2025/09/30

250928川崎4-4柏(J1 #32)

川崎4-4柏(U等々力, 19:00KO, 21,652人)

祝日火曜日の湘南戦(J1 #31)から中4日。
 中2日→中4日の変則的な日程で、日曜日の夜、等々力での柏戦。

エリソンは、累積警告でこの試合は出場停止。
U-20WCのため、引き続き大関と神田は不在。


先発は、湘南戦から1人が変わる。
 新たにロマニッチが先発して、出場停止のエリソンが外れる。

ベンチには、新たに野田が入った。


柏レイソルは、J1リーグ15勝11分5敗の4位。
 YBCルヴァンカップでは準決勝に勝ち上がり、川崎と対戦する予定。
 川崎と同じく中2日→中4日の日程。

6月7日に川崎から柏に移籍した瀬川祐輔(20)は、ベンチ外。
 2016年に川崎でプレーした原川力(40)は、ベンチスタート。

2月のアウェイは、ドローだった。
 250222柏1-1川崎(J1 #2)

■1st half
あっさりと6分、川崎が先制する。
 脇坂が古賀太陽(4)にプレスを掛けると、ゴール前を横断する古賀のパスが弱くなる。
 伊藤達哉が奪うと、杉岡大暉(26)が引っ掛けてPK判定。
 このPKをロマニッチが決めて来日初ゴール。

柏は、FW垣田裕暉(18)を中央に、ジエゴ(3)と小屋松知哉(24)を大外に配する。
 小泉佳穂(8)と仲間隼斗(19)のインサイドハーフ2人が、川崎4バックの間に入り込む。
 ショートパスにダイレクトを交え、複数のパスコースを作りながら前進する。
 川崎は翻弄されて、数的不利の修復が間に合わず、決定機を作られる。
 河原創が最終ラインをカバーすると、空いたバイタルを簡単に突破された。

9分、中川敦瑛(39)の縦パスを垣田がフリックし、仲間がシュート。
15分、山田のスルーパスを受けた垣田がGK1対1から同点ゴール。
 ウレモヴィッチが垣田を離したが、佐々木旭に受け渡せずパスを通された。

同点となってから落ち着いた展開となるが、39分。
 柏が左サイドの混戦を突破して、右のジエゴにミドルを決められる。
 VW際が抜かれて人数が足りない状況を正確に攻略された。

リードされた川崎は、プレスに追われて低い位置でロストを繰り返す。
 41分、42分、45+3分に柏に決定機を作られる。

45+5分、柏の右ショートコーナー。
 中央に戻したボールをマルシーニョが奪ってドリブルをスタート。
 VW際の右クロスを受けた伊藤達哉が、DF2人を剥がして同点ゴールを決めた。

■2nd half
お互いに決定機を多く作るオープンな展開となる。

51分、右サイドから組み立てて、山本の縦パスをマルシーニョがヒールでフリック。
 脇坂がトラップで左に運び、身体を回転させながらファーに突き刺し、1点をリード。

53分、垣田のヘッドは、GK山口が止める。
63分、マルシーニョのラストパスをロマニッチがシュート。

66分、柏はPA深くまで入り込んでから小屋松が戻し、中川がミドル。
 美しい弾道を描くゴールで、3度目の同点となる。

79分、宮城天とのパス交換から、三浦が右クロス。
 ロマニッチがゴール前で押し込んで、3度目のリード。
90分、空いたバイタルから三丸拡(2)がミドルを決める。
 目まぐるしくスコアが動いたゲームは、4-4のドローに終わった。

■summary
柏は整備された組織的なサッカーを繰り広げた。
 ショートパス主体で、フリーランを交えながら川崎を左右に揺さぶる。
 後半、中川と三丸のミドル2発はどちらもゴラッソ。
   川崎を前半から走らせ続け、甘くなったバイタルから狙ったもの。

守備では4失点。
 カウンターから速攻を浴びるともろさを露呈した。
 攻撃を優先するスタイルで、3バックや2ボランチが揃わずに失点を重ねた。

細谷真大(9)は、ベンチスタートが続く。
 リカルド・ロドリゲス監督の戦術を体現する垣田が起用されている。
 新たな道を選び、環境を変えるべき時期が近いかもしれない。

2月のアウェイと同じく、見応えのある素晴らしい内容だった。
 2週間後、YBCルヴァンカップ準決勝での再戦がとても楽しみ。


川崎は4失点しつつも4得点。
 柏の前半の出来を考えれば、ドローは上々の結果ともいえる。
 ただ、3度リードしたことを踏まえれば、勝ち切りたかった。

ロマニッチは2度目の先発で、初ゴールを含む2得点。
 パントキックを収めてチームを前進させ、緩急を付けたプレスも効いた。
 エリソン(出場停止)不在を忘れられるほどの活躍だった。

