2016/12/30

161229大宮0-1川崎(天皇杯 SF)

大宮0-1川崎(日産スタジアム, 15:00KO, 23,087人)

FC東京との準々決勝(天皇杯 QF)から中4日。
中立地開催となる準決勝は、日産スタジアムで大宮との対戦。
メインスタンド1階で観戦したが、角度が緩いため見にくかった。
見やすいのに閉鎖されていたバックスタンドの2階を開けてくれればと思う。

先発11人は、FC東京戦と変わらない。
サブは2人変更。大島、森本が入って、狩野、大塚が外れた。














大宮はJ1リーグ年間5位で、今季の対戦成績は1勝1敗。
熊谷でのアウェイ(J1 #29)は、大久保が一発退場して負けている。
試合前の選手紹介で、かつて川崎に所属したDF菊地光将(2)、GK松井謙弥(50)、MF横山知伸(18)に拍手。
来季、川崎への移籍が報じられているFW家長昭博(41)にも拍手が起きた。

■1st half
大宮は最終ラインを高く維持してコンパクトな陣形。
ボールを動かされてもバランスを崩さず、川崎のパスコースを消す。
FWムルジャ(8)とFW江坂任(7)がボランチをマークする。

そのため、川崎はパスをつなげない。
パスの出し手と受け手に余裕がなく、大宮にボールを奪われる。
ピッチも荒れていて、トラップも流れてしまっていた。

大宮は左のMF泉澤仁(39)と右のマテウスを走らせ、チャンスを作り出す。
11分にPA内でムルジャがシュート、13分にMFマテウス(16)がループする。

17分あたりで、川崎は3バックを4バックに変更する。
田坂が右SBとなって、谷口とエドゥアルドを左右逆に配置した。
システム変更で少しパスがつながるようになったが、劇的には改善しなかった。

■2nd half
後半は大宮がチャンスを多く生み出す。
49分、江坂のシュートは上に外れる。
50分、泉澤が左サイドを抜け出してのシュートはポストに当たる。
その跳ね返りをフリーのムルジャが合わせるが外してくれた。

61分、大島が投入されると、組み立てがスムースになる。
大島は読まれにくい方向へ展開することで、大宮のプレスを混乱させた。
フリーでボールを持てるようになってくる。

70分あたりから、お互いに戻りが遅くなって中盤が拡がってくる。
85分。三好が得たFKを中村が直接狙うが、GK塩田仁史(21)がセーブ。
続くCK。MF横谷繁(17)のクリアが小さくなり、エドゥアルドが落として谷口がゴール。
ジャンプして右足のアウトサイドで蹴り込む素晴らしいシュートだった。

最後はパワープレイを仕掛けてくる大宮の攻撃を防ぎきった。

■summary
大宮には決定機はあったが、いずれも決めることができなかった。
よく川崎の攻撃を抑えて、互角以上に試合を進めた。
しかし、大島が入ると中盤で劣勢になり、セットプレーから失点した。

川崎は苦しみながらも結果を出した。
ネットと中村がボールを持って前を向けなかった。
小林のポストプレーも成功率が低かった。
大宮の守備が機能していたし、先制されていれば逆の結果となったかもしれない。














天皇杯決勝は中2日。
市立吹田サッカースタジアムで鹿島と対戦する。

ネットがイエローカードをもらって、出場停止となる。
ボランチの組み合わせをどうするか。
疲労の蓄積をどう考慮してメンバーを組むか。
いずれにしても丁寧にパスをつなぎ、結果を出してほしい。

