールを散らし、高めで受ければラストパスを狙う。
 セレッソのハイラインの背後へのロングボールも効果的だった。
 河原と橘田の2人が揃っていても、簡単に外せない選手となっている。

次は、中2日でホーム浦和戦(J1 #13)。
 5連戦の4戦目となる厳しい日程なので、多くの選手を入れ替えたい。

■goal
85,88エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 48分、ハットンのシュートをキャッチ。60分、高井と重なってパンチミス。
VW際(31) 6.0 ルーカス・フェルナンデスと高橋仁胡の2人に対応。34分、83分に右クロス。
高井幸大(2) 6.5 36分、右CKをヘッド。右サイドのVW際をカバー。52分、縦パスをカット。
丸山祐市(35) 7.0 1アシスト。14分、カウンターをカット。クロスやシュートを身体で止める。
佐々木旭(5) 6.0 52分、脇坂への完璧すぎる左クロス。53分、上門知樹(7)を止めてイエロー。
河原創(19) 6.0 10分、GK山口が弾いたボールをPA内クリア。47分、高橋仁胡のパスをカット。
山本悠樹(6) 7.0 54分、山田新へスルーパス。62分、ミドル。長短のパスを効果的に繰り出す。
家長昭博(41) 5.5 4分、ミドル。出張すると右のバランスが崩れがち。体力的にも難しかった。
脇坂泰斗(14) 6.0 42分、左クロスでCK獲得。52分、決定的ヘッド。61分から右ウィングへ。
マルシーニョ(23) 6.0 4分、ボレー。51分、バイタルに戻ってパスカット。54分、シュート。
山田新(20) 6.0 39分、58分にシュート。43分、右CKをヘッド。54分、スルーパスから決定機。

■sub
61(23)大関友翔(16) 6.0 68分、ルーズボールを拾ってシュート。85分、瀬川の足元へ縦パス。
61(41)伊藤達哉(17) 6.0 左ウィングに入る。90+6分、パスミスを奪い、ドリブルしてFK獲得。
67(20)エリソン(9) 7.0 2ゴール。90+6分、強引なシュートは瀬川に当てる。プレスも効いた。
80(19)橘田健人(8) 7.0 ボール奪取を重ね、先制ゴールの起点に。84分、右クロスをクリア。
80(14)瀬川祐輔(18) 6.5 優しいスルーパスで1アシスト。80分、VW際の縦パスから右クロス。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 先発させた選手には身体の重さを感じたが、交代選手の活躍で勝利を得た。

■referee
大橋侑祐 6.5 軽い接触ではファウルを取らず、それでも荒れることなく進行した。

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AT+1+7

2025/05/16

250514川崎2-1横浜FC(J1 #14)

川崎2-1横浜FC(U等々力, 19:00KO, 20,175人)

鹿島戦(J1 #16)の敗戦から中2日。
 J1リーグ5連戦の2試合目は、第14節横浜FC戦。
 もともと5月3日の開催日程だったが、ACLEのため延期されたたもの。
 ここから4試合、ホーム等々力での開催が続く。


先発は、鹿島戦から5人が変わる。
 新たにアイダル、橘田健人、家長昭博、脇坂泰斗、山田新が先発する。
 丸山、河原創、大関友翔、マルシーニョ、エリソンがベンチに回る。

ベンチからは、山内が外れた。


横浜FCは、2024年のJ2リーグ2位でJ1リーグに昇格。
 2年ぶりのJ1リーグは、ここまで4勝3分8敗で暫定18位。
 前節福岡戦(J1 #16)から中3日で、先発は同じ11人となった。

川崎に2011-16年在籍の福森晃斗(5)と、2015-17年在籍の中野嘉大(14)は、どちらもベンチスタート。

2024年は対戦がなく、2023年は1勝1敗だった。
 230520横浜FC2-1川崎(J1 #14)
 230708川崎3-0横浜FC(J1 #20)

■1st half
4分、横浜FCがいきなり先制する。
 新保海鈴(48)の左CKを、ニアに走り込んだユーリ・ララ(4)がゴール。
 マーカーの橘田は振り切られて、フリーとなっていた。

先制されたあとは、川崎が押し込んでいく。
 クロスは少なく、ショートパスでPAに入り込む。
 横浜FCは5バックで固めるが、攻撃を受け続けてラインを上げられない。
 19分、山本の縦パスを受けた伊藤達哉のミドルはバーに当たる。
 24分、佐々木旭の落としを橘田健人がミドル。

33分、VW際のカットインで獲得したPA右角からのFK。
 山本悠樹はクロスを上げると思わせて、直接ニアサイドに決めた。

横浜FCは回数は少ないが、カウンターを狙う。
 44分、村田透馬(20)の右クロスを櫻川ソロモン(9)がヘッド。

■2nd half
横浜FCがプレスを強め、体力的に厳しい川崎は勢いが落ちる。
 51分、ユーリ・ララの右クロスを櫻川がヘッド。
 60分、山田康太(76)の左クロスからの櫻川のヘッドは、GK山口が両手で弾く。
 櫻川は、52分、55分、57分とアイダルにハイボールを競り勝ち、良いプレーが続いた。

川崎が63分に3人交代すると、横浜FCも64分、同じく3人を入れ替える。
 1対1の同点の状況で、どちらもフレッシュな選手でゴールを狙った。
 80分、河原のヒールからエリソンのシュートはバー。

83分、山本がループパスでエリソンを走らせる。
 飛び出したGK市川暉記(21)のクリアは大きくなく、家長がダイレクトでロングループを放つ。
 ワンバウンドでバーに当たり、跳ね返りをンドカ・ボニフェイス(2)がオウンゴール。

横浜FCは86分、福森晃斗を入れてパワープレイを仕掛ける。
 88分、福森のロングボールをユーリ・ララがヘッドで狙うが、GK山口が弾き出した。

■summary
横浜FCは、櫻川ソロモンにロングボールを入れ、室井彗佑(33)が衛星的に動く。
 63分にルキアン(91)と鈴木武蔵(7)が投入されると、ロングボール戦術は加速した。
 ただ、効いていた櫻川ソロモンを下げたこともあって、川崎の盛り返しを許した。

4分、新保海鈴の右CKで先制ゴールを生む。
 しかし、その後の右CKは、山田康太が担当した。
 14分の櫻川のヘッドなどもあったが、新保が蹴る機会があっても良かった。

決勝ゴールは、ンドカ・ボニフェイスのオウンゴールによる失点。
 GK市川が飛び出したあとの家長のロングループで、ゴール前までスプリント。
 バーの跳ね返りをクリアし切れなかったもので、責められない。


川崎は中2日の日程もあって、鹿島戦ほど良くなかった。
 それでも横浜FCを上手く攻めて、偶発的なオウンゴールで勝利した。

アイダルは、左CBでフル出場。
 横浜FM戦(J1 #5)では足を攣って88分に交代したが、今日は最後までプレー。
 横浜FCにロングボールで狙われて、かなり疲弊していたがなんとか守り切った。
 連戦の中、今後も丸山と出場時間をシェアしてほしいところ。

次は中3日でセレッソ大阪戦(J1 #17)。
 引き続き選手を入れ替えながら、良い内容を継続してほしい。

■goal
33山本悠樹(6) 84OwnGoal
4ユーリ・ララ(4)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 13分の室井、60分の櫻川、88分のユーリ・ララとシュートを弾き出した。
VW際(31) 6.0 32分、カットインからFK獲得。7分に右クロス。82分、エリソンへラストパス。
高井幸大(2) 6.0 ビルドアップの中心となる。23分、1対1で櫻川を防ぐ。53分、右CKをクリア。
アイダル(44) 5.5 櫻川やルキアンへのロングボールを競り続ける。後半はクリアが難しくなった。
佐々木旭(5) 6.0 41分、横浜FCのショートカウンターに長距離ダッシュで戻る。72分、ミドル。
橘田健人(8) 6.5 休むことなく動き直し、ボール奪取を繰り返す。24分、68分、73分にミドル。
山本悠樹(6) 7.0 直接FKで1ゴール。19分、伊藤へラストパス。52分のカバーなど守備でも貢献。
家長昭博(41) 6.0 12分、86分にシュート。83分、右足ダイレクトのロングループでOGを呼ぶ。
脇坂泰斗(14) 5.5 9分、15分にPA内でプレー。38分、ミドル。47分、ルーズを拾って左クロス。
伊藤達哉(17) 6.5 19分、ボレーで弧を描いたがバー。21分、ミドル。鋭いドリブルで撹乱する。
山田新(20) 5.5 12分、ユーリ・ララを背負ってキープ。31分、GK市川へプレス。復調の途上。

■sub
63(14)大関友翔(16) 6.0 緩急を付けたプレス。72分、エリソンへラストパス。73分、ミドル。
63(20)エリソン(9) 6.0 80分にミドル、87分にシュート。90分、スローインを競ってCK獲得。
63(17)マルシーニョ(23) 6.0 74分、左カットインからシュート。86分、家長へラストパス。
79(8)河原創(19) 6.0 80分にヒールで、87分に縦にエリソンへラストパス。90+3分、クリア。
90(41)瀬川祐輔(18) 5.5 右ウィング。90+5分、福森への強いプレスでロングキックを許さず。

■bench
ソンリョン(1) 丸山祐市(35) 田邉秀斗(15) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 ほどよく選手を入れ替えながら、勝利に導いた。アイダルの起用に成功した。

■referee
荒木友輔 6.5 軽い接触でファウルを取らず、スムーズに進行した。

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AT+3+5

2025/05/13

250511鹿島2-1川崎(J1 #16)

鹿島2-1川崎(国立競技場, 13:05KO, 59,574人)

ACLEが終わって、J1リーグ5連戦が始まる第16節鹿島戦。
 アルアハリ・サウジ戦(ACLE Final)から、日本への帰国を挟んで中7日。

アウェイだが、カシマスタジアムではなく、国立競技場での開催。
 国立競技場は、2024年6月16日のアウェイ神戸戦(2024 J1 #18)以来となる。
 地理的にはアクセスしやすいが、地元開催でないのは微妙な感じ。


先発は、アルアハリ・サウジ戦から3人変わる。
 新たにVW際、伊藤達哉、大関友翔が先発する。
 家長昭博はベンチへ、脇坂泰斗と負傷交代した三浦颯太はベンチ外となった。


鹿島は、J1リーグ10勝1分4敗で首位。
 直近5連勝と好調で、前節福岡戦(J1 #15)から中4日。

今季就任した鬼木達監督(前川崎監督)にとって、川崎との初対戦。
 2017-22年に川崎に所属していた知念慶(13)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、鹿島の2勝だった。
 240317鹿島2-1川崎(J1 #4)
 241101川崎1-3鹿島(J1 #35)

■1st half
川崎は7分、山本の右CKを佐々木旭がヘッドで先制ゴール。
 この試合は11本のCKを獲得することとなるが、その2本目だった。

先制後も素早く中央から攻めていく。
 伊藤達哉がカウンターを仕掛け、マルシーニョのスピードを活かす。
 エリソンがキム・テヒョン(3)を背負いながらのポストプレーで、周りを前進させる。
 10分、伊藤のラストパスからマルシーニョがシュート。
 16分、大関がマルシーニョと2人で奪い、そのままシュートに持ち込む。
 38分、伊藤のパスからエリソンがミドル。

鹿島はプレスを自陣深くに引き寄せて、空いたスペースを狙う。
 27分、レオ・セアラ(9)が左からシュート。
 29分、鈴木優磨(40)がループパスを出すと、GK山口は飛び出したが届かない。
  レオ・セアラが無人のゴールにシュートするが、外してしまった。
 45+1分、再びGK山口に大きなミスが出てしまう。
  安西幸輝(2)の左クロスに出たが触れず、舩橋佑(20)に同点ゴールを決められた。

■2nd half
後半も川崎が押し込んでいく。
 51分、カットインからの佐々木旭のミドルは、ゴールマウスに当たる。
 58分、佐々木旭のループパスを、PA内でマルシーニョがシュート。

