2016/11/04

161103川崎2-3G大阪(J1 #34)

川崎2-3G大阪(等々力)

広島戦(J1 #32)鹿島戦(J1 #33)と劣勢のゲームに連勝。
1位の浦和と勝ち点1差で迎えるJ1リーグ最終節。
2位以上は確定し、チャンピオンシップへの出場は決まっている。

先発は前節鹿島戦から3人が代わる。
左足肉離れで途中交代した小林は4週間の離脱となった。
エドゥアルドもベンチ外で、森谷はベンチに回る。

代わりに先発するのは、登里、三好、長谷川。
ベンチには新たに板倉が入った。














ケガ人が続出しているが、三好と板倉がU19代表から戻ってきた。
三好は日曜日のアジアユースの決勝戦に60分間出場。
バーレーンからの移動を挟んで、中4日で先発する。

ガンバ大阪はここまで年間5位。
チャンピオンシップへの出場は絶たれているが、年間4位の可能性は残している。

■1st half
ガンバはプレスをかけてくるが、川崎はかわしてボールをつなぐ。
左サイドからの攻撃が多く、登里と三好で崩していく。

6分、登里のクロスが相手DFに当たって大久保に入る。
シュートはGK東口順昭(1)が止めたが、こぼれ球を長谷川が押し込んで先制。
長谷川はJ1初ゴールとなった。

18分には大久保からPA内のエウシーニョにパス。
エウシーニョが落としたボールを三好がボレーで決める。
美しいゴールで2点をリードする。
その後も22分の大久保のバイシクルシュートなど、優勢に試合を進めた。

ガンバはボールを奪っても速攻できない。
川崎のプレスバックが早く、バックパスが多くなる。
守備陣形を固められて、攻める手段がなかった。

■2nd half
後半も最初は川崎がペースを握る。
46分、三好のループがポストに当たる。
57分、大久保のミドルシュートは東口が辛くも弾いて、バーに防がれた。

しかし、少しずつガンバに押され始める。
54分に2本のCKが続き、61分にもCKを与える。
中盤が間延びして、セカンドボールを拾えなくなる。

65分、田坂の背後のスペースにDF藤春廣輝(4)が走り込む。
PA内まで藤春に入り込まれて、そのままゴール。
谷口がカバーに向かうが間に合わず、新井が足元を抜かれた。

浮足立ったところを続けて66分。
ネットから縦パスを預けられた大久保が奪われて、MF倉田秋(11)がシュート。
新井がなんとか防いだが、こぼれたボールをMF井手口陽介(21)に蹴り込まれて同点。

67分に森谷、71分に中野を投入したが、リズムは取り戻せない。
ボランチがスペースを埋めきれず、ガンバが攻勢を強める。
76分にFWアデミウソン(9)が素晴らしいミドルを決めて、勝ち越された。

■summary
前半から後半10分あたりまでは、理想的だった。
大久保が下がってボールをさばき、三好と長谷川が積極的に前を向いて仕掛けていく。
ボールを失うことも少なく、多くの決定機を作り出した。
小林の欠場を感じさせない素晴らしい内容だった。

しかし、大宮戦(J1 #29)横浜FM戦(J1 #30)と同じように後半失速。
1点目をあっさり失うと、失点を重ねる。
奮闘していた谷口も、失点してからはラインを下げてしまう。
劣勢に陥ってから、守備を立て直せなかった。

ボランチも動けなくなり、バイタルが空いた。
交代出場した3人とも機能しなかったが、特に中野の投入は疑問。
鹿島戦と同じように攻守に活躍できず、チームの勢いを削いだ。

ガンバは派手な逆転劇。
チャンスがほとんどない状況で、1点目を取ってから畳みかけた。
サッカーとしては、これ以上ない面白い展開となった。

浦和が引き分けたため、もし勝っていれば年間1位になれた。
自らチャンスを逃し、年間2位でリーグ戦を終える。
川崎らしいといえば川崎らしく、徒労感も強いが、失ったものはない。

チャンピオンシップは鹿島との準決勝から出場。
その前には浦和との天皇杯も控えている。
チーム状況は厳しいが、ケガ人の復帰も含めて立て直したい。

■goal
6長谷川竜也(16) 18三好康児(26) 
65藤春廣輝(4) 66井手口陽介(21) 76アデミウソン(9)

■judge
新井章太(30) 5.5 最初の2失点のうちどちらかは防ぎたかった。74分にスーパーセーブ。
田坂祐介(6) 4.5 攻撃に絡めず。藤春に狙われ続け、最後に背後を突かれて失点してしまう。
谷口彰悟(5) 5.5 左右のCBをカバーし、ラインを上げて奮闘した。失点後は流れを止められなかった。
車屋紳太郎(20) 5.0 攻撃時のビルドアップは良かったが、守備で淡白さが散見された。
中村憲剛(14) 5.0 ボールに触れる機会が少なかった。後半は相手ボールを追いすぎてバランスを崩す。
エドゥアルド・ネット(21) 5.0 後半、走れなくなった。アデミウソンに余裕を与えてしまって決勝点を許した。
エウシーニョ(18) 5.5 18分にアシスト。37分に相手PA近くでパスカットしてのシュートは外した。 
登里享平(2) 5.5 攻守のバランスが良かった。ケガから復帰して初めてのフル出場。
長谷川竜也(16) 6.0 相手ボールを追い回した。プレスバックも早く、ドリブルも効いた。初ゴール。
三好康児(26) 6.5 2人を相手にしてもドリブルで負けなかった。素晴らしいシュートを何度も放った。
大久保嘉人(13) 6.0 中盤に下りて組み立てながら、長谷川と三好をうまく使って攻撃を牽引。

■sub
67(16)森谷賢太郎(19) 5.0 同点になって投入される。ボランチと距離が離れてパスを受けれなかった。
71(6)中野嘉大(22) 4.0 仕掛けるたびにボールを失う。場違いな起用となってしまった。
78(26)森本貴幸(9) 5.0 84分、CKからシュートするが浮いた。チャンスが少なかった。

■bench
安藤駿介(24) 板倉滉(28) 橋本晃司(7) 狩野健太(25) 

■coach
風間八宏 5.0 長谷川と三好の先発起用は当たる。しかし、交代出場の選手がいずれも機能しなかった。

■referee
木村博之 6.0 ストレスない判定を続けていたが、後半、イエローを簡単に出した。