次は中5日で、アウェイ京都戦(J1 #33)。
 山本悠樹がイエロー4枚の累積で出場停止。
 柏に続いての上位対戦となるが、勝ちたいところ。

■goal
7PK,79ロマニッチ(91) 45+5伊藤達哉(17) 51脇坂泰斗(14) 
15垣田裕暉(18) 39ジエゴ(3) 66中川敦瑛(39) 90三丸拡(2) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 9分の仲間の1対1、53分の垣田のヘッドをセーブ。49分、異議でイエロー。
VW際(31) 6.0 1アシスト。9分、90+2分にサイドを突破される。42分、柏の決定機をカット。
ウレモヴィッチ(22) 6.0 15分、垣田を離してしまって失点。PA内に入り込まれても厳しく守る。
佐々木旭(5) 5.5 何度も左右のスライドを強いられ、混乱を直せず。77分、縦パスをロスト。
三浦颯太(13) 6.5 マッチアップするジエゴへの対応を続ける。45分、パスミス。1アシスト。
河原創(19) 6.0 柏の休むことのないパス回しに走り回り、かなり疲弊した。28分、ボレー。
山本悠樹(6) 6.0 多彩なパス。22分、44分に低い位置でロスト。57分、遅延行為でイエロー。
伊藤達哉(17) 7.0 PKを獲得し、さらに劣勢を吹き飛ばす1ゴール。21分、48分にシュート。
脇坂泰斗(14) 7.0 身体を鋭く回転させて1ゴール。20分、正面からシュート。34分、イエロー。
マルシーニョ(23) 7.0 ヒールで1アシスト。46分、シュート。63分、ロマニッチへラストパス。
ロマニッチ(91) 7.5 2ゴール。50分、ヘッド。63分にも決定機。パントキックに競り勝った。

■sub
67(19)橘田健人(8) 5.5 膨大なタスクの中、ボールカットを繰り返す。90分、三丸に寄せ切れず。
74(23)宮城天(24) 6.0 左ウィング。79分、左ポケットの三浦へパス。82分、89分にシュート。
74(17)家長昭博(41) 5.5 右ウィング。82分、84分に三丸より先に身体を入れてFKを獲得する。
80(91)小林悠(11) 5.0 90+7分、GK山口のパントキックで、落下点近くに行かなかった。

■bench
ソンリョン(1) 神橋良汰(27) 田邉秀斗(15) 野田裕人(30) 土屋櫂大(39) 

■coach
長谷部茂利 6.0 柏の攻撃を止めることはできなかったが、4ゴールでドロー。交代枠を1つ残す。

■referee
長峯滉希 6.0 妥当なジャッジを続ける。イエロー5枚は出しすぎ。

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2025/09/28

250923湘南1-2川崎(J1 #31)

湘南1-2川崎(レモンガススタジアム平塚, 19:00KO, 12,769人)

ウノゼロで敗れたFC東京戦(J1 #30)から中2日。
 秋分の日の火曜日に、アウェイ湘南戦が開催される。

祝日の火曜日開催については理解できる。
 ただ、前節は土曜日開催のため中2日で、体力的に難しい日程。
 可能であれば金曜日開催と組み合わせ、中3日を確保してほしい。

引き続き、U-20代表のため大関と神田は不在。


先発は、FC東京戦から1人だけ変わる。
 新たに脇坂泰斗が先発して、ロマニッチがベンチに回る。

ベンチもロマニッチと脇坂の入れ替わりだけ。


湘南ベルマーレは、J1リーグ6勝7分17敗で19位。
 アウェイ名古屋戦(J1 #30)から中2日で、日程は川崎と同じ。
 U-20代表に石井久継(77)が招集されて、不在となっている。

川崎から期限付き移籍中のゼ・ヒカルド(6)は、契約上出場できない。
 2018-19年に所属した鈴木雄斗(37)は、右ウィングで先発。
 2017-20年所属のGKポープ・ウィリアム(1)は、ベンチスタート。
 2023-24年所属のGK上福元直人は、アキレス腱断裂で、選手登録を抹消されている。

等々力では、川崎が勝った。
 250402川崎2-0湘南(J1 #8)

■1st half
湘南は鬼のようなプレスを仕掛ける。
 川崎がボールを動かすたびに、素早く詰めて自由を奪う。
 12分までに5本のCKを蹴るなど、川崎を押し込んだ。

川崎の反撃は、単発の個人技から。
 14分、山本のクリアボールを拾ったエリソンが、ドリブルで前進。
 1人で舘幸希(4)と大岩一貴(22)を引き連れてシュート。

20分が過ぎて、湘南のプレスが弱まると押し上げていく。
 27分、三浦の左クロスをエリソンが脇坂に落とす。
そして28分。山本のスルーパスで駆け上がった三浦が左クロス。
 脇坂が頭でコースを打ち抜いて、あっさり先制する。
その後も川崎が攻めていった。
 38分、伊藤達哉が2本のミドル。
 44分、エリソンの落としをVW際がミドル。

■2nd half
56分、脇坂が右FKを入れると、鈴木章斗(10)が頭上に手を掲げてハンド。
 鈴木は山本に抱えられてバランスを崩し、その反動で手が上がった。
 山本のファウルとも考えられるが、VARを経ても判定は変わらず、PKが与えられる。
 エリソンのPKは右ポストに当たり、さらにエリソンが跳ね返りを2度シュートしたが決まらなかった。

66分、河原創がPA内でボールに手で触れるが、判定はノーハンド。
 池田昌生(18)が至近でタッチしたボールが当たったとの判断と思われる。
 しかし、56分の鈴木章斗のハンドPKがあっただけに、理解されにくい判定だった。

1点差のまま、80分。
 三浦が縦パスをインターセプトすると、豪快に駆け上がって左クロス。
 小林悠が折り返して、伊藤達哉のシュートはブロックされる。
 しかし、再度小林悠が右クロスを入れ、伊藤達哉が今度はゴールを決めた。

2点差となり、残り時間は短かったが、湘南が息を吹き返す。
 82分、池田昌生の左FKをファーの舘幸希が頭で合わせ、すぐ1点を返す。
 さらに畳み掛けて、89分に鈴木章斗がミドル。90+5分にルイス・フェリッピ(27)がヘッド。
 川崎は90+1分から3バックを組んで、辛くも逃げ切った。

