2021/05/04

210504川崎3-2名古屋(J1 #12)

川崎3-2名古屋(等々力, 15:00KO, 4,954人/5,000人)

0-4で快勝したアウェイ名古屋戦(J1 #22)から中4日。
 舞台を豊田スタジアムから等々力に移し、名古屋と再度対戦する。
 豊田は雨天だったが、等々力では5月らしい快晴に恵まれ、暑いくらいの気候。

ACL延期の影響で、アウェイに続き、Jリーグでただ1試合の開催。
 勝ち点差6のJ1リーグ首位川崎と暫定2位名古屋の再戦。
 GWの真っ只中で、多くの注目を集めることとなった。

神奈川県では、4月20日からまん延防止等重点措置が実施された。
3月21日に緊急事態宣言が解除され、4月3日の大分戦(J1 #7)から10,000人上限となった。
 10,000人上限で4試合が開催され、この試合から再び5,000人上限に戻る。


先発は、アウェイ名古屋戦とまったく同じ11人。
 新たにベンチには長谷川を入れ、小塚が外れた。


名古屋は、J1リーグ9勝2分2敗の暫定2位。
 総失点は7だが、5日前のホーム川崎戦(J1 #22)で過半数の4失点を喫した。

ホーム川崎戦では、前半30分、2人を交代してシステムを変更。
 今日はその30分に投入した2人、長澤和輝(5)とRSB成瀬竣平(26)を先発起用。
 中盤で3ボランチを組んで、厚めに守る形とする。
 さらにCB中谷進之介(4)とFW前田直輝(25)を先発させ、4人を入れ替える。

マッシモ・フィッカデンティ監督は、喉の痛みでホーム川崎戦を欠場。
 その後、新型コロナウイルスの陽性判定を受けたため、今日もベンチに入らない。
 引き続き、ブルーノ・コンカ・コーチが指揮を執る。

■1st half
名古屋はしっかりと川崎のパスコースを消す。
 アンカーのシミッチには、FW山﨑凌吾(9)がタイトに付く。
 川崎は素直なパスを選択することが多く、前になかなか進めない。

3ボランチで前線の人数を削っているため、サイド攻撃が多い。
 左サイドはマテウス(16)が受けて、シンプルにクロスを入れてくる。
 右サイドは成瀬と前田が組んで仕掛けてきた。
 中央からは9分、長澤がミドルシュートを放った。

川崎は10分を過ぎるとセットプレーを多く獲得。
31分、田中碧の5本目のCKを、ファーサイドのジェジエウが叩きつけて先制する。
 ジェジエウの目の前にいたCB丸山祐市(3)は、空振りしてしまう。
 GKランゲラック(1)が素晴らしい反応で触ったが、無情にもゴールが決まった。

先制すると、川崎は中盤でパスをつないでくる。
名古屋のプレスを剥がすような縦パスを入れる。
三笘がドリブルで仕掛けつつ、コンビネーションで崩した。

■2nd half
50分、左サイドで三笘がパスを受ける。
 RSB成瀬を背負った状態から、ドリブルをスタートして切り裂いてクロス。
 PA中央でフリーで待っていた山根が、ダイレクトでゴールを決めた。
 山根を捕まえるべき米本拓司(2)は、三笘をカバーするためサイドに出てしまった。

59分、1点目にも関与した丸山が、痛恨のオウンゴール。
 何でもないバックパスだったが、GKランゲラックの位置を見誤った。

3点差となり、等々力には楽勝ムードが漂う。
しかし、名古屋はここから巻き返す。
 65分、マテウスを右サイドに回すとともに、RSBに森下龍矢(17)を投入する。
 対面する登里はすでに疲弊していて、2人を止められなかった。
 73分、83分と2ゴールを入れて、1点差に詰め寄る。

最後は川崎が時間を使いながら、辛くも逃げ切った。

summary
名古屋は第1戦よりも、自分たちらしいプレーができていた。
 しっかりと川崎のパスを封じて、ボールを回収する。
 サイドから早いタイミングでクロスを入れていく。

