川崎フロンターレの2024シーズンを振り返る第1回目(前編)。
2年ぶりにタイトルのない年となり、J1リーグは8位。
CBやSBに負傷者が相次いで、良いゲームはあっても続かなかった。
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FUJIFILM SUPER CUPのスタメン。 国内での初戦。 |
公式戦は53試合だった。
J1リーグ38、ACL(2023-24)2、ACLE(2024-25)6、YBCルヴァンカップ4、天皇杯2、FFSC1。
2023年も53試合で、試合数は同じ。
2022年は49試合、2021年は53試合、2020年は41試合、2019年は50試合だった。
■J1リーグ 8位
勝ち点52 38試合13勝13分12敗 得失点差+9
首位神戸と勝ち点20差で、2年連続で8位となった。
ベストイレブンの選出はなかった。
■アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)2023-24 ベスト16
2試合1勝1敗 得失点差-1
秋春制のACL2023-24では、決勝トーナメント1回戦で山東泰山に敗退。
■アジア・チャンピオンズ・リーグ・エリート(ACLE)2024-25 GL4位
勝ち点12 6試合4勝2敗 得失点差+7
秋春制のACLE2024-25のグループリーグ(8試合制)は、6試合を終えて12チーム中4位。
■YBCルヴァン・カップ(YLC) ベスト4
4試合1勝1分2敗 得失点差-4
準々決勝から出場し、甲府に勝ったが、準決勝で新潟に敗れた。
■天皇杯 3回戦敗退
2試合1勝1敗 得失点差0
2回戦ソニー仙台戦(天皇杯 R64)に勝ったが、3回戦大分戦(天皇杯 R32)で敗退。
■FUJIFILM SUPER CUP 優勝★
1試合1勝 得失点差+1
5度目の出場で、神戸に勝って3度目の優勝を飾った。
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FUJIFILM SUPER CUPの表彰式。 |
合計では、53試合21勝14分18敗だった。
53試合のプレー時間の合計は、5,337分。
この時間には、前後半のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムは、観戦記録とフロンターレ公式サイトを参考に独自に算出。
exdrives における各試合の採点から、出場時間に応じて各選手の平均採点を計算した。
チーム全体の平均採点は、5.925点。
過去のチーム全体の平均採点は次のとおり。
2023年 5.968点 天皇杯優勝
2022年 5.960点
2021年 6.151点 J1リーグ優勝
2020年 6.073点 J1リーグ・天皇杯優勝
2019年 5.943点 YBCルヴァンカップ優勝
2018年 5.883点 J1リーグ優勝
2017年 6.036点 J1リーグ優勝
2016年 6.028点
2015年 6.014点
2014年 5.870点
■high player (season)
53試合で1,000分以上出場した21選手で、シーズン平均採点が高かったのは次の選手。
カッコ内は2023年、2022年の順位。
在籍していない年は (-)、1,000分未満の出場の年は (x) とした。
1,000分以上出場したのは、2023年は21選手(53試合)、2022年は19選手(49試合)。
1位(1位, 5位) ソンリョン(1) 40試合4035分出場 平均採点6.31 ベンチ5試合
2位(-, -) 河原創(19) 18試合1259分出場 平均採点6.14 ベンチ2試合
3位(10位, x) 山田新(20) 53試合2996分出場 平均採点6.05 ベンチ0試合
4位(5位, 3位) マルシーニョ(23) 49試合3188分出場 平均採点6.03 ベンチ0試合
5位(2位, x) 瀬古樹(16) 29試合1719分出場 平均採点6.03 ベンチ2試合
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柏戦(J1 #24)でPKを止めたソンリョン。 PKを与えた橘田健人が感謝します。 |
チョン・ソンリョンを2年連続で最も高く評価した。
