2022シーズンが始まるFUJIFILM SUPER CUP。
今年から冠タイトルがFUJI XEROXからFUJIFILMへと変更された。
富士フィルムがゼロックスとの提携を解消して、富士ゼロックス株式会社の社名を富士フィルムビジネスソリューションに変えたことに伴うもの。
川崎は、2年連続4度目のスーパーカップ出場。
過去3回は埼玉スタジアムだったが、今回は日産スタジアムで開催される。
先行抽選で20,000席が発売された後、神奈川県に政府による新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が適用された。
そのため、予定されていた通常席の一般発売は中止。
追加発売は当日検査陰性証明シート1,000席だけとなり、21,000席で運用される。
対戦相手は2021年の天皇杯を制した浦和。
浦和とは2019年にもスーパーカップで対戦し、川崎が勝っている。
190216川崎1-0浦和(FXSC)★
先発は、昨シーズン最終戦大分戦(2021 天皇杯 SF)から3人が変わる。
新たに車屋、シミッチ、新加入のチャナティップが先発する。
シミッチは、2021年9月22日の鹿島戦(2021 J1 #32)以来の出場。
外れたのはセルティック(SCO)に移籍した旗手、ベンチに回る山村、ベンチ外の橘田の3人。
谷口と山根は、日本代表に参加し、2月8日にチームに合流したばかりだが、そのまま先発する。
ベンチには、新加入の瀬古樹が入っている。
浦和はリカルド・ロドリゲス監督の2年目のシーズン。
2021年はJ1リーグ6位、天皇杯優勝、YLCベスト4。
川崎との対戦は1敗3分。ただ、YLCではアウェイゴール数で浦和が勝ち上がった。
210321浦和0-5川崎(J1 #6)
210901浦和1-1川崎(YLC QF #1)
210905川崎3-3浦和(YLC QF #2)
211103川崎1-1浦和(J1 #34)★
■1st half
浦和はGK西川周作(1)からしっかりとビルドアップ。
ピッチ幅を大きく使って、川崎のプレスを広げていった。
7分、右スローインから素早く縦に進んでいく。
RSB酒井宏樹(2)のラストパスをFW江坂任(33)が美しく流し込み、先制する。
先制後、浦和はペースを緩めて、じっくりプレーする。
川崎にボールを持たせつつ、RCB岩波拓也(4)とLCBアレクサンダー・ショルツ(28)がゴール前を固めた。
川崎はいつものようにはパスをつなげない。
浦和の寄せが早く、特にアンカーのシミッチが余裕なく苦しんでいた。
IHの大島が下がってボールを持っても、次のパスを受ける動きが少ない。
両サイドに散らすことはできたが、中央は崩せなかった。
防戦が続いていた浦和だったが、36分、38分と伊藤敦樹(3)がシュートする。
■2nd half
ハーフタイムでシミッチを下げ、マルシーニョを投入する。
大島がアンカー、チャナティップが左FWからインサイドハーフに動いた。
マルシーニョが左サイドライン際に張ることで、浦和の選手の間隔を広げる。
49分にマルシーニョ、50分に山根、67分にチャナティップがミドルシュート。
しかし、浦和の素早いブロックにあって、ゴールは遠かった。
浦和は押されながらも、カウンターを狙った。
76分には縦パスからFW明本考浩(15)が抜け出していく。
そして81分。
アンカーの位置で瀬古樹からボールを奪い、縦にボールを入れる。
明本がキープして、ラストパスを受けた江坂が2点目を決めた。
■summary
浦和はシーズン初戦ながらチームが整備されていた。
運動量が多く、厳しいプレスとセカンドボールの回収で川崎を上回った。
7分と早い時間に先制したため、引いて守る時間は長かった。
岩尾憲(19)と柴戸海(22)が中盤を引き締めて、バランスを保つ。
PA内に人数を揃えて、川崎の侵入を引っかけていく。
試合展開もあり、攻撃はリスクを減らしたカウンター主体となった。
35分、岩尾の右CKを江坂が合わせるなど、セットプレーにも工夫が見られた。
ゴールを積み重ねることができれば、J1リーグ優勝も狙えると思われる。
天皇杯決勝があったため、オフシーズンは短かった。
ACLを含む長いシーズンで、コンディションの維持が心配といえる。
川崎は浦和の出足の早さに終始苦しんだ。
ハーフコートに浦和を押し込んでも、守備ブロックを崩せなかった。
外側からミドルシュートを狙ったが、素早くDFに寄せられていた。
新加入のチャナティップは、前半は左FW、後半はインサイドハーフでプレー。
ボールロストはあまりなかったが、その反面、慎重さも目立った。
チームに合わせて、自らの活かし方を探っている段階といえる。
もう1人の新加入選手、瀬古樹は71分から出場。
チームの形が流動的となった終盤、81分の失点に関与した。
アンカーの位置でボールを受けたが、浦和に囲まれて奪われた。
74分の山根へのパスなど良いプレーもあり、今後に期待したい。
浦和に走り負けて、残念な結果となった。
チームの仕上がりが大きく異なっていて、内容的にも妥当だった。
決定機は84分の知念のシュートくらいで、チャンスを作れなかった。
次は中5日で、J1リーグ開幕戦のFC東京戦(J1 #1)。
修正するための時間は少ないが、少しずつ良い内容を見せてほしい。
■goal
7,81江坂任(33)
■judge
ソンリョン(1) 5.0 江坂に2ゴールを許す。2点目はタイミングを外されてニアを通される。
山根視来(13) 5.5 50分、90+4分とボレー。PA内に走り込んで、右からのクロスを狙った。
谷口彰悟(5) 5.0 74分、76分とロスト。安定していたが、81分には江坂に振り切られる。
車屋紳太郎(7) 5.0 鋭いパスで組み立てる。20分には最前線の家長にロングボールを通す。
登里享平(2) 5.5 次々に組む選手が変わるが、柔軟にプレー。90+2分、右クロスを折り返す。
シミッチ(6) 5.0 28分、強烈なミドル。動き出しが鈍く、セカンドボールを拾えなかった。
脇坂泰斗(14) 5.0 スペースを埋められて、ボールを運べなかった。セットプレーを担当。
大島僚太(10) 5.0 44分と79分にミドル。後半アンカーに入る。効果的なパスは出せなかった。
家長昭博(41) 5.5 浦和の守備を崩すべくポジションを変えた。26分、縦パスからシュート。
ダミアン(9) 5.0 中央で待つが、ボールが入らなかった。20分にボレー。25分にヘッド。
チャナ(18) 5.0 慎重さが目立ち、仕掛けられなかった。61分、4人に向かってドリブル。
■sub
HT(6)マルシーニョ(23) 5.5 左FWでサイドライン近くに張る。82分からは右FWに入った。
71(9)知念慶(20) 5.5 84分、ダイレクトで決定的なシュート。最前線でロングボールを競る。
71(14)瀬古樹(16) 5.0 いろいろな場所に顔を出した。81分、判断が遅れて致命的なロスト。
77(18)小林悠(11) 5.0 2トップで知念と並ぶ。ボールに触れなかった。89分、ポストプレー。
82(10)塚川孝輝(3) 5.5 アンカーに入る。大きく動いていたが、チャンスに絡めなかった。
■bench
丹野研太(27) 山村和也(31)
■coach
鬼木達 5.0 結果は出なかったが、新戦力のテストを行いながら浦和に対抗した。
■referee
笠原寛貴 6.0 いつもより不安定さが見られたものの、まずまずのジャッジだった。
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