2025/09/16

250913横浜FM0-3川崎(J1 #29)

横浜FM0-3川崎(日産スタジアム, 19:00KO, 41,221人)

2戦合計でYLC準決勝に勝ち上がったホーム浦和戦(YLC QF #2)から中5日。
 代表ウィークが終わって、J1リーグが再開される。

U-22代表の活動を終え、土屋櫂大が復帰する。

大関と神田は、U-20ワールドカップ代表に選出された。
 この試合を終えると、最長で10月19日(日)の決勝戦まで派遣される。
 グループリーグで敗退した場合は、10月3日(金)までとなる。


先発は、浦和とのYLC準々決勝第2戦から1人だけ変更。
 新たに橘田健人が入り、河原創がベンチに回る。
 余裕ある日程となり、先発を固定できるようになった。

ベンチには、U-22代表帰りの土屋が入り、野田が外れる。


横浜Fマリノスは、J1リーグで6勝7分15敗の17位。
 代表ウィークにYLC準々決勝で柏と対戦して、中5日。
 延長戦となった川崎と異なり、90分で第2戦を終えている。

4月にスティーブ・ホランド監督、6月にパトリック・キスノーボ監督を解任。
 今季3人目の大島秀夫監督が就任し、ようやく17位と降格圏から浮上した。

2020-24年に川崎に所属した遠野大弥は、6月に右アキレス腱を断裂し、長期離脱中。
 2019-23年に所属の山村和也は、9月2日にウロンゴン・ウルブスFC(AUS)に移籍した。

等々力では、ドローだった。
 250409川崎3-3横浜FM(J1 #5)

■1st half
4分、いきなり川崎が先制する。
 LCB角田涼太朗(22)が高く上がったLSB鈴木冬一(25)へパスを出す。
 VW際がこのパスをインターセプトして、ダイレクトで縦パスを入れる。
 必死に戻った渡辺皓太(6)の逆を取って、伊藤達哉が左足でゴール。

マリノスは、GK朴一圭(19)からショートパスをつなぐ。
 ボランチ喜田拓也(8)が展開を担うが、前線の動き出しは少なく、停滞した。

リードを奪った川崎がさらに攻め立てる。
17分、山本のスルーパスで抜け出した脇坂がラストパス。
 マルシーニョがフリーでシュートするが、GK朴一圭が残した足でカットする。
19分、伊藤達哉のラストパスからエリソンが右足シュート。
42分に山本がループシュート、44分に伊藤達哉がドリブルシュート。
 速攻から多くのチャンスを作るが、追加点は奪えなかった。

■2nd half
後半も川崎ペースは変わらない。
 50分、山本のラストパスから脇坂がシュートする。
マリノスは51分、角田のロングボールから植中朝日(14)がシュート。
 ようやく川崎の守備を崩す場面を作ることができた。

56分、川崎の勝利が決定的となった。
 ジョルディ・クルークス(37)が右CKを蹴り、ゴール前から最後尾の喜田にバックパス。
 喜田が少し時間を掛けたところを、素早く山本が寄せてカットする。
 独走からのエリソンのシュートは、GK朴一圭が見事なセーブ。
 しかし、弾いたボールに走り込んだ山本を、鈴木冬一が背後から倒してPK判定。
 さらにVARの結果、鈴木冬一にはレッドカードが提示された。
 エリソンがこのPKを決めて2点差となった。

■summary
マリノスの4分の失点は、角田涼太朗のパスミスから。
 パスミスのあと、戻る角田はスピードを緩めてしまう。
 結果的に間に合わなかったが、ミスを挽回する姿勢は見せてほしい。

川崎に速攻を仕掛けられると、陣形を整えられず決定機を作られる。
 GK朴一圭の奮闘がなければ、もっと大差になったかもしれない。

61分には数的不利かつ2点ビハインドとなった。
 その後、GK朴一圭と2CBは前にパスを出さず、3人でボールを回し続ける。
 バランスを崩すと追加失点のリスクは大きく、攻め急ぐことを避けた。
 ゴール裏からは、消極的な自チームにブーイングが向けられた。


川崎は4分、好調の伊藤達哉が先制ゴール。
 GK山口のプレー機会が少なく感じるほど、マリノスの反撃を封じた。
 優勢を維持したまま、数的有利かつ追加点が入り、余裕ある展開となった。
 5人を途中交代したが、マリノス側に脳震盪交代があって、あと1人交代できた。
 神橋あるいは土屋を起用しても良かったかもしれない。