■summary
湘南は序盤、強烈なプレスで主導権を握った。
 多くのCKを獲得できたが、決定機までは至らなかった。
 プレスは長く続けられず、2失点目を喫した80分まで攻撃は停滞した。
 序盤ではなく、別のタイミングでプレスに出る方法も良かったかもしれない。

82分のゴールのあと、川崎を押し込んだ。
 ルイス・フェリッピがポストプレーを成功させてCBを引き出す。
 もう一歩守備を崩すことができれば、同点ゴールの可能性もあった。


川崎は優勢な状況を長く保ち、2ゴールで勝利した。
 序盤、そして終盤は湘南に主導権を握られたが、GK山口が脅かされる場面は少なかった。
 最後は神橋を投入して、3バックを組んで逃げ切った。
 中2日だったが、湘南に走り負けることなくプレーできた。

次は、中4日で柏戦(J1 #32)。
 エリソンが累積警告で出場停止となる。
 J1リーグ4位の上位対戦となるが、勝利したい。

■goal
83舘幸希(4) 
28脇坂泰斗(14) 80伊藤達哉(17) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 18分、松本大弥(66)のミドルをセーブ。プレー機会はあまり多くなかった。
VW際(31) 6.0 26分にCKから、44分にエリソンの戻しをミドル。69分、遅延行為でイエロー。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 背後のスペースをきっちりケア。前に出るべき局面で果敢に出ていく。
佐々木旭(5) 6.0 31分、左CKをヘッド。67分、左クロスをクリア。最後は3バック中央に入る。
三浦颯太(13) 6.5 1アシスト。2点目も起点となるインターセプト。75分、左クロスをクリア。
河原創(19) 6.0 83分の失点では舘幸希を逃してしまった。いつものように走り回って貢献した。
山本悠樹(6) 7.0 32分、トラップからターンして抜け出す。華麗なパスワークに目を見張った。
伊藤達哉(17) 6.5 連続2本目のシュートで1ゴール。38分、45+3分、54分、74分にシュート。
脇坂泰斗(14) 6.5 1ゴール。56分、FKで偶発的ながらもPK獲得。90+2分、正面から直接FK。
マルシーニョ(23) 5.5 10分、シュート。48分、エリソンのクロスに飛び込む。走力を活かした。
エリソン(9) 6.0 14分、単独でシュート。61分、右ポストに当ててPKを失敗。70分、イエロー。

■sub
62(23)宮城天(24) 5.5 75分、競り勝って三浦へパス。89分、藤井智也(50)を倒しFKを与える。
78(9)小林悠(11) 5.5 1アシスト。90+6分にスローイン、90+7分にCKを獲得。動きは少なめ。
90+1(31)神橋良汰(27) 6.0 90+11分、右クロスをカット。90+12分、ロングボールをクリア。
90+1(17)田邉秀斗(15) 5.5 90+6分、クリアボールを小林悠に渡す。90+12分、クロスを処理。
90+1(6)橘田健人(8) 5.5 河原創とペアで、広い範囲を走り回る。90+9分、左クロスをクリア。

■bench
ソンリョン(1) 土屋櫂大(39) 家長昭博(41) ロマニッチ(91) 

■coach
長谷部茂利 6.5 中2日ながら選手のコンディションを見極めて勝利。選手交代は遅め。

■referee
小屋幸栄 5.5 難しいハンドPK判定が続き、その後は冷静さを欠いた。

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2025/09/23

250920川崎0-1FC東京(J1 #30)

川崎0-1FC東京(U等々力, 19:00KO, 22,338人)

J1リーグ3連勝となったアウェイ横浜FM戦(J1 #29)から中6日。
 ホーム等々力にFC東京を迎えて、第46回多摩川クラシコ。

U-20ワールドカップのため、大関友翔と神田奏真がしばらく不在となる。


先発は、横浜FM戦から2人が変わる。
 新たに河原創と初先発のラザル・ロマニッチが入る。
 橘田健人と脇坂泰斗はベンチに回った。

ベンチには、家長昭博が入る。
 家長は、8月9日の福岡戦(J1 #25)を最後に出場がなかった。
 U-20代表に派遣された大関が外れた。


FC東京は、J1リーグ9勝7分13敗の14位。
 3連休の月曜日開催だった東京V戦(J1 #29)に勝利して中4日。

チームトップ7得点のFWマルセロ・ヒアン(19)は、累積警告で出場停止。

川崎U-18出身の仲川輝人(39)、U-15出身の高宇洋(8)はともに先発。
 2021-22年に川崎に在籍した塚川孝輝(35)は、6月10日、水戸(J2)へ期限付移籍した。

味の素スタジアムでは、川崎が勝った。
 250329FC東京0-3川崎(J1 #7)

■1st half
序盤、川崎が押していく。
 8分、山本の右クロスをロマニッチがヘッド。
 10分、山本の右FKをエリソンがヘッド。

FC東京は、コンパクトなブロックを組んで守る。
 LCBアレクサンダー・ショルツ(24)から組み立てる。
 LSB長友佑都(5)、RSB安斎颯馬(7)が両サイドを突いていく。

川崎はプレスに出るが、ロマニッチとエリソンが重なりがち。
 GKキム・スンギュ(81)を追い込んでもLCBショルツへのコースを消し切れない。
 VW際や三浦が無理に出ていって、空けた背後を使われた。

