惨敗したG大阪戦(J1 #7)から中5日。
等々力に戻っての名古屋グランパス戦。
天候は大雨。4月中旬だが寒さを感じるほど。
観客数は17,304人にとどまり、土曜日としては少なかった。
G大阪戦で退場した車屋紳太郎は、出場停止となっている。
先発は、G大阪戦から4人が変わる。
高井幸大と永長鷹虎はJ1リーグデビュー。
さらに、小塚と脇坂が先発する。
瀬古樹、チャナ、遠野はベンチに回り、出場停止の車屋はベンチ外。
ベンチには、新たに佐々木旭が入る。
ダミアン、瀬川、G大阪戦で負傷した田邉はベンチから外れた。
名古屋は、J1リーグ4勝2分1敗の2位と好調。
浦和からキャスパー・ユンカー(77)を獲得している。
2022年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
220312川崎1-0名古屋(J1 #4)
220914名古屋1-1川崎(J1 #22)
■1st half
川崎は橘田の1ボランチ、IHに脇坂と小塚。
3トップの右に永長、左に宮代、中央に家長を並べる。
名古屋は3バック2ボランチ。
低い位置で構えながら、カウンターを仕掛ける。
9分、永長のパスを米本拓司(6)が奪って一気にカウンター。
米本からの縦パスを受けた永井謙佑(18)が左クロス。
右から走り込んだユンカーが、左足アウトサイドでトラップして先制ゴールを決めた。
その後は、川崎がボールを持つ展開となる。
名古屋はラインを上げず、ゴール前で待ち構える。
カウンターを恐れる川崎は縦パスで勝負せず、シンプルなクロスを選択した。
30分が過ぎ、3トップを右に家長、左に永長、中央に宮代と組み替える。
42分、登里の左クロスを宮代がヘッド。
45+2分、前半終了間際のマテウス・カストロ(10)のFK。
無回転のボールで、美しい追加点を決めた。
■2nd half
後半開始から、名古屋の攻撃が冴え渡る。
46分、PA内で稲垣祥(15)がシュート。
52分、マテウスのパスから永井がGK1対1となるが、GKソンリョンがセーブ。
53分、永井の左クロスをユンカーがバイシクルシュート。
劣勢が続き、川崎は4人の交代を準備する。
しかし、56分、中央から細かなパスをつないで最後は宮代がゴール。
1点差とすることができ、ひとまず交代を取りやめた。
64分、遠野と山田新を投入。
74分、佐々木旭とシミッチを入れていく。
ここからは高井、大南、佐々木旭の3バックとして、攻めていく。
77分、大南の縦のループパスを宮代がボレー。
90+2分、シミッチのヘッドは、GKランゲラック(1)が際どくセーブした。
■summary
名古屋は、長谷川健太監督らしいカウンター主体の戦術だった。
ユンカーが決定力で、永井がスピードで貢献する。
マテウスが素晴らしいFKを決め、FW3人だけで2ゴールを決めてみせた。
米本拓司は、先制ゴールにつながるボール奪取を見せた。
稲垣と2ボランチを組んで、中盤のスペースを埋め続ける。
川崎を沈めた2009年のナビスコカップの決勝ゴールから、14年が経った。
32歳となった今も、川崎の好敵手として立ちはだかる。
次の対戦機会がどのような勝負となるのか、楽しみは続く。
名古屋の守備は、フィッカデンティ監督時代のような堅牢さはなかった。
川崎に縦パスを入れられて、際どい場面を作られた。
それでもシュートを打たない川崎を抑えるのは難しくなかった。
川崎はいつものように良くなかった。
後半、2点を追う展開となり、前に向かう意識が強くなる。
ガンバ大阪と同じように、名古屋は手も足も出ない相手ではなかった。
それでも自らの力が足りず、勝つことができなかった。
高井幸大は素晴らしかった。
名古屋のプレスが緩かったこともあるが、ビルドアップを担った。
これから壁にぶつかることもあると思われるが、成長を見守りたい。
ただ、川崎を旅立つ日は、遠くないかもしれない。
反対に永長鷹虎は、不完全燃焼となった。
9分に簡単なパスでロストして、そのまま失点につながった。
何度か仕掛けてはみたものの、藤井陽也(13)の壁は厚かった。
次は中3日でYBCルヴァンカップ清水戦(YLC GL #4)。
GLを勝ち抜く可能性は残るが、現状では最下位。
目先の勝ち負けよりも、若手にチャンスを与えてほしい。
■goal
56宮代大聖(33)
9キャスパー・ユンカー(77) 45+2マテウス・カステロ(10)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 30分、マテウスのロングシートをセーブ。52分、永井の決定機を止める。
山根視来(13) 5.0 27分、36分、49分に右クロス。タスクを背負いすぎて、精彩を欠いていた。
大南拓磨(3) 6.0 ゆっくりと持ち上がり、ロングパスを入れる。77分、宮代に縦のループパス。
高井幸大(29) 6.0 ビルドアップでは中心となる。高さは絶対的だった。18分、FKをヘッド。
登里享平(2) 5.5 カウンターをケアしつつ、左サイドの攻撃を担う。8分、42分には左クロス。
橘田健人(8) 5.0 フリーで受けても、前線にパスを出さなかった。83分、CKの戻りをミドル。
小塚和季(49) 5.5 怠ることなく攻守ともに動き続けた。45+1分、与えたFKが失点につながる。
脇坂泰斗(14) 5.0 悪くはなかったが、活躍はできず。35分、インターセプト。71分、縦パス。
永長鷹虎(26) 4.5 2分、PA内で倒れる。9分、ロストで失点を招く。仕掛けは藤井に止められた。
家長昭博(41) 5.0 1トップで下りてさばく。右サイドに動いてからは、42分と70分に右クロス。
宮代大聖(33) 6.0 56分、鋭い反応でゴールを決める。42分と62分にヘッド。77分、ボレー。
■sub
64(26)山田新(20) 5.5 右ウィングに入る。65分にキープする。66分、70分にFKを獲得した。
64(49)遠野大弥(17) 5.5 71分、90+3分にミドルシュート。ボールタッチは少なかった。
74(2)佐々木旭(5) 5.5 3バックの左に入ると、縦パスを積極的に狙った。77分、ミドル。
74(41)シミッチ(6) 6.0 アンカーで攻め立てた。88分、遠野へロングパス。90+2分、ヘッド。
83(14)瀬古樹(16) 5.5 83分、投入直後の右CK、90+2分と90+3分には左CKを蹴った。
■bench
上福元直人(99) チャナ(18)
■coach
鬼木達 4.5 先発を入れ替えても簡単な失点が続く。試行錯誤したが改善できなかった。
■referee
福島孝一郎 6.0 イエローカードを辛抱強く出さないジャッジ。荒れることなく終えた。
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AT+3+4