次は中6日でFC東京戦(J1 #30)。
 無失点を続けながら、勝利したい。

■goal
4伊藤達哉(17) 62PKエリソン(9) 90+8宮城天(24) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 いつもより仕事は多くなかった。67分、宮市亮(23)のシュートをキャッチ。
VW際(31) 6.5 インターセプトからダイレクトで1アシスト。13分にボレー。右サイドを封鎖。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 安定感のある守備を続ける。51分、裏へのロングボールをクリア失敗。
佐々木旭(5) 6.5 42分、ラストパスをカット。26分と90+7分、機を見てドリブルで上がった。
三浦颯太(13) 6.0 33分、喜田のスルーパスをカット。左クロスの精度はあまり高くなかった。
橘田健人(8) 6.5 54分、脇坂のFKをフリックしてシュート。機動力を活かしつつ中盤を締めた。
山本悠樹(6) 7.0 17分、脇坂へのスルーパス。42分、ループ。56分、PK奪取し、退場を呼ぶ。 
伊藤達哉(17) 7.0 4分、先制ゴール。44分、シュート。19分、40分、43分にエリソンへパス。
脇坂泰斗(14) 6.5 10分、クイックFKに油断なく対応。50分、DFを剥がしてフリーでシュート。
マルシーニョ(23) 6.0 攻撃力を発揮。12分、16分にシュート。17分の決定機はGKが止める。
エリソン(9) 6.5 ゴール前の2CB間でパスを呼び込む。19分、56分にシュート。PKで1ゴール。

■sub
72(23)宮城天(24) 6.0 90+8分、ゴール前を完全に割り裂いて1ゴール。90+10分、シュート。
72(9)ロマニッチ(91) 5.5 81分、ロングボールを受ける。90+5分、ボール奪取からドリブル。
80(14)大関友翔(16) 5.5 82分、シュート。90+8分、宮城天の外周を走って、コースを生んだ。
80(6)河原創(19) 6.0 橘田と2ボランチを組む。マリノスの反撃を許さず、しっかりとクローズ。
90+4(17)田邉秀斗(15) 6.0 右ウィング。90+7分、ボールカット。90+10分、フリーでヘッド。 

■bench
ソンリョン(1) 神橋良汰(27) 土屋櫂大(39) 小林悠(11) 

■coach
長谷部茂利 6.0 マリノスの攻撃を封じながら、速攻からゴールを重ねて着実に勝利した。

■referee
大橋侑祐 6.5 両チームにとって違和感の少ないジャッジ。PKは妥当。鈴木冬一のイエローをVARでレッドに変更。

250,600views
AT+3+10

2025/09/10

250907川崎3-2浦和(YLC QF #2)

川崎3-2浦和(U等々力, 19:00KO, 23,214人)

YBCルヴァンカップ準々決勝、浦和戦の第1戦(YLC QF #1)から中3日。
 舞台を等々力に移しての第2戦は、日曜日の19時キックオフ。
 第1戦は1-1のドローで、第2戦の結果で準決勝進出チームが決まる。

YLCは、2023年大会からアウェイゴールルールが撤廃された。
 この第2戦が90分間でドローの場合、ゴール数に関わらず延長戦に入る。
 川崎は2021年(浦和)、2022年(C大阪)と2年連続アウェイゴール数で敗退。
 相性が良くなかったので、撤廃されたことは悪くない。

土屋櫂大は、U-22代表に招集されて第1戦に続いて不在。


先発は、第1戦から4人が変わる。
 新たにVW際、山本悠樹、伊藤達哉、エリソンが先発する。
 橘田健人、宮城天はベンチへ、ジェジエウ、神田奏真はベンチ外となる。

ベンチには、新たに大関友翔と小林悠が入る。
 仙台からの復帰後、3試合ベンチ入りを続けていた名願斗哉は外れた。


浦和は、先発8人を変更する。
 LCBマリウス・ホイブラーテン(5)、LSB長沼洋一(88)、ボランチ松本泰志(6)の3人が連続先発。
 5連戦の5戦目となる厳しい日程で、川崎よりも大きくターンオーバーしている。

■1st half
浦和は2CBダニーロ・ボザ(3)とホイブラーテンからパスをつなぐ。
 中盤に渡す狙いはあっても、プレスで詰まるとロングボールを蹴った。
 ロングボールの精度は高くなく、川崎に回収される。

川崎もパントキックを使って、エリソンがホイブラーテンを背負って収める。
 浦和のプレスは緩く、2CBから2ボランチや両SBに届けて前進していく。

15分、GK西川周作(1)の横パスを受けたダニーロ・ボザに脇坂が寄せる。
 脇坂がボールを奪うと、ダニーロ・ボザが背後から倒してPKを獲得。
 長いVARを経て、エリソンがPKを決めて先制する。

