2025/09/05

250903浦和1-1川崎(YLC QF #1)

浦和1-1川崎(埼玉スタジアム, 19:30KO, 19,767人)

8ゴールが乱れ飛んだ町田戦(J1 #28)から中2日。
 9月第1週の代表ウィークに入って、YBCルヴァンカップ(YLC)が開催される。
 ACLE2024-25に参加したため、YLCは準々決勝から出場する。

浦和との準々決勝第1戦は、埼玉スタジアムでのアウェイ戦。
 水曜日19時30分のキックオフで、仕事帰りにはありがたい。
 その反面、試合が終わったあと、余裕がなくなるのは仕方ないところ。
 風が強く吹いていて、猛暑日が続く中ではやや低めの気温。

土屋櫂大は、U-22代表のU-23アジアカップ予選に参加して不在。


先発は、町田戦から4人が変わる。
 新たにジェジエウ、宮城天、マルシーニョ、神田奏真が先発する。
  町田戦で途中出場した4人が、そのまま先発することとなる。
 VW際、山本、伊藤達哉はベンチへ、エリソンはベンチ外となった。

ベンチには、新たに田邉とロマニッチが入る。
 U22代表に参加する土屋が外れている。


浦和は、FIFAクラブワールドカップに出場し、YLCは川崎と同じく準々決勝から。
 J1リーグは、13勝8分7敗で7位となっている。

川崎と同じく中2日だが、前週水曜日に天皇杯もあって5連戦の4戦目。
 日曜日の新潟戦(J1 #28)から先発9人と川崎より大きく変えた。

等々力でのJ1リーグは、ドローだった。
 250521川崎2-2浦和(J1 #13)

■1st half
序盤、川崎はプレスを軽妙に潜り抜けて前進する。
16分、脇坂が左CKを蹴ると、GK牲川歩見(16)が触れない。
 宮城天が戻して神田が右からシュート、さらに橘田がミドル。

浦和は、GK牲川と2CBからしっかり組み立てる。
 ただ、有効だったのは風上を活かしたロングパス。
22分、RSB関根貴大(14)がプレスを受けながらロングキック。
 中島翔哉(10)がCBウレモヴィッチの背後に走り、きれいなトラップから先制ゴール。
35分、チアゴ・サンタナ(12)が右に流れながら抜け出すが、GK山口がシュートセーブ。

川崎はプレスを抜け出せなくなって、押し込まれた。
 ロングボールも風で戻されて、神田までは届かなかった。

■2nd half
後半、1点ビハインドの川崎が風上に立つ。
 ロングキックが伸びるようになり、押し上げていく。

浦和は、少人数の速攻から決定機を作った。
 57分、中島がドリブルからミドル。
 ここから3連続CKを挟んで、61分には関根がミドル。
 76分、左サイドからのカウンターで松尾佑介(24)シュート。
 79分、足を痛めたジェジエウが置き去りになり、マテウス・サヴィオ(8)がラストパス。

CBダニーロ・ボザ(3)を中心に守るが、ロスタイムに川崎の猛攻を受ける。
 90+5分、ロマニッチのラストパスから伊藤達哉にゴールを割られた。

■summary
浦和はロングボールや速攻に活路を見出した。
 川崎のプレスを自陣に呼び込み、一気に前線に狙う。
 中島翔哉の先制ゴールのように、ハイラインの裏を使った。
 作った決定機の数を考えれば、もう1点決めたかったところ。

川崎よりタイトな日程にあって、大きくターンオーバーした。
 ロスタイムに失点したので印象は良くないが、結果は悪くない。


川崎は内容を考えれば、上出来のドロー。
 ロマニッチや神橋を投入し、圧力を強めながら最後に同点ゴールを奪った。

伊藤達哉は4戦連続ゴール。
 90+1分、PA内左で受けてシュートするが、ブロックされる。
 90+5分に同じ形を作ると、今度はコースを打ち抜いて見せた。

ジェジエウは前に出ても奪い切れず、ゴール前を空けがち。
 正しい判断ができていないので、不安が残るパフォーマンスだった。
マルシーニョと三浦の左サイドも機能不全だった。
 山本ベンチスタートの影響もあったが、2人の距離が遠く、深さを取れなかった。

次は中3日、等々力で浦和との第2戦(YLC QF #2)。
 選手は足りないが、ベストの布陣で勝ち上がってほしい。

■goal
22中島翔哉(10)
90+5伊藤達哉(17)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 35分のチアゴ・サンタナ、76分の松尾佑介のGK1対1の決定機をストップ。
佐々木旭(5) 7.0 RSBで先発し、LCB、RCBに動く。90+5分、PA中央のロマニッチへ横パス。
ジェジエウ(4) 5.0 前に出ても潰せず、ピンチを招いた。79分、スプリントを止めて負傷交代。
ウレモヴィッチ(22) 5.5 浦和のラストパスを読んで止める。右サイドに対角のパスを入れた。
三浦颯太(13) 5.0 左クロスは味方に合わず。攻め上がりはタイミングを逸して機能しなかった。
河原創(19) 6.0 15分、PA内で脇坂へヒールで落とす。42分、柴戸海(22)のミドルをブロック。
橘田健人(8) 6.0 16分と85分にミドル。73分から左右ウィングへ。78分、クロス性のシュート。
宮城天(24) 5.5 右ウィング。33分、速攻からミドル。後半の左ウィングでは、疲労が濃かった。
脇坂泰斗(14) 5.5 滑らかにパスをつなぐ。15分、PA内のチャンスでシュートできず。CKを担当。
マルシーニョ(23) 5.0 13分、自陣に戻って奪取。43分、ミスパス。良さを出せず、前半で交代。
神田奏真(38) 5.5 序盤はポストプレーを成功させるが、徐々に消える。16分、CKからシュート。

■sub
HT(23)伊藤達哉(17) 7.0 見慣れた決定力で同点ゴール。47分、54分、90+1分にシュート。
61(24)ロマニッチ(91) 6.0 1アシスト。力強く速いプレスを仕掛ける。ポストプレーで貢献。
73(38)山本悠樹(6) 6.5 ループパスで浦和をゴール前に押し込む。87分、90+5分にミドル。
73(22)VW際(31) 6.0 松尾佑介をケアしながら精力的に攻めた。74分、90+3分に右クロス。
81(4)神橋良汰(27) 6.0 2度目の公式戦もLCBで緊急出場。高い位置から丁寧にパスを散らした。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 野田裕人(30) 名願斗哉(29) 

■coach
長谷部茂利 6.5 最終ライン3人を交代しながら、伊藤達哉の投入でドローで終えた。

■referee
御厨貴文 6.5 穏当なジャッジを続ける。選手が倒れ込むと、すぐに止めて治療に入った。

249,600views
AT+5+8

2025/08/31

250831川崎5-3町田(J1 #28)

川崎5-3町田(U等々力, 19:00KO, 22,270人)

数的有利を活かして勝利したアウェイ名古屋戦(J1 #27)から中7日。
 ホーム等々力に戻ってきて、日曜日の町田戦。
 8月最後の日だが、猛暑日が続いている。

名古屋戦で出場停止だったウレモヴィッチとマルシーニョが戻る。


先発は、名古屋戦から2人変わる。
 RCBにウレモヴィッチ、トップ下に脇坂が入る。
 佐々木旭はLCBに移り、8月の4試合で最終ライン4ポジションすべてで先発することとなった。
 名古屋戦で負傷した丸山、そして大関がベンチ外となる。

ベンチには、新たにジェジエウ、マルシーニョ、宮城天が入る。
 外れるのは、GK安藤、特別指定の持山、家長の3人。
 ようやくGK2人体制が終わって、FPが揃った。


町田ゼルビアは、J1リーグ15勝5分8敗で暫定3位。
 水曜日に天皇杯準々決勝を戦って、中3日の日程。
 ALCE2025-26に出場するための前倒し開催もあり、5連戦の5試合目。
 CB岡村大八(50)は、累積警告で出場停止。

2018-20年に川崎に所属した下田北斗(18)は、ボランチで先発する。

アウェイでは、ドローだった。
 250406町田2-2川崎(J1 #9)

■1st half
町田は、左サイドの相馬勇紀(7)にボールを預ける。
 3分、相馬の左クロスを望月ヘンリー海輝(6)がヘッド。
 右サイドの望月に向けて、3バック左の中山雄太(19)が対角のロングボールを入れる。

川崎はボールを持って全体を押し上げる。
 14分、脇坂がヘッドで縦に流して、エリソンが昌子源(3)に競り勝ってシュート。
 20分、伊藤達哉がドリブルから電光石火のシュート。
  ごく小さなモーションで、GK守田達弥(13)のニアサイドを抜いて先制する。

町田は28分、あっさり同点とする。
 GK守田のロングキックを起点に、相馬の左クロスをナ・サンホ(10)が同点ゴール。
 直前、副審がオフサイドの旗を上げたが、福島主審は笛を吹かずに流した。
 川崎はセルフジャッジで動きを緩め、ポジションを整えることができなかった。
36分、町田の正面からのFK。
 下田北斗が美しい軌道を描くゴールを決めて、逆転する。

川崎は45+4分、山本がふわっと縦にラストパス。
 昌子源の背後を取ったエリソンがヘッドで打ち抜き、2-2の同点で前半を終える。

■2nd half
町田は引き続き、左サイドの相馬にボールを集める。
 相馬は50分と53分に左クロス、52分と64分にミドルを狙った。
 VW際に加えて、河原創がサポートして対応するが、それでも相馬は止められない。

川崎はマルシーニョのスプリントを活かしてゴールを目指す。
 57分、河原創のループパスからエリソンがシュート。
  続く脇坂の左CKを、ファーの伊藤達哉がシュート。
 65分、エリソンがドリブルでDF3人を引き連れてラストパス。
  ガラ空きとなったゴール前で、宮城天がGK守田に当てながら押し込んだ。

町田も71分、相馬の左クロスを藤尾翔太(9)がわずかに触って2度目の同点ゴール。
 相馬のクロスは、GKもDFも触れない絶妙なコースで、ゴール枠内に飛んでいた。

そして78分、再びエリソンが単独でドリブル突破。
 町田を完全に混乱させて味方に預けて、脇坂のラストパスをゴール。

町田は疲労もあって、なかなか反撃に出てこれない。
 そんな中にあっても90+6分、相馬の右CKから連続して決定機を作る。
 オ・セフン(90)のシュートは、GK山口が止めてジェジエウがクリア。
 白崎凌兵(20)のミドルはバー、ミッチェル・デューク(15)のシュートは佐々木旭が身体で止めた。

90+10分、マルシーニョが望月を抜き去って、脇坂からのリターンパスを押し込んだ。

■summary
町田は、厳しい日程もあって5失点を喫した。
 昌子源は、エリソンを抑えることができなかった。
 早いタイミングで対応すべきだったが、放置したまま失点を重ねた。

攻撃は左から相馬勇紀が仕掛けて、右は望月へロングボールを入れる。
 同じパターンを繰り返して、相馬が1点目と3点目を生んだ。

下田北斗は、美しすぎるFKを沈めた。
 川崎を2020年までで離れて、3度目の等々力帰還。
 正確なミドルパスの配球も健在で、いつもどおりの活躍を見せた。


川崎は、体力差を利用しながら勝ち切った。
 エリソンが2ゴール1アシスト、伊藤達哉が1ゴール。
 最近の2人の決定力があれば、難しい試合になることはない。
 ただ、相馬の圧力を止めきれず、下田北斗の超絶FKもあって終盤までもつれた。

ベンチのGKが1人となり、途中交代も4人行った。
 大関や家長が欠場したが、FPが足りない状況は解消に向かっている。

ウレモヴィッチは、75分までプレー。
 手を使いがちなところは気になったが、まずまずだった。

次は、中2日でYBCルヴァンカップ準々決勝アウェイ浦和戦(YLC QF #1)。
 厳しい日程なので、可能な範囲でターンオーバーしたい。

■goal
20伊藤達哉(17) 45+4,78エリソン(9) 65宮城天(24) 90+10マルシーニョ(23) 
28ナ・サンホ(10) 36下田北斗(18) 71藤尾翔太(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 52分、相馬のミドルを弾き出す。クロスを安定して処理。パントも良かった。
VW際(31) 6.0 相馬と対峙する厳しいタスクを続ける。90+1分、足を攣って1トップに動いた。
ウレモヴィッチ(22) 5.5 75分までRCBでプレー。40分、ロングシュート。右足のパスは弱め。
佐々木旭(5) 6.0 7分、35分に持ち上がってロストする。47分、マルシーニョへロングフィード。
三浦颯太(13) 5.5 28分、相馬のクロスを触れずに失点。望月へのロングボールを競り合った。
河原創(19) 6.5 果てることのない運動量でチームを大きく支える。57分、63分にループパス。
山本悠樹(6) 6.5 1アシスト。16分、45+3分にエリソンへパス。80分、90+1分にボールカット。
伊藤達哉(17) 7.0 1ゴール。ドリブルで素早く縦に運んでいく。55分、スプリントで足を痛める。
脇坂泰斗(14) 6.5 2アシスト。中盤で前を向いてのパスで味方を走らせる。セットプレーを担当。
橘田健人(8) 5.5 右WG。名古屋戦ほど良さは出せなかった。38分、ボール奪取。44分、ミドル。
エリソン(9) 8.0 2ゴール1アシスト。12分、14分、57分にシュート。昌子源を手玉に取った。

■sub
HT(8)マルシーニョ(23) 6.5 スプリントで抜け出した。1ゴール後、シャツを脱いでイエロー。
60(17)宮城天(24) 6.0 右ウィング。GKに当てながらも1ゴール。86分、脇坂のFKをシュート。
75(22)ジェジエウ(4) 6.5 パワープレイ対応のため投入される。広範囲で豪快にヘディングする。
80(9)神田奏真(38) 5.5 1トップ。プレスでコースを消していく。ボールタッチは少なかった。