20分を過ぎてから、FC東京が決定機を量産する。
 22分、仲川のパスから遠藤渓太(22)がミドル。

そして26分、左サイドのマルコス・ギリェルメ(40)に展開して、クロスを入れる。
 長倉幹樹(26)が折り返し、遠藤渓太がヘッドで押し込んだ。

29分、高宇洋が安斎颯馬を右サイドに走らせて、ギリェルメがゴールに蹴り込む。
 しかし、VARでオフサイド判定となり、ゴールは取り消された。
37分、安斎の右からのシュートをGK山口が弾き、さらに仲川がフリーでシュート。

■2nd half
ハーフタイムで、ロマニッチに代えて脇坂を投入する。
 2トップからいつもの1トップとして、プレスを強めていく。
 51分にエリソン、53分、57分にVW際がミドル。
 68分、山本のスルーパスで抜け出したマルシーニョがシュート。
 74分、VW際のパスから伊藤達哉がシュート。

1点リードしているFC東京は、人数を掛けずに速攻を狙った。
 58分、ギリェルメがシュート。
 63分、長倉幹樹がウレモヴィッチを剥がしてシュート。

ロスタイム、ウレモヴィッチを上げて小林悠との2トップに。
 橘田がRCB、脇坂がボランチへと1列ずつ下がる。
90+3分、三浦の左クロスをショルツがウレモヴィッチと競り合う。
 転がったボールを脇坂が押し込むが、VARでオフサイド判定となった。
90+10分、三浦の左クロスを小林悠がヘッドするが、GKキム・スンギュがセーブ。

■summary
FC東京は前半、大きな決定機をいくつも作り出す。
 川崎のプレスを呼び込み、空いたサイドのスペースを使う。
 1得点が物足りないほどだったが、後半、川崎にゴールに迫られながらも逃げ切った。

CBショルツは、ゴール前を固めながら、一手に組み立てを引き受ける。
 LSB長友は、伊藤達哉をケアしながら、タイミング良く攻め上がる。
 GKキム・スンギュも10分、90+10分と素晴らしいセーブを見せた。
 前節東京V戦からの良い流れを継続して、多摩川クラシコも勝利した。


調子を上げていた川崎は、残念な敗戦となった。
 コンディションが理由と思われるが、脇坂が先発から外れる。
 U-20代表で大関も不在で、ロマニッチがエリソンと2トップを組んだ。
 ただ、プレスは2トップと後方とでタイミングが合わず、スペースを空けがち。
 スライドが遅れ始めた20分以降、FC東京に攻められる難しい時間が続いた。

マルシーニョは、安斎颯馬に抑え込まれる。
 伊藤達哉も序盤は良かったが、長友佑都とショルツに対応される。
 ロマニッチがバイタルでボールを引き出すなど、2トップの良さも出た。
 しかし、プレスの機能不全の影響は大きく、マイナス面が目立った。

次は中2日で、アウェイ湘南戦(J1 #31)。
 体力的な難しさはあるが、悪くはない試合を見せてほしい。

■goal
23遠藤渓太(22)

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 失点は止めるのは難しかった。63分、長倉幹樹の1対1シュートをストップ。
VW際(31) 5.5 23分、遠藤渓太をフリーに。53分、57分にはミドル。74分、伊藤達哉へパス。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 少人数での守備となっても強味を発揮。ロスタイム、前線に上がった。
佐々木旭(5) 5.5 23分、前に出たが潰せず、戻り切れなかった。55分、68分にカウンター対応。
三浦颯太(13) 6.0 左クロスは精度を欠いていたが、ロスタイムに2度チャンスを作る。CK担当。
河原創(19) 6.0 26分、ミドル。56分、ドリブルで中央を突破。空きがちなスペースを埋める。
山本悠樹(6) 6.0 創造的なパスを出し続ける。28分、50分にパスカット。68分、スルーパス。
伊藤達哉(17) 5.5 11分、49分、74分にシュート。ドリブルも効いたが、守備は穴を空けがち。
マルシーニョ(23) 5.5 安斎颯馬に抑えられる。45+1分、68分にシュート。75分、イエロー。
ロマニッチ(91) 5.5 8分、山本の右クロスをヘッド。33分、ドリブルで持ち上がってミドル。
エリソン(9) 5.5 10分、山本の右FKをヘッド。51分、ミドル。脇坂が入ってプレスが機能した。

■sub
HT(91)脇坂泰斗(14) 6.0 前半と見違えるようにプレスも攻撃も改善させた。58分、シュート。
79(23)宮城天(24) 5.5 82分、90+2分に左クロス。89分、三浦を左ポケットに走らせるパス。
79(19)橘田健人(8) 6.0 86分、87分にボールカット。ロスタイムのRCBでも、十分なプレー。
79(17)家長昭博(41) 5.0 右ウィング。90+8分、シュート。復帰戦だが、本調子でなかった。
84(9)小林悠(11) 6.0 86分、脇坂とのワンツー。90+10分、三浦の左クロスを完璧なヘッド。

■bench
ソンリョン(1) 神橋良汰(27) 田邉秀斗(15) 土屋櫂大(39) 

■coach
長谷部茂利 4.5 2トップのプレスを構築できず。主力を長く引っ張り、中2日の湘南戦に懸念が残る。

■referee
ファイサル・アルバラウィ(KSA) 6.5 落ち着いて妥当なジャッジを続ける。
(イブラヒム・アルダヒル第2副審は、2つのゴールのオフサイドを見逃し、VARが介入。(アルバラウィ主審の採点対象外))

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2025/09/16

250913横浜FM0-3川崎(J1 #29)

横浜FM0-3川崎(日産スタジアム, 19:00KO, 41,221人)

