大敗したC大阪戦(J1 #6)から中3日。
ACL遠征前のミッドウィークに、アウェイ磐田戦が組まれた。
先発は、C大阪戦から3人が変わる。
新たに遠野、小林悠、知念慶が先発する。
ダミアンと家長がベンチに回り、チャナティップはベンチ外となった。
ベンチには、新たにシミッチが入っている。
磐田は、2021年にJ2リーグで優勝し、J1リーグ昇格。
2020年から2年間、J2リーグに所属していて、3年ぶりの対戦。
監督は伊藤彰。
富士通時代の1995年に川崎に加入し、2001年までプレーした。
2017年途中、大宮(J1)の監督となるが、川崎と対戦する前に解任された。
川崎のレジェンドが、監督として川崎と初対決となる。
2018年から2年弱、川崎に所属した鈴木雄斗(17)が先発。
2015年に所属していた杉本健勇(9)も先発する。
■1st half
磐田のプレスは緩く、川崎が落ち着いてボールを回す。
特に橘田がフリーで受けて、組み立てていく。
サイドに展開するだけでなく、中央の縦パスも狙う。
知念慶のポストプレーも、マルシーニョのドリブルも有効だった。
16分、小林悠のパスに、右PA内に走り込んだ遠野がシュート。
32分、遠野の左クロスを知念がヘッド。
磐田はリスクを抑えながら、チャンスを待った。
24分、大津祐樹(11)の右クロスから小川大貴(5)がシュート。
続けて25分、杉本がミドルを放った。
お互いに動きが少なく、静かな前半だった。
■2nd half
後半、少しずつ川崎のチャンスが増える。
51分、脇坂のラストパスを小林悠がシュート。
59分、スルーパスを知念が美しいトラップで抜け出すが、GKに止められる。
しかし、78分、磐田の右FK。
跳ね返ったボールを小塚が拾うが、クリアせずに磐田に即時奪回を許す。
鈴木雄斗がGK手前に右クロスを入れると、大森晃太郎(8)が鋭くゴールを決めた。
リードされた川崎は、早めのタイミングでシュートを狙う。
86分、87分に宮城天がカットインからミドル。
86分、ダミアンがPA内でターンしてシュート。
強引さもあったが、積極的な攻撃を見せてくれた。
最後は90+4分。
家長の右クロスの跳ね返りが、PA内で高く上がる。
GK三浦龍輝(21)がボールを落とし、知念が同点ゴールを決めた。
■summary
磐田はプレスを仕掛けず、川崎にボールを持たせた。
それでもリカルド・グラッサ(36)、伊藤槙人(6)、大井健太郎(3)の3バックは強力だった。
決定的なシュートを許さず、安定して守れていた。
攻撃では、大津と鈴木雄斗が多くの右クロスを入れた。
先制ゴールも、即時奪回したあと、鈴木雄斗の右クロスからだった。
チャンスは少なかったが、理想的な時間に先制することができた。
残念ながら、GK三浦のキャッチミスで、勝利できなかった。
ただ、59分に知念の決定機を阻止するなど、GK三浦のプレーは悪くなかった。
川崎は辛くもドローに持ち込んだが、内容は良くなかった。
橘田や2CBに対して厳しいプレスはなかったが、それでも攻められない。
PA内を固められると、そこを崩す手段がなかった。
失点は、小塚の判断ミスから与えたもの。
蹴り出す余裕はあったのに、ボールを持ってしまい、奪われた。
出場機会を増やしていた小塚だが、チームにとっても本人にとっても厳しいミスとなった。
1-1のドローとなったが、2つのゴールはどちらもミスから生まれたもの。
ゴール前の攻防も少なく、見応えという点でも物足りなかった。
次は中2日、等々力での柏戦(J1 #8)。
ACL遠征の前の最後の試合となる。
状況は厳しいが、勝ち点を取ってほしい。
■goal
78大森晃太郎(8)
90+4知念慶(20)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 24分、至近距離の小川のシュートをセーブ。仕事は多くなかった。
山根視来(13) 5.5 山村からのパスを高い位置で受けた。86分、89分と右クロスを入れる。
山村和也(31) 6.0 スピード勝負で負けず、正確にビルドアップ。74分、右クロスをクリア。
谷口彰悟(5) 6.5 12分、小林悠へロングパスを入れる。広い範囲をカバーし、攻撃を止めた。
佐々木旭(15) 5.0 大津にガツガツと寄せるが、苦しんだ。もっと前を向いてパスを出したい。
橘田健人(8) 5.0 プレスが弱く、自由があった。ただ、次のプレーのアイディアは限られた。
脇坂泰斗(14) 5.5 51分、小林悠へラストパス。セットプレーからチャンスを作れなかった。
遠野大弥(19) 6.0 16分、小林悠のパスからシュート。56分、ボール奪取してカウンター。
小林悠(11) 5.5 正確な右クロスを多く入れる。51分、決定機を迎えたがシュートは外れた。
知念慶(20) 6.0 ハイボールに競り勝つ。32分、42分、48分にシュート。90+4分、同点ゴール。
マルシーニョ(23) 6.0 左サイドをドリブルで切り裂く。FK獲得やクロスなど、多彩に仕掛ける。
■sub
66(19)家長昭博(41) 5.5 インサイドハーフから右ウィングへ動く。右クロスで同点の起点に。
66(14)小塚和季(17) 4.5 判断ミスから失点を招いた。残念なプレー。セットプレーを担当。
77(23)宮城天(24) 6.0 86分、87分とカットインから右足シュート。積極的な姿勢を見せた。
77(11)ダミアン(9) 5.5 86分、縦パスを反転してシュート。89分、PA内でトラップ。
80(8)塚川孝輝(3) 5.5 精力的にプレスを仕掛ける。90+7分、家長のクロスをヘッド。
■bench
丹野研太(27) シミッチ(6)
■coach
鬼木達 5.5 選手起用は現状でのベストだったと思うが、内容も結果も良くなかった。
■referee
上田益也 6.0 抑制しながらも、必要なファウルは吹いた。納得できる判定が多かった。
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