■bench
ソンリョン(1) 神橋良汰(27) 土屋櫂大(39) 野田裕人(30) 名願斗哉(29) 

■coach
長谷部茂利 6.5 失点は減らないが、大量5ゴールで勝利。マルシーニョの後半投入は効果大。

■referee
福島孝一郎 6.5 イエロー提示を抑制しつつ、的確にコントロール。

249,400views
AT+8+14

2025/08/28

250823名古屋3-4川崎(J1 #27)

名古屋3-4川崎(豊田スタジアム, 19:00KO, 40,055人)

選手が揃わず、ドローで終わったアウェイ新潟戦(J1 #26)から中6日。
 アウェイ連戦となる豊田スタジアムでの名古屋戦。

8月20日、名願斗哉(29)が、育成型期限付き移籍契約を解除して、仙台(J2)から復帰。

ウレモヴィッチ(2試合出場停止)、マルシーニョ(累積警告)が出場停止。
 新潟戦は出場停止だったVW際は、戻ってくる。


先発は、新潟戦から3人が変わる。
 出場停止明けのVW際、河原創、大関が先発する。
 佐々木旭がRSBからRCBに、橘田がボランチから右ウィングに回る。
 マルシーニョは累積警告で出場停止、ジェジエウ、脇坂はベンチ外。

ベンチには、レンタルバックの名願斗哉と特別指定の持山匡佑が新たに入る。
 持山は、7月18日に来季加入内定が発表され、初のメンバー入り。
 新潟戦と同じくベンチにGK2人で、FPが足りない状況が続く。


名古屋グランパスは、J1リーグ7勝7分12敗の16位。
 川崎と同じ中6日の日程。

J1リーグ開幕節は、川崎が勝っている。
 250215川崎4-0名古屋(J1 #1)

■1st half
立ち上がりから川崎が攻める。
 大関がプレスを先導して、名古屋をロングキックに追い込んで回収する。
7分、大関がエリソンへ左から横パスを入れる。
 エリソンがDFを引き付けて、伊藤達哉がファーに沈める先制ゴール。
18分には早くも追加点。
 山本の華麗なスルーパスから、エリソンが右足でニアを抜いた。

名古屋は22分、ユンカーが神橋を抜いて決定機を迎えるが、GK山口がセーブ。
 続けて木村勇大(22)がシュートするが、山本がゴールライン上でクリア。

飲水タイムを挟み、名古屋が反撃に出る。
 中盤のルーズボールを拾いながら優勢となった。
32分、稲垣祥(15)が左からクロスを入れる。
 ファーに飛び込んだ森壮一朗(44)がゴールに押し込んだ。
さらに45+3分、森島司(14)の左クロスを森が戻し、原輝綺(70)が同点ゴールを決めた。

■2nd half
51分、ロングボールを処理する神橋の頭に、ユンカーのスパイクが入る。
 流血した神橋はしばらく起き上がれず、ユンカーにレッドカード。

数的優位となった川崎は、長くボールを保持する。
 名古屋はラインを下げて耐えながら、カウンターを狙った。
79分、投入直後の永井謙佑(18)が縦ポンで抜け出す。
 GK山口がシュートを弾き、徳元悠平(55)が押し込んだがオフサイド。

80分、川崎も神橋がロングボールを狙う。
 徳元が上手く処理できず、エリソンが右からゴールを決めた。

再びリードしたが、すぐに名古屋が同点ゴール。
 82分、GKピサノ・アレックス幸冬堀尾(35)のロングボールで永井が駆け抜ける。
 最終ラインは置き去りにされ、ラストパスを和泉竜司(7)が押し込んだ。

川崎は勝ち越しを狙って攻勢に出る。
 84分と90+4分にエリソン、90分に山本、90+2分に伊藤がシュート。
そして90+5分、右CKの流れから山本の右クロス。
 伊藤達哉が左で受けて、森、椎橋慧也(8)、原の3人を次々と剥がして決勝ゴール。

■summary
名古屋は簡単に2失点しながら、巻き返して前半のうちに追い付いた。
 後半に期待を持てる展開だったが、ユンカーの退場で防戦を強いられる。

数的不利でも、永井謙佑の走力は圧倒的だった。
 77分にピッチに入ると、79分、82分にスプリントで決定機を作る。
 もっと早いタイミングで投入しても良かったかもしれない。


川崎は立ち上がりの攻勢から2点リードする。
 しかし、丸山祐市の負傷交代もあって、前半のうちに2失点。
 後半、数的優位になっても圧倒することはできなかった。
 名古屋に反撃を許しながらも、ロスタイムに決勝ゴールを奪う。

神橋良汰は、緊急出場でプロデビューを果たした。
 大卒新人ながらここまで出番がなく、4学年下の土屋と野田が先にデビューした。
 重要な場面で起用されると、流血しながらも敢然とヘディングを繰り返し、最終ラインを支えた。

特別指定の持山匡佑は、FPが足りない状況でデビュー。
 中央大学の協力が必要だが、しばらくチームに帯同してほしい。

交代出場は、神橋、神田、持山の3人だけ。
 新潟戦に続いて起用されなかった家長は、コンディション不良と思われる。

次は中7日でホーム町田戦(J1 #28)。
 ウレモヴィッチ、マルシーニョの出場停止が終わる。
 離脱が相次ぐ状況だが、悪くない試合を見せてほしい。

■goal
32森壮一朗(44) 45+3原輝綺(70) 81和泉竜司(7)
7,90+5伊藤達哉(17) 18,80エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 22分にユンカー、79分永井の決定機を止める。1失点目はニアを抜かれる。
VW際(31) 6.0 31分、右ポケットへのパスで伊藤を走らせる。76分、77分に続けてミドル。
佐々木旭(5) 6.5 神橋良汰を支えながらRCBで奮闘。26分、58分にエリソンへロングパス。
丸山祐市(35) 5.5 9分、ユンカーのミドル対応で、右ひざ負傷。担架に乗ってピッチを後に。
三浦颯太(13) 5.5 1失点目は森に競り負け、2失点目もアシストを許す。クロスを多く入れる。
河原創(19) 6.0 30分、稲垣のミドルをブロック。89分、永井をタックルで止めてイエロー。
山本悠樹(6) 6.5 18分、CB間を割る華麗なスルーパスで1アシスト。64分、90分にシュート。
伊藤達哉(17) 7.5 2ゴール。ユニフォームを脱いでイエロー。21分、45+6分、73分にシュート。
大関友翔(16) 5.5 プレスを牽引する。47分、シュート。囲まれて狭い状況ではキープできず。
橘田健人(8) 6.5 慣れない左ウィング。DFを背負ってポストプレー。当然、守備は申し分ない。
エリソン(9) 7.5 2ゴール1アシスト。強く蹴るだけから成長する。45+4分、ダイブでイエロー。 

■sub
12(35)神橋良汰(27) 6.0 デビュー戦。1アシスト。額から流血しながらも闘志溢れるプレー。
77(16)神田奏真(38) 5.5 85分、三浦の左クロスに飛び込む。90+4分、エリソンへ落とす。
90+3(8)持山匡佑(36) 5.5 特別指定でデビュー戦。左ウィング。90+4分、ドリブルで運ぶ。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 野田裕人(30) 土屋櫂大(39) 名願斗哉(29) 家長昭博(41) 

■coach
長谷部茂利 6.0 手元に残された選手が少ない中、上手く組み合わせた。

■referee
椎野大地 6.0 大きなミスなくジャッジを続ける。ユンカーのレッドは妥当。

249,100views
AT+7+10

2025/08/20

250816新潟1-1川崎(J1 #26)

新潟1-1川崎(デンカビッグスワンスタジアム, 19:00KO, 26,493人)

2人の退場者を出して大敗した福岡戦(J1 #25)から中6日。
 お盆の真っ只中の土曜日、アウェイ新潟戦。

福岡戦でレッドカードを受けたウレモヴィッチは、2試合の出場停止。
 イエロー2枚で退場したVW際とともに、この新潟戦に出場できない。


先発は、福岡戦から2人が変わる。
 新たにジェジエウと三浦が先発し、佐々木旭がLSBからRSBに動く。
 出場停止のウレモヴィッチとVW際が外れた。

ベンチには、新たにGKソンリョン、野田、土屋、神橋が入る。
 野田は、J1リーグ初のベンチ入りとなった。
 田邉、ロマニッチ、小林悠の3人がベンチから外れる。

安藤、ソンリョンとGK2人がベンチに入る。
 ベンチ入り11人で通常GK2人のACLE(ACL)を除けば、異例の措置。
 GK複数ベンチ入りは、2022年の浦和戦(2022 J1 #23)でのGK3人ベンチ入り以来。


アルビレックス新潟は、J1リーグ4勝7分14敗で20位。
 前週の3連休、月曜日にC大阪戦(J1 #25)が組まれ、日程は中4日。

6月23日に就任した入江徹監督は、J1リーグ5敗、天皇杯1敗の成績。
 勝ち点は1つもなく、就任時の暫定18位から最下位20位となった。
 チームとしては、樹森大介前監督の最後の試合から、公式戦7連敗中。

入江徹監督の初戦だった2か月前の等々力では、川崎が勝った。
 250625川崎3-1新潟(J1 #15)

■1st half
新潟は立ち上がり、FWブーダ(65)にボールを当てて攻める。
 7分、佐々木旭との競り合いを制した小原基樹(14)が、左サイドから中へ展開。
 ジェジエウが右に引き出され、フリーの白井永地(8)がミドルを決めた。
先制後も11分、12分、19分にブーダがシュート。
 GK山口を中心に凌いだが、決定的な場面を簡単に作られる。

川崎はビルドアップを少しずつ改善して盛り返す。
 橘田が2CBからボールを引き出すことで、前進していく。
17分、三浦の左クロスをGK田代琉我(21)がキャッチミス。
 詰めたマルシーニョがゴールに流し込もうとするが、外した。
40分、山本の右CKから、エリソンがバーに当てる。

45+1分、山本の左CKを伊藤達哉がファーで受ける。
 少し動かして藤原奏哉(25)の足を拡げ、同点ゴールを決めた。

■2nd half
後半、新潟はプレスを受けてロングボールを蹴らされる。
 川崎は高い位置を保ちながら回収して、仕掛けていった。
50分、マルシーニョとのワンツーから伊藤達哉がシュート。
 続いて脇坂のラストパスをエリソンがシュート。
62分、橘田の縦パスをPA内で脇坂が落として、エリソンがシュート。

新潟は散発ながらもカウンターで反撃を試みる。
 68分、脇坂から奪ってブーダがシュート。
 90+3分には島村拓弥(28)がシュート。

川崎が押し込む展開が続くが、ゴールはなかった。

■summary
新潟は序盤、川崎をしっかり崩して、決定機を量産した。
 FWブーダが再三訪れたチャンスを決めていれば、勝利できたと思われる。

前半の中盤あたりから勢いは落ち、後半、川崎に押し込まれる。
 それでもブロックを敷いて耐え切り、勝ち点1を獲得した。
 J1リーグ残留に向けて厳しい状況が続くが、個人的には今後も新潟遠征を続けたい。


川崎は立ち上がりの劣勢が、最後まで響いた。
 滑るピッチの影響も大きかったが、1対1の仕掛けで崩された。
 GK山口のビッグセーブがなければ、大敗していたと思われる。

出場停止が2人いたこともあるが、選手が揃わない状況だった。
 稼働できるフィールドプレイヤーだけでベンチは埋まらず、GKが2人入る。
 ベンチ入りした家長昭博も、ハーフタイムの練習を回避していた。
 体調不良者が何人かいるとのことだが、選手交代の選択肢は限られた。

次は中6日でアウェイ名古屋戦(J1 #27)。
 マルシーニョが累積警告4枚で出場停止となる。
 引き続き選手が足りないかもしれないが、ベストを尽くしたい。

■goal
7白井永地(8)
45+1伊藤達哉(17) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 12分、68分のブーダの決定機を間一髪で弾き出す。69分、右クロスをパンチ。
佐々木旭(5) 5.0 7分、小原基樹の突破を許して失点を招く。16分にも橋本健人に抜け出される。
ジェジエウ(4) 5.5 12分、18分、68分にブーダに抜かれる。10分、90+3分にシュートを防ぐ。
丸山祐市(35) 6.0 失点シーンはマークに迷っていた。80分、ボールカットから前線に飛び込む。
三浦颯太(13) 6.0 17分、左クロスをGK前に落とす。41分、数的不利のカウンターを上手く守る。
橘田健人(8) 6.5 2CBのパスを引き出し、前を向いてビルドアップ。14分、62分に脇坂へ縦パス。
山本悠樹(6) 6.5 21分、2人に挟まれながらターンで前進。85分、イエロー。90+7分、ミドル。
伊藤達哉(17) 6.5 1ゴール。50分、78分にシュート。49分、80分に右クロス。プレスも効く。
脇坂泰斗(14) 5.5 45+2分、エリソンの落としをミドル。68分、パスを受けるも囲まれロスト。
マルシーニョ(23) 6.0 17分、GK田代のキャッチミスに詰めてシュート。45+4分、イエロー。
エリソン(9) 6.5 40分のヘッドはバー。50分、62分のシュートは舩木翔(77)にブロックされる。

■sub
63(23)大関友翔(16) 5.5 トップ下。プレスを仕掛けていく。76分、スローインを受けFK獲得。
77(8)河原創(19) 6.0 78分、クリアボールを拾ってエリソンへスルーパス。90+5分、ボレー。
87(9)神田奏真(38) 5.5 87分、ポストプレー。90+4分、ロングボールの競り合いでFKを獲得。
87(17)野田裕人(30) 5.5 右ウィング。90分、山本のロングパスをPA内で受けるがカットされる。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 神橋良汰(27) 土屋櫂大(39) 家長昭博(41) 

■coach
長谷部茂利 6.0 稼働できる選手で合理的に采配する。未来を見据えて神田と野田を起用。

■referee
上村篤史 5.5 試合への影響は少なかったが、時間帯によって基準が大きく変化した。
 (熊谷幸剛第1副審のオフサイド判定はかなり厳しかった。(上村主審の採点の対象外))