その後は両チームとも静かな展開が続く。
 川崎はゴール前まで押し込んで、前半だけでCK6本を蹴った。

■2nd half
浦和は、中島翔哉(10)と柴戸海(22)を投入する。
 1点を追い掛けて、中島にボールを集めて川崎を押し込む。
 55分、56分と中島が続けてミドルシュート。
 56分、中島が直接ゴールを狙う左CKを蹴った。

川崎は時間を使いながら、エリソンへロングボールを入れる。
 60分、エリソンがホイブラーテンに競り勝って、ドリブルからシュート。
 71分、脇坂の正面からのFKは、左ポストを叩いた。

浦和のペースが落ち着いたように見えた74分。
 金子拓郎(77)の右クロスを、イサーク・キーセ・テリン(99)が足を伸ばして同点ゴール。
 川崎の陣形は整っていたが、ウレモヴィッチよりも先にテリンが反応した。

同点となって、第1戦でもゴールした2人が競演する。
まず88分、山本からピッチ中央で伊藤達哉がボールを受け取る。
 細かいドリブルから鋭くシュートを放つと、柴戸海(22)に当たってゴール。
続いて90分、中島翔哉が同点ゴール。
 正面からのFKを、ゴールバーの内側に当てながら決めた。
 どちらも目を見張るような素晴らしいゴラッソで、延長戦に突入する。

■extra time
延長に入ると、川崎がラッシュを掛ける。
 93分、伊藤のパスをPA内で受けた大関がシュート。
続いて94分、ロマニッチがGK西川にプレスして、宮城天がパスカット。
 大関がGK1対1からシュートするが、GK西川が止める。
 しかし、このボールを拾った伊藤達哉が縦に進むと、関根貴大(14)が倒してPKを獲得。
 宮城天がPKを決めて、この試合3度目のリードを奪った。

浦和はゴール前のテリンにロングボールを放り込む。
川崎は107分、神橋を投入して3バックに移行し、クリアを続ける。
 最後はCBダニーロ・ボザも前線に上がって、圧力を強めた。
 112分と120分に関根、116分に大久保がシュートするが、逃げ切った。

■summary
浦和はGK西川周作の両脇に2CBが立ち、ビルドアップを始める。
 ショートパスで前進を狙ったが、プレスに追い込まれて蹴り出すことも多かった。
 ロングボールの精度は低く、第1戦のようなチャンスは作れなかった。

GK西川周作からのビルドアップで、2つのPKを与えることとなった。
 15分にはエリソン、94分にはロマニッチが、GK西川に厳しく寄せた。
 西川はもっと早く蹴っても良かったかもしれないが、難しいところ。

中島翔哉は、後半から投入されて攻撃を牽引した。
 リードを許した直後の90分には、直接FKを決めて延長戦に持ち込む。
 今季J1リーグ出場は9試合だけだが、第1戦から続けて良いプレーを見せた。


川崎は、好調の伊藤達哉を活かしながら、準決勝に勝ち上がった。
 ようやく選手が揃って、延長戦に入っても選手交代を繰り返すことができた。
 YBCルヴァンカップ準決勝では、柏レイソルと対戦する。

神橋良汰は、公式戦3試合目の出場。
 名古屋戦(J1 #27)は、丸山祐市の負傷による緊急出場。
 YLCアウェイ浦和戦(YLC QF #1)も、ジェジエウの負傷によるものだった。
 この日は戦術的な起用で、1点リードを守り切るために、3バックの中央に入った。
 浦和のクロスボールを安全に跳ね返し、ベンチの起用に応えた。

次は中5日で、横浜FM戦(J1 #29)。
 120分間の激闘からしっかりと回復して、勝利したい。

■goal
18PKエリソン(9) 88伊藤達哉(17) 96PK宮城天(24) 
74イサーク・キーセ・テリン(99) 90中島翔哉(10)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 57分、中島の直接ゴールを狙う左CKを弾く。120分、関根のヘッドをセーブ。
VW際(31) 6.0 48分、90+5分に右クロス。対峙する松尾佑介(24)を始め、右サイドを抑えた。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 辛抱強くクリアを続ける。テリンに遅れゴールを許す。異議でイエロー。
佐々木旭(5) 7.0 62分、92分にシュートブロック。81分、三浦を抜き去った金子拓郎を止める。
三浦颯太(13) 6.0 90+7分、大関へ絶妙なラストパス。120+4分、PAまで持ち運んでシュート。
河原創(19) 6.5 縦横に走り続けて空いたスペースを埋める。56分、中島のシュートをブロック。
山本悠樹(6) 6.5 32分、62分にドリブルで中央突破。1アシスト。多くの選択肢から攻撃を差配。
伊藤達哉(17) 7.5 圧倒的な1ゴール。53分、90+4分にシュート。94分、縦に仕掛けてPK獲得。
脇坂泰斗(14) 6.0 15分、ダニーロ・ボザから奪ってPK獲得。71分、FKを左ポストに当てる。
マルシーニョ(23) 6.0 24分、シュート。34分、山本の縦パスからゴール前までドリブルで独走。
エリソン(9) 6.0 1ゴール。20分、長沼洋一に競り勝ってシュート。29分、ロングシュート。

