2016/12/25

161224FC東京1-2川崎(天皇杯 QF)

FC東京1-2川崎(味の素スタジアム, 16:00KO, 29,378人)

CS鹿島戦(J1 CS SF)に敗退してから1ヶ月。
浦和戦(天皇杯 R16)をPKで勝ち上がっている天皇杯。
準々決勝は、味の素スタジアムでのFC東京戦。

先発には小林、中村が復帰して、登里も入る。
ケガの長谷川がベンチ外となり、三好と板倉はベンチに回る。
ベンチからは森本、橋本が外れて、狩野、中野が入った。

11月28日、飛行機事故でアルトゥール・マイアが亡くなって最初の試合。
何度もチャントが流れ、ベンチに去年の10番のユニフォームが飾られた。













J1リーグ年間9位に終わったFC東京とは今年2戦2勝。
いずれも完勝に終わっている。

■1st half
試合開始から川崎がボールをつなぐ。
1分、大久保がミドルシュート、続いて2分、登里が左からクロス。
6分には大久保からのスルーパスで、エウシーニョがGK1対1となる。
PA近くまで簡単にボールを運び、攻撃を仕掛けた。

FC東京は10分を経過したあたりで守備陣形を整える。
川崎のボランチへのマークを強めて、高い位置でパスをカットする。
FW前田遼一(20)のポストプレーとMF中島翔哉(39)のドリブルで仕掛けてきた。

しかし20分。久しぶりに川崎が攻撃を仕掛ける。
中央の中村が右サイドPA横まで田坂を走らせる。
田坂からのふわっとしたクロス。
DFの前に入り込んだ大久保が押し込んで先制する。

続いて28分。
カウンターから登里からネット、エウシーニョへと中央で横パスが続く。
エウシーニョは右にいた小林を囮に使う。
左にボールを動かしてからミドルシュートを決める。

■2nd half
FC東京は、後半開始から攻守に精彩を欠いたDF徳永悠平(2)を交代させる。
投入されたDF小川諒也(25)が左サイドを活性化して、エウシーニョを自陣に押し込む。
55分、MF水沼宏太(48)のループシュートがバーを叩く。

しかし、FC東京は前線と守備陣の距離が遠くなる。
間延びしてボールを失っても前線が戻らない。
中盤に大きなスペースが空いて、川崎の波状攻撃を受ける。
59分にネット、68分に小林、87分に大久保が決定的なシュートを放ったが、決められず。

ロスタイムは4分間。
FC東京が小川のFKから1点を返した。
ゴール前に走り込んだFW平山相太(9)がゴールした。

その後も勢いに乗ったFC東京にゴール前まで押し込まれる。
最終ラインが崩されかけたものの、なんとか逃げ切った。

■summary
FC東京は攻守のバランスが悪かった。
特にボランチのMF高橋秀人(4)とMF田邉草民(27)が機能しなかった。
そのため、攻撃は個人の力量に頼るばかり。
ロングボールが多く、後方からのサポートが少ない。
チームとして戦術的に攻めることができなかった。

川崎は最後の失点では脆さを見せた。
しかし、全体として素晴らしかった。
中央からの攻撃と、サイドへのボール展開をうまく混ぜる。
決定機をいくつも作り出してゴールを狙った。
守備も無理することなくバランスを保った。














次は中4日、日産スタジアムで準決勝大宮戦。
このままの勢いで、楽しいサッカーを見たい。

■goal
90+1平山相太(9)
20大久保嘉人(13) 28エウシーニョ(18)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 守備機会が少なかった。シュートキャッチに安定感があった。
田坂祐介(6) 6.0 先制点をアシスト。エウシーニョが中に動いて空いたスペースを使う。
エドゥアルド(23) 6.5 最終ラインでパスを左右に散らす。中央に君臨してクロスボールを弾いた。
谷口彰悟(5) 6.5 終始ミスがなかった。プレスを受けても果敢に前にボールをつないだ。
中村憲剛(14) 6.5 ボールをロストすることなく、縦パスを狙う。守備でもバランスを崩さなかった。
ネット(21) 6.5 高い位置まで進出してシュートを何度も放つ。最後には動きが鈍った。
エウシーニョ(18) 6.5 2点目のミドルシュートを決める。後半、小川の動きに手を焼いた。
車屋紳太郎(20) 6.0 DF室屋成(6)とマッチアップしてやや優勢。ドリブルでは相手を抜き切れず。
小林悠(11) 6.5 相手DFを引き付けるポストプレーで打開した。68分のシュートは決められず。
登里享平(2) 6.0 前線で走ってボールを受ける。70分、抜け出したがDF森重真人(3)にイエローで止められた。
大久保嘉人(13) 6.5 すすっとフリーになって先制点を決める。87分のシュートはポスト。

■sub
72(2)三好康児(26) 6.0 カウンターでゴールに向かうが、好機は作れなかった。
83(11)板倉滉(28) 6.0 スペースを埋めるべく何度も動き、中盤を引き締めた。
90(13)中野嘉大(22) 5.5 プレー機会が少なかった。

■bench
新井章太(30) 森谷賢太郎(19) 狩野健太(25) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 6.5 攻撃のクオリティを取り戻す。少し早く選手交代に動きたい。

■judge
佐藤隆治 6.5 的確に判定した。ボールに近づきすぎでプレーに干渉してしまう。