248,700views
AT+5+7

2025/08/12

250809川崎2-5福岡(J1 #25)

川崎2-5福岡(U等々力, 19:00KO, 22,062人)

逆転負けを喫したG大阪戦(J1 #24)から中19日。
 2週間のサマーブレークを終えて、ホーム等々力での福岡戦。

7月22日、山内日向汰が、仙台(J2)へ期限付き移籍。
 30日、GK中川真が、期限付き移籍を解除して、福島(J3)へ復帰した。
 高井、アイダル、山田新に加えて、夏の移籍期間に5人がチームを去ったこととなる。
 (6月の特別移籍期間にもヴェロンと瀬川が移籍している。)

8月2日、フィリップ・ウレモヴィッチ(22)とラザル・ロマニッチ(91)の加入が発表された。


先発は、G大阪戦から3人が変わる。
 新たに新加入のウレモヴィッチ、橘田、エリソンが先発する。
 佐々木旭がCBからLSBに回って、三浦はベンチ外。
 河原と小林悠はベンチに入った。

ベンチには、新たに田邉とロマニッチが入る。
 土屋、神橋、宮城天が外れた。


アビスパ福岡は、J1リーグ8勝8分8敗の11位。
 6日(水)、天皇杯鹿島戦(天皇杯 R16)で延長120分プレーして、敗退。
 鹿島、川崎と遠征が続く中2日の日程。

2016-19年に川崎に所属した奈良竜樹(3)は、昨年6月の左膝靭帯手術から復帰。
 3バックの中央で先発し、キャプテンマークを巻く。

2月のアウェイは、川崎が勝った。
 250226福岡1-2川崎(J1 #3)

■1st half
1分、2分にエリソンがシュートすると、4分に先制点。
 マルシーニョが左で溜めて戻し、橘田がバイタルからミドルを決めた。

幸先良く川崎がリードしたが、11分に暗転。
 ウレモヴィッチが、1トップ碓井聖生(27)のポストプレーに付いていく。
 逆を突かれて碓井に抜け出されると、レイトタックルを足首へ見舞う。
 清水主審は最初にイエローを提示したが、VARでレッドカードと訂正された。

数的有利となって、福岡が反撃に出る。
 19分、名古新太郎(14)のミドルをGK山口が弾くと、CKが3本続く。
 23分、藤本一輝(22)に抜け出されたVW際が、背後から倒してFKを与える。
 名古新太郎が直接FKでニアを狙い、エリソンがクリアできず同点ゴール。

飲水タイムを経て、29分。
 ショートカウンターから山本がエリソンの前にループパスを落とす。
 上島拓巳(5)が滑り込んでシュートを防ぐが、エリソンが先に起きてゴール。
 GK小畑裕馬(24)も至近距離まで寄せてきたが、ニアを抜かれた。

福岡は再びセットプレーで同点ゴール。
 35分、名古新太郎の左CKを上島が合わせ、またエリソンに当たって2度目の同点ゴール。

45+7分、川崎の右CKを福岡がクリアする。
 紺野和也(8)が速攻を仕掛けると、VW際が背後から手で止める。
 23分に続いて2枚目のイエローが提示され、2人目の退場となった。

■2nd half
2人少ない状況となって、川崎はなすすべなく耐えるだけ。
 50分の重見柾斗(6)、56分の碓井、59分の松岡大起(88)とミドルを狙われる。
 まともに守ることはできず、時間を空費することが最優先となった。

67分、藤本の縦への突破を橘田が身体を当てて止める。
 清水主審はノーファウルと判定したが、VARで再び訂正されてPKとなった。
 このPKでリードを許すと、これ以上粘れず、立て続けに失点を重ねた。

■summary
福岡は日程的な不利もあって、序盤は押し込まれた。
 15分に1人多くなってからも、川崎にカウンターを浴びる。
 それでも、2人多くなれば当然だが圧倒して、勝利した。

藤本一輝の左からの仕掛けは、素晴らしかった。
 23分、VW際に1枚目のイエローを与えて、このFKで同点ゴールが生まれる。
 67分には橘田からPKを奪取して、逆転ゴールをもたらした。


川崎は複数回の自滅を繰り返して大敗した。
 ウレモヴィッチのレッドは、必要のない局面でのレイトタックル。
 獲得したばかりのCBだが、不安を感じさせるデビューとなった。

VW際は、藤本一輝の仕掛けに翻弄される。
 45+7分には紺野和也を背後から手で倒し、2人目の退場となった。
 2024年の名古屋戦(2024 J1 #31)でもイエロー2枚を短時間で受けた。
 今日も冷静さを欠いてしまい、敗戦に導いた。

次は中6日でアウェイ新潟戦(J1 #26)。
 勝てなくとも、退場者を出さないでほしい。

■goal
4橘田健人(8) 29エリソン(9)
24,73PK名古新太郎(14) 36上島拓巳(5) 85碓井聖生(27) 88紺野和也(8)

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 5点目はニアを抜かれる。19分に名古、83分に橋本悠(47)のミドルを弾く。
VW際(31) 3.0 23分、45+7分と2枚のイエローで退場。藤本一輝に喰い付きすぎて抜かれた。
ウレモヴィッチ(22) 3.0 11分、碓井聖生へ足裏でレイトタックル。早くもピッチから去った。
丸山祐市(35) 6.0 数的不利でも凌ぎ続ける。終盤、リードを許すとさすがに崩れてしまった。
佐々木旭(5) 6.0 37分、左クロス。エリソンへミドルパスを届ける。破綻なく紺野を抑える。
橘田健人(8) 6.5 1ゴール。45+5分、ミドル。68分、藤本を倒してPKを与え、異議でイエロー。
山本悠樹(6) 6.5 2分、脇坂へスルーパス。1アシスト。63分、笛の後にシュートしてイエロー。
伊藤達哉(17) 5.5 4分、VW際の縦パスを落とす。7分、名古へファウル。17分、戦術的な交代。
脇坂泰斗(14) 5.5 2分、エリソンへラストパス。9人の後半はボランチ。74分のFKは直接GKへ。
マルシーニョ(23) 6.0 1アシスト。59分、松岡のミドルをブロック。良く走って守りでも貢献。
エリソン(9) 6.0 1分、2分、6分にシュート。1ゴール。24分、36分にはクリアし切れずに失点。

■sub
17(17)ジェジエウ(4) 6.0 緊急出場。20分、CKをクリア。守備のほころびを最小限にとどめる。
72(9)ロマニッチ(91) 5.5 GKからのパントを競り合う。81分、佐々木旭の縦パスを受け止める。
72(6)河原創(19) 5.5 広大なバイタルを1人で埋めるべく奮闘するが、あまりにも過重だった。
78(14)大関友翔(16) 5.5 80分、佐々木旭へのパスを奪われる。81分、2人に囲まれてロスト。
78(41)家長昭博(41) 5.5 投入直後は比較的走っていた。90+4分、松岡を倒してイエロー。

■bench
安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) 小林悠(11) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 5.5 采配にミスはなく、ベストを尽くした。ウレモヴィッチの先発起用は当たらず。

■referee
清水勇人 5.5 VW際の2枚のイエローは妥当。15分のレッドと67分のPKは、VARに助けられる。

248,400views
AT+10+10

2025/07/27

250720G大阪2-1川崎(J1 #24)

G大阪2-1川崎(パナソニックスタジアム吹田, 19:00KO, 31,898人)

天皇杯相模原戦(天皇杯 R32)にPK戦で敗れてから中3日。
 J1リーグ第24節、アウェイG大阪戦は3連休の中日に開催される。


先発は、天皇杯相模原戦から3人変わる。
 新たに佐々木旭、河原創、伊藤達哉が先発する。
 橘田と家長はベンチに回り、ジェジエウはベンチ外。

ベンチには、新たに神橋、宮城天、エリソンが入る。
 エリソンは、5月21日の浦和戦(J1 #13)で負った右膝内側側副靱帯損傷から復帰。
 神橋は、加入後初のメンバー入りを果たした。
 車屋、山内がベンチ外となった。


ガンバ大阪は、J1リーグ9勝4分10敗の暫定10位。
 天皇杯3回戦は山形(J2)と対戦して、延長PK戦で敗退。
 120分間プレーしてから中3日は、川崎と同じ日程。

安部柊斗(13)は、天皇杯山形戦で退場したため出場停止。

等々力では、ドローだった。
 250525川崎2-2G大阪(J1 #18)

■1st half
ガンバがスタートから攻勢に出る。
 川崎のプレスの逆を突いて、ネタ・ラヴィ(6)や宇佐美貴史(7)につなぐ。
 左サイドの黒川圭介(4)と倉田秋(10)が、マークを剥がしながら前進する。

ただ、先制したのは川崎だった。
 9分、山本がボール奪取して小林悠に渡す。
 小林悠は伊藤達哉に預けて走り込むと、完璧なトラップからGK1対1を制した。

川崎は引き続きカウンターを狙う。
 29分、伊藤達哉のラストパスを小林悠がシュート。
 三浦弦太(5)が触って勢いを削ぎ、GK一森純(22)がキャッチした。

ガンバは長く保持しながらも、崩せない状況が続く。
しかし45+3分、シンプルに攻略する。
 宇佐美が入れた右クロスを、ウェルトン(97)が触って軌道を変える。
 佐々木旭がクリアし切れず、足元に転がって倉田秋が同点ゴール。

■2nd half
後半もガンバがボールを持つ展開となる。
57分、鈴木徳真(16)がウェルトンに縦パスを入れる。
 縦パスを追って宇佐美がダッシュするが、河原創の動き出しが遅れてしまう。
 ウェルトンのラストパスを宇佐美がスルーして、デニス・ヒュメット(23)がボレーを決める。
 佐々木旭が宇佐美へ、VW際がヒュメットへスライドするが、間に合わなかった。

1点を追って川崎も攻めていく。
 80分、大関のパスからエリソンがシュート。
 81分、山本の左CKを家長がヘッドするが、右ポストに当たる。
 87分、宮城天が左から巻くようにミドルを狙うが、GK一森が弾き出した。

■summary
ガンバは序盤、ゴールに迫るが、9分の失点後はブロック内側に入れなくなる。
 ボランチのネタ・ラヴィや鈴木徳真が2CB間に落ちても、パスコースを探せない。
 攻めあぐねる中、前半のうちに同点ゴールが生まれたことが勝因となった。

57分に逆転してからは、バランスを保ちながら川崎を迎え撃つ。
 縦に早く仕掛け、64分と67分に宇佐美、67分に山下諒也(17)が決定機を迎える。
 GK一森純、2CB三浦弦太と中谷進之介(20)がゴール前を固めて、逃げ切った。


川崎はボールを持たれつつ、ブロックを組んで守った。
 9分、カウンターから先制ゴールを決めて、ガンバの反撃を抑え込む。
 上手くコントロールできていただけに、前半ロスタイムの失点が厳しかった。
 57分の決勝ゴールも速攻に対応しきれず、ゴール前で数的不利に陥った。

高井幸大、山田新と現役日本代表2人がチームを離れた。
 この日はRCBに佐々木旭が入り、エリソンも負傷から復帰して45分間プレー。
 2人とも悪くなかったが、当たり前だがチーム力を維持するのは難しい。
 2021年の夏も、田中碧と三笘薫が移籍した後、苦しみながらJ1リーグを制覇した。
 4年前とは選手層は大きく異なるが、その時点のベストを粘り強く尽くすしかない。

サマーブレークを挟み、次は中19日で福岡戦(J1 #25)。
 時間はあるので、攻守両面で少しでも改善してほしい。

■goal
45+3倉田秋(10) 57デニス・ヒュメット(23)
9小林悠(11) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 43分、ヒュメットのシュートをキャッチ。67分、山下諒也との1対1をセーブ。
VW際(31) 6.0 中へのドリブルでプレスを剥がす。2失点はカバーが間に合わず。62分、ボレー。
佐々木旭(5) 5.0 39分、バックパスをミスしてCKを与える。45+3分、強くはクリアできず失点。
丸山祐市(35) 5.0 64分、宇佐美のシュートをブロック。67分、無理な縦パスから決定機を招く。
三浦颯太(13) 5.5 前半、ウェルトンの仕掛けに対応する。後半、高い位置からクロスを入れた。
河原創(19) 5.0 ボールを追い続ける。57分、戻りが遅く、宇佐美に置き去りにされ失点に関与。
山本悠樹(6) 6.0 中盤で奪取してロングパスで速攻を狙う。53分、59分にエリソンへラストパス。
伊藤達哉(17) 6.5 1アシスト。29分、小林悠へ決定的なラストパス。LSB黒川圭介の突破を許す。
脇坂泰斗(14) 5.5 速攻でパスの中継点となる。47分、山本のループをシュートするが当たらず。
マルシーニョ(23) 5.5 押し込まれる展開で、走力を活かせず。49分、エリソンへラストパス。
小林悠(11) 6.5 完璧なトラップから1ゴール。29分の決定機も決めたかった。前半のみで交代。

■sub
HT(11)エリソン(9) 6.0 シンプルな動きから、49分、53分、59分、80分、88分にシュート。
71(23)宮城天(24) 5.5 71分の仕掛けはゴールラインを割る。87分、左から巻くようなミドル。
71(17)家長昭博(41) 5.5 81分、山本の左CKを頭で合わせたが右ポスト。90+4分、右クロス。
78(19)橘田健人(8) 5.5 84分、家長のロストを即時奪回。87分、パスコースを探せずにロスト。
78(14)大関友翔(16) 5.5 80分、エリソンへ縦パス。79分、83分に果敢に仕掛けたがロスト。

■bench
安藤駿介(21) 神橋良汰(27) 土屋櫂大(39) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 5.0 攻勢に耐え切れずに2失点して逆転負け。反撃も機能しなかった。

