J1リーグ第22節、アウェイでの名古屋戦。
ACLが延期されて日程が空いたGWにリスケジュールされた。
木曜日の祝日にJリーグでただ1試合だけ開催される。
ドローとなった広島戦(J1 #10)からは中10日。
首位の川崎は10勝2分、2位の名古屋は9勝2分1敗。
勝ち点3差の2チームが、今日の豊田と5日後の等々力(J1 #12)で2連戦。
シーズン序盤だが、優勝の行方を大きく左右するビッグマッチ。
豊田スタジアムは、強い雨に見舞われる。
それでも、ピッチは良い状態を保っていた。
先発は、広島戦から2人を変更する。
戦列を離れていたシミッチと旗手が復帰し、脇坂と遠野がベンチに回る。
シミッチは、4月11日のFC東京戦(J1 #9)のフル出場したあと、2試合を欠場。
去年まで2年間所属した名古屋との古巣対決を迎える。
旗手は、4月3日の大分戦(J1 #7)以来の復帰となっている。
ベンチからは、小林悠と長谷川が外れた。
名古屋は、J1リーグ2位。
12試合3失点の堅守で、好調を維持している。
今シーズン、川崎から移籍した齋藤学(19)はベンチスタート。
マッシモ・フィッカデンティ監督は、ベンチに入らない。
当日に喉の痛みを訴え、新型コロナウイルスの感染判定が保留となったため。
代わりに、コーチのブルーノ・コンカが指揮を執る。
2020シーズンの対戦は、1勝1分1敗とイーブンだった。
200812名古屋2-2川崎(YLC GL #3)
200823名古屋1-0川崎(J1 #12)
201018川崎3-0名古屋(J1 #23)
■1st half
立ち上がりから川崎がボールを握り続ける。
質の高いダイレクトパスで、名古屋のプレスの逆を突く。
セカンドボールを拾い、簡単に前を向いてボールを運ぶ。
バイタルの密集地帯でも、ショートパスを続けて崩していった。
3分、三笘がゴール前のダミアンにボールを入れる。
ダミアンがCB丸山祐市(3)を背負ったまま落とし、旗手がダイレクトボレーで先制する。
10分には家長の左クロスをダミアンがヘッドでゴール。
さらに23分、田中碧の右CKをシミッチが動かし、ダミアンが再びヘッドで決める。
あっという間に3点差となった。
大量リードを奪った川崎はペースを落とし、名古屋が少し押し戻す。
28分、相馬勇紀(11)の左CKを山﨑凌吾(9)がヘッド。
30分には早くも2人の選手交代を敢行。
長澤和輝(5)を投入し、3ボランチにしてバランスを整えた。
■2nd half
川崎はプレーを止めつつ、ゆったりと進めていく。
名古屋は高い位置でボール奪取できるようになる。
中盤でパスをつなぎ、両サイドに流して攻めていった。
54分、マテウス(16)のスルーパスを柿谷曜一朗(8)がシュート。
56分、相馬のパスからマテウスがミドルシュート。
71分には長澤の左クロスがゴール前を通り過ぎた。
前半よりは機能していたとはいえ、チャンスは少なかった。
川崎は前掛かりになった名古屋にカウンターで対抗。
57分、63分に家長、65分にダミアン、77分、田中碧がシュート。
そして84分、脇坂の縦パスを受けた遠野が、美しいゴールを決めた。
■summary
名古屋は序盤、川崎の攻勢を止められず、失点を重ねた。
複数でプレスに出ても、ダイレクトパスで突破される。
ボールに寄せてはかわされて、ゴール前に釘づけとなった。
攻撃は両サイドの相馬とマテウスが中心となった。
2人をスペースに走らせたが、川崎のSBに警戒されていた。
大敗となったが、後半はある程度戦えていた。
守備を立て直し、中4日の再戦での奮闘を期待したい。
抱き合う家長昭博(41)と齋藤学(19)。 |
川崎は日程的な余裕があり、コンディションも良く、圧勝した。
旗手とシミッチが復帰して、良い攻撃を繰り返した。
12試合3失点と守備が堅い名古屋から、1試合だけで4点を奪った。
1位2位対決でありながら、戦慄を覚えるほど川崎が圧倒した。
次は中4日、等々力で名古屋と再戦(J1 #12)する。
勝ち点6差となったが、惨敗を受けて名古屋も巻き返してくるはず。
しっかりと内容のあるプレーを見たい。
■goal
3旗手玲央(47) 10,23ダミアン(9) 84遠野大弥(19)
■judge
ソンリョン(1) 7.0 45分、マテウスのシュートを弾く。54分、柿谷の決定機をブロック。
山根視来(13) 6.0 相馬のアタックを防ぎ、右サイドを固める。攻め上がりは自重していた。
ジェジエウ(4) 7.0 鋭い出足で縦パスを回収する。61分、長澤のシュートをブロックする。
谷口彰悟(5) 6.5 集中してミスなく守り続けた。29分、柿谷に抜かれて後ろから手で倒す。
登里享平(2) 6.0 マテウスとマッチアップ。細心の注意を注いだ。5分、三笘へ縦パス。
シミッチ(6) 7.5 チームを操縦する。47分、頭部の出血で治療を受けた。1アシスト。
田中碧(25) 6.5 周囲をサポートして攻守に効いた。セットプレーを担当。75分、ミドル。
旗手玲央(47) 7.0 縦横無尽に動きまくった。3分、先制ゴール。9分、22分にシュート。
家長昭博(41) 6.5 10分、左クロスでアシスト。57分、63分にシュート。フル出場する。
ダミアン(9) 8.0 2ゴール1アシストで勝利に導いた。ポストプレーで無類の強さを発揮。
三笘薫(18) 6.0 ドリブルで仕掛けても抜き切れなかった。17分、ゴール前に運び込む。
■sub
72(18)脇坂泰斗(8) 6.0 滑らかなタッチ。75分、ドリブルで縦に持ち込む。1アシスト。
77(47)遠野大弥(19) 6.0 82分、知念へスルーパス。84分、駄目押しゴールを決めた。
77(9)知念慶(20) 5.5 80分、2人に囲まれつつポストプレーを成功。83分、重いシュート。
89(6)塚川孝輝(3) 5.5 バイタルをしっかりと埋めた。90+3分、クロスボールをクリア。
89(25)小塚和季(17) 5.5 インサイドハーフに入る。プレー機会はほとんどなかった。
■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7)
■coach
鬼木達 7.0 序盤から攻勢を仕掛け、重要な試合を大勝に導いた。
■referee
荒木友輔 6.5 ストレスを感じさせなかった。接触プレーの判定は流し気味だった。
146,300views