■sub
58(23)宮城天(24) 6.0 1ゴール。78分、シュート。86分、パントキックをロマニッチへ落とす。
75(9)ロマニッチ(91) 6.0 94分、GK西川へのプレスでボール奪取。シュートはなかった。
75(14)大関友翔(16) 5.5 90+7分、94分に決定的なシュート。93分、101分にもシュート。
85(19)橘田健人(8) 6.0 中島をぴったりとマーク。99分、ピッチ中央の競り合いに勝ち切る。
exHT(17)田邉秀斗(15) 6.0 左ウィング。111分、GKのパントをヘッド。112分、CKをクリア。
107(24)神橋良汰(27) 6.5 3バック中央でクリアを続ける。112分、関根のシュートをブロック。
119(16)小林悠(11) 5.5 右ウィング。終了間際の時間帯で、守備に注力。ボールは触らず。

■bench
ソンリョン(1) 野田裕人(30) 

■coach
長谷部茂利 6.5 延長戦も見据えた選手交代で、勝利を手繰り寄せる。途中出場2人を途中交代。

■referee
荒木友輔 6.5 2度のPK判定はどちらも妥当。頭部接触があると、直ちにメディカルを呼んだ。

250,300views
AT+7+13+1+4

2025/09/05

250903浦和1-1川崎(YLC QF #1)

浦和1-1川崎(埼玉スタジアム, 19:30KO, 19,767人)

8ゴールが乱れ飛んだ町田戦(J1 #28)から中2日。
 9月第1週の代表ウィークに入って、YBCルヴァンカップ(YLC)が開催される。
 ACLE2024-25に参加したため、YLCは準々決勝から出場する。

浦和との準々決勝第1戦は、埼玉スタジアムでのアウェイ戦。
 水曜日19時30分のキックオフで、仕事帰りにはありがたい。
 その反面、試合が終わったあと、余裕がなくなるのは仕方ないところ。
 風が強く吹いていて、猛暑日が続く中ではやや低めの気温。

土屋櫂大は、U-22代表のU-23アジアカップ予選に参加して不在。


先発は、町田戦から4人が変わる。
 新たにジェジエウ、宮城天、マルシーニョ、神田奏真が先発する。
  町田戦で途中出場した4人が、そのまま先発することとなる。
 VW際、山本、伊藤達哉はベンチへ、エリソンはベンチ外となった。

ベンチには、新たに田邉とロマニッチが入る。
 U22代表に参加する土屋が外れている。


浦和は、FIFAクラブワールドカップに出場し、YLCは川崎と同じく準々決勝から。
 J1リーグは、13勝8分7敗で7位となっている。

川崎と同じく中2日だが、前週水曜日に天皇杯もあって5連戦の4戦目。
 日曜日の新潟戦(J1 #28)から先発9人と川崎より大きく変えた。

等々力でのJ1リーグは、ドローだった。
 250521川崎2-2浦和(J1 #13)

■1st half
序盤、川崎はプレスを軽妙に潜り抜けて前進する。
16分、脇坂が左CKを蹴ると、GK牲川歩見(16)が触れない。
 宮城天が戻して神田が右からシュート、さらに橘田がミドル。

浦和は、GK牲川と2CBからしっかり組み立てる。
 ただ、有効だったのは風上を活かしたロングパス。
22分、RSB関根貴大(14)がプレスを受けながらロングキック。
 中島翔哉(10)がCBウレモヴィッチの背後に走り、きれいなトラップから先制ゴール。
35分、チアゴ・サンタナ(12)が右に流れながら抜け出すが、GK山口がシュートセーブ。

川崎はプレスを抜け出せなくなって、押し込まれた。
 ロングボールも風で戻されて、神田までは届かなかった。

■2nd half
後半、1点ビハインドの川崎が風上に立つ。
 ロングキックが伸びるようになり、押し上げていく。

浦和は、少人数の速攻から決定機を作った。
 57分、中島がドリブルからミドル。
 ここから3連続CKを挟んで、61分には関根がミドル。
 76分、左サイドからのカウンターで松尾佑介(24)シュート。
 79分、足を痛めたジェジエウが置き去りになり、マテウス・サヴィオ(8)がラストパス。