■referee
中村太 6.5 観客にも分かりやすく、均衡のとれたジャッジを続ける。

247,200views
AT+4+6

2025/07/19

250716川崎0(1PK3)0相模原(天皇杯 R32)

川崎0(1PK3)0相模原(U等々力, 19:00KO, 8,661人)

逆転で勝利したホーム鹿島戦(J1 #23)から中10日。
 少し日程が空いて、水曜日に天皇杯3回戦ラウンド32が開催される。

天皇杯は、3回戦から下位カテゴリチームの会場が優先される。
 しかし、SC相模原(J3)のホームでなく、U等々力での開催となった。

7月8日(火)、高井幸大(2)がトッテナム・ホットスパーFC(ENG)へ完全移籍。
 13日(日)、セサル・アイダル(44)も海外クラブへの移籍手続きのため、チームを離脱。
 当日16日(水)になって、山田新(20)がチームを離脱することも発表された。

東アジアE-1選手権の日本代表に、山田新と大関友翔が招集された。
 前日15日(火)に韓国戦があったが、2人ともに出場機会はなかった。


先発は、鹿島戦から4人が変わる。
 新たにジェジエウ、橘田、マルシーニョ、小林悠の4人が先発する。
 河原創、伊藤達哉はベンチ、高井と山田新は海外移籍のためチームを離れる。

ベンチには、新たに車屋、土屋、山内が入り、宮城天が外れた。
 前日まで日本代表で韓国にいた大関友翔も、ベンチに入る。


SC相模原は、J3リーグ4勝9分7敗の16位。
 12日のホーム福島戦(J3 #20)から中3日の日程。

天皇杯は神奈川県予選決勝から登場して、YSCC横浜(JFL)に勝って本大会に出場。
 1回戦で水戸(J2)、2回戦で磐田(J2)と上位カテゴリに勝利して3回戦に進出。

川崎とは、初めての対戦となる。

■1st half
相模原は、5バック3ボランチながらラインは高め。
ミドルブロックを敷きながら、序盤にペースを掴んだ。
 14分、高木彰人(14)が縦にドリブルしてミドル。
 19分、河野諒祐(7)が左から巻くようなミドル。

川崎は2CBがプレスに晒されて、ロングボールを蹴らされる。
 組織的に崩すことができず、個の力で打開を図る展開となる。
 家長が右サイドでキープすることで、なんとか押し上げていく。
 VW際と三浦がクロスを入れるが、小林悠は受け皿になりきれない。

■2nd half
後半になると、川崎が押し込んでいく。
 相模原のプレスは弱まり、山本が前を向いてパスを繰り出した。
 58分、家長が右からクロス気味のシュート。

相模原は守備を固めつつ、数は少ないがシンプルに攻める。
 51分、河野諒祐の左クロスを、ファーの前田泰良がシュート。
 59分、GKバウマン(45)のロングキックから、高木彰人がボレー。
 75分、ラファエル・フルタード(9)が横に持ち出してシュート。

終盤、川崎がさらに攻勢を強める。
 80分、脇坂、続けて伊藤達哉がシュート。
 81分、山本の右クロスをマルシーニョがヘッド。
 88分、神田が落として、脇坂がフリーでシュート。
 ゴールに迫ることはできたが、決められなかった。

■extra time
延長に入ると、両チームの動きは落ち着いた。
相模原は91分と93分に杉本蓮(24)がシュートする。

間延びしながらも、川崎がチャンスを作る。
 98分、三浦の左クロスから混戦となって、大関がシュート。
 102分、脇坂が右からカットインして左足シュート。
 110分、佐々木旭のアーリークロスを神田がヘッド。

115分、VW際が足を攣って土屋と交代し、交代枠を使い切る。
119分には丸山が足を痛めてピッチを外れる。
 短い時間だが10人となり、土屋、佐々木旭、三浦の3バックとなった。

■penalty shootout
PK戦は川崎ゴール裏に向かって、相模原の先攻となった。
 川崎が3人連続失敗して、失敗2人の相模原が勝利した。

相模原 〇武藤雄樹(11) ×ピトリック(3) 〇竹内崇人(17) ×加藤大育(2) 〇高野遼(16)
川崎 ×河原創(19) ×山本悠樹(6) ×神田奏真(38) ○大関友翔(16)

■summary
相模原は、前半に優勢となる時間も作りながら、PK戦で勝利。
 後半から延長にかけ、川崎に押し込まれたが粘り強く守った。

GKバウマンは、63分の脇坂、98分の大関のシュートをセーブ。
 PK戦でも3人目の神田を止めて、勝利に大きく貢献した。

天皇杯4回戦ラウンド16は、秋田(J2)と対戦する。
 会場は、湘南(J1)ホームのレモンガススタジアム平塚と発表された。
 川崎との3回戦に続いて、相模原ギオンスタジアムでプレーできない。
 来年以降の天皇杯は、できればホームスタジアムを確保してほしい。


川崎はボールを持って優勢に進めていても、決定機は少なかった。
 ゴール前のブロックを崩し切れず、得点の可能性は高くなかった。
 相模原に決定機を許していたので、90分間での敗退もありえたと思われる。
 PK戦では3人連続で外し、天皇杯は2年連続で3回戦敗退となった。

CKを9本獲得したが、57分の家長のショートコーナー以外は山本が蹴った。
 1本か2本、脇坂や三浦を交えても、目先が変わったかもしれない。

次は中3日でアウェイG大阪戦(J1 #24)。
 G大阪も天皇杯3回戦で120分間プレーしてPK戦で敗退している。
 暑熱の中、お互いに体力的な厳しさはあるが、良い内容を見せてほしい。

■goal


■judge
山口瑠伊(98) 6.0 19分、河野諒祐のミドルをパンチング。プレー機会はあまり多くなかった。
VW際(31) 6.0 17分、23分に小林悠へ右クロス。60分、ボレー。左内転筋を負傷して交代。
ジェジエウ(4) 5.5 8分、縦パス。豪快なプレーは少なかったが、着実に守る。前半のみで交代。
丸山祐市(35) 5.5 前に出ても競り勝てず。75分、決定機をブロック。119分、ピッチを外れる。
三浦颯太(13) 6.0 マルシーニョと組んで多くの左クロスを入れる。96分、ミドルをブロック。
橘田健人(8) 6.0 攻撃に比重を置くチームを裏で支えた。83分、中盤を1人で駆け回って守る。
山本悠樹(6) 6.5 自由自在に縦パスを狙い続ける。8本のCKを担当。63分のFKは壁に当たった。
家長昭博(41) 6.0 厳しい状況でも右サイドでキープして、クロスを入れる。58分、シュート。
脇坂泰斗(14) 6.0 63分、80分、88分、102分にシュート。83分から左右のウィングに入った。
マルシーニョ(23) 6.0 左サイドで仕掛ける。72分、シュート。81分、山本の右クロスをヘッド。
小林悠(11) 5.5 23分、VW際の右クロスをトラップから反転シュート。ハイボールは収められず。

■sub
HT(4)佐々木旭(5) 6.0 長谷部体制で初のRCB。ビルドアップで貢献。110分、神田へ右クロス。
64(41)伊藤達哉(17) 5.5 80分、シュート。1対2で対応されて、仕掛けるスペースを消された。
64(11)神田奏真(38) 6.0 88分、左クロス。90+1分、110分にクロスをヘッド。ポストも活躍。
83(23)大関友翔(16) 5.5 98分、PA内の混戦からシュート。116分、ボレー。動きは少なかった。
90+5(8)河原創(19) 5.5 104分、神田へ縦パス。105分、2CBの背後を狙われたパスをカバー。
115(31)土屋櫂大(39) 5.5 RSBで緊急出場。慎重にプレーを続ける。120+2分、ボールカット。

■bench
安藤駿介(21) 車屋紳太郎(7) 山内日向汰(26) 

■coach
長谷部茂利 5.5 休養十分ながら相模原を圧倒できず。120分間のプレーして敗退となった。

■referee
飯田淳平 6.5 納得感ある明快なジャッジを続ける。イエローを自制して92分の1枚にとどめる。

247,000views
AT+1+5+0+3

2025/07/07

250705川崎2-1鹿島(J1 #23)

川崎2-1鹿島(U等々力, 19:00KO, 23,675人)

残念ながら敗れた東京V戦(J1 #22)から中5日。
 J1リーグ第23節は、ホーム等々力に鹿島を迎える。

東京V戦翌日の6月30日(月)、高井幸大のチーム離脱が発表された。
 海外クラブへの移籍のため、この鹿島戦が最後のプレーとなる。

7月3日(木)、東アジアE-1選手権の日本代表が発表。
 川崎からは、初代表となる山田新と大関友翔が選ばれている。


先発は、東京V戦から5人と大きく変わる。
 新たにVW際、河原創、山本、家長、山田新が先発する。
 佐々木旭、橘田、マルシーニョ、神田がベンチへ、大島はベンチ外。
  マルシーニョは東京V戦で負傷交代したが、離脱せずベンチに入った。

ベンチには、新たに小林悠が入る。


鹿島は、J1リーグ13勝2分7敗で1位。
 シーズン当初から好調を保っているが、直近2連敗中。
 中6日で、川崎より1日だけ日程が空いている。

前川崎監督の鬼木達が、等々力で初めてアウェイの指揮を執る。
 2017-22年に川崎に所属していた知念慶(13)は、ボランチで先発。

国立競技場では、ホームの鹿島が勝った。
 250511鹿島2-1川崎(J1 #16)

■1st half
鹿島のプレスは強くなく、2CB高井と丸山がパスを散らす。
 8分に伊藤達哉が、9分に三浦が左クロスを入れる。

10分、高井が大きなミスをしてしまう。
 鈴木優磨(40)に決定機をプレゼントしたが、GK1対1のシュートは外れた。

鹿島はロングボールを蹴り込んでくる。
25分、LCBキム・テヒョン(3)のロングボールで、松村優太(27)が抜け出す。
 ファーのレオ・セアラ(9)が蹴り込んで、あっさりと先制した。
 三浦は松村の動きを把握しきれず、背後を突破された。
32分、GK早川友基(1)のパントでレオ・セアラが抜け出し、鈴木がシュート。
37分、知念慶の右クロスを小川諒也(7)がヘッドするが、バーに当たる。

リードを許した川崎は、終盤に押し込む。
 38分、VW際の右クロスを山田新がヘッド。
 44分、山本の左クロスから脇坂がシュート。
GK早川が2つの決定機を防いだが、45+4分。
 山本の左CKから、伊藤達哉が浮いたボールを合わせて同点ゴール。

■2nd half
ハーフタイムで、ジェジエウとマルシーニョを投入する。
51分、そのジェジエウが、抜け出した松村を背後から手で押し倒す。
 DOGSOでレッドカードが提示されるが、VARにより松村のオフサイドと判定。
 レッドカードは取り消されたが、投入直後の軽率なプレーだった。

鹿島はロングボールだけでなく、パスをつなごうとする。
 しかし川崎のプレスは鋭く、抜け出せずに捕まってしまう。
55分、山本が鈴木からボールを奪って、家長が右クロス。
58分、マルシーニョが知念のトラップを攫って、山本がループパス。
 家長の右クロスをマルシーニョが蹴り込んで、逆転に成功する。

鹿島の運動量はがっくりと落ち、間延びしてしまう。
 ぽっかり空いた中盤のスペースで、川崎がボールを動かした。
 家長を筆頭に時間を消費しながら、危な気なく逃げ切った。

■summary
鹿島の2FWレオ・セアラと鈴木優磨のプレスは弱め。
 1人がボールに寄せていっても、もう1人は動き出さない。
 プレスを逃れられると、2度追いすることなく諦めた。
 川崎のパスコースを消すことができず、前進を許した。

前半、25分の先制ゴールを含め、いくつかの決定機を作った。
 ただ、後半になるとチャンスを作れず、選手交代も奏功しなかった。
 試合後、鬼木達監督は「同じ課題が続いている」とコメント。
 改善する方策を探す必要があるが、簡単ではないと思われる。


川崎は前半、ロングボール処理に後手を踏んで1失点。
 スタートから良い攻撃を続け、攻め込んでロスタイムに同点に追い付いた。

後半からは、丸山に代えてジェジエウを投入する。
 ジェジエウはDOGSOで退場しかけるなど、怪しい判断もあった。
 それでも2CBを組む高井とともに、ロングボールを跳ね返した。

高井幸大は、この鹿島戦を最後にヨーロッパに旅立つ。
 2023年にU-18からトップチームに昇格して2年半。
 同じU-18昇格組の板倉滉(4年)、三好康児(4年半)、田中碧(4年半)より早いタイミング。
 U-20/U23代表、フル代表4試合も経ながら、急速に成長を遂げた。
 世界を代表するCBとなって、いつの日かこのクラブに戻ってきてほしい。
(2025年7月8日(火) 公式発表 トッテナム・ホットスパーFC(ENG)へ完全移籍)

東アジアE-1選手権のため、J1リーグは中断される。
次は中10日で、天皇杯相模原戦(天皇杯 R32)。
 この間に休養を取りながら、さらに戦術も調整してほしい。

■goal
45+4伊藤達哉(17) 58マルシーニョ(23) 
25レオ・セアラ(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 90+7分、鈴木のヘッドを弾いて止めてキャッチ。プレー機会は少なかった。
VW際(31) 6.0 38分、山田新への右クロス。86分、ミドル。家長を走らせるパスを出し続ける。
高井幸大(2) 5.0 10分、ミスパスで決定機を与えたが、立て直した。32分、シュートブロック。
丸山祐市(35) 5.5 背後を縦パスで狙われて、32分にレオ・セアラに抜け出される。前半で交代。
三浦颯太(13) 5.0 9分、山田新へ左クロス。25分、ロングボールと松村の位置を見誤って失点。
河原創(19) 6.0 14分、ヘッド。45分と79分にシュート。中盤でイーブンボールを競り続ける。
山本悠樹(6) 7.0 44分、脇坂へラストパス。58分、家長へ華麗なループパス。素晴らしかった。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。後半、右サイドでキープして時間を使う。80分、遅延でイエロー。
脇坂泰斗(14) 6.0 6分、ボレー。44分、山田新の落としをシュート。84分、ドリブルでCK獲得。
伊藤達哉(17) 6.5 8分、強い左クロス。右足首を痛めながら同点ゴールを決めたが、前半で退く。
山田新(20) 6.0 9分、38分にヘッド。31分にミドル。ハイボールに競り勝って、力強くキープ。

