東京オリンピックに伴う中断を経て、J1リーグが再開される。
天皇杯千葉戦(天皇杯 R64)から中19日。
ACL遠征帰国後14日間のバブル方式も、7月27日で終わっている。
前日、台風9号が九州に上陸したが、すでに過ぎ去った。
やや風は残っているものの、夏の暑さが戻っている。
昭和電工ドームでは、昨年11月21日の大分戦(2020 J1 #28)で負けた。
川崎が負けた最後の公式戦であり、これ以降38試合無敗を続けている。
観客数は14,000人を上限として運用される。
アウェイ席の一般販売は、7月27日から開始された。
その後、神奈川県に8月2日から緊急事態宣言が発令されて、販売は停止。
ただ、購入済みのチケットについては、そのまま利用可能とされた。
先発は、天皇杯千葉戦から2人が変わる。
谷口と長谷川が先発し、車屋と遠野がベンチスタートとなる。
ベンチには、小塚が入り、大島が外れた。
オリンピック代表の活動を終えたばかりの三笘薫と旗手はベンチ外。
(8月10日、三笘薫のブライトン(ENG)への完全移籍が発表された。)
大分は、J1リーグ4勝4分14敗の19位。
中断期間には、4選手を補強している。
そのうち梅崎司(27)、増山朝陽(39)、呉屋大翔(33)をベンチ入りさせている。
等々力での対戦は、川崎が勝っている。
210403川崎2-0大分(J1 #7)
■1st half
大分はプレスを仕掛け、川崎のパスコースを消してきた。
シミッチには、野村直輝(10)がぴったりと付く。
川崎の2CBのビルドアップが詰まると、FW長沢駿(20)が追いかけた。
川崎はプレスの逆を突いて無効化を図る。
2CBの谷口とジェジエウが、シミッチを飛ばしてIHの脇坂と橘田を狙う。
10分、山根が鋭いパスをダミアンに入れる。
ダミアンは、CBエンリケ・トレヴィザン(14)を背負いつつそのままシュート。
GKポープ・ウィリアム(22)はニアサイドを抜かれ、あっさり先制を許した。
27分にダミアンが負傷し、知念を投入するアクシデント。
それでも両サイドを中心として、崩していった。
30分、右サイドから崩し、最後は知念がシュート。
35分、橘田のマイナスのクロスを、家長がシュート。
大分は前半終了間際、川崎を押し込んで反撃に転じる。
40分に渡邉新太(16)がシュート、44分に香川勇気(2)の左クロスを長沢がヘッド。
■2nd half
大分の中盤が間延びしてくる。
ボールを失うと守備陣は撤退するが、攻撃陣の戻りが遅く、前後に離れる。
強いプレスを掛け続けていたため、仕方がないところ。
64分、大分は3人を交代して巻き返す。
運動量を取り戻すことはできたが、川崎を崩すまでは至らない。
サイドにボールを回しても、最後のクロスは素直なもの。
際どいクロスもあったが、ジェジエウと谷口にクリアされる。
75分、今度は川崎が3人を交代。
77分、左サイドで宮城天が落とし、登里がクロスを入れる。
最初はDFにクリアされたが、2度目のクロスをファーサイドの遠野がヘッドで押し込んだ。
■summary
大分は能動的なプレスを仕掛けてきた。
しかし、想定外のパスへの対処が上手くできなかった。
谷口や登里から1列飛ばすパスが通ると、修正が遅れてしまう。
1失点目は、山根が家長や脇坂を越えて直接ダミアンに入れたもの。
CBトレヴィザンが付いていたが、シュートコースを空けてしまった。
精力的なプレスの影響で、後半早くに動けなくなった。
特にFW長沢は広い範囲をカバーするため、体力的に厳しかったと思われる。
肝心の攻撃はシュートも少なく、迫力はなかった。
川崎は中断空けも勝利することができた。
2位横浜Fマリノスの連勝が7で止まり、勝ち点は11差。
川崎が1試合多く消化しているため、実質8差となった。
とはいえ残り15試合もあって、ACLの遠征も組まれるので、余裕はない。
夏場の連戦を切り抜けるためには、各選手の底上げが欠かせない。
離脱している小林悠、大島、塚川の復帰も待ち遠しい。
今日負傷交代したダミアンの状況も重要となる。
次は、中4日でアウェイ柏戦(J1 #24)。
等々力は、オリンピック・パラリンピックのイギリス代表チームが使用中。
そのため、6月9日の長野戦(天皇杯 R64)を最後に、8月中はアウェイが続く。
しっかりと勝利して、勝ち点を積み重ねたい。
■goal
10ダミアン(9) 77遠野大弥(19)
■judge
ソンリョン(1) 5.5 プレー機会は少なかった。90+3分、スルーパスをキャッチ。
山根視来(13) 6.5 10分、アシスト。54分、シュート。パスカットや1対1の守備も良かった。
ジェジエウ(4) 6.5 30分、知念にアーリークロス。82分、右サイドを独走してシュートする。
谷口彰悟(5) 7.0 ロングパスを狙う。40分、シュートブロック。45+1分、クロスをクリア。
登里享平(2) 6.5 中外を使ってフリーを確保。35分、橘田へスルーパス。77分、アシスト。
シミッチ(6) 6.0 多くのサポートを受け、負荷が少なかった。48分、FKのこぼれ球をボレー。
脇坂泰斗(8) 6.0 22分、ドリブルシュート。良く動いていた。60分、ターンからシュート。
橘田健人(22) 6.5 流動的なポジションで、パスの受け手となっていた。危険の芽も摘む。
家長昭博(41) 6.5 15分、山根とパス交換。35分、シュート。後半はカウンターを主導する。
ダミアン(9) 7.0 圧巻の先制ゴール。8分、長谷川のクロスをヘッド。左ももを痛めて交代。
長谷川竜也(16) 6.0 ドリブルで仕掛け左クロスを入れる。56分にカウンターからシュート。
■sub
27(9)知念慶(20) 6.0 30分、74分にシュート。33分、ジェジエウのクロスに飛び込む。
75(6)車屋紳太郎(7) 6.0 LCBに入る。数的不利となっても、周りを使いながら対応した。
75(8)遠野大弥(19) 6.5 77分、貴重なゴール。プレスでも揺さぶる。90+2分、シュート。
75(16)宮城天(24) 6.0 90+4分、思い切ったシュート。トラップで時間を作って仕掛けた。
90(5)山村和也(28) 5.5 ボランチでの出場。慌てることなくシンプルにプレーした。
■bench
丹野研太(27) 小塚和季(17)
■coach
鬼木達 6.5 ダミアンのアクシデントに素早く対応。75分の3人交代で追加点を奪う。
■referee
荒木友輔 6.0 バランス良いジャッジ。コンタクトプレーには厳しすぎたか。
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