2戦合計でYLC準決勝に勝ち上がったホーム浦和戦(YLC QF #2)から中5日。
 代表ウィークが終わって、J1リーグが再開される。

U-22代表の活動を終え、土屋櫂大が復帰する。

大関と神田は、U-20ワールドカップ代表に選出された。
 この試合を終えると、最長で10月19日(日)の決勝戦まで派遣される。
 グループリーグで敗退した場合は、10月3日(金)までとなる。


先発は、浦和とのYLC準々決勝第2戦から1人だけ変更。
 新たに橘田健人が入り、河原創がベンチに回る。
 余裕ある日程となり、先発を固定できるようになった。

ベンチには、U-22代表帰りの土屋が入り、野田が外れる。


横浜Fマリノスは、J1リーグで6勝7分15敗の17位。
 代表ウィークにYLC準々決勝で柏と対戦して、中5日。
 延長戦となった川崎と異なり、90分で第2戦を終えている。

4月にスティーブ・ホランド監督、6月にパトリック・キスノーボ監督を解任。
 今季3人目の大島秀夫監督が就任し、ようやく17位と降格圏から浮上した。

2020-24年に川崎に所属した遠野大弥は、6月に右アキレス腱を断裂し、長期離脱中。
 2019-23年に所属の山村和也は、9月2日にウロンゴン・ウルブスFC(AUS)に移籍した。

等々力では、ドローだった。
 250409川崎3-3横浜FM(J1 #5)

■1st half
4分、いきなり川崎が先制する。
 LCB角田涼太朗(22)が高く上がったLSB鈴木冬一(25)へパスを出す。
 VW際がこのパスをインターセプトして、ダイレクトで縦パスを入れる。
 必死に戻った渡辺皓太(6)の逆を取って、伊藤達哉が左足でゴール。

マリノスは、GK朴一圭(19)からショートパスをつなぐ。
 ボランチ喜田拓也(8)が展開を担うが、前線の動き出しは少なく、停滞した。

リードを奪った川崎がさらに攻め立てる。
17分、山本のスルーパスで抜け出した脇坂がラストパス。
 マルシーニョがフリーでシュートするが、GK朴一圭が残した足でカットする。
19分、伊藤達哉のラストパスからエリソンが右足シュート。
42分に山本がループシュート、44分に伊藤達哉がドリブルシュート。
 速攻から多くのチャンスを作るが、追加点は奪えなかった。

■2nd half
後半も川崎ペースは変わらない。
 50分、山本のラストパスから脇坂がシュートする。
マリノスは51分、角田のロングボールから植中朝日(14)がシュート。
 ようやく川崎の守備を崩す場面を作ることができた。

56分、川崎の勝利が決定的となった。
 ジョルディ・クルークス(37)が右CKを蹴り、ゴール前から最後尾の喜田にバックパス。
 喜田が少し時間を掛けたところを、素早く山本が寄せてカットする。
 独走からのエリソンのシュートは、GK朴一圭が見事なセーブ。
 しかし、弾いたボールに走り込んだ山本を、鈴木冬一が背後から倒してPK判定。
 さらにVARの結果、鈴木冬一にはレッドカードが提示された。
 エリソンがこのPKを決めて2点差となった。

■summary
マリノスの4分の失点は、角田涼太朗のパスミスから。
 パスミスのあと、戻る角田はスピードを緩めてしまう。
 結果的に間に合わなかったが、ミスを挽回する姿勢は見せてほしい。

川崎に速攻を仕掛けられると、陣形を整えられず決定機を作られる。
 GK朴一圭の奮闘がなければ、もっと大差になったかもしれない。

61分には数的不利かつ2点ビハインドとなった。
 その後、GK朴一圭と2CBは前にパスを出さず、3人でボールを回し続ける。
 バランスを崩すと追加失点のリスクは大きく、攻め急ぐことを避けた。
 ゴール裏からは、消極的な自チームにブーイングが向けられた。


川崎は4分、好調の伊藤達哉が先制ゴール。
 GK山口のプレー機会が少なく感じるほど、マリノスの反撃を封じた。
 優勢を維持したまま、数的有利かつ追加点が入り、余裕ある展開となった。
 5人を途中交代したが、マリノス側に脳震盪交代があって、あと1人交代できた。
 神橋あるいは土屋を起用しても良かったかもしれない。

次は中6日でFC東京戦(J1 #30)。
 無失点を続けながら、勝利したい。

■goal
4伊藤達哉(17) 62PKエリソン(9) 90+8宮城天(24) 

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 いつもより仕事は多くなかった。67分、宮市亮(23)のシュートをキャッチ。
VW際(31) 6.5 インターセプトからダイレクトで1アシスト。13分にボレー。右サイドを封鎖。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 安定感のある守備を続ける。51分、裏へのロングボールをクリア失敗。
佐々木旭(5) 6.5 42分、ラストパスをカット。26分と90+7分、機を見てドリブルで上がった。
三浦颯太(13) 6.0 33分、喜田のスルーパスをカット。左クロスの精度はあまり高くなかった。
橘田健人(8) 6.5 54分、脇坂のFKをフリックしてシュート。機動力を活かしつつ中盤を締めた。
山本悠樹(6) 7.0 17分、脇坂へのスルーパス。42分、ループ。56分、PK奪取し、退場を呼ぶ。 
伊藤達哉(17) 7.0 4分、先制ゴール。44分、シュート。19分、40分、43分にエリソンへパス。
脇坂泰斗(14) 6.5 10分、クイックFKに油断なく対応。50分、DFを剥がしてフリーでシュート。
マルシーニョ(23) 6.0 攻撃力を発揮。12分、16分にシュート。17分の決定機はGKが止める。
エリソン(9) 6.5 ゴール前の2CB間でパスを呼び込む。19分、56分にシュート。PKで1ゴール。