■sub
HT(17)マルシーニョ(23) 7.0 自らボール奪取して決勝ゴールを決める。66分、77分にヘッド。
HT(35)ジェジエウ(4) 5.5 51分、DOGSO未遂。85分、ヘッド。ロングボールに上手く対応。
78(6)橘田健人(8) 6.0 89分、90+1分、90+4分にルーズボールに競り勝つ。逃げ切りに貢献。
84(13)佐々木旭(5) 6.0 三浦に代わってLSBに入る。86分、左サイドで仕掛けた。
90+3(41)宮城天(24) 6.0 右ウィング。90+4分、90+6分に右サイドでキープする。

■bench
安藤駿介(21) 大関友翔(16) 小林悠(11) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 ジェジエウの投入でロングボールを封じる。紙一重だったが、勝利に導く。

■referee
荒木友輔 6.0 荒れ気味だったが上手くコントロール。接触後に倒れた姿でファウルと判定しがち。

246,700views
AT+7+7

2025/06/30

250629東京V1-0川崎(J1 #22)

東京V1-0川崎(味の素スタジアム, 18:00KO, 22,326人)

ACLEで延期された新潟戦(J1 #15)から中3日。
 J1リーグ第22節は、28日(土)に7試合が開催されたが、東京V戦は29日(日)の開催。
 川崎にとって、中2日ではなく中3日となったことは望ましいこと。
 なお、28日(土)の味の素スタジアムは、FC東京が使っていた。


先発は、新潟戦から3人を変更する。
 新たに先発するのは、丸山、大島、橘田の3人。
 ジェジエウ、河原、山本がベンチに回る。

ベンチにはGK安藤が入り、GKソンリョンと小林悠が外れた。
 ソンリョンは、開始2時間前のメンバー発表ではベンチ入りだった。
 その後にアクシデントがあり、急遽安藤と差し替えられた。


東京ヴェルディは、J1リーグ6勝6分9敗で暫定15位(第22節開始前)。
 J1リーグは2連敗中で、少し調子を落としている。
 中7日と川崎より余裕ある日程。

等々力での対戦は、スコアレスドローだった。
 250420川崎0-0東京V(J1 #11)

■1st half
ロングボールを蹴り合う形でスタートする。
 7分、三浦の左クロスを、神田が抜け出してヘッド。
11分、マルシーニョにアクシデント。
 足を痛めてプレー続行できず、13分に宮城天と交代する。
 19分、脇坂が正面右から直接FKを狙う。

ヴェルディは、森田晃樹(7)、齋藤功佑(8)、平川怜(16)がショートパスをつなぐ。
 中盤で小気味良くプレスをかわすが、フィニッシュには持ち込めない。
 13分、森田の右CKを、谷口栄斗(3)がフリーでヘッド。

29分、佐々木旭の右スローイン。
 橘田のリターンパスが浮き、佐々木旭が大きくキックミスしてCKを与える。
 ここから続いた3本目の右CKを、谷口が流してファーの深澤大輝(2)が先制ゴール。

失点後、川崎はスピードを少し上げる。
 伊藤達哉がドリブルで仕掛け、両SBがクロスを入れる。
 44分、脇坂の右ロングクロスを神田がヘッド。

■2nd half
後半開始から、山本と山田新を投入する。
 46分、高井のロングフィードを、宮城天がヘッドでPA中央へ折り返す。
  山田新がDF綱島悠斗(23)を手で抑えながらシュートする。
 50分、三浦のクロスをPA内で脇坂が落とし、伊藤達哉がシュート。
 54分、高井が縦パスを入れて、山田新がシュート。

ヴェルディは51分、GKマテウス(1)のロングフィード。
 高井とGK山口の呼吸が合わず、新井悠太(40)が抜け出したが丸山がブロック。
 52分、森田の右CKを、またも谷口がフリーで折り返す。
 55分、齋藤が右ポケットからフリーでクロスを入れる。

川崎は引き続きサイドから攻めようとする。
 ヴェルディはラインを押し上げて、コンパクトな陣形を保つ。
 左右にボールを動かしても、辛抱強く修正されて崩せなかった。

65分、橘田に代えて大関を投入する。
 ボランチに脇坂を下げ、ボールタッチの回数を増やした。
 脇坂は丁寧にさばいたが、前に展開できず、第1選択肢はバックパスとなる。
 トップ下の大関が受けに下がってくると、前線に選手が少なくなった。

ヴェルディは、手堅く決定機を作る。
 72分、松橋優安(19)の右クロスを染野唯月(9)がシュート。
 90+5分、谷口のロングフィードで染野が抜け出すが、シュートできなかった。

■summary
ヴェルディは、森田晃樹、齋藤功佑、平川怜の3人が攻守に効いた。
 ただ、1トップは、もともとウィングが主戦場の新井悠太(40)。
 結果が出ない時期が続いたためと思われるが、FW木村勇大(10)はベンチ外。
 FW染野唯月(9)、山見大登(11)もベンチスタートで、変則的なスタイルを採用した。

13分、32分、52分と森田晃樹のCKを谷口栄斗がフリーで触った。
 これだけ再現性が高ければ、セットプレーのゴールも大きく期待できる。
 そして、32分の深澤大輝のゴールを守り切り、勝利した。


川崎は残念ながらゴールを奪えなかった。
 全体の走行距離107.833kmは、ヴェルディの117.184kmより10kmも短い。
 これだけ運動量の差があっては、優勢を築くことは難しい。
 ヴェルディの最終ラインの背後を突く動きも少なく、崩せなかった。
 日程的な不利がある中で、体力面を把握できなかったベンチの問題といえる。

マルシーニョが負傷交代し、左ウィングに入った宮城天は、下がり気味でプレー。
 後ろ向きでボールを引き出したが、その次のパスを味方に渡せなかった。

リードされた後も、ゴールを目指す強い意欲を感じられなかった。
 ボランチに移動した脇坂は、プレスを受けるとバックパスを選択する。
 低い位置でのロストを避けたのかもしれないが、前に仕掛けたかった。

次は中5日でホーム鹿島戦(J1 #23)。
 勝てなくとも悪くない内容を見せてほしい。

■goal
32深澤大輝(2) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 72分、染野唯月のシュートをセーブ。51分、高井との連係ミスで飛び出さず。
佐々木旭(5) 5.5 29分、キックミスでCKを与える。87分、89分、90分と終盤に多くの右クロス。
高井幸大(2) 5.5 縦パスを入れて仕掛けた。43分、51分、90+5分のハイボールを処理しきれず。
丸山祐市(35) 6.5 41分、51分にシュートブロック。89分、90+2分に前線でクロスをヘッド。
三浦颯太(13) 5.0 7分、神田への左クロス。52分、パスミス。77分、山田新へロングフィード。
橘田健人(8) 5.5 19分、20分に連続してインターセプト。21分、ミドル。41分、ボールロスト。
大島僚太(10) 5.0 ロングボール中心で活きなかった。43分、スプリントして太ももを痛めたか。
伊藤達哉(17) 6.0 ドリブルで相手を剥がしていく。50分、PA内でシュート。69分、イエロー。
脇坂泰斗(14) 5.0 44分、神田へ右クロス。50分、伊藤に落とす。ボランチでは前に展開できず。
マルシーニョ(23) 5.5 9分、自陣守備でFK獲得。11分、翁長聖(22)と接触して足を痛めて交代。
神田奏真(38) 6.0 7分に三浦、44分に脇坂のクロスをヘッド。17分、25分とパントに競り勝つ。

■sub
13(23)宮城天(24) 5.0 下がってパスを引き出すが味方に渡せず。45+2分、左CKからシュート。
HT(10)山本悠樹(6) 5.5 ゆったりと持って組み立てる。67分、正面からのFKはGKがキャッチ。
HT(38)山田新(20) 6.0 46分、54分、77分にシュート。86分、GKプレスでスローイン獲得。
65(8)大関友翔(16) 6.0 67分、FK獲得。よく走ってパスを受ける。80分、持ちすぎてロスト。
74(17)家長昭博(41) 5.5 80分、90分にキープ。84分、右クロス。佐々木旭の上がりを促す。

■bench
安藤駿介(21) VW際(31) ジェジエウ(4) 河原創(19) 

■coach
長谷部茂利 5.0 選手の疲労を見極められず完敗した。脇坂のボランチ起用は奏功せず。

■referee
小屋幸栄 6.0 バランス良く納得感のあるジャッジ。イエロー4枚は多かった。

246,500views
AT+2+6

2025/06/27

250625川崎3-1新潟(J1 #15)

川崎3-1新潟(U等々力, 19:00KO, 20,905人)

力及ばず敗戦となった神戸戦(J1 #21)から中3日。
 ACLEのため5月6日/7日から延期されていたJ1リーグ第15節ホーム新潟戦。
 横浜FCと神戸とはホーム&アウェイを終えているが、新潟とは今季初対戦。
 そしてこの新潟戦で、全チームとの対戦が一巡する。


先発は、神戸戦から4人を変更する。
 新たに先発するのは、ジェジエウ、三浦、伊藤、J1リーグ初先発の神田。
 外れる橘田、丸山、家長、山田新はベンチに回る。

ベンチにはVW際が入り、田邉、アイダルと大島が外れた。


新潟は、J1リーグで4勝7分9敗で暫定18位。
 福岡戦(J1 #21)から中3日の日程は川崎と同じ。
 ただ、福岡戦の翌22日、今季就任した樹森大介監督との契約を解除。
 コーチだった入江徹新監督が、就任4日目で初めての指揮を執る。

2024年の対戦は、新潟の2勝1分1敗だった。
 240622新潟2-2川崎(J1 #19)
 240927川崎5-1新潟(J1 #32)
 241009新潟4-1川崎(YLC SF #1)
 241013川崎0-2新潟(YLC SF #2)

■1st half
新潟はPA近くでファウルを繰り返す。
 4分、マルシーニョが得たFKを、山本が正面左から直接狙う。
 12分、ほぼ同じ位置で伊藤達哉がFKを獲得。
 今度は脇坂が蹴ると、高い軌道で壁を越えて、バー下側に当てて先制ゴール。

新潟は詰まることも多かったが、細かくつなぐ。
 6分、右CKの流れから、谷口海斗(7)が左からシュート。
 25分、中央左から星雄次(19)がミドル。
 30分、堀米悠斗(31)の左クロスを、小野裕二(99)がボレー。

川崎は攻勢を受け止めつつ、FKで追加点。
 35分、山本の左FKをジェジエウが戻し、神田が頭で押し込んだ。

■2nd half
新潟がさらにボールを持って押し込む。
 LCB稲村隼翔(3)が組み立てて、両サイドを使う。
 左から堀米悠斗、右からダニーロ・ゴメス(11)がクロスを入れる。

GK山口のセーブを中心に、無失点で耐えていく。
 63分、稲村隼翔が持ち上がってロングシュート。
 67分、稲村の強い縦パスを、奥村仁(30)がゴール前でシュート。
 72分、奥村仁が左から中に入り込んでミドル。
 86分、秋山裕紀(6)の左クロスの流れから、太田修介(28)がシュート。
 新潟は多くのシュートを放つが、ゴールは決まらなかった。

90+1分、自陣深くからのカウンター。
 囲まれながらも山本が、右スペースに走り出す伊藤達哉にふわっとパスを通す。
 伊藤達哉の強いラストパスを、大関が完璧なトラップからゴールした。

■summary
新潟は前半、RSB藤原奏哉(25)の守備が精彩を欠いた。
 4分、12分、35分にFKを与え、そこから2失点を喫した。
 仕掛けられる局面が続いていて難しかったが、我慢したかった。

90+5分、GK田代琉我(21)のロングキックで抜け出た奥村仁(30)がゴール。
 攻勢を続けてもゴールを奪えなかった中、手数を掛けずあっさり決まった。
 とはいえ、3点差ですでにロスタイムだったので、残念ながら遅かった。


川崎は前半、バイタルまで運んでボールを動かす。
 ショートパスだけでなく、マルシーニョや伊藤達哉がドリブルで仕掛ける。
 ゴールに近い位置で得たFKから、2ゴールを奪うことができた。

神田奏真は、ACLE準決勝アルナスル戦(ACLE SF)以来、2度目の先発。
 ジェジエウの折り返したボールに、誰よりも早く反応して押し込んだ。
 アウェイのブリーラム戦(ACLE GL #5)に続いての2ゴール目。
 J1リーグで初、そして等々力で初のゴールとなった。

ジェジエウは、4月6日の町田戦(J1 #9)で左ハムストリング肉離れから復帰。
 前節神戸戦でベンチ入りしたが出場機会はなく、新潟戦で先発した。
 強く遠くに飛ばすクリアは健在で、神田のゴールをアシスト。
 79分、両足を攣って交代したが、コンディションを上げていってほしい。

次は中3日でアウェイ東京V戦(J1 #22)。
 選手を入れ替えながら、勝利したい。

■goal
12脇坂泰斗(14) 35神田奏真(38) 90+1大関友翔(16) 
90+5奥村仁(30)