■goal
85谷口彰悟(5) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 安定したキャッチング。50分の2つの決定機でも、最善を尽くした。
田坂祐介(6) 6.0 大きくポジションを変える。主に右サイド。泉澤のドリブルには苦労した。
エドゥアルド(23) 7.5 鉄壁の守備を披露。決勝アシストに加え、決定的なシュートも放った。
谷口彰悟(5) 7.0 11分、マテウスに抜かれて決定機を与えたが、よく守った。決勝ゴール。
中村憲剛(14) 6.0 FK、CKでは工夫があって面白かった。ロングボールを出せなかった。
ネット(21) 5.5 コースがなくなると集中力を切らしてパスミスを繰り返す。次は出場停止。
エウシーニョ(18) 6.5 粘り強く守備に取り組む。ドリブルはスペースがなく窮屈だった。
車屋紳太郎(20) 6.5 24分、強烈なミドルシュート。攻守の切り替えが早かった。
小林悠(11) 5.5 ポストプレーでうまく収まらず、ボールを失うことが多かった。
登里享平(2) 5.5 中盤に下りてもマークが厳しくパスを受けられなかった。
大久保嘉人(13) 6.0 ボールをキープするとファウルをもらって時間を作った。

■sub
61(2)大島僚太(10) 7.0 中盤の攻防を制してスペースを作り出した。守備でも効いていた。
78(11)三好康児(26) 6.5 ドリブルで仕掛けて時間を費やした。90分、ミドルシュート。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 中野嘉大(22) 森本貴幸(9)

■coach
風間八宏 6.5 システムを何度も組み替えて、大島の投入で勝利を手繰り寄せた。

■judge
木村博之 6.5 見ていてストレスの少ないジャッジだった。

2016/12/25

161224FC東京1-2川崎(天皇杯 QF)

FC東京1-2川崎(味の素スタジアム, 16:00KO, 29,378人)

CS鹿島戦(J1 CS SF)に敗退してから1ヶ月。
浦和戦(天皇杯 R16)をPKで勝ち上がっている天皇杯。
準々決勝は、味の素スタジアムでのFC東京戦。

先発には小林、中村が復帰して、登里も入る。
ケガの長谷川がベンチ外となり、三好と板倉はベンチに回る。
ベンチからは森本、橋本が外れて、狩野、中野が入った。

11月28日、飛行機事故でアルトゥール・マイアが亡くなって最初の試合。
何度もチャントが流れ、ベンチに去年の10番のユニフォームが飾られた。













J1リーグ年間9位に終わったFC東京とは今年2戦2勝。
いずれも完勝に終わっている。

■1st half
試合開始から川崎がボールをつなぐ。
1分、大久保がミドルシュート、続いて2分、登里が左からクロス。
6分には大久保からのスルーパスで、エウシーニョがGK1対1となる。
PA近くまで簡単にボールを運び、攻撃を仕掛けた。

FC東京は10分を経過したあたりで守備陣形を整える。
川崎のボランチへのマークを強めて、高い位置でパスをカットする。
FW前田遼一(20)のポストプレーとMF中島翔哉(39)のドリブルで仕掛けてきた。

しかし20分。久しぶりに川崎が攻撃を仕掛ける。
中央の中村が右サイドPA横まで田坂を走らせる。
田坂からのふわっとしたクロス。
DFの前に入り込んだ大久保が押し込んで先制する。

続いて28分。
カウンターから登里からネット、エウシーニョへと中央で横パスが続く。
エウシーニョは右にいた小林を囮に使う。
左にボールを動かしてからミドルシュートを決める。

■2nd half
FC東京は、後半開始から攻守に精彩を欠いたDF徳永悠平(2)を交代させる。
投入されたDF小川諒也(25)が左サイドを活性化して、エウシーニョを自陣に押し込む。
55分、MF水沼宏太(48)のループシュートがバーを叩く。

しかし、FC東京は前線と守備陣の距離が遠くなる。
間延びしてボールを失っても前線が戻らない。
中盤に大きなスペースが空いて、川崎の波状攻撃を受ける。
59分にネット、68分に小林、87分に大久保が決定的なシュートを放ったが、決められず。