鹿島は56分にレオ・セアラ、60分に安西がシュート。
 徐々に川崎を押し込むようになって65分。
 鈴木のスルーパスで抜け出した田川亨介(11)が逆転ゴール。
 丸山の背後を突かれ、GK山口はゴール前に張り付いて出れなかった。

リードした鹿島は、時間を使っていく。
川崎は終盤、ボールを持って攻勢に出る。
 79分に山内、87分に家長、90+1分に山田新がシュートするが、決まらなかった。

■summary
鹿島は先制を許したものの、2点を奪って逆転勝利。
 劣勢だった前半、守備陣が1失点だけで凌ぐと、ロスタイムに同点ゴール。
 後半に勝ち越してからは、川崎の反撃を耐えて逃げ切った。

GK早川友基(1)は10分のマルシーニョ、79分の山内のシュートをセーブ。
 2CB植田直通(55)とキム・テヒョン(3)も含め、素晴らしい守備で勝利を導いた。


川崎は悪くない内容だったが、結果は出なかった。
 鹿島が強くプレスに来なかったので、ビルドアップに余裕があった。
 伊藤達哉、マルシーニョとスピードある両翼がチャンスを作った。

GK山口瑠伊には、大きなミスが相次いだ。
 29分、45+1分の判断ミスで、決定機を与えて1失点。
 65分には逆に慎重になりすぎて飛び出せず、決勝ゴールを許した。
 鹿島GK早川友基が良かったので、勝敗を左右することとなった。

次は中2日でホーム横浜FC戦(J1 #14)。
 厳しい日程が続くので、ターンオーバーしたい。

■goal
45+1舩橋佑(20) 65田川亨介(11)
7佐々木旭(5)

■judge
山口瑠伊(98) 3.0 前半の2度のミスで積極性を失う。逆に決勝ゴールは出るタイミングを逸した。
VW際(31) 6.0 内側に持ち出しながらビルドアップ。6分、17分にCKを獲得。42分、右クロス。
高井幸大(2) 6.5 意欲的に持ち上がる。63分、86分に決定機を止める。終了後、家長と言い争う。
丸山祐市(35) 5.5 休むことなくフル出場。2失点目は田川のスプリントで背後を取られてしまう。
佐々木旭(5) 6.5 ヘッドで1ゴール。40分、左クロスは中の味方に合わず。51分、強烈なミドル。
河原創(19) 6.0 セカンドボールを拾う。11分、72分にロングシュート。40分、佐々木へ縦パス。
山本悠樹(6) 6.5 11本のCKを蹴って1アシスト。24分、ロングシュート。79分、神田へ縦パス。
伊藤達哉(17) 6.5 速攻から10分にマルシーニョ、38分にエリソンへラストパス。26分、ボレー。
大関友翔(16) 6.0 16分、マルシーニョとのボール奪取から決定的シュート。41分にもシュート。
マルシーニョ(23) 6.5 10分、伊藤のラストパスからシュート。20分、PA内で決定機をカット。
エリソン(9) 6.0 38分、中央からミドル。42分、シュート。厳しいポストプレーにも競り勝つ。

■sub
58(16)山内日向汰(26) 5.5 75分、PKをアピールしてボールを追わず。79分、正面からボレー。
76(9)山田新(20) 6.0 90+1分のシュートはバーを直撃。90+3分、山内の左クロスをヘッド。
76(23)神田奏真(38) 5.5 79分、ポストから山内にラストパス。90+5分、GKパントを収める。
76(17)家長昭博(41) 4.5 87分、PA内に入り込んでシュート。急がずにゆったりと時間を使う。
87(31)橘田健人(8) 5.5 RSBに入ったが、良さは出せなかった。ボランチで起用したかった。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 6.0 良い内容だったが、残念な結果となった。遅攻を止めるよう家長に指示してほしい。

■referee
中村太 5.0 前半は良かったが、後半は運動量が落ち、ボール近くまで寄れなかった。

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AT+4+11

2025/05/09

250503アルアハリ2-0川崎(ACLE Final)

アルアハリ2-0川崎(キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム, 19:30KO(01:30+1JST), 58,281人)

AFCチャンピオンズ・リーグ・エリート(ACLE)2024-25は、いよいよアルアハリ・サウジとの決勝戦。
 サウジアラビアのジェッダ集中開催となった準々決勝から続く3連戦の最終戦。
 アルサッド戦(ACEL QF)アルナスル戦(ACLE SF)から中2日が続く。


先発は、アルナスル戦から5人変わる。
 佐々木旭、河原創、家長昭博、脇坂泰斗、エリソンが先発する。
 この5人は、アルナスル戦でいずれも途中出場している。
 外れたVW際、橘田、伊藤達哉、大関、神田の5人は、ベンチに回る。

ベンチには山内が入って、ヴェロンが外れた。
 山内は、ジェッダ3連戦で初のベンチ入り。


アルアハリ・サウジFC(KSA)は、ACLEのGL西地区を2位で突破。
 アルラーヤン(QAT)、ブリーラム(THA)、アルヒラル(KSA)を破って決勝進出。

ブラジル代表ロベルト・フィルミーノ(10)、アルジェリア代表リヤド・マフレズ(7)が先発する。

ホーム・ジェッダでの日程は、中2日→中3日で、川崎より日程に1日余裕がある。
 川崎とは初対戦となる。

■1st half
アルアハリは、個の力を融合させつつ主導権を握った。
 無理なパスは少なく、動き出しに合わせて縦パスを入れる。
 5分、FWイヴァン・トニー(99)がシュート。
 6分、マフレズの右CKから、ジヤド・アルジョハニ(30)がシュート。

川崎はプレスを受けながら、CBから組み立てる。
 ブロックを組まれる前にスピードを上げれば、チャンスはあった。
 11分、マルシーニョが左から仕掛け、続けて2本のシュート。

アルアハリが優勢となるが、大きなチャンスは多くない。
 17分、ガレーノ(13)が縦にドリブルして、トニーがシュート。
 18分、CBロジェール・イバニェス(3)がミドル。

上手く守っていた川崎だったが、35分、先制を許す。
 佐々木旭がビルドアップで奪われて、ガレーノがゴール右上にゴラッソを決めた。
 フィルミーノが山本を引き出して、バイタルでガレーノのスペースを生み出した。

39分、三浦が右ひざを負傷してピッチ外に出る。
 数的不利のまま42分、フィルミーノの右クロスをフランク・ケシエ(79)がゴール前で押し込んだ。
 三浦がいない右SBには脇坂が入っていたが、そのエリアを崩された。

■2nd half
リードしたアルアハリは強固にブロックを組む。
 攻撃でも前に人数を掛けることなく、後方のバランスを保った。

川崎はボールを持てるようになるが、ブロックを崩すまでは至らない。
 いつもは預けどころとなる家長も、53分、54分に続けてロストするなど、キープが難しかった。

76分、78分には伊藤達哉が鋭い動きからシュートを狙う。
 終盤はさらに押し込んだが、決定機は作れない。
 アルアハリはしっかり時間を使い、逃げ切った。

■summary
アルアハリは、ガレーノのゴラッソで先制に成功。
 2点リードしてからは、川崎にボールを持たせつつ守り切った。

守備は、アルサッドやアルナスルほどの緩みはなかった。
 前線のプレスは強力で、最終ラインと2ボランチの陣形を最後まで保った。
 終盤になるとさすがに空いてきたが、リードを活かして慌てることはなかった。

ACLEは外国人枠が撤廃され、際限なくチーム全体の強化が可能となった。
 アルアハリは、川崎戦でのサウジアラビア人の起用は先発2人と途中出場2人だけ。
 フィルミーノやマフレズといったビッグネームに限らず、多くの外国籍選手を活用した。
 外国籍選手は2人だけの出場だった川崎とは対照的で、総合力は高かった。


川崎が勝つ可能性は、あまり大きくはなかった。
 ゴールがどこかで1つ決まっていれば、チャンスはあったかもしれない。
 とはいえ、決定機もほとんど作れず、2-0のスコアは妥当だった。

日程や開催地の不利もある中で、準優勝は素晴らしい結果となった。
 中2日の3連戦で、準決勝アルナスル戦でのターンオーバーは見事だった。
 今後のJ1リーグも過密日程が続くが、このような采配を長谷部監督に期待したい。

次は日本に戻って、中7日で鹿島戦(J1 #16)。
 ここから5連戦が始まるので、フレッシュな選手を起用してほしい。

■goal
35ガレーノ(13) 42フランク・ケシエ(79)

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 5分のトニー、6分のアルジョハニのシュートをセーブ。2失点はチャンスなし。
佐々木旭(5) 6.0 35分のロストから失点。スタートのRSBでも43分からのLSBでも攻守に奮闘。
高井幸大(2) 6.5 65分、PA内でトニーへタックル。広い範囲をカバー。最後は前線に上がった。
丸山祐市(35) 6.5 疲労もあるはずだが、いつもどおり淡々と守り続けた。18分、PA内でカット。
三浦颯太(13) 6.0 10分、32分に左FKを蹴る。39分、ボールを蹴り合って右ひざを負傷し交代。
河原創(19) 6.0 中盤を埋める。57分、佐々木旭へ縦パス。60分、山本の縦パスを受け切れず。
山本悠樹(77) 6.5 11分、18分にマルシーニョを走らせる。50分、58分、60分に縦パスを狙う。
家長昭博(41) 5.5 53分に右サイドで、54分に下がって受けたがロスト。キープは難しかった。
脇坂泰斗(14) 5.5 45+1分、正面からのFKを直接狙う。57分、左クロス。83分、スルーパス。
マルシーニョ(23) 6.0 11分、2本連続シュート。44分の抜け出しは手で止められる。フル出場。
エリソン(9) 5.5 26分、GK山口のパスを受けて縦にドリブル。45+1分、脇坂のFKでフェイク。

■sub
43(13)VW際(31) 6.0 RSBで緊急出場。57分、脇坂のクロスをヘッド。89分、ロングシュート。
HT(9)山田新(20) 5.0 1トップ。52分、63分にスローインを受ける。シュートにまでは至らず。
65(77)大関友翔(16) 6.0 77分にマルシーニョへ、89分に山内へ縦パス。84分からボランチへ。
65(41)伊藤達哉(37) 6.5 76分にミドル、78分にCKからシュート。素早いドリブルが効いた。
84(19)山内日向汰(26) 5.5 トップ下。89分、山田新へ縦パス。90+3分、左サイドでFK獲得。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 橘田健人(8) 瀬川祐輔(30) 神田奏真(32) 

■coach
長谷部茂利 6.0 先発にベストメンバーを並べ、最後は脇坂と大関の2ボランチなど攻撃的な布陣を敷く。結果は出なかったが、ベストは尽くした。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャシム(QAT) 6.0 後半、やや川崎寄りとはなったが、バランスを保った。

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AT+5+6

2025/04/30

250430アルナスル2-3川崎(ACLE SF)

アルナスル2-3川崎(キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム, 19:30KO(01:30+1JST), 28,810人)

ACLE準々決勝アルサッド戦(ACLE QF)を勝ち上がり、中2日で準決勝アルナスルFC(KSA)戦。
 会場は、準々決勝と同じジェッダ市内だが、キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで開催される。


先発は、アルサッド戦から5人変わる。
 新たにVW際、橘田、伊藤達哉、大関、神田奏真が先発する。
  神田奏真は、プロ初先発となった。
  大関友翔は、横浜FM戦(J1 #5)に続いて川崎での2度目の先発。
 佐々木旭、河原、家長、脇坂、エリソンはベンチに回る。

ベンチ内外の入れ替えはなく、アルサッド戦の23人と同じメンバーとなった。


アルナスルは、ACLEのGL西地区を3位で突破した。
 ラウンド16では、GL6位のエステグラルFC(IRN)に勝利。
 1-4で勝った準々決勝横浜FM戦から中3日と、川崎よりも有利な日程。