■sub
72(23)宮城天(24) 6.0 90+8分、ゴール前を完全に割り裂いて1ゴール。90+10分、シュート。
72(9)ロマニッチ(91) 5.5 81分、ロングボールを受ける。90+5分、ボール奪取からドリブル。
80(14)大関友翔(16) 5.5 82分、シュート。90+8分、宮城天の外周を走って、コースを生んだ。
80(6)河原創(19) 6.0 橘田と2ボランチを組む。マリノスの反撃を許さず、しっかりとクローズ。
90+4(17)田邉秀斗(15) 6.0 右ウィング。90+7分、ボールカット。90+10分、フリーでヘッド。 

■bench
ソンリョン(1) 神橋良汰(27) 土屋櫂大(39) 小林悠(11) 

■coach
長谷部茂利 6.0 マリノスの攻撃を封じながら、速攻からゴールを重ねて着実に勝利した。

■referee
大橋侑祐 6.5 両チームにとって違和感の少ないジャッジ。PKは妥当。鈴木冬一のイエローをVARでレッドに変更。

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AT+3+10

2025/09/10

250907川崎3-2浦和(YLC QF #2)

川崎3-2浦和(U等々力, 19:00KO, 23,214人)

YBCルヴァンカップ準々決勝、浦和戦の第1戦(YLC QF #1)から中3日。
 舞台を等々力に移しての第2戦は、日曜日の19時キックオフ。
 第1戦は1-1のドローで、第2戦の結果で準決勝進出チームが決まる。

YLCは、2023年大会からアウェイゴールルールが撤廃された。
 この第2戦が90分間でドローの場合、ゴール数に関わらず延長戦に入る。
 川崎は2021年(浦和)、2022年(C大阪)と2年連続アウェイゴール数で敗退。
 相性が良くなかったので、撤廃されたことは悪くない。

土屋櫂大は、U-22代表に招集されて第1戦に続いて不在。


先発は、第1戦から4人が変わる。
 新たにVW際、山本悠樹、伊藤達哉、エリソンが先発する。
 橘田健人、宮城天はベンチへ、ジェジエウ、神田奏真はベンチ外となる。

ベンチには、新たに大関友翔と小林悠が入る。
 仙台からの復帰後、3試合ベンチ入りを続けていた名願斗哉は外れた。


浦和は、先発8人を変更する。
 LCBマリウス・ホイブラーテン(5)、LSB長沼洋一(88)、ボランチ松本泰志(6)の3人が連続先発。
 5連戦の5戦目となる厳しい日程で、川崎よりも大きくターンオーバーしている。

■1st half
浦和は2CBダニーロ・ボザ(3)とホイブラーテンからパスをつなぐ。
 中盤に渡す狙いはあっても、プレスで詰まるとロングボールを蹴った。
 ロングボールの精度は高くなく、川崎に回収される。

川崎もパントキックを使って、エリソンがホイブラーテンを背負って収める。
 浦和のプレスは緩く、2CBから2ボランチや両SBに届けて前進していく。

15分、GK西川周作(1)の横パスを受けたダニーロ・ボザに脇坂が寄せる。
 脇坂がボールを奪うと、ダニーロ・ボザが背後から倒してPKを獲得。
 長いVARを経て、エリソンがPKを決めて先制する。

その後は両チームとも静かな展開が続く。
 川崎はゴール前まで押し込んで、前半だけでCK6本を蹴った。

■2nd half
浦和は、中島翔哉(10)と柴戸海(22)を投入する。
 1点を追い掛けて、中島にボールを集めて川崎を押し込む。
 55分、56分と中島が続けてミドルシュート。
 56分、中島が直接ゴールを狙う左CKを蹴った。

川崎は時間を使いながら、エリソンへロングボールを入れる。
 60分、エリソンがホイブラーテンに競り勝って、ドリブルからシュート。
 71分、脇坂の正面からのFKは、左ポストを叩いた。

浦和のペースが落ち着いたように見えた74分。
 金子拓郎(77)の右クロスを、イサーク・キーセ・テリン(99)が足を伸ばして同点ゴール。
 川崎の陣形は整っていたが、ウレモヴィッチよりも先にテリンが反応した。

同点となって、第1戦でもゴールした2人が競演する。
まず88分、山本からピッチ中央で伊藤達哉がボールを受け取る。
 細かいドリブルから鋭くシュートを放つと、柴戸海(22)に当たってゴール。
続いて90分、中島翔哉が同点ゴール。
 正面からのFKを、ゴールバーの内側に当てながら決めた。
 どちらも目を見張るような素晴らしいゴラッソで、延長戦に突入する。

■extra time
延長に入ると、川崎がラッシュを掛ける。
 93分、伊藤のパスをPA内で受けた大関がシュート。
続いて94分、ロマニッチがGK西川にプレスして、宮城天がパスカット。
 大関がGK1対1からシュートするが、GK西川が止める。
 しかし、このボールを拾った伊藤達哉が縦に進むと、関根貴大(14)が倒してPKを獲得。
 宮城天がPKを決めて、この試合3度目のリードを奪った。

浦和はゴール前のテリンにロングボールを放り込む。
川崎は107分、神橋を投入して3バックに移行し、クリアを続ける。
 最後はCBダニーロ・ボザも前線に上がって、圧力を強めた。
 112分と120分に関根、116分に大久保がシュートするが、逃げ切った。