ロスタイムは4分間。
FC東京が小川のFKから1点を返した。
ゴール前に走り込んだFW平山相太(9)がゴールした。

その後も勢いに乗ったFC東京にゴール前まで押し込まれる。
最終ラインが崩されかけたものの、なんとか逃げ切った。

■summary
FC東京は攻守のバランスが悪かった。
特にボランチのMF高橋秀人(4)とMF田邉草民(27)が機能しなかった。
そのため、攻撃は個人の力量に頼るばかり。
ロングボールが多く、後方からのサポートが少ない。
チームとして戦術的に攻めることができなかった。

川崎は最後の失点では脆さを見せた。
しかし、全体として素晴らしかった。
中央からの攻撃と、サイドへのボール展開をうまく混ぜる。
決定機をいくつも作り出してゴールを狙った。
守備も無理することなくバランスを保った。














次は中4日、日産スタジアムで準決勝大宮戦。
このままの勢いで、楽しいサッカーを見たい。

■goal
90+1平山相太(9)
20大久保嘉人(13) 28エウシーニョ(18)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 守備機会が少なかった。シュートキャッチに安定感があった。
田坂祐介(6) 6.0 先制点をアシスト。エウシーニョが中に動いて空いたスペースを使う。
エドゥアルド(23) 6.5 最終ラインでパスを左右に散らす。中央に君臨してクロスボールを弾いた。
谷口彰悟(5) 6.5 終始ミスがなかった。プレスを受けても果敢に前にボールをつないだ。
中村憲剛(14) 6.5 ボールをロストすることなく、縦パスを狙う。守備でもバランスを崩さなかった。
ネット(21) 6.5 高い位置まで進出してシュートを何度も放つ。最後には動きが鈍った。
エウシーニョ(18) 6.5 2点目のミドルシュートを決める。後半、小川の動きに手を焼いた。
車屋紳太郎(20) 6.0 DF室屋成(6)とマッチアップしてやや優勢。ドリブルでは相手を抜き切れず。
小林悠(11) 6.5 相手DFを引き付けるポストプレーで打開した。68分のシュートは決められず。
登里享平(2) 6.0 前線で走ってボールを受ける。70分、抜け出したがDF森重真人(3)にイエローで止められた。
大久保嘉人(13) 6.5 すすっとフリーになって先制点を決める。87分のシュートはポスト。

■sub
72(2)三好康児(26) 6.0 カウンターでゴールに向かうが、好機は作れなかった。
83(11)板倉滉(28) 6.0 スペースを埋めるべく何度も動き、中盤を引き締めた。
90(13)中野嘉大(22) 5.5 プレー機会が少なかった。

■bench
新井章太(30) 森谷賢太郎(19) 狩野健太(25) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 6.5 攻撃のクオリティを取り戻す。少し早く選手交代に動きたい。

■judge
佐藤隆治 6.5 的確に判定した。ボールに近づきすぎでプレーに干渉してしまう。

2016/11/23

161123川崎0-1鹿島(J1 CS SF)

川崎0-1鹿島(等々力, 14:00KO, 24,209人)

J1リーグを年間勝ち点2位で終え、チャンピオンシップ準決勝。
 2015年に導入されたチャンピオンシップは、今年までの開催予定。
 川崎にとっては、最初で最後の出場となる。

準決勝は1試合制。
 年間勝ち点2位の川崎のホームで、年間勝ち点3位の鹿島を迎える。
 90分でドローの場合は、川崎が決勝に進むレギュレーション。

天皇杯浦和戦(天皇杯 R16)から中10日。
 先発は同じ11人となり、ベンチは2人変更。
  負傷していた中村がベンチに復帰し、大塚もベンチ入り。
  代わりに原川と狩野がベンチ外となった。
 大島や小林は、復帰できなかった。

鹿島は年間勝ち点3位、1stステージ優勝、2ndステージ11位。
 今季の対戦は、ホームでドロー(J1 #5)、アウェイでは勝利(J1 #33)。
 どちらも鹿島が押し込みながらも、決定機を外してくれた。
 今日は柴崎岳(10)が欠場している。