クリスティアーノ・ロナウド(7)、サディオ・マネ(10)が先発する。
 ロナウドは5度のバロンドール、マネは2018-19プレミアリーグ得点王。
 さらに、コロンビア代表ジョン・デュラン(9)、クロアチア代表マルセロ・ブロゾビッチ(11)、ポルトガル代表オタビオ(25)も先発する。

川崎とは、初対戦となる。

■1st half
アルナスルは1分、デュランがスルーパスからシュート。
 橘田が戻って寄せ、GK山口がギリギリで弾き出した。

10分、マルシーニョの左クロスがDFに当り、バイタルに高く上がる。
 伊藤達哉が力を抜いたボレーをゴール左上に突き刺した。

アルナスルは、長くボールを保持して押し込んでくる。
 準々決勝のアルサッドのように回しすぎず、早めにゴールを目指してきた。
 ボランチのブロゾビッチが、縦パスを狙って組み立てる。
 ロナウド、マネ、デュランと前線のクオリティは高く、緊張を強いられる。

28分、マネが左サイドからカットインしてミドル。
 丸山に当たってコースが変わり、GK山口も触ったが力強くゴールに決まった。
32分、右ロングスローから、ロナウドがオーバーヘッド。
34分、ブロゾビッチの右クロスを、ロナウドが高い打点のヘッドで合わせるが右ポストに当たる。

川崎は低い体勢に押し込まれつつ、プレスを回避しつつ前進する。
 37分に大関、39分にマルシーニョが抜け出すが、アルナスルが手をつかって止めた。

そして41分、マルシーニョから大関への横パスがずれて、スペースに流れる。
 伊藤達哉が拾ってPAを目指すと、神田へのラストパスはDFに当たって戻ってくる。
 さらに前進してのシュートはGKベント(24)がセーブしたが、こぼれ球を大関が押し込んだ。

■2nd half
後半もアルナスルがボールを持って、慎重に動かす。
 48分、ナワフ・ブーシャル(2)が左からカットインしてシュート。

ブロックを組んで待ち受ける川崎は、回数は少ないがゴールに迫った。
 アルナスルは攻撃に比重を置いていて戻る人数が少なく、スペースが空いた。
54分、山本が左ポケットに走り込んでラストパス。
 中央でエリソンがフリーだったが、GKベントが触った。

76分、アルナスルが攻めあぐねる中、川崎が追加点を決める。
 ボールカットから伊藤達哉がドリブルで持ち上がり、エリソンに渡す。
 エリソンは左コーナーでアイメリック・ラポルテ(27)を背負い、スピードを上げて突破する。
 GKを引き寄せてからのラストパスを、家長がゴール。

2点差となって、アルナスルは積極的にシュートを狙っていく。
 79分、ロナウドがFKを直接狙い、83分にデュラン、86分にマネがシュート。
そして87分、アイマン・ヤハヤ(23)の正面のミドルをGK山口が弾けず、1点差。

アルナスルはさらに圧力を高めて、90+5分にはロナウドが連続して決定機を迎える。
 まずは正面から壁の下を抜いたFKは、GK山口が右足でセーブ。
 次いでミドルを放ち、さらには縦パスからGKをかわしたが、佐々木旭がカットした。

■summary
アルナスルは個の力を活かして攻めてきた。
 1分のディラン、34分のロナウドのシュートなど、技術の高さを存分に示した。
 サディオ・マネの28分の同点ゴールも素晴らしかった。

ただ、ボールを持たない局面での運動量は少なかった。
 サイドチェンジも少なく、最短距離でゴールに向かう。
 後半になると、前線の選手は守備に戻れなくなる。
 川崎のカウンターに少人数で対応することになり、3点目を許した。


川崎は、ACLE準決勝で神田奏真と大関友翔を先発させた。
 おそらく、最初から前半45分だけの限定起用だったと思われる。
 この2人が十分にタスクをこなしたことも勝因の1つとなった。

ゴールはいずれも俊敏性を活かしたもの。
 伊藤達哉の素早いタッチのドリブルが効果的で、3ゴールともに絡んだ。
 アルナスルの攻勢を凌ぎ切って、延長を回避して決勝進出を果たした。

次は中2日、ACLE決勝となるアルアハリ・サウジ戦(ACLE Final)。
 休養は短いが、できる限り回復して、良い結果を出してほしい。

■goal
28サディオ・マネ(10) 87アイマン・ヤハヤ(23)
10伊藤達哉(37) 41大関友翔(16) 76家長昭博(41)

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 1分、48分、69分、90+5分(2本)と怒涛のセーブ。2失点目は止めたかった。
VW際(31) 6.5 マネとロナウドに対峙し、抜かれない間合いを保った。55分、ロングシュート。
高井幸大(2) 7.0 タイムアップまで気を抜かず集中して守った。ロナウドにも競り負けなかった。
丸山祐市(35) 7.0 冷静に落ち着いて守備陣を統率した。PA内に入り込まれてもクリアし続ける。
三浦颯太(13) 6.0 パスミスもあり、疲労は隠せなかったが最後まで奮闘する。45分、左クロス。
橘田健人(8) 6.5 1分、デュランに寄せる。57分、ブロゾビッチに寄せて右足首を踏まれ交代。
山本悠樹(77) 7.0 54分、左ポケットからラストパス。PA内も含め、スペースをしっかり埋める。
伊藤達哉(37) 8.0 1ゴール。2点目、3点目も起点となる。早く細かいタッチのドリブルが効いた。
大関友翔(16) 6.5 1ゴール。10分、寄せられつつマルシーニョへ。35分、37分に中盤でターン。
マルシーニョ(23) 7.0 6分、30分にシュート。10分のクロスで先制点を生む。プレスも効果的。
神田奏真(32) 6.0 ボランチを消しながらCBにプレス。ポストは難しかった。37分、大関に展開。

■sub
HT(32)エリソン(9) 6.5 1アシスト。54分、2人に囲まれてもドリブル突破。終盤あまり走れず。
HT(16)脇坂泰斗(14) 5.5 64分、縦にPAまで中央突破。押し込まれる展開で、守備に注力する。
60(8)河原創(19) 6.0 身体は重そうだったが、タイトに寄せていく。70分、右サイドをカバー。
64(23)家長昭博(41) 6.5 1ゴール。74分、右サイドで溜めるがパスミス。84分、ボールカット。
70(31)佐々木旭(5) 7.0 73分、マネのチャンスを防ぐ。90+5分、ロナウドの決定機をカット。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 瀬川祐輔(18) ヴェロン(28) 山田新(20) 

■coach
長谷部茂利 7.0 決勝を見据えた大関、神田の起用を成功させ、90分で見事に勝利した。

■referee
アリレザ・ファガニ(IRN) 6.5 コンタクトプレーに少し厳しすぎたが、素晴らしいジャッジ。

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AT+3+6

2025/04/29

250427川崎3-2アルサッド(ACLE QF)

川崎3-2アルサッド(プリンス・アブドゥッラー・アルファイサル・スタジアム, 19:30KO(01:30+1JST), 2,873人)

スコアレスドローとなった東京V戦(J1 #11)から中6日。
 J1リーグ7連戦を2勝4分1敗で終えて、サウジアラビアへ移動。
 ACLEノックアウトステージ準々決勝は、アルサッドSC(QAT)とジェッダで対戦する。
 西地区チームとの対戦は、2007年のラウンド16、セパハンFC(IRN)戦以来。

ACLEノックアウトステージは、サウジアラビアでの集中開催。
 東西4チームずつが集まって、準々決勝から決勝まで1試合制で行う。
先発は、東京V戦から変更は1人だけ。
 1トップにエリソンが入り、山田新がベンチに回る。

J1リーグより3枠多いベンチには、4月6日の町田戦(J1 #9)で負傷した橘田健人が復帰。
 さらにGK安藤、田邉、瀬川、ヴェロンが入り、山内と小林悠の2人が外れた。


アルサッドSCは、ACLEのGL西地区を4位で突破した。
 ラウンド16では、アルワスルFC(UAE)を破っている。
 川崎とは初対戦となる。

■1st half
4分、川崎がいきなり先制する。
 山本がボール奪取して、右の家長をパスで走らせる。
 家長の右クロスを、エリソンが右足ハーフボレーで決めた。

9分、アクラム・アフィフ(84)のスルーパスで、パウロ・オタヴィオ(6)が抜け出す。
 高井がファーを切ったが、角度がないところからオタヴィオが思い切りシュート。
 正面に飛んだシュートをGK山口が弾けず、アルサッドが同点に追い付く。

川崎はブロックを組み、アルサッドを待ち受ける。
 サイドを狙われるが、SBにウィングが加勢して守った。

アルサッドのプレスは緩く、川崎は無理なくビルドアップする。
 最終ラインの背後をマルシーニョやエリソンが狙って、山本がループパスを入れた。

21分、山本のスルーパスでマルシーニョが突破する。
 GKメシャール・バルシャム(21)が詰めるが、マルシーニョは上を越えるゴールを決めた。

■2nd half
リードしている川崎は、ゴール前に引いて守る。
 アルサッドを中盤で止めることができず、PA内まで入られた。
 55分、丸山がクリアしたボールを、オタヴィオがミドル。
 64分、ジオヴァニ(21)の右クロスが、ゴール前を流れた。

そして71分、三浦がジオヴァニにボールを奪われる。
 持ち上がったジオヴァニの右クロスを、PA内で待っていた2人は触れない。
 しかし、3人目のクラウジーニョ(33)がファーから同点ゴールを決めた。

同点となってからも川崎のチャンスは少なかった。
 アルサッドも体力的に厳しくなり、膠着状態に陥った。
 89分、ジオヴァニがワンツーからミドルを放つが、高井がブロック。

■extra time
延長に入り、81分に投入された橘田の運動量が活きてくる。
 ルーズボールを拾うだけでなく、ボールホルダーを繰り返し追いかける。

98分、ギリェルメ(18)のパスミスを、瀬川が右コーナー近くで拾う。
 瀬川から渡されたPA内の山田新のラストパスから、脇坂がゴール。

リードされたアルサッドは、それでもロングボールに頼らない。
 最終ラインから組み立てるが、前線の動きはほとんどなかった。
 117分、クラウジーニョがミドルを放つが、大きく外れた。

川崎は104分と114分に山田新、118分に橘田がシュート。
 追加点はなかったが、しっかり時間を費やして逃げ切った。

■summary
アルサッドは、アクラム・アフィフが攻撃の中心となった。
 下がって組み立てに参加しながら、走り出した味方にスルーパスを狙う。
 ただ、延長になるとジョグもなく、棒立ちとなっている姿が目立った。
 交代するべきと思ったが、最後までフェリックス・サンチェス監督はピッチに残した。

暑熱の中東のチームらしく、J1リーグのような慌ただしさがなかった。
 プレスは緩く、リスタートも急がず、アクチュアル・プレーイングタイムは長くない。
 ただ、チャンスを迎えると、残している体力を存分に使ってきた。


川崎は、11度目の出場となるACLで、初のベスト4進出を果たした。
 ジェッダへの長距離移動があったものの中6日で、ある程度は回復できていた。
 常にリードする展開となり、アルサッドより動けたことが勝因となった。

橘田健人は、81分に山本と交代して、約40分間プレー。
 両チームともに疲弊していた中盤で、大きな存在感を示した。

次は中2日で、準決勝アルナスルFC戦(ACLE SF)。
 アルナスルは、準々決勝で横浜FMに90分で勝利して中3日。
 120分プレーして中2日の厳しさは否めないが、勝機を見出したい。

■goal
4エリソン(9) 22マルシーニョ(23) 98脇坂泰斗(14) 
9パウロ・オタヴィオ(6) 71クラウジーニョ(33)