CBダニーロ・ボザ(3)を中心に守るが、ロスタイムに川崎の猛攻を受ける。
 90+5分、ロマニッチのラストパスから伊藤達哉にゴールを割られた。

■summary
浦和はロングボールや速攻に活路を見出した。
 川崎のプレスを自陣に呼び込み、一気に前線に狙う。
 中島翔哉の先制ゴールのように、ハイラインの裏を使った。
 作った決定機の数を考えれば、もう1点決めたかったところ。

川崎よりタイトな日程にあって、大きくターンオーバーした。
 ロスタイムに失点したので印象は良くないが、結果は悪くない。


川崎は内容を考えれば、上出来のドロー。
 ロマニッチや神橋を投入し、圧力を強めながら最後に同点ゴールを奪った。

伊藤達哉は4戦連続ゴール。
 90+1分、PA内左で受けてシュートするが、ブロックされる。
 90+5分に同じ形を作ると、今度はコースを打ち抜いて見せた。

ジェジエウは前に出ても奪い切れず、ゴール前を空けがち。
 正しい判断ができていないので、不安が残るパフォーマンスだった。
マルシーニョと三浦の左サイドも機能不全だった。
 山本ベンチスタートの影響もあったが、2人の距離が遠く、深さを取れなかった。

次は中3日、等々力で浦和との第2戦(YLC QF #2)。
 選手は足りないが、ベストの布陣で勝ち上がってほしい。

■goal
22中島翔哉(10)
90+5伊藤達哉(17)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 35分のチアゴ・サンタナ、76分の松尾佑介のGK1対1の決定機をストップ。
佐々木旭(5) 7.0 RSBで先発し、LCB、RCBに動く。90+5分、PA中央のロマニッチへ横パス。
ジェジエウ(4) 5.0 前に出ても潰せず、ピンチを招いた。79分、スプリントを止めて負傷交代。
ウレモヴィッチ(22) 5.5 浦和のラストパスを読んで止める。右サイドに対角のパスを入れた。
三浦颯太(13) 5.0 左クロスは味方に合わず。攻め上がりはタイミングを逸して機能しなかった。
河原創(19) 6.0 15分、PA内で脇坂へヒールで落とす。42分、柴戸海(22)のミドルをブロック。
橘田健人(8) 6.0 16分と85分にミドル。73分から左右ウィングへ。78分、クロス性のシュート。
宮城天(24) 5.5 右ウィング。33分、速攻からミドル。後半の左ウィングでは、疲労が濃かった。
脇坂泰斗(14) 5.5 滑らかにパスをつなぐ。15分、PA内のチャンスでシュートできず。CKを担当。
マルシーニョ(23) 5.0 13分、自陣に戻って奪取。43分、ミスパス。良さを出せず、前半で交代。
神田奏真(38) 5.5 序盤はポストプレーを成功させるが、徐々に消える。16分、CKからシュート。

■sub
HT(23)伊藤達哉(17) 7.0 見慣れた決定力で同点ゴール。47分、54分、90+1分にシュート。
61(24)ロマニッチ(91) 6.0 1アシスト。力強く速いプレスを仕掛ける。ポストプレーで貢献。
73(38)山本悠樹(6) 6.5 ループパスで浦和をゴール前に押し込む。87分、90+5分にミドル。
73(22)VW際(31) 6.0 松尾佑介をケアしながら精力的に攻めた。74分、90+3分に右クロス。
81(4)神橋良汰(27) 6.0 2度目の公式戦もLCBで緊急出場。高い位置から丁寧にパスを散らした。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 野田裕人(30) 名願斗哉(29) 

■coach
長谷部茂利 6.5 最終ライン3人を交代しながら、伊藤達哉の投入でドローで終えた。

■referee
御厨貴文 6.5 穏当なジャッジを続ける。選手が倒れ込むと、すぐに止めて治療に入った。

249,600views
AT+5+8

2025/08/31

250831川崎5-3町田(J1 #28)

川崎5-3町田(U等々力, 19:00KO, 22,270人)

数的有利を活かして勝利したアウェイ名古屋戦(J1 #27)から中7日。
 ホーム等々力に戻ってきて、日曜日の町田戦。
 8月最後の日だが、猛暑日が続いている。

名古屋戦で出場停止だったウレモヴィッチとマルシーニョが戻る。


先発は、名古屋戦から2人変わる。
 RCBにウレモヴィッチ、トップ下に脇坂が入る。
 佐々木旭はLCBに移り、8月の4試合で最終ライン4ポジションすべてで先発することとなった。
 名古屋戦で負傷した丸山、そして大関がベンチ外となる。

ベンチには、新たにジェジエウ、マルシーニョ、宮城天が入る。
 外れるのは、GK安藤、特別指定の持山、家長の3人。
 ようやくGK2人体制が終わって、FPが揃った。