■1st half
鹿島はしっかり引いて、川崎を待ち受ける。
 MF永木亮太(6)を中心にパスコースを切ってくる。
 ネットと板倉にボールが入ると、早くプレスをかけた。

19分、ボールを追いかける長谷川が太ももを痛める。
 アウェイ鹿島戦の小林と同じく、ボールも相手もないところで負傷した。

21分、長谷川に代えて故障明けの中村を投入。
 フォーメーションを3バックから4バックにして、田坂を右MFに上げる。

川崎が中盤の高い位置でボールを失うこともあったが、鹿島は速攻を仕掛けてこない。
 失点をしないことを優先して、ゲームを進めてきた。

■2nd half
50分、DF山本脩斗(16)が左サイドからクロス。
 エウシーニョがマークしていたが、切り返されて振り切られる。
 中央のFW金崎夢生(33)がエドゥアルドの前に走り込んでヘッド。
 GKソンリョンが触れたものの、金崎の素晴らしいゴールが決まった。

1点を勝ち越すと、鹿島は自陣をさらに固めてくる。
 川崎のボランチにボールを持たせ、中央からの突破を人数をかけて食い止める。

67分、登里が投入されると、左サイドから何度も仕掛けていく。
 鹿島のクリアボールを拾って惜しい場面をいくつか作ったが、ゴールは決まらない。
 90+5分、エウシーニョのクロスを谷口がフリーで合わせるが、ヘッドは浮いた。

■summary
川崎は攻撃を仕掛け、鹿島は守る。
 面白い内容ではなかったが、結果だけを求めるサッカーが勝った。
 残念だけど、妥当な結果。

鹿島は金崎の決定力の高さを生かした。
 エウシーニョの守備を突いて、少ないチャンスでゴールを奪った。
 PA内に侵入されても集中力を切らさず、身体を投げ出して守り切った。
 時間をゆっくり使いながら、ゲームプランを完璧にこなし、CS決勝に進出した。


 川崎は前半早々に長谷川が交代し、前線でのチェイシングが減った。
 大久保の運動量は少なく、中村もケガ明けでミスが多かった。
 それでもPA内までボールを運び、決定機は作ったが、シュートが決まらなかった。

J1リーグはCS準決勝で終了した。
 年間勝ち点は2位だけど、最終的な年間順位は3位。
 来年のACLは、プレイオフから出場する可能性が高い。

残すのは、勝負弱いチームには難しい天皇杯。
 1か月間隔が空くので、ケガ人の復帰が見込まれる。
 次はFC東京、準決勝は湘南と大宮の勝者との対戦となる。

■goal
50金崎夢生(33)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 23分MFファブリシオ(11)、24分DF西大伍(22)、90+2分FW赤﨑秀平(18)のシュートを止める。
田坂祐介(6) 5.5 ポジションの移動が多く、埋没した。右サイドを活性化できなかった。
エドゥアルド(23) 6.0 良かったが、金崎に振り切られて失点。最後はパワープレイで上がる。
谷口彰悟(5) 6.5 45+1分、ゴール前でクリア。ロスタイムのヘッドは外してしまった。
板倉滉(28) 6.0 38分、53分にミドル。トラップが大きかったが、攻守とも十分に機能した。
ネット(21) 6.0 危険なロストもあったが、後半、ミドルパスで攻撃のスイッチを入れ続けた。
エウシーニョ(18) 5.5 緩慢な守備で失点に関与。攻撃ではトリッキーなプレーを見せた。
車屋紳太郎(20) 5.5 パスを受ける位置が低く、すぐに鹿島に囲まれて縦に突破できなかった。
三好康児(26) 5.5 ドリブルで積極的に仕掛けたが、シュートまでは持ち込めず。
大久保嘉人(13) 5.5 3分、22分にシュート。中村投入後もスペースを求めて下がった。
長谷川竜也(16) 6.0 前線で相手ボールを精力的に追いかけた。19分に負傷交代。