■judge
山口瑠伊(98) 7.5 6分の谷口海斗、72分の奥村仁、86分の太田修介とビッグセーブを連発した。
佐々木旭(5) 6.0 10分、39分にボールカットから伊藤達哉につなぐ。攻め上がりは少な目だった。
ジェジエウ(4) 6.5 ヘッドで落として1アシスト。25分、シュートブロック。両足を攣って交代。
高井幸大(2) 6.0 51分、バイタルまで上がりマルシーニョへ縦パス。失点は奥村に抜け出される。
三浦颯太(13) 6.0 ダニーロ・ゴメスに対峙する。40分、69分に左クロス。42分、縦へドリブル。
河原創(19) 6.0 駆け巡ってスペースを削る。43分、ミドルをブロック。51分、2人連続タックル。
山本悠樹(6) 6.5 FKで神田のゴールを生む。90+1分、伊藤へループパス。90+10分、イエロー。
伊藤達哉(17) 6.5 鋭いラストパスで大関をアシスト。ゴールに向かってドリブルを仕掛け続ける。
脇坂泰斗(14) 6.5 華麗にFKをゴールに沈める。34分、中央で受け、マルシーニョに展開した。
マルシーニョ(23) 6.0 23分、河原の右クロスをヘッド。伊藤達哉とのペアでカウンターを担う。
神田奏真(38) 6.0 J1リーグ初ゴール。28分、ジェジエウの右クロスをヘッド。プレスも頑張る。

■sub
68(23)宮城天(24) 6.0 69分、三浦を縦に走らせるパス。90+4分、ドリブルから右クロス。
68(38)小林悠(11) 5.5 71分、宮城天の右クロスをヘッド。押される展開の中、守備が長かった。
79(4)丸山祐市(35) 5.5 左CBで緊急出場。いつもどおり落ち着いて新潟の攻撃に対応する。
79(19)橘田健人(8) 6.0 80分、バイタルでカット。85分、PA内でボール回収もパスをつなげず。
88(14)大関友翔(16) 6.5 伊藤達哉のラストパスをトラップして1ゴール。90+8分、ボレー。

■bench
ソンリョン(1) VW際(31) 家長昭博(41) 山田新(20) 

■coach
長谷部茂利 6.5 セットプレーから2点リードし、的確に選手交代しながら勝利した。

■referee
川俣秀 5.5 後半、安定感を失う。選手が負傷で長く倒れたままでもプレーを止めなかった。

245,900views
AT+3+10

2025/06/24

250621川崎1-2神戸(J1 #21)

川崎1-2神戸(U等々力, 19:00KO, 23,103人)

雨中のアウェイ横浜FC戦(J1 #20)から中6日。
 ホーム等々力に戻ってきて、神戸戦。
 この神戸戦から中3日の3連戦が始まるが、2月から続く過密日程ほどの厳しさは感じない。


先発は、横浜FC戦から3人が変わる。
 新たに橘田、河原、家長が先発して、佐々木旭がLSBに回る。
 大島と伊藤はベンチに回り、三浦はベンチ外となった。

ベンチには、ジェジエウとアイダルが入り、車屋が外れる。
 ジェジエウは、4月6日の町田戦(J1 #9)での左ハムストリング肉離れから復帰する。


ヴィッセル神戸は、J1リーグ10勝3分6敗で暫定6位。
 川崎に2019-24年に所属した宮代大聖(9)が先発する。
 2013-19年に所属したGK新井章太(21)はベンチスタート。

アウェイでは、神戸が完勝した。
 250416神戸2-1川崎(J1 #12)

■1st half
川崎はプレスの逃げ道を探して前進する。
 6分、山本のパスをバイタルで受けたマルシーニョがラストパス。
 走り込む脇坂が右足でトラップし、アウトサイドで蹴り込んで先制する。

神戸は10分にあっさり同点ゴール。
 LSB永戸勝也(41)のロングスローから、宮代が反転ボレーを決めた。

川崎はその後も縦に攻めていく。
 16分、佐々木旭の縦パスを山田新が落とし、脇坂がミドル。
 17分、山本の左クロスを、マルシーニョがヘッド。

30分を過ぎると、神戸のプレスが効き始める。
 2CBにしっかり詰め、ボランチも消し、GKへのバックパスを促す。
 GK山口がロングボールを蹴っては、セカンドボールを拾われた。
 37分、立ち止まる山本がエリキ(27)に奪われるなど、神戸の時間が続いた。

■2nd half
後半に入っても、神戸がプレスで優勢を保った。
52分、佐々木大樹(13)がミドルを狙うと、丸山がブロックする。
 陣形を立て直す前に、エリキがスルーパスを宮代に出す。
 宮代はターンしながら高井を振り切って、逆転ゴールを沈めた。

リードを許した川崎は、ようやくビルドアップに手を入れる。
 山本が2CBの左脇に落ちて、プレスの逃げ道を作り出す。
 GK山口にも余裕が生まれ、61分に山田新、64分にマルシーニョへロングパスを通す。
 67分に大島が投入されると、想定しにくい動きやパスで前進した。

神戸も防戦一方とはならず、攻め込んで追加点を狙う。
 69分、宮代がPAで受けて、エリキがシュート。
 72分には佐々木大樹がミドル。

81分に山田新、84分に宮城天へと大島がロングボールを届ける。
 88分には河原のパスを宮城天が折り返して、小林悠がボレー。
 リズム良く攻撃を続けたが、同点ゴールは生まれなかった。

■summary
神戸はプレスを緩めず最後まで続けて、川崎を封じた。
 攻撃のメインは、佐々木大樹(13)への精度の高いロングボール。
 佐々木大樹は、佐々木旭や丸山祐市と対峙しながらボールを収めた。

宮代大聖の2ゴールは、いずれも高い技術を活かしたもの。
 川崎U-10時代から将来を嘱望されていて、25歳になった。
 J1リーグ2連覇中の神戸で主力となっているが、世界でプレーする姿も見せてほしい。


アウェイと同じスコアでの敗戦だが、ある程度は立て直した。
 プレスの餌食となる時間帯もありつつ、前進できる機会は作った。
 中6日で、体力的に後手を踏まなかったことも改善の要因となった。
 拮抗する状況には持ち込めたが、残念ながら勝利する力はなかった。

次は中3日で新潟戦(J1 #15)。
 良い内容を続けて、勝利したい。

■goal
6脇坂泰斗(14) 
10,52宮代大聖(9)

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 61分、63分にロングパスを前線に通す。72分、佐々木大樹のミドルをセーブ。
橘田健人(8) 5.5 RSB。10分、宮代のゴールを許す。62分、右クロス。スローインはつなげず。
高井幸大(2) 5.5 18分、自陣のFKをミス。52分、宮代に背後に抜け出される。75分、イエロー。
丸山祐市(35) 5.5 37分、52分にシュートブロック。56分、エリキの突破をPA内でカバーする。
佐々木旭(5) 5.5 82分、カットインからミドル。4分、90分に右クロス。攻め上がりは少なめ。
河原創(19) 5.5 3分、インターセプトから山田新へラストパス。2CBからのパスを引き出せず。
山本悠樹(6) 5.5 17分、マルシーニョへ左クロス。判断が遅く37分、56分に寄せられてロスト。
家長昭博(41) 5.5 囲まれた橘田の救出に出向く。パスの預け先となるが、キープは難しかった。
脇坂泰斗(14) 6.0 1ゴール。16分、山田新の落としをミドル。59分、下がって受けるがロスト。
マルシーニョ(23) 6.0 1アシスト。17分、ヘッド。49分、57分に仕掛けたが複数で囲まれる。
山田新(20) 5.5 ロングキックをマテウス・トゥーレル(3)と単独で競り合う。81分、シュート。

■sub
66(6)大島僚太(10) 6.5 81分に山田新、84分に宮城天へロングパスを入れる。82分、ボレー。
66(41)伊藤達哉(17) 6.0 右ウィング。69分、85分に縦に突破して右クロス。スピードを活かす。
80(14)大関友翔(16) 5.5 82分、ターンから中央を運んでいく。84分、丸山の縦パスを受ける。
80(23)宮城天(24) 6.0 84分、大島のロングパスで抜け出したが、トラップが少し長くなった。
86(20)小林悠(11) 6.0 88分、宮城天の折り返しをボレー。ロングボールに競り勝つのは厳しい。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) ジェジエウ(4)  アイダル(44)

■coach
長谷部茂利 5.5 2失点目を喫するまで劣勢を挽回できなかった。終盤、選手交代で巻き返した。

■referee
ウーカシュ・クジュマ(POL) 6.0 不安定な判断もいくつかあったものの、全体としてはまずまず。

245,700views
AT+2+5

2025/06/16

250614横浜FC0-1川崎(J1 #20)

横浜FC0-1川崎(ニッパツ三ツ沢球技場, 18:00KO, 11,188人)

7ゴールが乱れ飛んだ福島ユナイテッドFC戦(天皇杯 R64)から中2日。
 代表ウィークが終わって、隣町に赴いてアウェイ横浜FC戦。

フル代表の高井、U-20代表を途中離脱した大関、神田が戻ってきた。
 同じU-20代表の土屋は引き続き代表に参加し、この試合まで不在となる。


先発は、福島戦から8人が変わる。
 新たにGK山口、佐々木旭、高井、丸山、山本、大島、伊藤達哉、脇坂が先発する。
 続けて先発するのは、三浦、マルシーニョ、山田新の3人。
 外れる8人のうちアイダルと山内はベンチ外、残りの6人はベンチに回る。

ベンチには、U-20代表を途中離脱した大関が入る。
 なお、神田もU-20代表から戻ってきたが、ベンチ外。
 GK安藤と、福島戦でプロデビューを飾った野田が外れる。


横浜FCは、J1リーグで5勝4分10敗の17位。
 代表ウィークに、C大阪とYLCプレーオフ・ラウンド(R16)を戦った。
 アウェイの第1戦は1-4で落としたが、ホームの第2戦で延長に持ち込み、4-0で大逆転。
 天皇杯2回戦は次週水曜日(予備日)の予定で、YLC第2戦から中5日。
 三ツ沢では横浜FM(J1)が11日に天皇杯を開催したため、予備日開催になったと思われる。

2011-16年に川崎に在籍した福森晃斗(5)は、3バックの左で先発。
 2015-17年に在籍の中野嘉大(14)はベンチ外。

ちょうど1月前だった等々力では、川崎が勝っている。
 250514川崎2-1横浜FC(J1 #14)

■1st half
横浜FCは、川崎のビルドアップの阻害に成功する。
 特に2ボランチ山本と大島を自由にしなかった。

序盤、川崎はフリーだったRSB佐々木旭から組み立てる。
 2分、3分、5分と斜めにロングパスを入れて、前進できた。
ただ、横浜FCはひるまず、左ウィング新保海鈴(48)を押し上げて対策する。
 縦に運ぶ手段を探せないまま、ボールに寄せられてGK山口に戻していく。
 マルシーニョへのロングボールも、雨に濡れたピッチでは難しかった。

30分を過ぎると、川崎の運動量が落ちてくる。
 43分、ハイラインの裏を抜け出され、山根永遠(8)がシュート。
 両チームともにシュートは少なく、静かな前半だった。

■2nd half
後半に入ると、風上に立った横浜FCが優勢となった。
 雨脚も強くなり、水を含んだピッチはさらに難しい状況となる。

48分、福森の左クロスを、PA内右からユーリ・ララ(4)が頭で折り返す。
 中央からの駒井善成(6)のシュートは、少し浮いてバーに弾かれた。
51分、53分、57分には、鈴木武蔵(7)が遠目からシュートを狙う。

川崎はセカンドボールを拾えずに、押し下げられる。
 ロングボールを蹴り出すだけの時間が続いたが、58分。
GK山口のキックのセカンドを、山本がハーフライン付近で拾う。
 山本はバイタルまでするすると運び、ゴール右にミドルを決めた。

得点後の61分、河原創を投入して、横浜FCの勢いを削ぐ。
 69分、山本のインターセプトから、家長がフリーでシュート。
 75分には橘田が入って、逃げ切りを視野に入れる。

雨は土砂降りとなって、視界も遮られていく。
 77分、福森の右CKを室井彗佑(33)がヘッドするが、バーを直撃した。

■summary
横浜FCは、1月前の対戦よりも格段に良い内容だった。
 自陣深くに引き籠らず、ラインを高く保ってプレスを仕掛ける。
 両ウィングを高く押し出すことができ、5バックにならなかった。

川崎にビルドアップを許さず、ロングボールを蹴らせて回収する。
 後半、失点するまでは圧倒していただけに、先にゴールを奪いたかった。

福森晃斗は、一緒に川崎に加入した大島僚太とともに先発。
 3バックの左から、いつもどおりの精緻なキックで攻撃を牽引した。
 もう1人の同期、谷尾昂也(東邦チタニウム:関東1部)も含め、長く活躍してほしい。


川崎は、大島と山本の2ボランチが機能しなかった。
 動かずに止まってパスを待つことが多く、ピッチ状態もあって良さが出なかった。
 中盤でルーズボールを拾えず、守備の時間帯が長くなった。
 バーに2度当てられたが、それでも粘り強く守って勝利した。

ゴールは、山本悠樹が個人技で奪ったもの。
 ハーフラインから持ち運ぶと、マルシーニョや山田新が左右に流れる。
 ラストパスの狙いを見せ続けて、最後は自らが中央を突破していった。

次は中6日でホーム神戸戦(J1 #21)。
 アウェイでは完敗したが、巻き返してほしい。

■goal
58山本悠樹(6) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 雨の中、クロスボールを着実にキャッチする。77分、右CKに出たが触れず。
佐々木旭(5) 6.5 12分、1人抜いてロングシュート。序盤フリーだったが、すぐに対策された。
高井幸大(2) 6.5 51分に鈴木武蔵、52分に駒井のシュートをブロック。組み立てには苦労した。
丸山祐市(35) 6.5 多くのクロスやシュートを止める。27分、鈴木武蔵が首に腕を回して倒す。
三浦颯太(13) 6.0 88分、村田透馬(20)の左クロスをクリア。低めの位置で攻撃を待ち構える。
山本悠樹(6) 7.5 シュートまで至る過程も完璧なゴール。45+2分、マルシーニョへスルーパス。
大島僚太(10) 5.5 43分、山根永遠のシュートをブロック。51分、パスミスから決定機を与える。
伊藤達哉(17) 5.5 59分、右からシュート。濡れたピッチの影響もあってボールタッチが流れた。
脇坂泰斗(14) 5.5 49分、50分、79分にマルシーニョへパス。上下に動いたが改善しなかった。
マルシーニョ(23) 5.5 42分、戻ってカット。45+2分、PAまで独走するが、シュートはできず。
山田新(20) 5.5 29分、カットインからミドル。64分、伊藤のパスをボレー。ポストで奮闘する。

