2025/07/07

250705川崎2-1鹿島(J1 #23)

川崎2-1鹿島(U等々力, 19:00KO, 23,675人)

残念ながら敗れた東京V戦(J1 #22)から中5日。
 J1リーグ第23節は、ホーム等々力に鹿島を迎える。

東京V戦翌日の6月30日(月)、高井幸大のチーム離脱が発表された。
 海外クラブへの移籍のため、この鹿島戦が最後のプレーとなる。

7月3日(木)、東アジアE-1選手権の日本代表が発表。
 川崎からは、初代表となる山田新と大関友翔が選ばれている。


先発は、東京V戦から5人と大きく変わる。
 新たにVW際、河原創、山本、家長、山田新が先発する。
 佐々木旭、橘田、マルシーニョ、神田がベンチへ、大島はベンチ外。
  マルシーニョは東京V戦で負傷交代したが、離脱せずベンチに入った。

ベンチには、新たに小林悠が入る。


鹿島は、J1リーグ13勝2分7敗で1位。
 シーズン当初から好調を保っているが、直近2連敗中。
 中6日で、川崎より1日だけ日程が空いている。

前川崎監督の鬼木達が、等々力で初めてアウェイの指揮を執る。
 2017-22年に川崎に所属していた知念慶(13)は、ボランチで先発。

国立競技場では、ホームの鹿島が勝った。
 250511鹿島2-1川崎(J1 #16)

■1st half
鹿島のプレスは強くなく、2CB高井と丸山がパスを散らす。
 8分に伊藤達哉が、9分に三浦が左クロスを入れる。

10分、高井が大きなミスをしてしまう。
 鈴木優磨(40)に決定機をプレゼントしたが、GK1対1のシュートは外れた。

鹿島はロングボールを蹴り込んでくる。
25分、LCBキム・テヒョン(3)のロングボールで、松村優太(27)が抜け出す。
 ファーのレオ・セアラ(9)が蹴り込んで、あっさりと先制した。
 三浦は松村の動きを把握しきれず、背後を突破された。
32分、GK早川友基(1)のパントでレオ・セアラが抜け出し、鈴木がシュート。
37分、知念慶の右クロスを小川諒也(7)がヘッドするが、バーに当たる。

リードを許した川崎は、終盤に押し込む。
 38分、VW際の右クロスを山田新がヘッド。
 44分、山本の左クロスから脇坂がシュート。
GK早川が2つの決定機を防いだが、45+4分。
 山本の左CKから、伊藤達哉が浮いたボールを合わせて同点ゴール。

■2nd half
ハーフタイムで、ジェジエウとマルシーニョを投入する。
51分、そのジェジエウが、抜け出した松村を背後から手で押し倒す。
 DOGSOでレッドカードが提示されるが、VARにより松村のオフサイドと判定。
 レッドカードは取り消されたが、投入直後の軽率なプレーだった。

鹿島はロングボールだけでなく、パスをつなごうとする。
 しかし川崎のプレスは鋭く、抜け出せずに捕まってしまう。
55分、山本が鈴木からボールを奪って、家長が右クロス。
58分、マルシーニョが知念のトラップを攫って、山本がループパス。
 家長の右クロスをマルシーニョが蹴り込んで、逆転に成功する。

鹿島の運動量はがっくりと落ち、間延びしてしまう。
 ぽっかり空いた中盤のスペースで、川崎がボールを動かした。
 家長を筆頭に時間を消費しながら、危な気なく逃げ切った。

■summary
鹿島の2FWレオ・セアラと鈴木優磨のプレスは弱め。
 1人がボールに寄せていっても、もう1人は動き出さない。
 プレスを逃れられると、2度追いすることなく諦めた。
 川崎のパスコースを消すことができず、前進を許した。

前半、25分の先制ゴールを含め、いくつかの決定機を作った。
 ただ、後半になるとチャンスを作れず、選手交代も奏功しなかった。
 試合後、鬼木達監督は「同じ課題が続いている」とコメント。
 改善する方策を探す必要があるが、簡単ではないと思われる。


川崎は前半、ロングボール処理に後手を踏んで1失点。
 スタートから良い攻撃を続け、攻め込んでロスタイムに同点に追い付いた。

後半からは、丸山に代えてジェジエウを投入する。
 ジェジエウはDOGSOで退場しかけるなど、怪しい判断もあった。
 それでも2CBを組む高井とともに、ロングボールを跳ね返した。

高井幸大は、この鹿島戦を最後にヨーロッパに旅立つ。
 2023年にU-18からトップチームに昇格して2年半。
 同じU-18昇格組の板倉滉(4年)、三好康児(4年半)、田中碧(4年半)より早いタイミング。
 U-20/U23代表、フル代表4試合も経ながら、急速に成長を遂げた。
 世界を代表するCBとなって、いつの日かこのクラブに戻ってきてほしい。

東アジアE-1選手権のため、J1リーグは中断される。
次は中10日で、天皇杯相模原戦(天皇杯 R32)。
 この間に休養を取りながら、さらに戦術も調整してほしい。

■goal
45+4伊藤達哉(17) 58マルシーニョ(23) 
25レオ・セアラ(9) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 90+7分、鈴木のヘッドを弾いて止めてキャッチ。プレー機会は少なかった。
VW際(31) 6.0 38分、山田新への右クロス。86分、ミドル。家長を走らせるパスを出し続ける。
高井幸大(2) 5.0 10分、ミスパスで決定機を与えたが、立て直した。32分、シュートブロック。
丸山祐市(35) 5.5 背後を縦パスで狙われて、32分にレオ・セアラに抜け出される。前半で交代。
三浦颯太(13) 5.0 9分、山田新へ左クロス。25分、ロングボールと松村の位置を見誤って失点。
河原創(19) 6.0 14分、ヘッド。45分と79分にシュート。中盤でイーブンボールを競り続ける。
山本悠樹(6) 7.0 44分、脇坂へラストパス。58分、家長へ華麗なループパス。素晴らしかった。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。後半、右サイドでキープして時間を使う。80分、遅延でイエロー。
脇坂泰斗(14) 6.0 6分、ボレー。44分、山田新の落としをシュート。84分、ドリブルでCK獲得。
伊藤達哉(17) 6.5 8分、強い左クロス。右足首を痛めながら同点ゴールを決めたが、前半で退く。
山田新(20) 6.0 9分、38分にヘッド。31分にミドル。ハイボールに競り勝って、力強くキープ。

■sub
HT(17)マルシーニョ(23) 7.0 自らボール奪取して決勝ゴールを決める。66分、77分にヘッド。
HT(35)ジェジエウ(4) 5.5 51分、DOGSO未遂。85分、ヘッド。ロングボールに上手く対応。
78(6)橘田健人(8) 6.0 89分、90+1分、90+4分にルーズボールに競り勝つ。逃げ切りに貢献。
84(13)佐々木旭(5) 6.0 三浦に代わってLSBに入る。86分、左サイドで仕掛けた。
90+3(41)宮城天(24) 6.0 右ウィング。90+4分、90+6分に右サイドでキープする。

■bench
安藤駿介(21) 大関友翔(16) 小林悠(11) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 6.5 ジェジエウの投入でロングボールを封じる。紙一重だったが、勝利に導く。

■referee
荒木友輔 6.0 荒れ気味だったが上手くコントロール。接触後に倒れた姿でファウルと判定しがち。

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AT+7+7