■sub
21(16)中村憲剛(14) 5.5 復帰戦。パスミスが目立つ。59分、67分のシュートは惜しかった。
67(6)登里享平(2) 6.5 ラストパスは通らなかったが、何度も突破して決定機を作り出した。
77(28)森本貴幸(9) 5.5 ボールに触る機会は少ないが、中央で引き付けてスペースを作った。

■bench
新井章太(30) 橋本晃司(7) 森谷賢太郎(19) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 6.5 結果は出なかったが、これまで苦手だった途中交代も的確だった。

■referee
村上伸次 6.5 どちらのチームにも偏らない抑制された素晴らしいジャッジ。

2016/11/13

161112川崎3(4PK1)3浦和(天皇杯 R16)

川崎3(4PK1)3浦和(等々力, 19:00KO, 20,009人)

G大阪戦(J1 #34)から中8日で迎える天皇杯4回戦。
 11月中旬の土曜日、19時キックオフ。等々力での開催。
 観戦するには寒くて厳しい気候。

昨年の天皇杯4回戦では等々力の用意ができなかった。
 万博記念競技場での開催となり、G大阪(2015 天皇杯 R16)に敗れた。

代表ウィークだが、川崎からは選出なし。
 常連組の小林、大島、ソンリョンがそれぞれケガをしている。

先発はG大阪戦から3人変更。
 GKソンリョンとエドゥアルドが負傷離脱から戻り、板倉がボランチで先発。
 板倉はターンオーバーが敷かれた千葉戦(天皇杯 R32)に続く先発起用。
 先発から外れたGK新井と登里はベンチに入り、中村はベンチ外。
 ベンチからはGK安藤、中野が外れて、原川が入った。


浦和はJ1リーグ年間1位。
 勝ち点2差で年間2位となった川崎との上位対決。
 代表にはGK西川周作(1)とDF槙野智章(5)の2人が招集されている。

■1st half
浦和はワンタッチで三角形パスをつないで崩してくる。
 8分にMF武藤雄樹(9)、9分にFW興梠慎三(30)のシュートはGKソンリョンがセーブ。
 両サイドを広く使って、4本のCKを得るなど川崎を押し込んだ。
 MF柏木陽介(10)が中盤で組み立てるがロストも多く、ロングボールが多くなった。

川崎は高い位置でパスをカットするとショートカウンターを仕掛ける。
 板倉とネットが並ぶ2ボランチは高さがあって、効いていた。
 縦に蹴り込まれてもCBエドゥアルドと谷口が余裕を持って対処する。

攻撃は左サイドからが主体。
 車屋と三好、長谷川がパスとドリブルを組み合わせて攻め込む。
 ただ、PAに近づくと精度を欠き、密集して守る浦和を破れなかった。

■2nd half
浦和は58分、柏木を代えて、最終ラインから前線に蹴り込んでくる。
 前半、川崎にカウンターを多く浴びたため、リスクを軽減してきた。

川崎はいつものようにパスをつないで攻撃を仕掛けていく。
 中盤でロストすることもあっても、ひるまなかった。

71分、DF森脇良太(46)からのロングボール。
 ソンリョンの守備範囲だったが判断ミスで飛び出せず。
 興梠が素晴らしいトラップから抜け出してゴールを決めた。

残り10分となってから、試合は目まぐるしく動く。
 85分、大久保のミドルシュートを森脇がPA内でハンド。
 意図的ではないと思われるが、近くを通るボールに反射して腕で触ってPK。
 大久保がGK大谷幸輝(15)に触られながらも決めて同点。