■sub
61(10)河原創(19) 6.0 右ボランチに入り、ボールを追い回して引き締める。87分、パスミス。
67(20)小林悠(11) 5.5 ポストプレーは孤立して競り勝てず。プレスを仕掛け全体を引き上げる。
67(17)家長昭博(41) 6.0 69分、右足シュート。福森晃斗を離すことなく、時間を与えなかった。
75(8)橘田健人(8) 5.5 89分、ルーズボールを拾う。河原創と一緒にバイタルを守り切った。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) 大関友翔(16) 宮城天(24) 

■coach
長谷部茂利 6.0 劣勢の時間が続き、2ボランチを交代させてほしかったが、その山本が決勝ゴール。交代枠を残す。

■referee
上田益也 6.0 バランスの良いジャッジ。20分の山根永遠のイエローは、厳しすぎる。

245,200views
AT+3+4

2025/06/14

250611川崎4-3福島(天皇杯 R64)

川崎4-3福島(U等々力, 19:00KO, 7,942人)

代表ウィークを挟んで、広島戦(J1 #19)から中10日。
 2回戦からの登場となる天皇杯の初戦、福島ユナイテッドFC戦。

6月7日、瀬川祐輔が柏(J1)へ完全移籍することが発表された。
 今治(J2)へレンタルされるヴェロンに続き、特別登録期間(6月1日~10日)に2人目の移籍。

フル代表に高井幸大、U-20代表に大関友翔、神田奏真、土屋櫂大の3人が参加。
 野田裕人は、8日にU-20 Jリーグ選抜の活動を終えてチームに戻った。

福島から期限付き移籍しているGK中川真は、契約上出場できない。


先発は、広島戦から7人と大きく変わる。
 新たにGKソンリョン、田邉、アイダル、車屋、三浦、橘田、山内が先発する。
  三浦は、5月3日のアルアハリ戦(ACLE Final)での負傷から復帰する。
 GK山口、VW際、高井(フル代表参加中)、山本はベンチ外、丸山、佐々木、脇坂はベンチに回る。

ベンチには、新たにGK安藤、野田、大島、宮城天が入る。
 大島、宮城天は、負傷からの復帰戦となった。
 U-20代表参加中の大関と神田、柏に移籍した瀬川が外れている。


福島ユナイテッドFCは、J3リーグで6勝4分5敗の7位。
 2024年に就任した寺田周平監督の2年目のシーズン。
 寺田周平は1999-2010年に選手、2011-23年に指導者として川崎に在籍した。

2024年から川崎と業務提携を結び、選手等の人材交流を行っている。
 期限付き移籍中の松長根悠仁(3)と由井航太(37)は、契約上出場できない。

川崎とは初めての対戦となる。

■1st half
立ち上がりは両チームともに攻め合った。
 川崎は7分、山内が1人抜いてミドルを放つ。
 福島も8分、左ポケットから上畑佑平士(6)がシュート。
そして9分に福島が先制する。
 森晃太(10)が左カットインからシュートすると、GKソンリョンが弾けずゴールが決まった。

福島はプレスを受けてもロングボールを蹴らなかった。
 顔を出してコースを作りながら、強いパスを繰り出していく。
 24分、最後はミスパスで終わったが、縦パスで華麗に進んでいった。

川崎は先制されても慌てることはなかった。
 16分、GKソンリョンのロングキックから、マルシーニョがシュート。
29分、橘田がインターセプトから持ち上がってラストパス。
 山内とマルシーニョが2CBを引き付け、山田新がフリーで同点ゴールを決めた。

その後も川崎が攻めていく。
 34分に田邉、39分と41分に山内がシュートした。

■2nd half
後半、川崎がゴールを重ねていく。
51分、GKソンリョンのパンチングからのカウンター。
 マルシーニョと脇坂が運び、マルシーニョのラストパスを山田新が逆転のゴール。
64分には長くパスをつないで押し込んで追加点を決める。
 河原創のラストパスを、脇坂が左足トラップから右足でゴール。
84分、伊藤達哉が右サイドからDFの間を通すラストパス。
 小林悠がワンタッチでゴールに流し込み、3点差となった。

残り時間は少なかったが、勝負は決まらなかった。
 89分に矢島輝一(18)、90+1分に狩野海晟(30)と連続して福島がゴール。
 1点差に迫られたが、逃げ切ることができた。

■summary
福島は、ロングボールやサイドに頼ることなく攻めた。
 縦に強く鋭いパスを入れて、中央からゴールを目指す。

橘田と河原創の2ボランチは今日も堅かったが、そこに狙いを定めて崩していく。
 さすがに決定機は少なかったが、観戦する価値のあるプレーだった。
 寺田周平監督の下、今後も楽しいサッカーを続けてほしい。


川崎は先制ゴールを許しただけでなく、終盤にも2失点。
 崩される回数は少なく、悪くはなかったが、あっさり失点を重ねた。
 後半に畳みかけた3ゴールで勝利できたが、1失点で終えたかった。

野田裕人は、セントラルコースト戦(ACLE GL #8)に続く2度目のベンチ入り。
 86分に三浦と交代して、RSBでプロデビューを飾った。
 福島が追い上げる時間帯だったので、プレー機会はあまり多くなかった。

次は中2日で、アウェイ横浜FC戦(J1 #19)。
 1試合未消化だが、J1リーグは折り返しを迎えて、後半戦となる。
 良い内容を続けながら、しっかり勝利したい。

■goal
29,51山田新(20) 64脇坂泰斗(14) 84小林悠(11) 
9森晃太(10) 89矢島輝一(18) 90+1狩野海晟(30)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 1失点目は止めてほしかったが、目測を誤ったか。41分、45+1分にセーブ。
田邉秀斗(15) 5.5 34分、57分にシュート。多くの右クロスを上げる。86分からはLSBに回る。
アイダル(44) 5.5 49分、77分に自陣でミスしてロスト。90+3分、するする持ち運びシュート。
車屋紳太郎(7) 6.0 8分、シュートブロック。80分、クロスをカット。最後は足を攣りつつ守る。
三浦颯太(13) 5.5 復帰戦。CK/FKを担当。タイミング良く上がったが、クロス精度はあと少し。
河原創(19) 6.0 41分に山内へラストパス。59分、脇坂を縦パスで走らせる。64分、アシスト。
橘田健人(8) 6.5 29分、インターセプトしてアシスト。カウンターを防ぎ、ボール奪取を続ける。
家長昭博(41) 6.0 パスを受けに出向いて組み立てる。28分、密集エリアをドリブルで抜け出す。
山内日向汰(26) 6.5 7分、ミドル。39分、41分にシュート。チャンスに絡んだが、前半で交代。
マルシーニョ(23) 6.5 16分、26分、38分にシュート。49分、バイシクル。51分、アシスト。
山田新(20) 7.0 2ゴール。30分、ボールと無関係にDFへタックルを見舞う。58分、シュート。

■sub
HT(26)脇坂泰斗(14) 6.5 見事なトラップから1ゴール。山内より低い位置からパスを供給する。
63(23)伊藤達哉(17) 7.0 1アシスト。75分、小林悠への完璧な右クロス。90+2分、CK獲得。
71(20)小林悠(11) 6.5 鋭い反応からダイレクトで1ゴール。75分、伊藤達哉のクロスをヘッド。
71(41)宮城天(24) 5.5 復帰戦。73分、左クロス。78分、田邉の右クロスを小林悠へ落とす。
86(13)野田裕人(30) 5.5 プロデビュー戦。RSBに入った。88分、PA内で身体を入れてFK獲得。

■bench
安藤駿介(21) 佐々木旭(5) 丸山祐市(35) 大島僚太(10) 

■coach
長谷部茂利 6.5 先制されながらも逆転で勝利した。野田をデビューさせる。

■referee
山下良美 5.5 破綻はしなかった。69分、福島のチャンスとなったが流さずFKとした。

245,000views
AT+3+5

2025/05/31

250531広島1-2川崎(J1 #19)

広島1-2川崎(エディオンピースウイング広島, 17:30KO, 25,909人)

2戦連続ドローとなったG大阪戦(J1 #18)から中5日。
 少し間隔が空いて、アウェイに赴いての広島戦。
 日中は快晴で暑かったが、夕方には過ごしやすくなった。

エディオンピースウイング広島は、新設2年目。
 市内中心部に立地する球技専用スタジアムは、チケット完売状態がいまだに続く。
 2023年までの広域公園陸上競技場は空席が多く、文字通り景色が変わった。

5月29日、パトリッキ・ヴェロン(28)の今治(J2)への期限付き移籍が発表された。


先発は、G大阪戦からの変更は1人だけ。
 新たに山田新が先発して、小林悠はベンチに回る。

ベンチには山内日向汰が入り、伊藤達哉が外れた。


サンフレッチェ広島は、J1リーグ10勝2分5敗で暫定3位。
 5月に入って5連勝中で、日程は川崎と同じ中5日。

2024年の対戦は、2分だった。
 240428広島2-2川崎(J1 #10)
 240629川崎1-1広島(J1 #21)

■1st half
川崎はパスコースを確保しながら前進する。
 VW際や山本のドリブルも、広島のプレスを効果的に剥がした。
 中盤のセカンドボールも優勢で、素早いプレスバックから波状攻撃を続ける。

28分、佐々木旭の左クロスを家長が合わせたが、GK大迫敬介(1)がビッグセーブ。
 30分、マルシーニョが左から塩谷司(33)を抜いてシュート。

広島は3バックに両ウィングを加えて並び、最終ラインを下げすぎない。
 10分、河原創のミスパスから、ジャーメイン良(9)がシュート。
 12分、東俊希(24)がミドル。
 しかし、序盤を過ぎると押し込まれて、前に運べなくなった。

■2nd half
広島は2人の選手を交代して、ジャーメイン良をシャドーから1トップに上げる。
 47分、スローインから加藤陸次樹(51)がシュート。

先制したのは川崎。
 50分、山本のスルーパスで家長がPA内右でフリーとなり、山田新へラストパス。
 山田新のシュートはブロックされたが、家長が拾ってヒールでVW際へ流す。
 VW際の右クロスはGK大迫が触ったものの、マルシーニョがヘッドで押し込んだ。

リードされた広島は、川崎の選手交代後に攻め込んでいく。
 川崎はパスカットできなくなり、セカンドボールも拾えない。
 71分、73分に前田直輝(41)がシュート。
 78分、佐々木翔(19)の左クロスを、ジャーメイン良がヘッド。

決定機を多く作られながらも耐えていたが、86分。
 中村草太(39)の左クロスを、荒木隼人(4)が同点ゴール。

同点とされてから、長く圧倒されていた川崎が盛り返す。
 89分に大関、90分に橘田がFKを獲得する。
 そして90+1分、大関の左CK。
 高井がファーで折り返して、佐々木旭が蹴り込んだ。

■summary
広島はヴァレール・ジェルマン(98)が1トップで先発。
 ジャーメイン良と加藤陸次樹が2シャドーに入ったが、上手く攻撃できなかった。
 後半、ジャーメイン良が1トップとなってから、前後の動き出しが増えて改善した。

塩谷司、荒木隼人、佐々木翔の3バックは、相変わらず強力。
 GK大迫敬介も含めて、失点する可能性が少ない布陣を組んでいる。


川崎は過密日程が緩和された効果もあって、中盤を支配する。
 広島がプレスに来ても、簡単にルートを探すことができた。
 ただ、5バックでブロックを組まれてしまうと、そこから崩すのは難しい。
 立ったままボールを回すだけでなく、フリーランを増やしたい。

代表ウィークを挟み、次は中10日で天皇杯福島戦(天皇杯 R64)。
 フル代表に高井、U-20代表に大関、神田、土屋、U-20Jリーグ選抜に野田が選出された。
 負傷交代したVW際も含め、最終ラインの稼働人数に不安はあるが、勝ち上がりたい。

■goal
86荒木隼人(4)
50マルシーニョ(23) 90+1佐々木旭(5) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.5 10分、12分、47分、63分、69分、73分とシュートセーブ。勝利に導いた。
VW際(31) 6.5 50分、右クロスで先制ゴールを呼ぶ。58分、ミドル。右太もも裏を痛めて交代。
高井幸大(2) 7.0 ゴール前でクリアやカットを続ける。90+1分、大関のCKをヘッドで折り返す。
丸山祐市(35) 6.0 78分、クロスに飛んだが触れずに決定機を許す。ジャーメイン良と競り合う。
佐々木旭(5) 7.5 決勝ゴール。28分、家長へクロス。RSBに回った90分、ドリブルで縦に進む。
河原創(19) 5.5 10分、バックパスをミス。18分、19分に山田新へ縦パス。89分、FKを蹴った。
山本悠樹(6) 6.5 9分、ボレー。50分、家長へラストパス。縦パスを狙い、多くのパスカット。
家長昭博(41) 6.5 28分、76分にシュート。75分、異議でイエロー。90+4分、自陣でFK獲得。
脇坂泰斗(14) 6.0 27分、PA内でターン。60分、フリーでシュート。64分、小林悠へスルーパス。
マルシーニョ(23) 6.5 先制ゴール。9分、60分にラストパス。30分、塩谷司を抜いてシュート。
山田新(20) 6.0 ポストもまずまず。50分、53分にシュート。64分の交代直前はかなり良かった。