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 ハイボールとクロス処理で大きく貢献。正面のシュートを止められず1失点。
佐々木旭(5) 5.5 14分、アフィフの突破を許す。48分、家長のパスで抜け出して右クロス。
高井幸大(2) 6.5 34分、アフィフへのパスをカバー。89分、ジオヴァニのミドルをブロック。
丸山祐市(35) 6.5 32分、53分とPA内のパスをカット。47分、マルシーニョへロングパス。
三浦颯太(13) 5.5 サイドの守備に奔走。2失点目につながるロスト。左クロスは精度を欠く。
河原創(19) 6.5 広い範囲をカバーしながら守備の決壊を防いだ。69分、ミドルをブロック。
山本悠樹(77) 7.0 4分、ボール奪取から家長へパス。前線への縦パスを狙い続け、1アシスト。
家長昭博(41) 6.0 山本のパスを受けて1アシスト。守備では担当するエリアを空けなかった。
脇坂泰斗(14) 7.0 決勝ゴール。29分、ボレー。前半はプレスに出て、後半は引いて守った。
マルシーニョ(23) 6.5 1ゴール。38分、CKをヘッド。スペースに走り込むことで陣地回復。
エリソン(9) 6.5 右足ダイレクトで先制ゴール。20分、24分、37分にシュートしてCK獲得。

■sub
56(9)山田新(20) 5.5 1アシスト。73分、104分のGK1対1を決められず。もっと走りたい。
65(23)伊藤達哉(37) 5.5 いつもと逆の左ウィングでプレー。103分、PAに持ち込みシュート。
81(41)瀬川祐輔(30) 6.0 98分、ロスト直後のプレスバックでミスを誘い、決勝ゴールを生む。
81(77)橘田健人(8) 7.0 ルーズボールを拾いまくり、鋭い寄せで自由を奪う。118分、ミドル。
99(14)大関友翔(16) 6.0 102分、104分とプレスを仕掛ける。118分、右クロスでCKを獲得。
exHT(5)VW際(31) 5.5 RSB。動かないアクラム・アフィフに対応。プレー機会は少なかった。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) ヴェロン(28) 神田奏真(32) 

■coach
長谷部茂利 6.0 少し遅くはなったが、6人の交代枠を使い切って勝利に導いた。

■referee
マー・ニン(CHN) 6.5 冷静さを保ち続けて、ノーカード。素晴らしいジャッジだった。

241,500views
AT+3+5+2+1

2025/04/24

250420川崎0-0東京V(J1 #11)

川崎0-0東京V(U等々力, 15:00KO, 21,870人)

観るべき内容が少なかった神戸戦(J1 #12)から中3日。
 7連戦の最後となるゲームは、等々力での東京ヴェルディ戦。
先発は、動けなかった神戸戦から2人変更に留める。
 新たに家長昭博と山田新が先発する。
 伊藤達哉とエリソンは、ベンチに回った。

ベンチには新たに神田が入り、瀬川が外れた。
東京ヴェルディは、J1リーグ2勝4分4敗の16位。
 水曜日にYLC秋田戦があったので、日程は川崎と同じ中3日。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240420川崎0-0東京V(J1 #9)
 241130東京V4-5川崎(J1 #37)

■1st half
ヴェルディは、木村勇大(10)と新井悠太(40)がパスコースを切って追い詰める。
 GK山口の横並びまで川崎2CBを押し込んで、ロングボールを蹴らせた。
 1トップの山田新は、ヴェルディ3CBとボランチに囲まれて受けられない。

とはいえ、ヴェルディは神戸ほど厳しくなかった。
 川崎のボールロストは少なく、パス交換でプレスを抜けることもできた。
 カウンターを受けても、ヴェルディ側にもミスがあって助けられた。

ヴェルディは1トップの木村勇大にボールを集める。
 ただ、木村は、高井と丸山の2人に挟まれて収められない。
 川崎をPA内に押し込んでからのアイディアが足りず、シュートは少ない。
 30分、福田湧矢(14)がロングシュート。

風下の川崎も、チャンスはあまりなかった。
 3分、マルシーニョの右クロスに山田新が飛び込む。
前半の終盤になって、ボールを握れるようになる。
 山本が風に戻されることを計算して、マルシーニョへパントキックを入れる。
 43分、山本の縦パスをPA内で佐々木旭が落とし、脇坂がシュート。

■2nd half
後半がスタートすると、お互いにセットプレーでチャンスを迎える。
 47分、山見大登(11)の右CKを、ファーの谷口栄斗(3)がシュート。
 50分、脇坂の右FKを、家長が頭で合わせた。

風上となった川崎が、ボールを握って優位に進めていく。
 ヴェルディは中盤やサイドのスペースを埋め切れず、前進を許した。
55分、59分、66分と、河原が縦にスルーパスを入れる。
 意外性あるプレーだったが、ヴェルディの3バックはしっかり対応する。

ヴェルディは、木村がポストプレーで奮闘を続ける。
 68分から入った負傷明けの森田晃樹(7)が、縦にパスをつなぐ。
 しかし、川崎の守備を崩すことはできず、シュートに至らない。

ロスタイム、川崎のシュートが増える。
 90+3分にエリソン、続いて伊藤がシュート。
 90+5分、大関のループパスを丸山がヘッドしたが、GKマテウス(1)がキャッチした。

■summary
ヴェルディは、勢い良くプレスを仕掛けるが、後半は少し緩み始める。
 それでも3バックがゴール前を固めて、川崎に決定機を許さない。
 サイドからのクロスもきっちり跳ね返し、無失点で終えた。

ゴールの可能性は、あまり高くなかった。
 ボールを保持できていた前半も、動き出しが少なく、崩し切れない。
 1トップの木村にボールを当てても、単独ではチャンスを作りにくい。
 ヴェルディにとって、スコアレスドローは悪くない結果と思われる。
川崎は、神戸戦ほど悪い内容ではなかった。
 風の影響もあったが、後半、優勢の時間帯を長く作った。
 ただ、チャンスはあっても、決定機を作る回数は少なかった。
 連戦の疲労は色濃く、動きの鈍さは明らかだった。

長谷部監督は、シーズン当初、大胆にフレッシュなメンバーを起用した。
 しかし、7連戦の後半になって、メンバーの固定化を進めている。
 橘田やジェジエウなど負傷者がいる事情があるにしても、残念なところ。

次戦は、ACLE準々決勝アル・サッド戦(ACLE QF)。
 中6日と日程は空くが、サウジアラビア開催で遠距離を移動する。
 少しでも疲労を癒して、悪くない内容を見せてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 6.0 47分、谷口のシュートをキャッチ。クロスボールやCKをしっかり処理した。
佐々木旭(5) 6.0 31分、突破した翁長聖(22)を止める。43分、PA内でポスト。パスミスは多め。
高井幸大(2) 6.5 ビルドアップで縦パスを狙う。25分、足を痛め倒れ込むが、大事なくフル出場。
丸山祐市(35) 7.0 ポストプレーを担う木村勇大と競り合う。カバーも適切。90+5分、ヘッド。
三浦颯太(13) 6.0 早いタイミングで左クロスを入れたが、長くなった。73分、1人抜いて突破。
河原創(19) 6.5 バイタルから縦のスルーパスを狙った。86分、森田のトラップを狙って奪取。
山本悠樹(6) 6.0 前半、マルシーニョへパントを上げる。29分、40分に右ポケットに走り込む。
家長昭博(41) 5.0 50分、脇坂の右FKをヘッド。同点の交代時、歩いてピッチを去り時間を空費。
脇坂泰斗(14) 6.0 43分、佐々木旭の落としをシュート。滑らかなドリブルで推進力を発揮した。
マルシーニョ(23) 6.0 73分、シュート。79分、エリソンへスルーパス。縦ポンに走り込んだ。
山田新(20) 5.5 3分、決定的シュート。66分、河原の縦パスからシュート。ポストプレーは孤立。

■sub
68(20)エリソン(9) 6.0 79分、ドリブルでPA内まで突進する。90+3分、90+4分にシュート。
80(14)大関友翔(16) 6.0 90+3分、エリソンへ縦パス。90+5分、ゴール前の丸山へループパス。
80(41)伊藤達哉(17) 5.5 右ウィング。82分、自陣でFK獲得。90+3分、PA内で動いてシュート。
89(23)神田奏真(38) 5.5 2トップに入る。90+1分、佐々木旭のパスのトラップが乱れてロスト。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) アイダル(44) 山内日向汰(26) 小林悠(11) 

■coach
長谷部茂利 4.5 神戸戦に続いて疲弊した選手を多く起用。見応えは少なかった。

■referee
池内明彦 6.5 感情に流されず、冷静さを保ったジャッジ。イエローも出さなかった。

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AT+1+5

2025/04/20

250416神戸2-1川崎(J1 #12)

神戸2-1川崎(ノエビアスタジアム神戸, 19:00KO, 11,019人)

3戦連続のドローとなったアウェイ清水戦(J1 #10)から中2日。
 ようやく終わりが近づいた7連戦の6試合目は、アウェイ神戸戦。
 4月25日/26日に組まれるJ1リーグ第12節だが、川崎のACLE参加のため前倒しされる。


先発は清水戦から1人だけ変更。
 新たに伊藤達哉が入り、家長昭博がベンチに回った。
 残りの10人は引き続き先発する。

ベンチには山内が入って、車屋が外れる。


ヴィッセル神戸は、J1リーグ3勝3分3敗で暫定14位。
 ACLEは、ラウンド16で光州FC(KOR)に敗退した。
 日程は中3日だが、ACLEのためスキップされた第5節は、7月の開催。
 同じACLE組の川崎と横浜FMとは異なり、7連戦ではない。
 また、サウジアラビア遠征がなくなったので、5月の日程も緩和される。

川崎に2019-24年に所属した宮代大聖(9)は先発する。
 2013-19年に所属したGK新井章太(21)はベンチスタート。

2024年の対戦は、川崎の2勝1敗だった。
 240217神戸0-1川崎(FFSC)★
 240616神戸1-0川崎(J1 #18)
 240807川崎3-0神戸(J1 #25)

■1st half
キックオフから川崎は足が止まっていた。
 神戸のロングボールを跳ね返しても、セカンドを競りにいけない。
 傍観している間に神戸に攻め込まれて、2CBが直接さらされる。

ビルドアップでは動き出しが少なく、神戸のプレスが上回る。
 パスコースを作れず、無理に蹴っては回収されてカウンターを浴びた。

30分、バックパスを受けたGK山口がエリキ(27)に詰められる。
 山口のクリアは直接、佐々木大樹(13)に渡ったが、シュートは外れた。

続いて31分、狙い続けた右サイドから神戸が先制点を奪う。
 右PA角からの佐々木大樹のシュートは、丸山に当たってゴールに入った。

45分には汰木康也(14)の右CKから追加点。
 マテウス・トゥーレル(3)が、ヘッドで放物線を描いて、GK山口の頭上に決めた。

川崎は攻撃が機能しなかった。
 エリソンかマルシーニョが単体で攻撃するだけで、ゴールの可能性は低かった。
しかし、45+3分、河原創がマルシーニョに向けてスルーパス。
 ギリギリでCB山川哲史(4)は触れず、抜け出したマルシーニョが1点を返した。

■2nd half
後半も川崎のパスやトラップのミスが相次ぐ。
 少しプレスで追い掛けたが、寄せは厳しくなく神戸に突破される。

ハーフタイムで神戸は扇原貴宏(6)を入れ、さらに体力的に優位となる。
 49分、右サイドから崩して、PA内でエリキがボールを動かす。
 66分、PA内で宮代が受け、井手口陽介(7)がシュート。

神戸は追加点を奪えなかったが、川崎にチャンスを作らせない。
 1点差のまま、危な気なく後半を終えた。

■summary
神戸は、同じACLE組だが、4月の試合数は川崎よりも少ない。
 ターンオーバーしなかった川崎に対して、明らかに体力的に優位だった。
 前線に4人を並べて、川崎の4バックと噛み合わせるプレスも効果的。
 セカンドボールを簡単に回収して、そのまま攻撃に移行する。