89分には浦和がカウンターから興梠のクロス。
 FW李忠成(20)の至近距離のヘッドはソンリョンが弾くが、登里がオウンゴール。

90+1分には再びの同点ゴール。
 登里のクロスが森本の足元に流れて、GK大谷との1対1をループで抜いた。

■extra time
延長になって両チームともさらに間延び。
 中盤が省略されて、ゴール前からゴール前にボールが動く。

97分、川崎のCKから浦和が長い距離のカウンター。
 右サイドからの李のクロスをMF青木拓矢(16)がダイレクトで決める。
 川崎は戻りが遅くなって、森谷がチェックすべき青木をフリーにしてしまった。

その後、川崎はパワープレーで勝負をかける。
 浦和は5バックで自陣を固めるが、左のMF関根貴大(24)とDF宇賀神友弥(3)が狙われる。
 エドゥアルドと板倉が右サイドに張り出して、空中戦を仕掛ける。

107分、ロングボールをPA内で板倉が落とすが、三好の直前で森脇がクリア。
117分にも同じ形。
 三好からのハイボールを板倉が競り勝って折り返す。
 エドゥアルドがヘディングで浮き球をゴール右隅に入れ、3度目の同点となった。

■penalty shootout
浦和の2人目、FWズラタン(21)をGKソンリョンがセーブ。
 3人目の興梠もポストに当て、4-1で勝利した。

 川崎 ○大久保嘉人(13) ○三好康児(26) ○エドゥアルド(23) ○ネット(21)
 浦和 ○阿部勇樹(22)  ×ズラタン(21) ×興梠慎三(30) 

■goal
71興梠慎三(30) 89OwnGoal 97青木拓矢(16)
86PK大久保嘉人(13) 90+1森本貴幸(9) 117エドゥアルド(23)

■summary
J1リーグ年間1位と2位の対戦で、見ていて面白かった。
 3度リードされて3度追い付くという展開も劇的だったし、内容も悪くなかった。
 川崎はパスをつなぐサッカーを続け、手数を少なくして早くゴールに向かった。
 パワープレイを2度成功させ、PK戦で準々決勝ベスト8に進むことができた。

3点ともに先に失点したのは残念。
 カウンターで2点、ロングボールで1点。
 攻撃時に前後の距離が離れてバランスが崩れていた。

復帰したGKソンリョンは、1失点目と3失点目でプレーの選択をミス。
 それでも、PK戦でズラタンを止めたことは素晴らしかった。

浦和は後半から延長にかけ、中盤を省略してきた。
 前半、中盤でボールを失いカウンターを受けたため、カップ戦らしい現実的なプレーを選択。
 リードを3度奪うたびに守備を固めたが、川崎の攻勢を抑えることができなかった。
 GK西川と槙野の不在が大きく響いたともいえる。

次はチャンピオンシップの鹿島戦。
 長谷川と三好の2トップも機能し、板倉とネットのボランチは守備力が高い。
 小林、大島、中村と主力を欠いても、遜色のないプレーができた。

■judge
ソンリョン(1) 6.5 復帰戦。キックや飛び出しで不安定さはあったが、PKストップで勝利を呼んだ。
田坂祐介(6) 5.5 右サイドから攻め上がって攻撃にからむ。カウンターで戻りながらの守備は課題が残る。
エドゥアルド(23) 6.5 難易度の高いヘディングで同点ゴール。終了間際のシュートは浮いてしまう。
谷口彰悟(5) 6.0 後半、劣勢の時間帯でバタついた。パワープレイ時に後ろに残ってカウンターを防ぐ。
板倉滉(28) 7.0 足を吊ってもひたむきに最後まで走り続けた。ボランチで攻守に活躍。嬉しいサプライズ。
ネット(21) 6.0 76分にイエローをもらい、感情的になってパスミスが増える。冷静にコントロールしたい。
エウシーニョ(18) 5.5 40分、GK大谷との1対1を決められず。右サイドからは攻撃が少なく、見せ場がなかった。
車屋紳太郎(20) 5.5 左サイドでMF駒井善成(18)と対峙。押し込んではいたが、崩し切ることができなかった。
三好康児(26) 6.5 CKを担当。何度もシュートを放ってゴールに迫った。90+5分のミドルは大谷がスーパーセーブ。
大久保嘉人(13) 6.5 下がってボールを受けて周囲をパスで操る。PKをもらって、自ら決めた。
長谷川竜也(16) 6.0 1トップで激しくGKまでボールを追う。44分のヘディングシュートは浮いた。