■sub
64(20)小林悠(11) 5.0 64分、脇坂のラストパスをシュートできず。ボールを収められなかった。
66(15)田邉秀斗(15) 4.5 最初はRSBで、LSBに回る。サイドを突破される。ロストも多かった。
79(14)大関友翔(16) 6.0 86分、自陣でミスパス。90+1分、左CKを蹴って決勝ゴールを生んだ。
79(6)橘田健人(8) 6.0 90分、ルーズボールを拾いFK獲得。90+2分、中村の左クロスをクリア。
79(23)瀬川祐輔(18) 5.5 84分、越道草太(32)を倒しイエロー。90分、プレスでマイボールに。

■bench
ソンリョン(1) アイダル(44) 山内日向汰(26) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 好調の広島相手に、遜色ない内容で勝利した。VW際のアクシデントを受けた交代策もベスト。

■referee
マルティン・ペーターセン(GER) 6.5 ほとんどの接触プレーでファウルを取らなかった。判定への異議には直ちにイエローを提示。

244,300views
AT+1+4

2025/05/28

250525川崎2-2G大阪(J1 #18)

川崎2-2G大阪(U等々力, 16:00KO, 21,440人)

ロスタイムに失点してドローとなった浦和戦(J1 #13)から中3日。
 J1リーグ5連戦、等々力4連戦の最後となるガンバ大阪戦。
 等々力は曇り空で、暑すぎることもなく、過ごしやすい気候。


先発は、浦和戦から3人が変わる。
 新たに山本、家長、小林悠が先発する。
  小林悠は、4月16日の神戸戦(J1 #12)以来の出場となる。
 橘田、伊藤達哉はベンチに回り、負傷したエリソンはベンチ外。


ガンバ大阪は、J1リーグで7勝2分8敗の9位。
 2024年はJ1リーグ4位でACL2出場権を獲得し、天皇杯は準優勝。
 ダニエル・ポヤトス監督が3シーズン目の指揮を執る。
 川崎と同じ中3日だが、水曜日のルヴァンカップ磐田戦は、延長となり120分間プレー。

2024年の対戦は、ガンバの1勝1分だった。
 240519G大阪3-1川崎(J1 #15)
 241018川崎1-1G大阪(J1 #34)

■1st half
川崎がスムーズに組み立てて押し込んでいく。
 ガンバは川崎の中盤には寄せてきたが、最終ラインはフリー。
 マルシーニョに向けて、丸山がロングボールを、山本がスルーパスを出していく。

ガンバはGK一森純(23)と2CBが並んでビルドアップを図る。
 ただ、ボランチやサイドにつなげず、ロングボールを蹴らされて回収された。
 20分あたりでビルドアップを中断して、GK一森が大きくパントを蹴った。

32分、山本の右CKで先制する。
 佐々木旭がニアで触って流し、ファーのマルシーニョが蹴り込んだ。
その後も川崎が畳み掛ける。
 34分、山本のスルーパスからマルシーニョがシュート。
 40分、VW際の右クロスを河原がヘッド。

ようやく終盤となって、ガンバが反撃する。
 42分、VW際のロストから、ファン・アラーノ(47)がシュート。
 44分、黒川圭介(4)の左クロスから、満田誠(51)が左ポストに当てる。

■2nd half
後半に入っても、ガンバが引き続き攻め込む。
 プレスの位置を高めて、川崎の2CBを追い込んで回収する。

53分、黒川のパスを受け、宇佐美貴史(7)がPA内で立ち止まる。
 少しだけ動かしてからコースを打ち抜き、同点ゴールを決めた。
さらには60分には逆転に成功する。
 宇佐美が右クロスを入れ、斜めに走り込んだ山下諒也(17)が軽く触ってゴール。

75分、満田のクロスを宇佐美がボレーするが、足を攣ってしまう。
 ネタ・ラヴィ(6)とともに宇佐美が交代すると、圧倒的な攻撃のターンは終わった。

79分、大関がクロスを上げると見せかけて、縦パスを入れる。
 PA内で受けた伊藤達哉が、同点ゴールを決めた。

その後はオープンな展開となり、伊藤達哉が速攻を仕掛ける。
 川崎の時間が続いたが、ドローに終わった。

■summary
ガンバは、40分あたりで突然覚醒し、攻撃を仕掛ける。
 自由にボールを持たせていた川崎の2CBに対して、プレスを開始する。
 素早く囲んで高い位置でボールを奪取して、ゴールを目指した。
 78分に宇佐美とネタ・ラヴィ(6)が交代するまで、決定機を量産して2ゴールを奪った。

良い時間が終わってからは、反対に難しい時間帯となった。
 とはいえ、体力的な厳しさがある中、勝負するタイミングを的中させた。


川崎はガンバの攻勢を凌ぎ切れず、2失点を喫した。
 大量失点もありえただけに、ドローで終えることができたともいえる。
 ただ、良い攻撃もできていたので、内容的には妥当な結果となった。

GK山口瑠偉は、2失点目で謎の動きを見せた。
 宇佐美の右クロスに対し、山下が走り込んでいるにも関わらず、ゴールから離れていく。
 鹿島戦(J1 #16)に続いて、個人の判断ミスで失点を喫した。

2勝2分1敗で5連戦が終わった。
次は中5日でアウェイ広島戦(J1 #19)。
 少し休んで、攻守ともにクオリティを回復してほしい。

■goal
32マルシーニョ(23) 79伊藤達哉(17) 
53宇佐美貴史(7) 60山下諒也(17)

■judge
山口瑠伊(98) 4.0 2失点目は謎の飛び出しでゴールをガラ空きにする。64分、左CKをキャッチ。
VW際(31) 5.5 42分、45+1分とビルドアップで続けてロスト。70分、右からロングシュート。
高井幸大(2) 5.5 30分、宇佐美のシュートをブロック。後手後手の対応が目立ち、疲労を感じた。
丸山祐市(35) 5.5 10分、25分のパスでマルシーニョを走らせる。フリーランで抜け出しを許す。
佐々木旭(5) 6.0 32分、アシスト。49分、長距離を運んで小林悠へラストパス。最後はRSBへ。
河原創(19) 5.5 40分、VW際の右クロスをヘッド。53分、対峙していた宇佐美にゴールを許す。
山本悠樹(6) 6.5 34分、37分にマルシーニョへスルーパス。53分、65分に低い位置でロスト。
家長昭博(41) 5.0 13分、小林悠へ右クロス。18分、チャンスを迎えても仕掛けず、結局ロスト。
脇坂泰斗(14) 5.0 60分、ヒールパス失敗。23分、73分に囲まれてロスト。71分からボランチ。
マルシーニョ(23) 6.0 1ゴール。34分、山本のスルーパスで抜け出してクロス、続いてシュート。
小林悠(11) 6.0 13分、ボレー。49分、佐々木旭のラストパスをシュート。ポストも踏ん張った。

■sub
57(11)山田新(20) 5.0 ファウルをアピールする前に、最後まで走りたい。90+8分、イエロー。
57(23)瀬川祐輔(18) 5.5 90+4分、山田新の落としをボレー。プレーにあまり絡めなかった。
57(41)伊藤達哉(17) 7.0 1ゴール。スペースを探してドリブルが冴え渡る。83分、シュート。
71(19)大関友翔(16) 6.0 1アシスト。90+1分、右クロス。90+5分、山田新へラストパス。
90(6)橘田健人(8) 5.5 右ボランチ。プレー機会は少なかった。90+7分、倉田秋(10)をカバー。

■bench
山口瑠伊(98) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 ドローは悪くない結果。57分、3人を交代したが、ガンバの攻勢は止められず。

■referee
先立圭吾 4.5 生じている事象を的確に観察できず。両副審のオフサイド判定も微妙。

243,900views
AT+2+10

2025/05/23

250521川崎2-2浦和(J1 #13)

川崎2-2浦和(U等々力, 19:00KO, 20,302人)

J1リーグ5連戦の4試合目となる第13節ホーム浦和戦。
 もともと4月29日の開催予定だったが、ACLEのため延期された。
 勝利したC大阪戦(J1 #17)からは、中2日の日程となる。


先発は、C大阪戦から3人が変わる。
 新たに橘田健人、伊藤達哉、エリソンが先発する。
 先発を外れる山本、家長、山田新はベンチに回る。

ベンチを含む20人のメンバーには変更がない。


浦和は、J1リーグ8勝5分4敗で暫定4位。
 6月にFIFAクラブワールドカップ2025に出場するため、連戦を控えている。
 中3日なので、川崎より1日空いているが、先発6人を入れ替える。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240503川崎3-1浦和(J1 #11)
 240824/241122浦和1-1川崎(J1 #28)
  アウェイでは、雷雨のため前半終了時点で中断され、3か月後に後半から再開された。

■1st half
川崎がビルドアップしながら押し込んでいく。
 浦和は最終ラインを高く保ち、PA内には入り込めない。

20分、脇坂のバックパスが弱く、FW髙橋利樹(18)が拾う。
 ハーフライン付近で抜かれた丸山が、髙橋を止めてイエローを受ける。
 このプレーから、浦和の時間が5分ほど続いた。

25分、浦和のCKの守備で、エリソンがVW際と接触して右ひざを負傷。
 いったんはピッチに戻ったが、すぐに倒れ込み、山田新に交代した。

川崎は35分、脇坂が山田新へラストパス。
 37分、40分に河原創が強い縦パスを入れて、浦和を揺さ振っていく。

しかし、先制したのは浦和。
 42分、中島翔哉(10)が右クロスを上げると、そのままゴールに決まった。

リードを許した川崎だったが、すぐ同点に追い付く。
 45+2分、脇坂の右CKを山田新が競り、マルシーニョが押し込んだ。

■2nd half
浦和は前半よりもラインを下げて、ゴール前で待ち受ける。
 瀬川がハーフスペースに立つことで、浦和の中盤を拡げていく。
 53分に橘田、71分、78分に佐々木旭がバイタルからミドルを狙う。

浦和は56分、金子拓郎(77)の右クロスを関根貴大(14)がシュート。
 VW際が触ってポストに当たり、跳ね返りをGK山口が抑えた。
 72分には松尾佑介(24)がドリブルからシュート。

86分、あまりにも美しいゴールが生まれる。
 大関が右サイドに展開して、VW際がダイレクトでクロスを入れる。
 CB前のスペースで待っていた瀬川が、ボレーを決めた。

このまま逃げ切りたかったが、ロスタイム。
 浦和がパワープレイを仕掛け、マテウス・サヴィオ(8)が右からクロス。
 長倉幹樹(20)が落とし、大久保智明(21)が同点ゴールを決めた。

■summary
浦和は、2CBマリウス・ホイブラーテン(5)とダニーロ・ボザ(3)がしっかり守る。
 ブロックを組み、川崎に動かされても修正してバランスを保った。
 ボールを持たれながらも2失点に抑えて、勝ち点1の獲得につなげた。

攻撃は、前線の個の力を活用する形。
 最も脅威となったのは、右ウィングの金子拓郎(77)。
 RSB石原広教(4)と組んで、鋭く仕掛けていった。
 66分に金子が交代するまで、LSB佐々木旭を守備に注力させた。


川崎はラストプレーで追い付かれてドローに終わった。
 喪失感が強い結果となったが、5連戦の4試合目、さらに中2日の日程。
 それでも、主導権を握っていて、内容は悪くなかった。
 エリソンの負傷交代のように懸念材料はあるが、良いプレーを続けたい。

瀬川祐輔は、C大阪戦でのアシストに続いて、ゴールを決めた。
 昨年12月の負傷の影響もあり、出場機会が少ない中、結果を出した。
 序列を上げ、プレー時間を増やしてほしい。

次は中3日でガンバ大阪戦(J1 #18)。
 5連戦の最後となるので、勝利したい。

■goal
45+2マルシーニョ(23) 86瀬川祐輔(18) 
42中島翔哉(10) 90+4大久保智明(21)

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 1失点目は軌道を見極められず。90分、渡邊凌磨(13)のシュートをキャッチ。
VW際(31) 6.5 右クロスを入れ続け、1アシスト。67分、ドリブル突破をイエローで止められる。
高井幸大(2) 6.0 45+7分、中島のスルーパスをカバー。65分、右サイドで松尾に突破を許す。
丸山祐市(35) 6.0 19分、髙橋を倒してイエロー。浦和CBの背後に向けてロングパスを供給する。
佐々木旭(5) 6.0 金子拓郎に対応しながら、終盤は攻め上がる。45分、71分、78分にミドル。
河原創(19) 6.5 9分、エリソンへ縦にループパス。鋭く身体を寄せてポールカットを繰り返す。
橘田健人(8) 6.0 45+1分、53分にミドル。54分、中央をドリブルするが、パスを出さずロスト。
伊藤達哉(17) 5.5 6分、VW際へ縦パスを入れる。13分、カットインからエリソンへラストパス。
脇坂泰斗(14) 5.5 19分、バックパスをミス。35分、山田新へスルーパス。セットプレーを担当。
マルシーニョ(23) 6.0 1ゴール。石原とマッチアップ。48分、丸山のロングパスを競ってクロス。
エリソン(9) 5.5 9分、河原創のループをGK西川周作(1)と競る。25分、右ひざを負傷して交代。

■sub
32(9)山田新(20) 5.5 35分、脇坂のスルーパスからシュート。45+2分、CKを競って落とす。
HT(17)瀬川祐輔(18) 6.5 ダイレクトボレーで1ゴール。前線で繰り返し動きスペースを生んだ。
70(23)家長昭博(41) 5.5 ショートパスを何度もつなぐ。守備は緩め。78分、81分に右クロス。
70(19)山本悠樹(6) 6.0 受ける位置を調整しながらパスを繰り出す。81分、家長へロングパス。 
85(8)大関友翔(16) 6.0 ボランチに入る。86分、ルーズを拾って右サイドのVW際に展開する。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.0 逃げ切れなかったが、後半から起用した瀬川がゴール。悪くない内容だった。

■referee
飯田淳平 6.0 安定したジャッジ。19分の丸山祐市へのイエローは妥当で、ゴールまで遠くDOGSOではなかったか。

243,500views
AT+10+4