ほとんどの時間で川崎を押し込んで、PA内でボールを動かした。
 攻め続けた割に、2ゴールは少なかったが、しっかり勝利した。


川崎は采配ミスで惨敗を喫した。
 走れなかった清水戦から中3日で、先発10人をそのまま起用。
 選手は明らかに疲弊していて、コンディションを見誤った。
 途中交代も早くなく、反撃することもなく、あっさり負けた。

ACLEを控える7連戦の6戦目で、主力を起用しての敗戦。
 さらに疲労を溜める結果ともなり、ACLEへの影響も懸念される。

次は中3日で、東京V戦(J1 #11)。
 残念なプレーは避けてほしい。

■goal
31佐々木大樹(13) 45マテウス・トゥーレル(3)
45+3マルシーニョ(23)

■judge
山口瑠伊(98) 4.5 2失点とも触れないコースに飛んできた。30分、クリアミスで決定機を与える。
佐々木旭(5) 5.0 深い位置まで押し下げられて、攻める機会は少な目。28分、エリキからカット。
高井幸大(2) 6.0 ゴール前の対応を次々と迫られるが、集中力を保った。69分、大迫からカット。
丸山祐市(35) 5.5 45分、トゥーレルにゴールを許す。66分の決定機など鋭くブロックを続ける。
三浦颯太(13) 5.0 51分、フェイントから右足ミドル。55分、65分にミスパス。上下動は少な目。
河原創(19) 5.0 45+3分、スルーパスでアシスト。75分、ミドル。セカンドボールを回収できず。
山本悠樹(6) 4.5 27分、美しいトラップからシュート。61分、丸山からのパスに気付かずロスト。
伊藤達哉(17) 5.0 4分、ドリブルで前へ。33分、スルーパス。比較的、動けていたが、途中交代。
脇坂泰斗(14) 5.0 21分にエリソン、70分に山田新へスルーパス。疲労しつつ技術の高さで戦う。
マルシーニョ(23) 5.5 5分、山本のクロスをヘッド。12分、イエロー。河原創のパスで1ゴール。
エリソン(9) 5.0 ロングボールの受け皿となる。21分、PA左からシュート。45+2分、イエロー。

■sub
61(17)家長昭博(41) 5.0 70分、左ポケットからクロス。84分、右サイドの保持で時間を作る。
61(9)山田新(20) 5.0 70分、脇坂のスルーパスを受けるがカットされる。戦術的に前に残った。
78(5)VW際(31) 5.5 84分、家長をパスで走らせて、戻しを右クロス。90+2分、右クロス。
78(19)大関友翔(16) 4.5 82分、自PAからターンで抜け出したがロスト。90+1分、ロスト。
78(23)小林悠(11) 5.0 2トップ。84分、VW際の右クロスに走り込むが、CBが先に触った。

■bench
ソンリョン(1) アイダル(44) 山内日向汰(26) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 3.0 体力面を重視せず、疲弊した選手を起用して惨敗。途中交代も意図不明。

■referee
上田益也 5.5 判断のスピードは遅め。エリソンがレイトタックルを繰り返すが、イエローは45+2分と遅くなった。

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AT+6+5

2025/04/14

250412清水1-1川崎(J1 #10)

清水1-1川崎(IAIスタジアム日本平, 14:00KO, 17,629人)

2戦連続ドローとなったホーム横浜FM戦(J1 #5)から中2日。
 7連戦の5戦目は、アウェイ清水戦。
 午前中から良く晴れていたが、キックオフ時点では雲がかかった。


先発は、横浜FM戦から9人変更する。
 続けて先発するのは高井、河原創、マルシーニョの3人。
 横浜FM戦で休むことができた主力組が先発に戻ってきた。

ベンチには、横浜FM戦の先発組の多くが回る。
 ただし、田邉はベンチ外となっている。
 新たに車屋が入り、GK安藤、土屋、ヴェロン、山内、神田が外れた。


清水は、2022シーズン以来となるJ1リーグ昇格。
 ここまで3勝1分4敗で、暫定10位。
 水曜日にYLC磐田戦があり、川崎と同じ中2日の日程。

1勝1敗だった2023年のYLC以来、2年ぶりの対戦となる。
 230308清水3-2川崎(YLC GL #1)
 230419川崎6-0清水(YLC GL #4)

■1st half
10分あたりから、川崎が前線からのプレスを始める。
 清水は4バック2ボランチのオーソドックスなスタイル。
 GK沖悠哉(1)から2CBにつないだ先のパスコースを探せず、ボールを失った。

川崎は、それほど急がず組み立てる。
 2CBがボランチに渡し、そこから前線に向かうパスでスピードを上げる。
 PA内まで入り込んで、決定機を作っていく。

18分、エリソンのラストパスを、フリーの脇坂がシュート。
26分、三浦の左FKを、丸山がヘッド。
28分、マルシーニョのパスを、エリソンがターンしてシュート。
34分、エリソンがドリブルで進撃してシュート。
 GK沖が止めたが、再度エリソンがシュート。

清水は、効果的に前進することができないまま。
 縦パスは川崎のCBに狙われ、サイドも人数をかけて守られて突破できない。

45+4分、右スローインから北川航也(23)がPA内で落とす。
 乾貴士(33)がチップシュートするが、GK山口が止めた。

■2nd half
清水が乾のドリブルとパスで盛り返す。
 川崎はミスが増え、スペースを埋められず主導権を握れない。

49分、乾の決定機は、佐々木旭がブロック。
56分、乾のスルーパスから、宇野禅斗(36)が高井を剥がしてシュート。
60分、乾のパスをPA左で北川が受けると、河原が遅れて足を出してPKを与える。
 このPKを北川が決め、清水が先制した。

リードした清水は受けに回って、川崎が反撃に出る。
68分、山本が中央で受けて左に展開する。
 左ポケットからの三浦のクロスを、山本がきれいに蹴り込んだ。

同点としてからも、川崎が攻めていく。
 73分、三浦の強烈なミドルが左ポストを叩く。
 83分、PA内で佐々木旭、脇坂が続けてシュート。
 84分、山本のスルーパスでマルシーニョが抜け出すが、北爪健吾(5)が止めてレッドカード。

数的不利になった清水は、割り切って時間を使う。
 逆に川崎はボールを持てなくなり、勝ち越せなかった。

■summary
清水はCBがプレスを受ける展開となった。
 ロングボールを蹴るのは追い詰められてからで、狙いは定まらない。
 川崎に低い位置で奪われて、前半、多くの決定機を作られた。

ボランチを経由して抜け出せば、乾を中心に仕掛けていく。
 後半になると攻勢を仕掛け、55分にはカピシャーバ(7)を投入する。
 左サイドからチャンスを作り、PKで先制することに成功した。
 その後は耐える流れにとなり、数的不利にも陥るが、1失点で凌いで勝ち点を獲得した。


川崎は、3戦連続で失点を喫してのドロー。
 ビルドアップでは、河原創と山本が近い距離を保つ。
 CBのパスコースを用意して、ときに脇坂が加わりながらスムーズに前進する。

河原創がPKを与えたプレーは、遅れて足を出したもの。
 疲労の影響が大きいと思われるが、橘田と大島が離脱した台所事情は苦しい。
 今後も連戦が続き、プレー時間を減らすのは難しいが、なるべくクオリティを保ってほしい。

失点後、64分に山田新を投入し、エリソンとの2トップに移行。
 同点となった77分には、伊藤達哉を入れて1トップに戻す。
 数的有利となった85分からは、再び2トップ。
 清水も73分から3バックに移行し、お互いにシステムを次々と組み替えた。

次は中3日で、アウェイ神戸戦(J1 #12)。
 7連戦の6戦目となるので、少しでもメンバーを入れ替えたい。
 大関、山田新、瀬川、VW際などを先発起用したい。

■goal
62PK北川航也(23)
68山本悠樹(6) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 29分に乾のロングシュート、45+4分に乾の至近距離のシュートを止める。
佐々木旭(5) 6.0 乾の仕掛けに晒される。29分、ドリブルしてロスト。83分、PA内でシュート。
高井幸大(2) 6.0 PA内で防いで決定機を与えない。45分、イエロー。56分の宇野は止められず。
丸山祐市(35) 6.0 最終ラインのバランスを保つ。26分、三浦のFKをヘッド。90+7分、ミドル。
三浦颯太(13) 6.5 前半はトラップやパスミスが目立つ。1アシスト。73分のミドルは右ポスト。
河原創(19) 5.5 相手に厳しく寄せてボールを奪う。疲労を考えれば、PK付与は責められない。
山本悠樹(6) 7.0 1ゴール。前線からのプレスに加勢した。バイタルで受けてPA内へと刺し込む。
家長昭博(41) 5.5 右サイドでキープするも突破できず。しっかり戻って守備に穴を開けなかった。
脇坂泰斗(14) 6.5 プレスを牽引。18分の決定機は仕留めたかった。83分、90+8分にシュート。
マルシーニョ(23) 6.5 83分の突破はレッドで阻止される。圧倒的なスピードを守備でも活かす。
エリソン(9) 6.0 ロングボールを受け止めて、強引に突破を狙う。28分、34分(2本)にシュート。

■sub
64(41)山田新(20) 5.5 74分、三浦のクロスをヘッド。83分、ポスト。90+8分、イエロー。
77(9)伊藤達哉(17) 5.5 右ウィングに入る。細かいタッチでリズムを作る。86分、右クロス。
85(19)大関友翔(16) 5.0 89分、PA近くでFKを与える。90+1分にもファウル。時間を失った。
85(23)小林悠(11) 5.5 90+3分、山本のループパスに走り込む。90+4分、左クロスを入れる。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) 車屋紳太郎(7) アイダル(44) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 6.0 連戦の疲労は否めないが、それでも優勢に進める。交代枠を1人残す。

■referee
上村篤史 5.5 75分、エリソンのレイトタックルを、蓮川壮大(4)のイエローと真逆の判定とするが、副審の意見で修正した。PKとレッドカードは妥当。

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2025/04/11

250409川崎3-3横浜FM(J1 #5)

川崎3-3横浜FM(U等々力, 19:00KO, 21,478人)

ドローで終わったアウェイ町田戦(J1 #9)から中2日。
 ACLEラウンド16のため延期されていたJ1リーグ第5節が、水曜日に開催される。
 次の土曜日には清水戦(J1 #10)があって、中2日の連戦となる日程。
 できれば、夏の2週間の中断期間に開催してほしかったところ。


先発は、町田戦から9人と大きく変える。
 連続しての先発するのは、河原創とマルシーニョの2人。
 新たにGKソンリョン、VW際、高井、アイダル、田邉、大関、伊藤、瀬川、小林悠の9人が先発。

大関友翔は、川崎での初先発となる。
 小林悠は、昨年の中村憲剛引退試合での左肩鎖関節脱臼から復帰する。

先発を外れた9人のうち、ベンチに回ったのは佐々木旭、脇坂のみ。
 町田戦で負傷したジェジエウと橘田を含め、残り7人はベンチ外となった。

ベンチには、新たにGK安藤、土屋櫂大、ヴェロン、神田が入る。
 土屋は、U-18昇格後初めてのメンバー入り。

キックオフ前の選手紹介では、宮城天が先発すると発表されていた。
 何らかのアクシデントがあって、急遽、ベンチメンバーからマルシーニョが先発。
 スタジアムには変更のアナウンスはなく、走るマルシーニョに気付いて驚いた。
 併せてベンチには、ヴェロンが補充されている。


横浜Fマリノスは、今季からスティーブ・ホランド新監督が就任。
 J1リーグは1勝4分3敗で、暫定19位。
 8試合で4得点6失点と、ゴール数が少なくなっている。
 ACLEはラウンド16で上海海港に勝ち、川崎とともにベスト8進出。