加入9年目。上福元直人(99)とのレギュラー争いを制した。
多くの決定機を作られた中、最後の防壁となって失点を減らした。
exdrivesにおけるMVPは、2017年、2023年に続いて3度目。
逆に平均採点が低かったのは、21位高井幸大、20位大南拓磨、19位家長昭博。
2023年に上位だったソンリョンは1位(←1位)、瀬古樹は5位(←2位)、脇坂泰斗は16位(←3位)。
過去の exdrives におけるMVPは、次のとおり。
2023年 ソンリョン(1) 平均採点6.21
2022年 シミッチ(6) 平均採点6.23。
2021年 ダミアン(9) 平均採点6.51。
2020年 三笘薫(18) 平均採点6.40。
2019年 ジェジエウ(4) 平均採点6.24。
2018年 家長昭博(41) 平均採点6.25。
2017年 ソンリョン(1) 平均採点6.32。
2016年 小林悠(11) 平均採点6.30。
2015年 大島僚太(16) 平均採点6.25
2014年 中村憲剛(14) 平均採点6.25。
■play time (season)
53試合5,337分のうち、出場時間が長かったのは次の選手。
カッコ内は2023年、2022年の順位。
1位(19位, 8位) 佐々木旭(5) 50試合4588分出場 平均採点5.99 ベンチ1試合
2位(4位, 2位) 橘田健人(8) 50試合4519分出場 平均採点5.92 ベンチ0試合
3位(6位, 1位) ソンリョン(1) 40試合4035分出場 平均採点6.31 ベンチ5試合
4位(2位, 6位) 脇坂泰斗(14) 42試合3739分出場 平均採点5.86 ベンチ1試合
5位(3位, 5位) 家長昭博(41) 49試合3713分出場 平均採点5.75 ベンチ0試合
佐々木旭が、2位橘田健人と僅差で出場時間1位だった。
複数ポジションで奮闘した2人の出場時間は、3位ソンリョン以下とは大きな差があった。
2023年に1位だった山根視来は移籍した。
出場試合数では、山田新が53試合すべてに出場してトップ。
次いで佐々木旭と橘田健人が50試合に出場した。
メンバー入り(ベンチ入り(出場なし)も含む)は、山田新が53試合(すべて出場)で1位。
佐々木旭が51試合(出場なし1)で2位、橘田健人が50試合(すべて出場)で3位だった。
ベンチ入り(出場なし)は、上福元直人と山口瑠偉が19試合で、最も多かった。
■high game
各試合ごとに、出場選手の採点を出場時間に応じて平均した。
平均採点が高かったのは次の試合。
1位 241005町田1-4川崎(J1 #33) 平均採点6.514
前線からのプレスでボール奪取して、町田が体勢を整える前にゴールを襲った。
2位 240927川崎5-1新潟(J1 #32) 平均採点6.507
エリソンと山田新が2ゴールずつで圧勝。ただ、YLC準決勝で新潟にはリベンジを許す。
3位 240511川崎3-0札幌(J1 #13) 平均採点6.409
バフェティエンビ・ゴミスが爆発的な活躍を見せてハットトリック。
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町田戦(J1 #33)の先発メンバー。 |
いずれもJ1リーグ戦の3試合を高く評価した。
ただ、3試合ともに次の公式戦に敗れ、波に乗り切れないシーズンとなった。
■low game
逆に平均採点が低かったのは、次の試合。
53位 240515鳥栖5-2川崎(J1 #14) 平均採点4.957
鳥栖に少ないチャンスを確実に決められて大敗。8月に川崎に移籍する河原創も活躍。
52位 240317鹿島2-1川崎(J1 #4) 平均採点5.118
1ボランチ山本とGK上福元の守備の弱点を突かれる。中盤の逆三角形システムの限界を感じた。
51位 241009新潟4-1川崎(YLC SF #1) 平均採点5.207
タイトルの可能性が残されていたYLCで、準決勝アウェイ第1戦で大敗を喫した。
低く評価したのは、3月と5月のJ1リーグ、10月のYLC。
簡単にゴールを割られることが続いて、修正できなかった。
■high player (game)
各試合の採点で、最も高かったのは8.0点。2回あった。
8.0 ゴミス(18) 240511川崎3-0札幌(J1 #13)