次々とゴールを許しつつも、最後まで諦めなかった。
 後半の選手交代によって右サイドで優位に立ち、2点を奪うことができた。
 アグレッシブな姿勢を見せたが、勝ち点獲得には至らなかった。

CB丸山祐市は、2失点に関与した。
 特にオウンゴールは、集中力を欠いた残念なプレーだった。
 ただ、今日のミスで丸山の素晴らしさが消えるわけではない。
 メンタル的に相当厳しい状況にあると思うが、本来のパフォーマンスを早く取り戻してほしい。


川崎はJ1リーグ優勝を争うライバルとの直接対決に連勝。
 12試合で3失点だった名古屋に対し、2試合で7得点を決めた。
 勝ち点差を3から9に広げるとともに、得失点差でも大きく引き離す。

この試合では、名古屋の守備に苦しみながらも、セットプレーで先制。
 三笘のドリブルから2点目を奪って、勝利に近づいた。

それでも、名古屋の逆襲を許してしまった。
 フリーでボールを持っても、簡単に縦に蹴り出してしまう。
 暑さもあって攻守の入れ替わりが激しくなり、バタついた展開にしてしまった。
 89分、車屋と塚川を投入して逃げ切ったが、多くの課題が残った。

次は中3日でアウェイG大阪戦(J1 #13)。
 大阪府に緊急事態宣言が発令され、無観客のリモートマッチとして開催される。
 G大阪は中5日なので日程的には不利だが、しっかり勝利したい。

■goal
31ジェジエウ(4) 50山根視来(13) 59OwnGoal
73稲垣祥(15) 83マテウス(16)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 44分、稲垣のミドルをキャッチ。2失点はどちらも準備が足りなかった。
山根視来(13) 6.5 マテウスを自由にさせなかった。40分、右クロス。50分、中央でゴール。
ジェジエウ(4) 7.0 31分、完璧なヘッドで先制ゴール。クロスボールを高さで跳ね返した。
谷口彰悟(5) 6.5 浮足立つチームを統率する。コースが限られる中でも的確にビルドアップ。
登里享平(2) 5.5 左サイドを引き締めるが、終盤には崩された。42分、三笘へスルーパス。
シミッチ(6) 6.0 厳しくマークされつつ、パスを受けて散らす。56分、田中碧へロングパス。
田中碧(25) 6.5 左CKで1アシスト。90+1分、右コーナー付近に運んで、逃げ切りを図った。
旗手玲央(47) 6.0 40分、山根へスルーパス。3ボランチに埋められて、スペースがなかった。
家長昭博(41) 6.0 守備を怠らず、しっかり戻った。5分、23分とクロスボールを入れる。
ダミアン(9) 6.0 38分、ミドルシュート。56分、PA内でフリーになるもパスを選択した。
三笘薫(18) 6.5 16分、23分、42分と仕掛ける。50分、静止状態から抜いて1アシスト。

■sub
63(41)遠野大弥(19) 5.5 右FWに入る。プレー機会は少なかった。90+3分、左で競り合う。
63(9)知念慶(20) 5.0 前線で孤立する。ポストプレーで受けられず、ロストを繰り返した。
77(18)脇坂泰斗(8) 5.5 大味な展開となり、ボールに触れなかった。85分、FKを蹴った。
89(2)車屋紳太郎(7) 6.0 名古屋の右サイド攻撃を止めた。90+3分、コーナー角でキープ。
89(47)塚川孝輝(3) 5.5 2ボランチとしてシミッチと並ぶ。バイタルを落ち着かせた。

■bench
丹野研太(27) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 6.5 首位攻防戦に連勝。1点差まで詰められるも、修正して逃げ切る。

■referee
西村雄一 5.5 まずまずのジャッジ。ただ、軽い接触プレーのファウルをとりすぎた。

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