町田ゼルビアは、J1リーグ15勝5分8敗で暫定3位。
 水曜日に天皇杯準々決勝を戦って、中3日の日程。
 ALCE2025-26に出場するための前倒し開催もあり、5連戦の5試合目。
 CB岡村大八(50)は、累積警告で出場停止。

2018-20年に川崎に所属した下田北斗(18)は、ボランチで先発する。

アウェイでは、ドローだった。
 250406町田2-2川崎(J1 #9)

■1st half
町田は、左サイドの相馬勇紀(7)にボールを預ける。
 3分、相馬の左クロスを望月ヘンリー海輝(6)がヘッド。
 右サイドの望月に向けて、3バック左の中山雄太(19)が対角のロングボールを入れる。

川崎はボールを持って全体を押し上げる。
 14分、脇坂がヘッドで縦に流して、エリソンが昌子源(3)に競り勝ってシュート。
 20分、伊藤達哉がドリブルから電光石火のシュート。
  ごく小さなモーションで、GK守田達弥(13)のニアサイドを抜いて先制する。

町田は28分、あっさり同点とする。
 GK守田のロングキックを起点に、相馬の左クロスをナ・サンホ(10)が同点ゴール。
 直前、副審がオフサイドの旗を上げたが、福島主審は笛を吹かずに流した。
 川崎はセルフジャッジで動きを緩め、ポジションを整えることができなかった。
36分、町田の正面からのFK。
 下田北斗が美しい軌道を描くゴールを決めて、逆転する。

川崎は45+4分、山本がふわっと縦にラストパス。
 昌子源の背後を取ったエリソンがヘッドで打ち抜き、2-2の同点で前半を終える。

■2nd half
町田は引き続き、左サイドの相馬にボールを集める。
 相馬は50分と53分に左クロス、52分と64分にミドルを狙った。
 VW際に加えて、河原創がサポートして対応するが、それでも相馬は止められない。

川崎はマルシーニョのスプリントを活かしてゴールを目指す。
 57分、河原創のループパスからエリソンがシュート。
  続く脇坂の左CKを、ファーの伊藤達哉がシュート。
 65分、エリソンがドリブルでDF3人を引き連れてラストパス。
  ガラ空きとなったゴール前で、宮城天がGK守田に当てながら押し込んだ。

町田も71分、相馬の左クロスを藤尾翔太(9)がわずかに触って2度目の同点ゴール。
 相馬のクロスは、GKもDFも触れない絶妙なコースで、ゴール枠内に飛んでいた。

そして78分、再びエリソンが単独でドリブル突破。
 町田を完全に混乱させて味方に預けて、脇坂のラストパスをゴール。

町田は疲労もあって、なかなか反撃に出てこれない。
 そんな中にあっても90+6分、相馬の右CKから連続して決定機を作る。
 オ・セフン(90)のシュートは、GK山口が止めてジェジエウがクリア。
 白崎凌兵(20)のミドルはバー、ミッチェル・デューク(15)のシュートは佐々木旭が身体で止めた。

90+10分、マルシーニョが望月を抜き去って、脇坂からのリターンパスを押し込んだ。

■summary
町田は、厳しい日程もあって5失点を喫した。
 昌子源は、エリソンを抑えることができなかった。
 早いタイミングで対応すべきだったが、放置したまま失点を重ねた。

攻撃は左から相馬勇紀が仕掛けて、右は望月へロングボールを入れる。
 同じパターンを繰り返して、相馬が1点目と3点目を生んだ。

下田北斗は、美しすぎるFKを沈めた。
 川崎を2020年までで離れて、3度目の等々力帰還。
 正確なミドルパスの配球も健在で、いつもどおりの活躍を見せた。


川崎は、体力差を利用しながら勝ち切った。
 エリソンが2ゴール1アシスト、伊藤達哉が1ゴール。
 最近の2人の決定力があれば、難しい試合になることはない。
 ただ、相馬の圧力を止めきれず、下田北斗の超絶FKもあって終盤までもつれた。