■sub
53(18)森谷賢太郎(19) 5.0 右ウィングに入る。守備は頑張っていたが、パスを受けられず消えていた。
68(16)登里享平(2) 6.0 オウンゴールは仕方がない。直後に同点アシスト。95分、PA近くでFKを得る。
75(20)森本貴幸(9) 6.5 落ち着いてゴールを決める。ボールが来なくても何度もオフサイドラインで動き直した。

■bench
新井章太(30) 橋本晃司(7) 原川力(15) 狩野健太(25) 

■coach
風間八宏 6.5 森本の投入とパワープレーで同点に追い付く。主力の離脱を感じさせなかった。

■referee
上田益也 4.5 不安定なジャッジ。荒れた局面で選手を落ち着かせることができなかった。

2016/11/04

161103川崎2-3G大阪(J1 #34)

川崎2-3G大阪(等々力)

広島戦(J1 #32)、鹿島戦(J1 #33)と劣勢のゲームに連勝。
1位の浦和と勝ち点1差で迎えるJ1リーグ最終節。
2位以上は確定し、チャンピオンシップへの出場は決まっている。

先発は前節鹿島戦から3人が代わる。
左足肉離れで途中交代した小林は4週間の離脱となった。
エドゥアルドもベンチ外で、森谷はベンチに回る。

代わりに先発するのは、登里、三好、長谷川。
ベンチには新たに板倉が入った。














ケガ人が続出しているが、三好と板倉がU19代表から戻ってきた。
三好は日曜日のアジアユースの決勝戦に60分間出場。
バーレーンからの移動を挟んで、中4日で先発する。

ガンバ大阪はここまで年間5位。
チャンピオンシップへの出場は絶たれているが、年間4位の可能性は残している。

■1st half
ガンバはプレスをかけてくるが、川崎はかわしてボールをつなぐ。
左サイドからの攻撃が多く、登里と三好で崩していく。

6分、登里のクロスが相手DFに当たって大久保に入る。
シュートはGK東口順昭(1)が止めたが、こぼれ球を長谷川が押し込んで先制。
長谷川はJ1初ゴールとなった。

18分には大久保からPA内のエウシーニョにパス。
エウシーニョが落としたボールを三好がボレーで決める。
美しいゴールで2点をリードする。
その後も22分の大久保のバイシクルシュートなど、優勢に試合を進めた。

ガンバはボールを奪っても速攻できない。
川崎のプレスバックが早く、バックパスが多くなる。
守備陣形を固められて、攻める手段がなかった。

■2nd half
後半も最初は川崎がペースを握る。
46分、三好のループがポストに当たる。
57分、大久保のミドルシュートは東口が辛くも弾いて、バーに防がれた。

しかし、少しずつガンバに押され始める。
54分に2本のCKが続き、61分にもCKを与える。
中盤が間延びして、セカンドボールを拾えなくなる。

65分、田坂の背後のスペースにDF藤春廣輝(4)が走り込む。
PA内まで藤春に入り込まれて、そのままゴール。
谷口がカバーに向かうが間に合わず、新井が足元を抜かれた。

浮足立ったところを続けて66分。
ネットから縦パスを預けられた大久保が奪われて、MF倉田秋(11)がシュート。
新井がなんとか防いだが、こぼれたボールをMF井手口陽介(21)に蹴り込まれて同点。