■summary
浦和はGK西川周作の両脇に2CBが立ち、ビルドアップを始める。
 ショートパスで前進を狙ったが、プレスに追い込まれて蹴り出すことも多かった。
 ロングボールの精度は低く、第1戦のようなチャンスは作れなかった。

GK西川周作からのビルドアップで、2つのPKを与えることとなった。
 15分にはエリソン、94分にはロマニッチが、GK西川に厳しく寄せた。
 西川はもっと早く蹴っても良かったかもしれないが、難しいところ。

中島翔哉は、後半から投入されて攻撃を牽引した。
 リードを許した直後の90分には、直接FKを決めて延長戦に持ち込む。
 今季J1リーグ出場は9試合だけだが、第1戦から続けて良いプレーを見せた。


川崎は、好調の伊藤達哉を活かしながら、準決勝に勝ち上がった。
 ようやく選手が揃って、延長戦に入っても選手交代を繰り返すことができた。
 YBCルヴァンカップ準決勝では、柏レイソルと対戦する。

神橋良汰は、公式戦3試合目の出場。
 名古屋戦(J1 #27)は、丸山祐市の負傷による緊急出場。
 YLCアウェイ浦和戦(YLC QF #1)も、ジェジエウの負傷によるものだった。
 この日は戦術的な起用で、1点リードを守り切るために、3バックの中央に入った。
 浦和のクロスボールを安全に跳ね返し、ベンチの起用に応えた。

次は中5日で、横浜FM戦(J1 #29)。
 120分間の激闘からしっかりと回復して、勝利したい。

■goal
18PKエリソン(9) 88伊藤達哉(17) 96PK宮城天(24) 
74イサーク・キーセ・テリン(99) 90中島翔哉(10)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 57分、中島の直接ゴールを狙う左CKを弾く。120分、関根のヘッドをセーブ。
VW際(31) 6.0 48分、90+5分に右クロス。対峙する松尾佑介(24)を始め、右サイドを抑えた。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 辛抱強くクリアを続ける。テリンに遅れゴールを許す。異議でイエロー。
佐々木旭(5) 7.0 62分、92分にシュートブロック。81分、三浦を抜き去った金子拓郎を止める。
三浦颯太(13) 6.0 90+7分、大関へ絶妙なラストパス。120+4分、PAまで持ち運んでシュート。
河原創(19) 6.5 縦横に走り続けて空いたスペースを埋める。56分、中島のシュートをブロック。
山本悠樹(6) 6.5 32分、62分にドリブルで中央突破。1アシスト。多くの選択肢から攻撃を差配。
伊藤達哉(17) 7.5 圧倒的な1ゴール。53分、90+4分にシュート。94分、縦に仕掛けてPK獲得。
脇坂泰斗(14) 6.0 15分、ダニーロ・ボザから奪ってPK獲得。71分、FKを左ポストに当てる。
マルシーニョ(23) 6.0 24分、シュート。34分、山本の縦パスからゴール前までドリブルで独走。
エリソン(9) 6.0 1ゴール。20分、長沼洋一に競り勝ってシュート。29分、ロングシュート。

■sub
58(23)宮城天(24) 6.0 1ゴール。78分、シュート。86分、パントキックをロマニッチへ落とす。
75(9)ロマニッチ(91) 6.0 94分、GK西川へのプレスでボール奪取。シュートはなかった。
75(14)大関友翔(16) 5.5 90+7分、94分に決定的なシュート。93分、101分にもシュート。
85(19)橘田健人(8) 6.0 中島をぴったりとマーク。99分、ピッチ中央の競り合いに勝ち切る。
exHT(17)田邉秀斗(15) 6.0 左ウィング。111分、GKのパントをヘッド。112分、CKをクリア。
107(24)神橋良汰(27) 6.5 3バック中央でクリアを続ける。112分、関根のシュートをブロック。
119(16)小林悠(11) 5.5 右ウィング。終了間際の時間帯で、守備に注力。ボールは触らず。

■bench
ソンリョン(1) 野田裕人(30) 

■coach
長谷部茂利 6.5 延長戦も見据えた選手交代で、勝利を手繰り寄せる。途中出場2人を途中交代。

■referee
荒木友輔 6.5 2度のPK判定はどちらも妥当。頭部接触があると、直ちにメディカルを呼んだ。

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AT+7+13+1+4

2025/09/05

250903浦和1-1川崎(YLC QF #1)

浦和1-1川崎(埼玉スタジアム, 19:30KO, 19,767人)

8ゴールが乱れ飛んだ町田戦(J1 #28)から中2日。
 9月第1週の代表ウィークに入って、YBCルヴァンカップ(YLC)が開催される。
 ACLE2024-25に参加したため、YLCは準々決勝から出場する。

浦和との準々決勝第1戦は、埼玉スタジアムでのアウェイ戦。
 水曜日19時30分のキックオフで、仕事帰りにはありがたい。
 その反面、試合が終わったあと、余裕がなくなるのは仕方ないところ。
 風が強く吹いていて、猛暑日が続く中ではやや低めの気温。

土屋櫂大は、U-22代表のU-23アジアカップ予選に参加して不在。


先発は、町田戦から4人が変わる。
 新たにジェジエウ、宮城天、マルシーニョ、神田奏真が先発する。
  町田戦で途中出場した4人が、そのまま先発することとなる。
 VW際、山本、伊藤達哉はベンチへ、エリソンはベンチ外となった。