ハットトリック。この3点がゴミスの川崎での全ゴールとなり、現役最後のゴールともなった。
8.0 山田新(20) 241130東京V4-5川崎(J1 #37)
ロスタイム決勝ゴールを含むハット。両チームで9ゴール、ヴェルディ谷口栄斗(3)もハット。
次に高かったのは7.5点。15回あった。
ソンリョンが6回、山田新が2回。
橘田、上福元、佐々木旭、家長、エリソン、三浦、マルシーニョの7人が1回だった。
■low player (game)
各試合の採点で、最も低かったのは3.0点。2回あった。
3.0 ファン・ウェルメスケルケン際(31) 240922名古屋2-0川崎(J1 #31)
冷静さを欠いた振舞いが多く、80分、82分の連続イエローで退場。
3.0 マルシーニョ(23) 241023上海申花2-0川崎(ACLE GL #3)
開始4分、スタンピングでレッドカード。あまりにも軽率な行為だった。
次に低かったのは3.5点。2回あった。
3.5 高井幸大(2) 240301川崎4-5磐田(J1 #2)
低い位置でのロストを重ねて、磐田に決定機を与える。途中交代となった。
3.5 ゼ・ヒカルド(6) 240506福岡1-1川崎(J1 #12)
危機意識に欠けた。相手に寄せられても難しいプレーを選び、ロストを繰り返した。
■goal
今シーズンのゴール数は89(うちPK6)。1試合あたり1.679ゴール。
(2023年は92ゴール(うちPK9)、1試合あたり1.736ゴール)
チーム内得点王は、山田新21ゴール(うちPK2)。
次いでマルシーニョ13、エリソン10(うちPK3)、家長9、脇坂6、遠野5。
2023年の得点王は、脇坂泰斗13ゴール(うちPK4)。
直接FKでのゴールは、山本悠樹による鹿島戦(J1 #35)と山東泰山戦(ACLE GL #6)の2つ。
OwnGoalはなかった。
■hat trick
今シーズンのハットトリックは2回。(2023年は0回)
札幌戦(J1 #13)のゴミスと、東京V戦(J1 #37)の山田新。
いずれも採点は8.0だった。
■assist
今シーズンのアシスト数は59(うちCK4、FK1)。(2023年は62アシスト)
なお、ゴールした選手への直前のパスは、すべてアシストとした。
チーム内アシスト王は、脇坂泰斗7アシスト(うちCK1)。
次いで遠野6、山田新6、家長5、佐々木旭4、エリソン4、三浦4(うちFK1)、VW際4。
2023年のアシスト王は、脇坂泰斗12アシスト(うちCK5)。
■send off
今シーズンの退場は5回(2023年は7回)。一発退場が2回、イエロー2枚が3回。
内訳はJ1リーグ3回、ACLE(2024-25)2回。マルシーニョが3回と最も多かった。
マルシーニョ(23) 240317鹿島2-1川崎(J1 #4) 54分、75分にイエロー。採点5.0。
マルシーニョ(23) 240403横浜FM0-0川崎(J1 #6) 62分から出場、73分にレッド。採点4.5。
ファン・ウェルメスケルケン際(31) 240922名古屋2-0川崎(J1 #31) 45+3分から出場、80分、82分にイエロー。採点3.0。
マルシーニョ(23) 241023上海申花2-0川崎(ACLE GL #3) 5分にレッド。採点3.0。
家長昭博(41) 241105川崎3-1上海海港(ACLE GL #4) 86分、90分にイエロー。採点5.5。
■penalty kick
今シーズンは6回PKを獲得し、9回PKを与えた。(2023年は+11/-5)
獲得した6回のPKの内訳は、J1リーグ5回、ACL(2023-24)1回。
山田新とマルシーニョが2回、エリソンと脇坂が1回獲得した。
成功したのは6回。キッカーはエリソンが3回、山田新が2回、ゴミスが1回。
失敗はなかった。
与えた9回のPKの内訳は、J1リーグ6回、ACLE(2024-25)2回、天皇杯1回。
橘田が3回、ソンリョン、三浦、マルシーニョ、瀬川、丸山、アイダルが1回与えた。
PKストップは1回。
ソンリョンが柏戦(J1 #24)でマテウス・サヴィオのPKを止めた。
■penalty shootout
今シーズン、PK戦はなかった。(2023年は2試合2勝)
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