67分に森谷、71分に中野を投入したが、リズムは取り戻せない。
ボランチがスペースを埋めきれず、ガンバが攻勢を強める。
76分にFWアデミウソン(9)が素晴らしいミドルを決めて、勝ち越された。

■summary
前半から後半10分あたりまでは、理想的だった。
大久保が下がってボールをさばき、三好と長谷川が積極的に前を向いて仕掛けていく。
ボールを失うことも少なく、多くの決定機を作り出した。
小林の欠場を感じさせない素晴らしい内容だった。

しかし、大宮戦(J1 #29)、横浜FM戦(J1 #30)と同じように後半失速。
1点目をあっさり失うと、失点を重ねる。
奮闘していた谷口も、失点してからはラインを下げてしまう。
劣勢に陥ってから、守備を立て直せなかった。

ボランチも動けなくなり、バイタルが空いた。
交代出場した3人とも機能しなかったが、特に中野の投入は疑問。
鹿島戦と同じように攻守に活躍できず、チームの勢いを削いだ。

ガンバは派手な逆転劇。
チャンスがほとんどない状況で、1点目を取ってから畳みかけた。
サッカーとしては、これ以上ない面白い展開となった。

浦和が引き分けたため、もし勝っていれば年間1位になれた。
自らチャンスを逃し、年間2位でリーグ戦を終える。
川崎らしいといえば川崎らしく、徒労感も強いが、失ったものはない。

チャンピオンシップは鹿島との準決勝から出場。
その前には浦和との天皇杯も控えている。
チーム状況は厳しいが、ケガ人の復帰も含めて立て直したい。

■goal
6長谷川竜也(16) 18三好康児(26) 
65藤春廣輝(4) 66井手口陽介(21) 76アデミウソン(9)

■judge
新井章太(30) 5.5 最初の2失点のうちどちらかは防ぎたかった。74分にスーパーセーブ。
田坂祐介(6) 4.5 攻撃に絡めず。藤春に狙われ続け、最後に背後を突かれて失点してしまう。
谷口彰悟(5) 5.5 左右のCBをカバーし、ラインを上げて奮闘した。失点後は流れを止められなかった。
車屋紳太郎(20) 5.0 攻撃時のビルドアップは良かったが、守備で淡白さが散見された。
中村憲剛(14) 5.0 ボールに触れる機会が少なかった。後半は相手ボールを追いすぎてバランスを崩す。
エドゥアルド・ネット(21) 5.0 後半、走れなくなった。アデミウソンに余裕を与えてしまって決勝点を許した。
エウシーニョ(18) 5.5 18分にアシスト。37分に相手PA近くでパスカットしてのシュートは外した。 
登里享平(2) 5.5 攻守のバランスが良かった。ケガから復帰して初めてのフル出場。
長谷川竜也(16) 6.0 相手ボールを追い回した。プレスバックも早く、ドリブルも効いた。初ゴール。
三好康児(26) 6.5 2人を相手にしてもドリブルで負けなかった。素晴らしいシュートを何度も放った。
大久保嘉人(13) 6.0 中盤に下りて組み立てながら、長谷川と三好をうまく使って攻撃を牽引。

■sub
67(16)森谷賢太郎(19) 5.0 同点になって投入される。ボランチと距離が離れてパスを受けれなかった。
71(6)中野嘉大(22) 4.0 仕掛けるたびにボールを失う。場違いな起用となってしまった。
78(26)森本貴幸(9) 5.0 84分、CKからシュートするが浮いた。チャンスが少なかった。

■bench
安藤駿介(24) 板倉滉(28) 橋本晃司(7) 狩野健太(25) 

■coach
風間八宏 5.0 長谷川と三好の先発起用は当たる。しかし、交代出場の選手がいずれも機能しなかった。

■referee
木村博之 6.0 ストレスない判定を続けていたが、後半、イエローを簡単に出した。