ベンチのGKが1人となり、途中交代も4人行った。
 大関や家長が欠場したが、FPが足りない状況は解消に向かっている。

ウレモヴィッチは、75分までプレー。
 手を使いがちなところは気になったが、まずまずだった。

次は、中2日でYBCルヴァンカップ準々決勝アウェイ浦和戦(YLC QF #1)。
 厳しい日程なので、可能な範囲でターンオーバーしたい。

■goal
20伊藤達哉(17) 45+4,78エリソン(9) 65宮城天(24) 90+10マルシーニョ(23) 
28ナ・サンホ(10) 36下田北斗(18) 71藤尾翔太(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 52分、相馬のミドルを弾き出す。クロスを安定して処理。パントも良かった。
VW際(31) 6.0 相馬と対峙する厳しいタスクを続ける。90+1分、足を攣って1トップに動いた。
ウレモヴィッチ(22) 5.5 75分までRCBでプレー。40分、ロングシュート。右足のパスは弱め。
佐々木旭(5) 6.0 7分、35分に持ち上がってロストする。47分、マルシーニョへロングフィード。
三浦颯太(13) 5.5 28分、相馬のクロスを触れずに失点。望月へのロングボールを競り合った。
河原創(19) 6.5 果てることのない運動量でチームを大きく支える。57分、63分にループパス。
山本悠樹(6) 6.5 1アシスト。16分、45+3分にエリソンへパス。80分、90+1分にボールカット。
伊藤達哉(17) 7.0 1ゴール。ドリブルで素早く縦に運んでいく。55分、スプリントで足を痛める。
脇坂泰斗(14) 6.5 2アシスト。中盤で前を向いてのパスで味方を走らせる。セットプレーを担当。
橘田健人(8) 5.5 右WG。名古屋戦ほど良さは出せなかった。38分、ボール奪取。44分、ミドル。
エリソン(9) 8.0 2ゴール1アシスト。12分、14分、57分にシュート。昌子源を手玉に取った。

■sub
HT(8)マルシーニョ(23) 6.5 スプリントで抜け出した。1ゴール後、シャツを脱いでイエロー。
60(17)宮城天(24) 6.0 右ウィング。GKに当てながらも1ゴール。86分、脇坂のFKをシュート。
75(22)ジェジエウ(4) 6.5 パワープレイ対応のため投入される。広範囲で豪快にヘディングする。
80(9)神田奏真(38) 5.5 1トップ。プレスでコースを消していく。ボールタッチは少なかった。

■bench
ソンリョン(1) 神橋良汰(27) 土屋櫂大(39) 野田裕人(30) 名願斗哉(29) 

■coach
長谷部茂利 6.5 失点は減らないが、大量5ゴールで勝利。マルシーニョの後半投入は効果大。

■referee
福島孝一郎 6.5 イエロー提示を抑制しつつ、的確にコントロール。

249,400views
AT+8+14

2025/08/28

250823名古屋3-4川崎(J1 #27)

名古屋3-4川崎(豊田スタジアム, 19:00KO, 40,055人)

選手が揃わず、ドローで終わったアウェイ新潟戦(J1 #26)から中6日。
 アウェイ連戦となる豊田スタジアムでの名古屋戦。

8月20日、名願斗哉(29)が、育成型期限付き移籍契約を解除して、仙台(J2)から復帰。

ウレモヴィッチ(2試合出場停止)、マルシーニョ(累積警告)が出場停止。
 新潟戦は出場停止だったVW際は、戻ってくる。


先発は、新潟戦から3人が変わる。
 出場停止明けのVW際、河原創、大関が先発する。
 佐々木旭がRSBからRCBに、橘田がボランチから右ウィングに回る。
 マルシーニョは累積警告で出場停止、ジェジエウ、脇坂はベンチ外。

ベンチには、レンタルバックの名願斗哉と特別指定の持山匡佑が新たに入る。
 持山は、7月18日に来季加入内定が発表され、初のメンバー入り。
 新潟戦と同じくベンチにGK2人で、FPが足りない状況が続く。


名古屋グランパスは、J1リーグ7勝7分12敗の16位。
 川崎と同じ中6日の日程。

J1リーグ開幕節は、川崎が勝っている。
 250215川崎4-0名古屋(J1 #1)

■1st half
立ち上がりから川崎が攻める。
 大関がプレスを先導して、名古屋をロングキックに追い込んで回収する。
7分、大関がエリソンへ左から横パスを入れる。
 エリソンがDFを引き付けて、伊藤達哉がファーに沈める先制ゴール。
18分には早くも追加点。
 山本の華麗なスルーパスから、エリソンが右足でニアを抜いた。

名古屋は22分、ユンカーが神橋を抜いて決定機を迎えるが、GK山口がセーブ。
 続けて木村勇大(22)がシュートするが、山本がゴールライン上でクリア。

飲水タイムを挟み、名古屋が反撃に出る。
 中盤のルーズボールを拾いながら優勢となった。
32分、稲垣祥(15)が左からクロスを入れる。
 ファーに飛び込んだ森壮一朗(44)がゴールに押し込んだ。
さらに45+3分、森島司(14)の左クロスを森が戻し、原輝綺(70)が同点ゴールを決めた。

