0-4で快勝したアウェイ名古屋戦(J1 #22)から中4日。
舞台を豊田スタジアムから等々力に移し、名古屋と再度対戦する。
豊田は雨天だったが、等々力では5月らしい快晴に恵まれ、暑いくらいの気候。
ACL延期の影響で、アウェイに続き、Jリーグでただ1試合の開催。
勝ち点差6のJ1リーグ首位川崎と暫定2位名古屋の再戦。
GWの真っ只中で、多くの注目を集めることとなった。
神奈川県では、4月20日からまん延防止等重点措置が実施された。
3月21日に緊急事態宣言が解除され、4月3日の大分戦(J1 #7)から10,000人上限となった。
10,000人上限で4試合が開催され、この試合から再び5,000人上限に戻る。
先発は、アウェイ名古屋戦とまったく同じ11人。
新たにベンチには長谷川を入れ、小塚が外れた。
名古屋は、J1リーグ9勝2分2敗の暫定2位。
総失点は7だが、5日前のホーム川崎戦(J1 #22)で過半数の4失点を喫した。
ホーム川崎戦では、前半30分、2人を交代してシステムを変更。
今日はその30分に投入した2人、長澤和輝(5)とRSB成瀬竣平(26)を先発起用。
中盤で3ボランチを組んで、厚めに守る形とする。
さらにCB中谷進之介(4)とFW前田直輝(25)を先発させ、4人を入れ替える。
マッシモ・フィッカデンティ監督は、喉の痛みでホーム川崎戦を欠場。
その後、新型コロナウイルスの陽性判定を受けたため、今日もベンチに入らない。
引き続き、ブルーノ・コンカ・コーチが指揮を執る。
■1st half
名古屋はしっかりと川崎のパスコースを消す。
アンカーのシミッチには、FW山﨑凌吾(9)がタイトに付く。
川崎は素直なパスを選択することが多く、前になかなか進めない。
3ボランチで前線の人数を削っているため、サイド攻撃が多い。
左サイドはマテウス(16)が受けて、シンプルにクロスを入れてくる。
右サイドは成瀬と前田が組んで仕掛けてきた。
中央からは9分、長澤がミドルシュートを放った。
川崎は10分を過ぎるとセットプレーを多く獲得。
31分、田中碧の5本目のCKを、ファーサイドのジェジエウが叩きつけて先制する。
ジェジエウの目の前にいたCB丸山祐市(3)は、空振りしてしまう。
GKランゲラック(1)が素晴らしい反応で触ったが、無情にもゴールが決まった。
先制すると、川崎は中盤でパスをつないでくる。
名古屋のプレスを剥がすような縦パスを入れる。
三笘がドリブルで仕掛けつつ、コンビネーションで崩した。
■2nd half
50分、左サイドで三笘がパスを受ける。
RSB成瀬を背負った状態から、ドリブルをスタートして切り裂いてクロス。
PA中央でフリーで待っていた山根が、ダイレクトでゴールを決めた。
山根を捕まえるべき米本拓司(2)は、三笘をカバーするためサイドに出てしまった。
59分、1点目にも関与した丸山が、痛恨のオウンゴール。
何でもないバックパスだったが、GKランゲラックの位置を見誤った。
3点差となり、等々力には楽勝ムードが漂う。
しかし、名古屋はここから巻き返す。
65分、マテウスを右サイドに回すとともに、RSBに森下龍矢(17)を投入する。
対面する登里はすでに疲弊していて、2人を止められなかった。
73分、83分と2ゴールを入れて、1点差に詰め寄る。
最後は川崎が時間を使いながら、辛くも逃げ切った。
■summary
名古屋は第1戦よりも、自分たちらしいプレーができていた。
しっかりと川崎のパスを封じて、ボールを回収する。
サイドから早いタイミングでクロスを入れていく。
次々とゴールを許しつつも、最後まで諦めなかった。
後半の選手交代によって右サイドで優位に立ち、2点を奪うことができた。
アグレッシブな姿勢を見せたが、勝ち点獲得には至らなかった。
CB丸山祐市は、2失点に関与した。
特にオウンゴールは、集中力を欠いた残念なプレーだった。
ただ、今日のミスで丸山の素晴らしさが消えるわけではない。
メンタル的に相当厳しい状況にあると思うが、本来のパフォーマンスを早く取り戻してほしい。
川崎はJ1リーグ優勝を争うライバルとの直接対決に連勝。
12試合で3失点だった名古屋に対し、2試合で7得点を決めた。
勝ち点差を3から9に広げるとともに、得失点差でも大きく引き離す。
この試合では、名古屋の守備に苦しみながらも、セットプレーで先制。
三笘のドリブルから2点目を奪って、勝利に近づいた。
それでも、名古屋の逆襲を許してしまった。
フリーでボールを持っても、簡単に縦に蹴り出してしまう。
暑さもあって攻守の入れ替わりが激しくなり、バタついた展開にしてしまった。
89分、車屋と塚川を投入して逃げ切ったが、多くの課題が残った。
次は中3日でアウェイG大阪戦(J1 #13)。
大阪府に緊急事態宣言が発令され、無観客のリモートマッチとして開催される。
G大阪は中5日なので日程的には不利だが、しっかり勝利したい。
■goal
31ジェジエウ(4) 50山根視来(13) 59OwnGoal
73稲垣祥(15) 83マテウス(16)
■judge
ソンリョン(1) 5.5 44分、稲垣のミドルをキャッチ。2失点はどちらも準備が足りなかった。
山根視来(13) 6.5 マテウスを自由にさせなかった。40分、右クロス。50分、中央でゴール。
ジェジエウ(4) 7.0 31分、完璧なヘッドで先制ゴール。クロスボールを高さで跳ね返した。
谷口彰悟(5) 6.5 浮足立つチームを統率する。コースが限られる中でも的確にビルドアップ。
登里享平(2) 5.5 左サイドを引き締めるが、終盤には崩された。42分、三笘へスルーパス。
シミッチ(6) 6.0 厳しくマークされつつ、パスを受けて散らす。56分、田中碧へロングパス。
田中碧(25) 6.5 左CKで1アシスト。90+1分、右コーナー付近に運んで、逃げ切りを図った。
旗手玲央(47) 6.0 40分、山根へスルーパス。3ボランチに埋められて、スペースがなかった。
家長昭博(41) 6.0 守備を怠らず、しっかり戻った。5分、23分とクロスボールを入れる。
ダミアン(9) 6.0 38分、ミドルシュート。56分、PA内でフリーになるもパスを選択した。
三笘薫(18) 6.5 16分、23分、42分と仕掛ける。50分、静止状態から抜いて1アシスト。
■sub
63(41)遠野大弥(19) 5.5 右FWに入る。プレー機会は少なかった。90+3分、左で競り合う。
63(9)知念慶(20) 5.0 前線で孤立する。ポストプレーで受けられず、ロストを繰り返した。
77(18)脇坂泰斗(8) 5.5 大味な展開となり、ボールに触れなかった。85分、FKを蹴った。
89(2)車屋紳太郎(7) 6.0 名古屋の右サイド攻撃を止めた。90+3分、コーナー角でキープ。
89(47)塚川孝輝(3) 5.5 2ボランチとしてシミッチと並ぶ。バイタルを落ち着かせた。
■bench
丹野研太(27) 長谷川竜也(16)
■coach
鬼木達 6.5 首位攻防戦に連勝。1点差まで詰められるも、修正して逃げ切る。
■referee
西村雄一 5.5 まずまずのジャッジ。ただ、軽い接触プレーのファウルをとりすぎた。
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