土曜日の東京V戦(J1 #9)から中3日。
 その前は中2日だったので、中3日→中2日の川崎とほぼ同じ日程。

今シーズン、川崎から移籍した遠野大弥(9)は先発する。

2024年の対戦は、マリノスの1勝1分だった。
 240403横浜FM0-0川崎(J1 #6)
 240817川崎1-3横浜FM(J1 #27)

■1st half
川崎は立ち上がり、マルシーニョを軸に攻めていく。
 6分、マルシーニョが左からシュート。
そして7分、伊藤が横パスを拾って左のマルシーニョへサイドチェンジ。
 マルシーニョのラストパスはDFに当たり、PA中央から大関が先制ゴール。

その後は、マリノスが圧倒的にボールを持った。
 川崎はミドルブロックを敷いたが、縦パスを次々に入れられる。
 マリノスの2CBが高い位置まで持ち上がっても、プレスに出ていかない。
 スペースに走り出されると付いていかず、簡単にサイドを突破された。

多くのクロスやセットプレーを間一髪で凌いでいたが、41分。
 右サイドからヤン・マテウス(11)がドリブルで中央に切り込む。
 寄せることができないまま、ゴール右隅にミドルが決まった。

■2nd half
後半から河原とマルシーニョに代えて、山本と脇坂を投入する。
 脇坂がプレスの指揮を執り、ようやく積極的にマリノスを追い掛ける。
 ビルドアップでも山本と脇坂の2人が加わって、スムーズに前進する。

67分、右スローインから、脇坂がアイダルに戻す。
 アイダルは前のスペースに運ぶと、地を這うようなミドルを決めた。

再びリードしてからは、マリノスが攻めてくる。
 RSB宮市亮(23)とヤン・マテウスを中心に、右サイドから崩してくる。
 76分、メイア・ルアで突破した宮市の右クロスを、遠野がヘッド。

88分、足を攣ったアイダルに代えて、土屋をRCBに投入する。
 高井がLCBに回り、U-18出身者で2CBを組むが、失点を重ねてしまう。
89分、宮市の右クロスを植中朝日(14)がオーバーヘッド。
 このシュートをゴール前で天野純(20)が押し込んで、同点とする。
さらに90+2分。
 山根陸(28)の左クロスを、植中がトラップしてGKソンリョンと重なる。
 こぼれたボールをヤン・マテウスが蹴り込んで、マリノスが逆転した。

川崎はリードされるが、90+10分。
 脇坂の右CKを、高井がヘッドできれいな同点ゴールを決めた。

■summary
マリノスは、2度のリードを許したが、2度追い付いてさらに逆転した。
 劇的な展開となったが、逃げ切ることはできず、ドローに終わった。

宮市亮とヤン・マテウスが、右サイドを面白いように突破した。
 多くのクロスボールを入れ、89分には2度目の同点ゴールを生んだ。

連戦の中、選手の入れ替えは少なかった。
 前節東京V戦の先発と9人が同じで、今日の途中交代は3人にとどまった。
 川崎と同じくACLEを控える過密日程の中、疲労の蓄積が心配される。


川崎は大きくターンオーバーしながら、ドローの結果を得た。
 2-1で逃げ切りたかったが、空中戦で活躍していたアイダルの交代が響いた。
 ただ、マリノスに逆転を許しながらも、追い付いたことは素晴らしかった。

62分、小林悠に代えて神田奏真を投入。
 山田新がベンチに控えながら、あえて神田を選択する。
そして88分の土屋櫂大の投入は、本当に驚いた。
 CBにとって、極めて難しい状況でのプロ初出場。
 結果的に1点リードを守れず、短時間で2失点する厳しいデビュー戦となった。

河原創とマルシーニョは前半だけ、山本と脇坂は後半だけと、プレー時間を分散した。
 宮城天の負傷がなければ、おそらくマルシーニョはもっと短時間だったはず。
 目先の勝ち点を狙うだけではなく、少しでも主力を休ませた判断は素晴らしい。

次は、中2日でアウェイ清水戦(J1 #10)。
 コンディションを大事にしながら、戦ってほしい。

■goal
7大関友翔(16) 67アイダル(44) 90+10高井幸大(2) 
41,90+2ヤン・マテウス(11) 89天野純(20)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 1失点目は触りたい。クロスやシュートの処理は安定。飛び出しは控え目。
VW際(31) 6.0 33分、瀬川へラストパス。53分、ミドル。右サイドの守備をしっかり固めた。
高井幸大(2) 7.0 1ゴール。53分、70分にカウンターを止める。55分、伊藤のクロスをヘッド。
アイダル(44) 7.0 加入後初ゴール。クロスやCKをヘッドでクリアし続ける。足を攣って交代。
田邉秀斗(15) 5.5 宮市とヤン・マテウスを相手に厳しい守備を強いられた。81分、ヘッド。
河原創(19) 6.0 6分のスルーパスは長くなる。劣勢の展開で、よく走ってスペースを埋めた。
大関友翔(16) 6.0 先制ゴール。広い視野から繰り出すパスの精度を上げたい。76分、イエロー。
伊藤達哉(17) 6.0 俊敏性を活かしクロスを上げる。7分、横パスをカット。90+11分、ミドル。
瀬川祐輔(18) 6.0 33分と62分にシュート。80分にヘッド。創造性に溢れるがロストも目立つ。
マルシーニョ(23) 6.0 序盤にチャンスを作り、7分のパスで先制ゴールを生む。31分、ドリブル。
小林悠(11) 5.0 プレスを仕掛けなかった。ロングボールは競り合えず、オフサイドも多かった。

■sub
HT(23)脇坂泰斗(14) 5.5 1アシスト。プレスを牽引。90+2分、動きを止めてロストして失点。
HT(19)山本悠樹(6) 6.0 53分、左ポケットからクロス。82分、ドリブルで2人を抜いてパス。
62(11)神田奏真(38) 5.5 プレスを仕掛ける。90+9分、脇坂の右クロスにニアへ飛び込んだ。
82(15)佐々木旭(5) 5.5 LCBに入る。89分、2対1の数的不利から宮市に右クロスを上げられる。
88(44)土屋櫂大(39) 4.5 デビュー戦。投入直後の89分、植中に離されてオーバーヘッドを許す。

■bench
安藤駿介(21) 山内日向汰(26) ヴェロン(28) 山田新(20) 

■coach
長谷部茂利 7.0 大幅にターンオーバーしながら勝利目前まで到達。神田と土屋を大胆に起用。

■referee
御厨貴文 6.0 VARの助力が必要な難しい場面が多かったが、荒れることなくコントロールした。

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2025/04/08

250406町田2-2川崎(J1 #9)

町田2-2川崎(町田GIONスタジアム, 14:00KO, 11,974人)

FC東京戦(J1 #7)湘南戦(J1 #8)と連勝して中3日。
 7連戦の3試合目は、FC東京戦に続く近距離アウェイの町田戦。

野津田に行くまでは雨が降っていたが、キックオフ後は晴れた。
 昨年は雨の中、帰りの鶴川駅行きのシャトルバスを傘を差しつつ待った。
 やはりバス待ちのストレスは、晴れていれば明らかに軽減される。


先発は、湘南戦から3人変更する。
 新たにジェジエウ、家長昭博、エリソンが先発する。
 高井はベンチ外、伊藤達哉、山田新はベンチに回る。

ベンチには車屋紳太郎、山内日向汰が入り、大関が外れた。
 車屋は、3月12日に負傷した左長内転筋肉離れからの復帰となる。


町田ゼルビアは、J1リーグ5勝1分2敗と好調。
 首位鹿島と同勝ち点で、暫定2位となっている。
 川崎と同じく中3日の日程。

2018-20年に川崎に所属した下田北斗(18)は、ボランチで先発。

2024年の対戦は、1勝1敗だった。
 240407川崎0-1町田(J1 #7)
 241005町田1-4川崎(J1 #33)

■1st half
町田は3バック2ボランチで、左右のウィングバックを高く上げる。
 CB昌子源(3)からFWオ・セフン(90)へのロングボールも多用する。

11分、橘田が仙頭啓矢(8)との接触で、右足首を負傷。
 周囲がすぐにベンチに交代を求め、山本が投入された。

16分、投入直後の山本も絡み、マルシーニョが左ポケットに走る三浦に流す。
 三浦のクロスをGK谷晃生(1)が弾くが、エリソンが蹴り込んで先制した。

27分、河原のロングボールで、エリソンがCBの間を抜け出す。
 CB2人に挟まれながらGK1対1となるが、GK谷がシュートセーブ。
 さらに脇坂が詰めてループを狙うが、これもGK谷がキャッチした。

直後の28分、町田が決定機を作る。
 相馬勇紀(7)がワンツーで佐々木旭を置き去りにして、左ポケットからラストパス。
 ゴール前でフリーのオ・セフン(90)が合わせるが、わずかに外した。

32分、ロングボールを背走して追ったジェジエウが負傷。
 RCBに緊急投入された車屋にとって、最初のプレーは町田のロングスロー。
 車屋は飛び出したもののロングスローに触れず、岡村大八(50)が同点ゴール。
 岡村をマークしていた佐々木旭と重なって、佐々木旭の動きを止める結果となった。

失点直後の川崎はバランスを崩した。
 明らかに動揺していたが、5分程度で落ち着きを取り戻す。
 山本が組み立てに入ってプレスを逃れ、家長に預けて時間を作った。

■2nd half
後半、車屋と位置を入れ替えて、丸山がRCBに入る。
 町田も相馬が左から右に移って、攻めるサイドを変えてきた。
 お互いに配置を変える中、先にゴールを奪ったのは町田。

53分、相馬の右クロスを、西村拓真(20)がヘッドで薄く当ててゴール。
 三浦は、林幸多郎(26)と相馬との1対2となり、LCB車屋が引き出される。
 ゴール前では丸山が1対2となり西村はフリーで、ピンポイントのクロスでリードを奪った。

ビハインドとなったが、川崎は慌てずじっくり攻める。
 家長が右サイドでプレスを引き受けて、全体を押し上げる。
 町田が3バックで固めるゴール前に果敢に仕掛けていった。
 70分には残り1回の交代機会で、前線の3選手を入れ替える。

73分、バイタルから河原創がPAの山田新に縦パスを入れる。
 山田新のフリックを下田北斗が触って、転がったボールを河原創が拾う。
 そのままPA左に流れながら、矢のような同点ゴールを左足で突き刺した。

その後も川崎が攻めていき、チャンスを作る。
 町田も最後でシュートブロックを続け、ドローに終わった。

■summary
町田は2ゴールを奪ったが、2失点してドロー。
GK谷晃生は、16分の三浦のクロスをキャッチできず、先制ゴールを許す。
 21分にも脇坂のFKにパンチングを選択したが、キャッチしてほしいところ。
 ただ、27分のエリソンと脇坂の連続シュートを止めて、勝ち点獲得に貢献した。

下田北斗は、ボランチでフル出場。
 ロングボールが頭上を越えることも多かったが、スルーパスは光った。
 70分にミドル、77分と90+5分にクロスを入れるなど、攻撃を牽引した。


川崎は今シーズン12試合目の公式戦で、初の複数失点を喫した。
 15分に橘田、33分にジェジエウが負傷交代した影響は大きかった。
 特に34分の失点は、車屋がロングスローを触れなかったことによる。
 負傷からの復帰戦かつ投入直後の車屋にとって、難しいタイミングだった。

フル出場が続く両SBは、さすがに動きは控え目だった。
 町田のウィングバックの仕掛けに対応する必要もあり、最終ラインを離れにくかった。
 それでも前線は機能していて、チャンスも多く、悪くなかった。

脇坂泰斗も高稼働が続く中、奮闘を続ける。
 ロスタイムの接触で、右目付近を負傷したことは気になるところ。

次は、中2日で横浜FM戦(J1 #5)。
 両チームのACLEラウンド16のために、3月8日から延期されたもの。
 7連戦の4試合目で、さらに中2日の連戦が続くので、フレッシュな選手が必要。
 負傷者も出ていて状況は難しいが、可能なら先発11人全員を入れ替えてほしい。

