2016/09/26

160925川崎3-2横浜FM(J1 #30)

川崎3-2横浜FM(等々力, 19:00KO, 25,017人)

等々力での千葉戦(天皇杯 R32)に勝利し、中2日で迎えるマリノス戦。
J1リーグは大宮戦(J1 #29)に負け、年間2位浦和に勝ち点2差に迫られた。

天皇杯千葉戦では大幅にターンオーバーし、連続して先発するのはGK新井だけ。
三好、エウシーニョ、車屋が天皇杯で途中出場して今日は先発。

大宮戦の先発と比べると、ケガでGKソンリョン、出場停止でネットと大久保がベンチ外。
 代わりに先発するのが新井、狩野、三好。
ベンチには新たにGK高木、小宮山、大塚が入っている。



マリノスも、天皇杯の東京ヴェルディ戦から中2日。
 ただ、高知での開催だったので、長距離を移動している。
 さらに、ターンオーバーをあまり行っていない。
 2試合連続して先発するのが6人、途中出場した2人が先発している。

■1st half
川崎は田坂、谷口、エドゥアルドの3バックでスタート。
ボランチには中村と大島が入る。
マリノスのプレスは緩めで、狩野のポストプレーが効果的。
PA近くまで簡単にボールを運び、左右に振って狙っていく。

14分、小林のPA右からのクロスに狩野が合わせて先制。
サイドでボールを持って、DF中澤佑二(22)とDF栗原勇蔵(4)を手前に引き出す。
その裏に入った狩野にはDF小林祐三(13)がマークしていたが、振り切ってゴール。
崩し切ってのゴールではなかったが、あっさり決まった。

マリノスは右サイドのMFマルティノス(20)による攻撃が主体。
左サイドのMF齋藤学(11)もドリブルで田坂に向かっていく。
35分すぎからは長くボールを持つが、中央から攻撃できず、攻め手が少なかった。

■2nd half
後半、マリノスはパスコースをしっかり切ってボールを奪う。
しかし、奪った後の攻撃のパターンが少ない。
徐々に中盤が間延びして前線へのサポートが遅くなり、齋藤のドリブル頼みとなる。
ただ、2人に挟まれても齋藤は軽々とドリブルで切り裂いていく。

川崎の最終ラインがマリノスのプレスを抜けると、中盤はぽっかり空いている。
縦に流れる三好と小林を使いながら、攻撃を仕掛けていく。

49分のCKで谷口と接触して負傷した新井が、66分にまた倒れ込む。
J1リーグ初出場となる高木に交代したのが69分。
2回倒れ込んだため、時計を止めた時間が長くなる。

何度も決定機を作っていくが、ようやく84分。
左MFにポジションを移した田坂から、三好にスルーパスが通る。
三好はしっかりループでゴールを決めた。

2点差となって、あとは試合を終えるだけだったが、ロスタイムは9分。
90+4分に中村のシュートがポストを叩くと、マリノスの反撃を浴びる。
90+6分にゴール前の混戦から押し込まれ、90+8分にもパスミスから失点して追い付かれる。

残り時間がない中、90+10分、右からCKが左に流れたところを田坂が拾ってクロス。
これを小林が頭で叩きこみ、ギリギリで勝利を得た。

■summary
大宮戦に続き、最後に失速してしまった。
退場者がいたわけでもなく、3バックの右に小宮山を投入していた。
にもかかわらず、食い止めることができなかった。

最後は奇跡的に勝ち点3を拾ったが、2-0で終えるべきゲーム。
コンディションの厳しさを抱えるマリノスに、2点を失った。

ただ、ネットと大久保の欠場の影響はあまりなかった。
代役の三好と狩野が活躍し、層の厚さは十分に感じられる。
ネットはそれでも欠かせないが、大久保はすぐに復帰させなくてもいいかもしれない。

マリノスは、天皇杯に注力したため、仕方がない敗戦。
エリク・モンバエルツ監督は、思い切った選手起用をしてくる。
ナビスコカップでの対戦(YNC GL #1)でも、大きなターンオーバーを行ってドロー。
それでも最終的には予選リーグを突破している。

年間3位以上が確定し、チャンピオンシップへの出場が決まった。
2位の浦和は、広島に勝利している。
苦しい状況が続くが、勝ち点を積んでいくしかない。

■goal
14狩野健太(25) 84三好康児(26) 90+10小林悠(11) 
90+6中町公祐(8) 90+8伊藤翔(16)

■judge
新井章太(30) 6.0 今シーズンJ1初先発。プレー機会は少なかった。谷口と接触し、負傷交代。
田坂祐介(6) 7.0 前線に移動してから2つのアシストを決める。1対1の守備では苦戦した。 
エドゥアルド(23) 6.0 きちっと中央を締める。相手に詰められる前に安全にパスを出した。
谷口彰悟(5) 6.0 左サイドからの攻撃をカバーする。ロスタイムにはチームをまとめたい。
大島僚太(10) 6.5 パスミスはほとんどなかったが、PA近くでの積極性が足りなかった。
中村憲剛(14) 6.5 パスを動かすが、最後は守備に戻れず。90+4分のシュートは決めたい。
エウシーニョ(18) 6.5 高いキープ力を示す。深くサイドをえぐってのクロスも効いていた。
車屋紳太郎(20) 6.0 20分にシュート、33分にFKを獲得する。後半は守勢に回った。
狩野健太(25) 6.5 先制ゴール。久しぶりの出場だがポストプレーもトラップも良かった。
三好康児(26) 6.0 縦の突破でチャンスに絡む。ゴールを決めたが、2失点目の原因となる。
小林悠(11) 6.5 大久保不在を感じさせない1ゴール1アシスト。惜しいシュートも多かった。

■sub
69(30)高木駿(29) 6.0 J1リーグ初出場。リスタート良くシュートも止めたが、2失点。
82(25)小宮山尊信(8) 5.5 守備固めで入ったが防ぎきれなかった。今シーズンJ1初出場。
90+9(26)森本貴幸(9) 5.5 同点となってから投入されるが、プレー時間はほとんどなかった。

■bench
奈良竜樹(3) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 6.0 ギリギリで勝利を導いた。ただ、3枚目の交代の遅さは相変わらず。

■referee
家本政明 5.5 不可解な判定が散見されたが、ゲームを壊さなかった。後半ロスタイム9分は妥当。