ベンチには、新たに田邉とロマニッチが入る。
 U22代表に参加する土屋が外れている。


浦和は、FIFAクラブワールドカップに出場し、YLCは川崎と同じく準々決勝から。
 J1リーグは、13勝8分7敗で7位となっている。

川崎と同じく中2日だが、前週水曜日に天皇杯もあって5連戦の4戦目。
 日曜日の新潟戦(J1 #28)から先発9人と川崎より大きく変えた。

等々力でのJ1リーグは、ドローだった。
 250521川崎2-2浦和(J1 #13)

■1st half
序盤、川崎はプレスを軽妙に潜り抜けて前進する。
16分、脇坂が左CKを蹴ると、GK牲川歩見(16)が触れない。
 宮城天が戻して神田が右からシュート、さらに橘田がミドル。

浦和は、GK牲川と2CBからしっかり組み立てる。
 ただ、有効だったのは風上を活かしたロングパス。
22分、RSB関根貴大(14)がプレスを受けながらロングキック。
 中島翔哉(10)がCBウレモヴィッチの背後に走り、きれいなトラップから先制ゴール。
35分、チアゴ・サンタナ(12)が右に流れながら抜け出すが、GK山口がシュートセーブ。

川崎はプレスを抜け出せなくなって、押し込まれた。
 ロングボールも風で戻されて、神田までは届かなかった。

■2nd half
後半、1点ビハインドの川崎が風上に立つ。
 ロングキックが伸びるようになり、押し上げていく。

浦和は、少人数の速攻から決定機を作った。
 57分、中島がドリブルからミドル。
 ここから3連続CKを挟んで、61分には関根がミドル。
 76分、左サイドからのカウンターで松尾佑介(24)シュート。
 79分、足を痛めたジェジエウが置き去りになり、マテウス・サヴィオ(8)がラストパス。

CBダニーロ・ボザ(3)を中心に守るが、ロスタイムに川崎の猛攻を受ける。
 90+5分、ロマニッチのラストパスから伊藤達哉にゴールを割られた。

■summary
浦和はロングボールや速攻に活路を見出した。
 川崎のプレスを自陣に呼び込み、一気に前線に狙う。
 中島翔哉の先制ゴールのように、ハイラインの裏を使った。
 作った決定機の数を考えれば、もう1点決めたかったところ。

川崎よりタイトな日程にあって、大きくターンオーバーした。
 ロスタイムに失点したので印象は良くないが、結果は悪くない。


川崎は内容を考えれば、上出来のドロー。
 ロマニッチや神橋を投入し、圧力を強めながら最後に同点ゴールを奪った。

伊藤達哉は4戦連続ゴール。
 90+1分、PA内左で受けてシュートするが、ブロックされる。
 90+5分に同じ形を作ると、今度はコースを打ち抜いて見せた。

ジェジエウは前に出ても奪い切れず、ゴール前を空けがち。
 正しい判断ができていないので、不安が残るパフォーマンスだった。
マルシーニョと三浦の左サイドも機能不全だった。
 山本ベンチスタートの影響もあったが、2人の距離が遠く、深さを取れなかった。

次は中3日、等々力で浦和との第2戦(YLC QF #2)。
 選手は足りないが、ベストの布陣で勝ち上がってほしい。

■goal
22中島翔哉(10)
90+5伊藤達哉(17)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 35分のチアゴ・サンタナ、76分の松尾佑介のGK1対1の決定機をストップ。
佐々木旭(5) 7.0 RSBで先発し、LCB、RCBに動く。90+5分、PA中央のロマニッチへ横パス。
ジェジエウ(4) 5.0 前に出ても潰せず、ピンチを招いた。79分、スプリントを止めて負傷交代。
ウレモヴィッチ(22) 5.5 浦和のラストパスを読んで止める。右サイドに対角のパスを入れた。
三浦颯太(13) 5.0 左クロスは味方に合わず。攻め上がりはタイミングを逸して機能しなかった。
河原創(19) 6.0 15分、PA内で脇坂へヒールで落とす。42分、柴戸海(22)のミドルをブロック。
橘田健人(8) 6.0 16分と85分にミドル。73分から左右ウィングへ。78分、クロス性のシュート。
宮城天(24) 5.5 右ウィング。33分、速攻からミドル。後半の左ウィングでは、疲労が濃かった。
脇坂泰斗(14) 5.5 滑らかにパスをつなぐ。15分、PA内のチャンスでシュートできず。CKを担当。
マルシーニョ(23) 5.0 13分、自陣に戻って奪取。43分、ミスパス。良さを出せず、前半で交代。
神田奏真(38) 5.5 序盤はポストプレーを成功させるが、徐々に消える。16分、CKからシュート。

■sub
HT(23)伊藤達哉(17) 7.0 見慣れた決定力で同点ゴール。47分、54分、90+1分にシュート。
61(24)ロマニッチ(91) 6.0 1アシスト。力強く速いプレスを仕掛ける。ポストプレーで貢献。
73(38)山本悠樹(6) 6.5 ループパスで浦和をゴール前に押し込む。87分、90+5分にミドル。
73(22)VW際(31) 6.0 松尾佑介をケアしながら精力的に攻めた。74分、90+3分に右クロス。
81(4)神橋良汰(27) 6.0 2度目の公式戦もLCBで緊急出場。高い位置から丁寧にパスを散らした。

■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 野田裕人(30) 名願斗哉(29) 

■coach
長谷部茂利 6.5 最終ライン3人を交代しながら、伊藤達哉の投入でドローで終えた。

■referee
御厨貴文 6.5 穏当なジャッジを続ける。選手が倒れ込むと、すぐに止めて治療に入った。

249,600views
AT+5+8