■goal
34岡村大八(50) 53西村拓真(20)
16エリソン(9) 73河原創(19) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 2失点ともに止めるのは困難だった。クロスやCKへの対応は素晴らしかった。
佐々木旭(5) 6.0 守備を重視しながら、終盤に攻撃参加が増える。82分、カットインからミドル。
ジェジエウ(4) 6.0 豪快なクリアを見せる。32分、背走ダッシュで左太もも裏を負傷して交代。
丸山祐市(35) 6.0 最終ラインの混乱を立て直す。40分、CKでフリーとなるがシュートできず。
三浦颯太(13) 6.0 16分、左クロスで先制ゴールを呼ぶ。いつもより攻め上がりは控え目だった。
河原創(19) 7.5 同点ゴール。27分、エリソンへロングパス。広範囲をカバーし、相馬を封じる。
橘田健人(8) 5.5 11分、仙頭と接触して右足首を負傷。ピッチサイドで状態を再確認したが交代。
家長昭博(41) 6.0 複数に囲まれても余裕でキープする。守備の規律を守り、スペースを埋める。
脇坂泰斗(14) 6.0 27分、ループ。中央でトラップし、サイドに展開。クロスはDFに弾かれる。
マルシーニョ(23) 6.5 65分、左から1人抜いてシュート。スプリントで戻る守備でも貢献する。
エリソン(9) 6.5 先制ゴール。27分にも決定機。3バックを苦にせず、ロングボールを受ける。

■sub
15(8)山本悠樹(6) 6.0 緊急出場。すぐに溶け込んだ。51分、右クロスが直接ゴールを襲った。
33(4)車屋紳太郎(7) 5.0 2人目の緊急出場。投入直後に失点に関与。後半途中からは安定した。
70(9)山田新(20) 5.5 74分、79分にシュート。82分、脇坂の右CKを車屋が落としてシュート。
70(41)伊藤達哉(17) 6.0 87分、プレスで下田北斗からカット。90+3分、こぼれ球をシュート。
70(23)宮城天(24) 6.0 79分、山本のクロスをヘッド。マルシーニョとは異なる強味を発揮した。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) 山内日向汰(26) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 6.5 2度の負傷交代というアクシデントがありながら、的確に対応する。

■referee
木村博之 6.0 ファウルが多く荒れがちなゲームを、なんとか落ち着かせた。

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2025/04/04

250402川崎2-0湘南(J1 #8)

川崎2-0湘南(U等々力, 19:00KO, 21,392人)

J1リーグ7連戦が始まったFC東京戦(J1 #7)から中3日。
 3週連続となるミッドウィーク初戦は、等々力での湘南戦。

午前中から昼過ぎまでは雨だったが、キックオフ前には止んだ。
 やや肌寒い気候で、選手にとってはプレーしやすい環境。


先発は、FC東京戦から3人が変わる。
 新たに河原創、橘田健人、伊藤達哉が入った。
 先発を外れる山本悠樹と家長昭博はベンチへ、大島僚太はベンチ外となる。

ベンチには、新たに大関友翔が入る。


湘南は、J1リーグ3勝2分2敗の勝ち点11。
 得失点差で9位だが、4位川崎(未消化1試合)と勝ち点11で並ぶ。
 開幕3連勝を飾ったが、その後2つ引き分け、直近は2連敗。

2024年8月に川崎から移籍したGK上福元直人(99)が先発し、移籍後の初対戦。
 2018-19年に所属した鈴木雄斗(37)もRWBで先発する。

川崎から期限付き移籍中のゼ・ヒカルド(6)は、右腸脛靭帯炎で離脱中。
 (ただし、もともと川崎戦には契約上出場できない。)

2024シーズンの対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240224湘南1-2川崎(J1 #1)
 240626川崎1-1湘南(J1 #20)

■1st half
川崎はパスコースを切られると、丸山や三浦がロングボールを蹴った。
 山田新とマルシーニョが受け止めて、全体を押し上げていく。
 脇坂が下がって2ボランチに加勢して、パスを引き出す。
 スペースを探しながらバイタルまで運び、ゴールに迫った。

24分、河原のラストパスを脇坂がミドル。
29分、三浦の左CKをGK上福元がキャッチミス。
 こぼしたボールを山田新がシュートするが、GK上福元がキャッチ。
40分、橘田が右からアーリークロス。
 ファーのマルシーニョがフリーで合わせたが、右ポストを叩いた。

湘南は3バックで、両ウィングバックから斜めに入れて前進を目指す。
 左サイドでは、LWB松村晟怜(32)が、LCB鈴木淳之介(5)やLIH小野瀬康介(7)と組む。
 パス交換からサイドを走り込むが、PA内には入れなかった。
45分、GK上福元のロングボールを、RWB鈴木雄斗が前方に落とす。
 福田翔生(19)が抜け出したが、佐々木旭がシュートをブロックした。

■2nd half
後半、川崎はプレス位置を高め、圧力を強める。
すると50分、河原創がマルシーニョのパスでPA内に入り込む。
 左に回り込んでから中央に折り返すと、脇坂が身体ごとゴールに押し込んだ。
 先制後も、59分と64分に橘田がミドルを狙うなど、川崎が畳み掛けた。

湘南は61分、両ウィングバックに藤井智也(50)と畑大雅(3)を投入する。
 クロスを入れる機会が増えたが、精度は低く、GK山口にキャッチされた。

終盤、川崎がペースを取り戻した。
90分、宮城天がPA内左で縦にドリブルすると、藤井智也に倒されてPKを獲得。
 宮城天が自らこのPKを決めて、勝利した。

■summary
湘南は、両ウィングバックを中心に、PA外側までは運んだ。
 ただ、その先PA内に届けることができず、シュートに至らない。
 FW鈴木章斗(10)がCBと対峙する形を作りたかったが、その前で川崎に止められた。

守備ではバランスを保ちながらパスコースを切る。
 ただ、川崎が流動的に動いてくると、スムーズに受け渡しができなかった。
 1ボランチ奥野耕平(15)の両脇のスペースから、ラストパスを狙われる。
 5バックで守りながらも固め切れず、PA内でボールを動かされた。

GK上福元は、24分の脇坂、88分の河原創、89分のエリソンのシュートをセーブ。
 ただ、29分にCKをファンブル、43分にバックパスをトラップミス。
 決定的なシュートを止めたが、やや安定感を欠いた。


獲得したPKを自ら決めた宮城天。

川崎はJ1リーグ2連勝となり、3戦連続の無失点。
 2ボランチ橘田と河原が、ボールホルダーを粘り強く追い続ける。
 45分、47分に福田翔生がシュートするが、それぞれ佐々木旭と丸山がブロック。
 GK山口が脅かされる場面も少なく、失点の可能性はあまりなかった。

FC東京戦に出場しなかったジェジエウ、大関、宮城天を途中交代で起用した。
 特に61分のCB高井の交代は驚いたが、休養を与えるための適切な采配だった。

多く獲得したセットプレーでは、キッカーも変える。
 三浦と脇坂が中心だが、伊藤達哉や宮城天も蹴り、異なるパターンも試した。

次は中3日で町田戦(J1 #9)。
 厳しい日程が続くので、多くの選手を入れ替えたい。

■goal
50脇坂泰斗(14) 90+2PK宮城天(24) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 31分、左CKをパンチング。71分、76分、77分とクロスボールをキャッチ。
佐々木旭(5) 6.5 45分、福田の決定機をブロック。縦へのドリブルもオーバーラップも効果的。
高井幸大(2) 6.5 機動力を活かし広い範囲を守る。47分、鈴木章斗に喰い付き背後を取られる。
丸山祐市(35) 7.0 22分、鈴木章斗を高井と挟み込んで守る。前線へのロングボールが冴えた。
三浦颯太(13) 6.5 19分、抜け出しを止めてイエロー。マルシーニョとともに左サイドを崩す。
河原創(19) 7.0 3分、三浦のFKをヘッド。50分、PA内から脇坂へラストパス。88分、ミドル。
橘田健人(8) 7.0 鋭い出足で守り続ける。40分、マルシーニョへクロス。59分のミドルはバー。
伊藤達哉(17) 6.0 13分、ゴールを直接襲う右クロス。40分、PA内で倒されるが、PKはなし。
脇坂泰斗(14) 7.0 先制ゴール。24分、河原創の横パスをミドル。多彩なパスでゴールに迫る。
マルシーニョ(23) 7.0 40分のシュートは右ポスト。72分、長距離のプレスでCBから奪った。
山田新(20) 6.0 身体を張ったポストで味方につなぐ。29分、シュート。43分、GKへプレス。

■sub
61(20)エリソン(9) 6.0 72分、脇坂のスルーパスをシュート。89分、宮城天の右CKをヘッド。
61(2)ジェジエウ(4) 6.0 68分、右サイドをカバーする。76分、小野瀬のFKをヘッドでクリア。
74(17)家長昭博(41) 6.0 84分、藤井の右クロスをクリア。90分、PKを獲得する宮城天にパス。
82(23)宮城天(24) 6.5 88分、丸山のロングボールを正確にトラップ。PKを得て、自ら決めた。
82(14)大関友翔(16) 5.5 等々力デビュー。90分、ミドル。90+5分、エリソンへスルーパス。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) 山本悠樹(6) 瀬川祐輔(18) 

■coach
長谷部茂利 6.5 湘南を封じて完勝に導く。高井からジェジエウへの交代は見事だった。

■referee
今村義朗 6.0 バランスを欠くジャッジも見られたが、破綻はしなかった。

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AT+1+8

2025/03/30

250329FC東京0-3川崎(J1 #7)

FC東京0-3川崎(味の素スタジアム, 15:00KO, 33,632人)

岡山戦(J1 #6)から代表ウィークを挟んで中12日。
 第45回多摩川クラシコは、アウェイ味の素スタジアムでの開催。
 前日まで気温20度を超えていたが、一転して雨も降って寒くなった。


フル代表には、高井が参加した。
 25日のサウジアラビア代表戦(埼玉スタジアム)で初先発、フル出場して中3日。

U-20代表スペイン遠征には、大関と土屋が参加。
 24日のU-20アメリカ代表戦で2人ともフル出場して中4日。
 さらに大関は、21日のU-20フランス代表戦でも83分間プレーしている。


先発は、岡山戦から3人が変わる。
 新たに大島、家長、山田新が先発する。
 外れた河原、伊藤、エリソンはベンチに回る。

ベンチには、キャンプ中の負傷からジェジエウが復帰。
 アイダルとU-20代表に派遣された大関が外れた。


FC東京は、今季から松橋力蔵監督が就任。
 ここまでのJ1リーグは2勝1分3敗、暫定12位となっている。
 20日にルヴァンカップ奈良戦(YLC R128)に勝って、中8日の日程。

先発11人のうち、FC東京U-18出身が6人。
 U-15深川出身の安斎颯馬(7)を含め、先発7人が下部組織出身。
 ベンチにもU-18出身の3選手が入っている。
 川崎側でもGK山口(U-18)、丸山(U-15/U-15深川)、三浦(U-15むさし)の3人が先発。
 FC東京の育成部門の優秀さが良く分かるメンバーとなった。

川崎U-18出身の仲川輝人(39)、川崎U-15出身の高宇洋(8)が先発する。
 2021-22年に川崎に在籍した塚川孝輝(35)は、ベンチスタート。

2024年の対戦は、川崎の2勝だった。
 240330川崎3-0FC東京(J1 #5)
 240811FC東京0-3川崎(J1 #26)

■1st half
FC東京は、変則的な3バック。
 ボールを持つと、CB土肥幹太(32)が右サイドに張り出す。
 残る木村誠二(47)と岡哲平(30)が2CBを組み、GK野澤大志ブランドン(41)も交えて組み立てる。

序盤、川崎のプレスを抜け出してチャンスを作った。
 特に良かったのは、左シャドーの俵積田晃太(33)。
 6分にミドル、7分に佐藤恵允(16)のスルーパスからループを放つが、GK山口が止める。
 7分には、続けて安斎颯馬がミドルを狙った。