■2nd half
51分、ロングボールを処理する神橋の頭に、ユンカーのスパイクが入る。
 流血した神橋はしばらく起き上がれず、ユンカーにレッドカード。

数的優位となった川崎は、長くボールを保持する。
 名古屋はラインを下げて耐えながら、カウンターを狙った。
79分、投入直後の永井謙佑(18)が縦ポンで抜け出す。
 GK山口がシュートを弾き、徳元悠平(55)が押し込んだがオフサイド。

80分、川崎も神橋がロングボールを狙う。
 徳元が上手く処理できず、エリソンが右からゴールを決めた。

再びリードしたが、すぐに名古屋が同点ゴール。
 82分、GKピサノ・アレックス幸冬堀尾(35)のロングボールで永井が駆け抜ける。
 最終ラインは置き去りにされ、ラストパスを和泉竜司(7)が押し込んだ。

川崎は勝ち越しを狙って攻勢に出る。
 84分と90+4分にエリソン、90分に山本、90+2分に伊藤がシュート。
そして90+5分、右CKの流れから山本の右クロス。
 伊藤達哉が左で受けて、森、椎橋慧也(8)、原の3人を次々と剥がして決勝ゴール。

■summary
名古屋は簡単に2失点しながら、巻き返して前半のうちに追い付いた。
 後半に期待を持てる展開だったが、ユンカーの退場で防戦を強いられる。

数的不利でも、永井謙佑の走力は圧倒的だった。
 77分にピッチに入ると、79分、82分にスプリントで決定機を作る。
 もっと早いタイミングで投入しても良かったかもしれない。


川崎は立ち上がりの攻勢から2点リードする。
 しかし、丸山祐市の負傷交代もあって、前半のうちに2失点。
 後半、数的優位になっても圧倒することはできなかった。
 名古屋に反撃を許しながらも、ロスタイムに決勝ゴールを奪う。

神橋良汰は、緊急出場でプロデビューを果たした。
 大卒新人ながらここまで出番がなく、4学年下の土屋と野田が先にデビューした。
 重要な場面で起用されると、流血しながらも敢然とヘディングを繰り返し、最終ラインを支えた。

特別指定の持山匡佑は、FPが足りない状況でデビュー。
 中央大学の協力が必要だが、しばらくチームに帯同してほしい。

交代出場は、神橋、神田、持山の3人だけ。
 新潟戦に続いて起用されなかった家長は、コンディション不良と思われる。

次は中7日でホーム町田戦(J1 #28)。
 ウレモヴィッチ、マルシーニョの出場停止が終わる。
 離脱が相次ぐ状況だが、悪くない試合を見せてほしい。

■goal
32森壮一朗(44) 45+3原輝綺(70) 81和泉竜司(7)
7,90+5伊藤達哉(17) 18,80エリソン(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 22分にユンカー、79分永井の決定機を止める。1失点目はニアを抜かれる。
VW際(31) 6.0 31分、右ポケットへのパスで伊藤を走らせる。76分、77分に続けてミドル。
佐々木旭(5) 6.5 神橋良汰を支えながらRCBで奮闘。26分、58分にエリソンへロングパス。
丸山祐市(35) 5.5 9分、ユンカーのミドル対応で、右ひざ負傷。担架に乗ってピッチを後に。
三浦颯太(13) 5.5 1失点目は森に競り負け、2失点目もアシストを許す。クロスを多く入れる。
河原創(19) 6.0 30分、稲垣のミドルをブロック。89分、永井をタックルで止めてイエロー。
山本悠樹(6) 6.5 18分、CB間を割る華麗なスルーパスで1アシスト。64分、90分にシュート。
伊藤達哉(17) 7.5 2ゴール。ユニフォームを脱いでイエロー。21分、45+6分、73分にシュート。
大関友翔(16) 5.5 プレスを牽引する。47分、シュート。囲まれて狭い状況ではキープできず。
橘田健人(8) 6.5 慣れない左ウィング。DFを背負ってポストプレー。当然、守備は申し分ない。
エリソン(9) 7.5 2ゴール1アシスト。強く蹴るだけから成長する。45+4分、ダイブでイエロー。 

■sub
12(35)神橋良汰(27) 6.0 デビュー戦。1アシスト。額から流血しながらも闘志溢れるプレー。
77(16)神田奏真(38) 5.5 85分、三浦の左クロスに飛び込む。90+4分、エリソンへ落とす。
90+3(8)持山匡佑(36) 5.5 特別指定でデビュー戦。左ウィング。90+4分、ドリブルで運ぶ。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 野田裕人(30) 土屋櫂大(39) 名願斗哉(29) 家長昭博(41) 

■coach
長谷部茂利 6.0 手元に残された選手が少ない中、上手く組み合わせた。

■referee
椎野大地 6.0 大きなミスなくジャッジを続ける。ユンカーのレッドは妥当。

249,100views
AT+7+10