FC東京の攻勢を凌ぐと、川崎は少しづつ落ち着く。
 大島が圧倒的な存在感を見せて、素晴らしいパスを繰り出す。
 15分、土肥の縦パスをカットすると、CB木村が触れない位置にスルーパス。
  山田新がGK1対1となったが、シュートは右に外れた。
 20分にもマルシーニョへスルーパスを入れる。

28分、三浦の左FKを高井が完璧にヘッドしたが、GK野澤が弾き出す。
 続く三浦の左CKを再び高井がヘッドでゴールするが、ファウルと判定された。

■2nd half
FC東京は受ける動きが減り、前に運べなくなる。
 少ないパスコースを読まれ、カットされては速攻を浴びた。

55分、丸山が橋本拳人(18)の縦パスを奪って、右サイドに展開。
 佐々木旭がPA横から高宇洋を抜いて、中央の脇坂につなぐ。
 脇坂のトラップは少し流れたが、山田新がゴールに押し込んだ。

73分、右サイドで家長、山本、佐々木旭の3人がパス交換。
 山本のパスで時間をもらった佐々木旭がクロスを入れる。
 東慶悟(10)が触ってファーに流れると、ダイレクトで伊藤達哉が蹴り込んだ。

83分には東慶悟のバックパスを脇坂が奪い取る。
 ゴールに向かってドリブルで独走し、追走するエリソンにラストパス。
 エリソンが出力を押さえて蹴り込んで、3点差となった。

■summary
FC東京は、後方からショートパスをつなぐスタイル。
 序盤、変形3バックからのビルドアップは悪くなかった。
 川崎のプレスを剥がして、左の俵積田からチャンスを作った。

川崎がプレスを控えてブロックを組んでからは、崩せなくなる。
 ブロックの外側でボールを回すだけで、PAには近づけない。
 縦パスのタイミングが分かりやすく、何度もインターセプトを許した。
 3バックを組み直す時間がないまま、対応せざるを得ない状況も多かった。

1トップは仲川輝人で、終盤は塚川孝輝が入った。
 どちらも活用できず、引退したディエゴ・オリヴェイラの素晴らしさを感じさせた。
 欠場したマルセロ・ヒアン(19)の復帰も待たれるところ。


川崎は序盤、FC東京の変則3バックに戸惑ったが、徐々に対応する。
 選手間の距離が遠くとも、大島のパスであっさりチャンスを作った。

後半、特に55分に先制ゴールを決めてからは、良い時間帯が続いた。
 FC東京をゴール前まで押し込んで、ショートパスの交換で狭い局面を打開する。
 丸山と高井がしっかりリスクを管理することで、反撃を許さなかった。
 FC東京の低調さもあったが、3ゴールで快勝した。

次は中3日でホーム湘南戦(J1 #8)。
 7連戦の2戦目となるので、無理せず大きくターンオーバーしたい。

■goal
55山田新(20) 73伊藤達哉(17) 83エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 6分、俵積田のループを飛び出してセーブ。クロスやミドルにも的確に対応。
佐々木旭(5) 7.5 右サイドからの仕掛けで1点目と2点目の起点となった。攻守ともに効いた。
高井幸大(2) 7.5 28分、三浦のFKをヘッド。30分に安斎、57分に俵積田のシュートをカット。
丸山祐市(35) 7.0 前に出て縦パスを奪っては、すぐに攻撃に移った。ロングフィードも効果的。
三浦颯太(13) 6.5 28分、左FKを高井に届ける。多くの左クロスを上げるも、味方まで届かず。
山本悠樹(6) 6.0 34分、左クロス。細かく動いてスペースを探る。右サイドのパス交換に加勢。
大島僚太(10) 6.5 15分、山田新へラストパス。16分、ボレー。インターセプトを繰り返した。
家長昭博(41) 6.0 26分、80分に体幹を活かして競り勝つ。先制後は、ゆったりとプレーする。
脇坂泰斗(14) 7.5 2アシスト。40分、ミドル。運動量を落とすことなく最後まで走り続ける。
マルシーニョ(23) 6.0 5バック相手でも、左サイドを何度も突破する。クロスは跳ね返された。
山田新(20) 6.5 先制ゴール。11分、脇坂の右クロスを空振り。15分、GK1対1の決定機を外す。

■sub
71(23)伊藤達哉(17) 6.5 投入後のファーストタッチでJ1リーグ初ゴール。78分、ミドル。
78(10)橘田健人(8) 5.5 バランスを保つ。80分、スルーパス。90+4分、安斎のFKをクリア。
78(20)エリソン(9) 6.0 83分、脇坂の優しいラストパスを丁寧にゴール。87分、左クロス。
86(6)河原創(19) 5.5 橘田とボランチを組む。クローズする役割をしっかり果たした。
86(41)瀬川祐輔(18) 6.0 90分、右のスペースに抜け出す。90+1分、佐々木のパスをボレー。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) ジェジエウ(4) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 7.0 途中出場の伊藤とエリソンがゴール。采配が見事に成功した。

■referee
福島孝一郎 6.0 微妙な判定もあったが、明確なジャッジ。63分、家長と高宇洋のトラブルを警告なしで収める。

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AT+2+5

2025/03/18

250316岡山0-0川崎(J1 #6)

岡山0-0川崎(JFE晴れの国スタジアム, 14:00KO, 13,699人)

ACLEベスト8進出を決めたホーム上海申花戦(ACLE R16 #2)から中3日。
 アウェイでのJ1リーグ岡山戦は、チケット完売。
 雨に見舞われたが、スタジアムの屋根はメインスタンドだけ。
 J1リーグ初昇格で観客は増えているが、厳しい観戦環境となった。

次週は代表ウィークに入る。
 フル代表に高井、U-20代表に大関と土屋が選出された。


先発は、ホーム上海申花戦から1人だけ変更する。
 新たに山本悠樹が先発して、大島僚太はベンチ外となった。

ベンチ入りは、ACLEに比べて2人少なくなる。
 アイダルが入り、GK安藤、神田、車屋の3人が外れた。


ファジアーノ岡山は、昇格プレーオフを制してJ1リーグ初昇格。
 2009年からJ2リーグに参加し、初めて川崎と同じカテゴリとなる。
 J1リーグは、ここまで2勝1分2敗の9位。

川崎との対戦は、2019年の天皇杯以来6年ぶり。
 190814川崎2-1岡山(天皇杯 R32)
 当時のスタジアム名称は、シティライトスタジアムだった。

■1st half
岡山は、FWルカオ(98)にロングボールを入れる。
 ルカオは規格外のポストプレーで、高井を背負ってボールを収める。
 スローインもサイドに出向いて受け、味方につないだ。

セットプレーを獲得すると、加藤聖(50)が遠くからでも蹴り込む。
 8分、加藤の右CKを工藤孝太(15)が流し、田上大地(18)のヘッドはGK山口が掻き出す。
 9分、江坂任(8)の左クロスをルカオがシュート。
 13分、佐々木旭のパスミスからルカオが抜け出すが、GK山口が1対1を止める。
 14分、ゴール前での混戦から藤井海和(3)がシュート。

川崎は岡山の強いプレスでボールを失った。
 ルカオを筆頭に鋭く寄せられて、ロングボールを蹴らされる。
 イーブンボールへの動き出しも遅く、岡山の良い時間が続いた。
 10分に伊藤、26分にエリソン、35分にマルシーニョがシュートしたが、単発だった。

岡山は30分過ぎから、再び攻勢に出る。
 33分、江坂の右クロスを木村太哉(27)がヘッド。
 34分、松本昌也(28)の右クロスを木村がシュート。
 36分、江坂がドリブルから切り返してシュート。

■2nd half
後半になると、川崎が少しだけ押し返す。
 49分、伊藤達哉の右クロスをマルシーニョがシュート。

とはいえ、前半と同じく岡山がルカオの強さで前進する。
 50分、ルカオが丸山と三浦を次々と抜き去ってシュート。
 55分、江坂の左クロスを木村がシュート。

62分、川崎は3人交代して出力を上げる。
 家長がキープすることで、全体を押し上げる時間を作った。
 69分、マルシーニョの左クロスを山田新が左ポストに当てる。

徐々にオープンとなり、お互いがゴールに迫る。
川崎は互角に持ち込んで、スコアレスドローとなった。

■summary
岡山は多くのチャンスを作ったが、ゴールできなかった。
 8分の田上のヘッド、13分のルカオのGK1対1は決めたかった。

シンプルな形が多い攻撃は、ルカオが素晴らしかった。
 長いリーチを活かしてDFを背負いながら、味方に渡した。
 マッチアップする高井はもちろん、丸山、佐々木旭、三浦も苦にしなかった。

守備は、前線からハイプレスを仕掛けた。
 ボランチ藤田息吹(24)が幅広く動いて引き締め、3バックに余裕を与える。
 日程の有利さも活かし、川崎の攻撃を封じ込めた。


川崎は体力的な差が大きく、後手後手の展開となった。
 密度の濃いホーム上海申花戦から中3日で、劣勢だったのは仕方ない。
 ただ、山本悠樹1人しか先発を変えなかった影響も大きかった。
 途中出場の5人を先発させる選択があっても、良かったかもしれない。

岡山に押し込まれながらも、無失点で耐えた。
 決定機を与えても身体を寄せ、GK山口のセーブもあって、ゴールを許さなかった。
 スコアレスドローは、内容を踏まえれば十分な結果といえる。

次は中12日でFC東京戦(J1 #7)。
 少しだけ休めるが、FC東京戦から7連戦が始まる。
 5月にも連戦が控えているので、2チーム分の整備を進めてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 7.5 8分の田上、13分のルカオの決定機をセーブ。ハイボールも安定して処理。
佐々木旭(5) 6.0 13分、63分にロスト。51分、54分と相手に身体を寄せギリギリで失点を防ぐ。
高井幸大(2) 6.5 ルカオのポストプレーは攻略できず。88分、一美和成(22)の決定機をカット。
丸山祐市(35) 7.0 サイドから崩されながら最後はPA内で止める。47分、65分にロングボール。
三浦颯太(13) 6.5 左サイドから仕掛けていく。35分、87分に左クロス。後半5本のCKを蹴る。
河原創(19) 6.0 36分、江坂のシュートをブロック。24分、60分に右サイドのスペースへパス。
山本悠樹(6) 5.5 守備では貢献したが、7分、18分、30分とパスミスが続く。物足りなさは残る。
伊藤達哉(17) 5.5 10分、ミドル。43分、加藤を止めイエロー。49分、マルシーニョへ右クロス。
脇坂泰斗(14) 6.0 狭い局面を華麗にドリブルで打開。62分からボランチで、ボールに多く触る。
マルシーニョ(23) 6.0 35分、ボレー。49分、伊藤のクロスをシュート。臆せず仕掛けていく。
エリソン(9) 5.5 26分、シュート。41分、イエロー。60分、ロングボールを受けてシュート。

■sub
62(9)山田新(20) 6.0 69分、左ポストに当てる。83分、ドリブルからミドル。90分にヘッド。
62(17)家長昭博(41) 6.0 味方が押し上げる時間を作る。87分、三浦のラストパスをシュート。
62(6)大関友翔(16) 5.5 70分、ミドル。87分、三浦のクロスをシュート。パスミスもあった。
75(23)宮城天(24) 5.5 86分、FKから右クロス。90分、瀬川のミドルの跳ね返りを左クロス。
84(19)瀬川祐輔(18) 6.0 トップ下。90分、ミドルシュート。90+2分、家長へスルーパス。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) アイダル(44) 橘田健人(8) 

■coach
長谷部茂利 6.0 疲労を過小評価して岡山に押されるが、スコアレスで勝ち点1を得る。

■referee
上田益也 6.5 明快なジャッジで、ストレスは感じなかった。エリソン、伊藤のイエローも妥当。

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