シーズン回顧(1) 2017選手別平均採点
2017シーズンの川崎フロンターレを2回に分けて振り返る。
1回目は選手別平均採点。
公式戦はJ1リーグ34試合、ACL10試合、YBCルヴァンカップ5試合、天皇杯4試合の53試合。
ACLに出場したこともあり、2016年の47試合から6試合増えた。
■J1リーグ 優勝★
勝ち点72 34試合21勝9分4敗 得失点差+39
2016年と同じ勝ち点72。同勝ち点の2位鹿島を得失点差で上回る。
クラブ史上初めてJ1タイトルを獲得した。
■アジアチャンピオンズリーグ(ACL) ベスト8
グループステージGグループ 1位 勝ち点10 6試合2勝4分 得失点差+5
ノックアウトステージ 4試合3勝1敗 得失点差+4
準々決勝(ACL QF #1, #2)で浦和に敗れた。
■YBCルヴァンカップ(YLC) 準優勝
ノックアウトステージ 5試合3勝2敗 得失点差+5
決勝(YLC F)でC大阪に敗れ、準優勝。
■天皇杯 ベスト8
4試合3勝1敗 得失点差+8
準々決勝(天皇杯 QF)で柏に敗れた。
合計では、53試合32勝13分8敗だった。
53試合のプレー時間の合計は、5,071分。
この時間には、前後半のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムの時間は、www.football-lab.jp やフロンターレ公式サイトを参考として独自に算出。
53試合ごとの各選手の採点から、出場時間に照らしてシーズンの平均採点を計算した。
チーム全体の平均採点は、6.036点(2016年6.028点、2015年6.014点、2014年5.870点)だった。
GK、DF、MF、FWのポジション別に、出場時間順に並べた。
ポジションはチームの登録のものではなく、実態に合わせた。
今シーズンは4バックが多かったため、サイドバックはDFに含めた。
■goal keeper
チョン・ソンリョン(1) 46試合4311分出場 平均採点6.32 ベンチ1試合
2シーズン目も卓越したセービングを披露しつづけた。平均採点1位。
ソンリョンのおかげで得た勝ち点も多く、J1リーグ優勝の立役者となった。
新井章太(30) 9試合760分出場 平均採点5.96 ベンチ44試合
第2GKとして控え、ソンリョンのケガやターンオーバーで出番を得る。
良いパフォーマンス。天皇杯は4試合ともに出場した。
安藤駿介(24) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ6試合
出場はなかったが、第3GKとして控える。
ポープ・ウィリアム(31) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ0試合
東京ヴェルディ(J2)から期限付き移籍。
出場、ベンチ入りともになかった。
(2018 東京V(J2)から完全移籍)
■defender
車屋紳太郎(7) 50試合4478分出場 平均採点5.89 ベンチ0試合
ベストイレブン(初)。左SBとして欠かせない存在に。序盤はCBにも入った。
日本代表に初選出され、YLC仙台戦2試合を欠場するが、チーム最多の出場時間。
ACL浦和戦(ACL QF #2)の退場でチームを敗退させた。
谷口彰悟(5) 47試合4455分出場 平均採点6.03 ベンチ4試合
J1リーグ34試合にフル出場し、7得点。ネットが欠場するとボランチでも活躍。
背後を狙うロングボールに戸惑うことが減り、穴が少なくなって安定した。
奈良竜樹(3) 44試合3573分出場 平均採点6.07 ベンチ6試合
2016シーズンの2度の骨折から復帰。パスワークの向上も見せた。
エドゥアルド復帰後は一時レギュラーを譲るが、夏以降に奪い返す。
ACLイースタン戦(ACL GL #2)とYLC仙台戦(YLC SF #2)で2度の退場。
エウシーニョ(18) 28試合2541分出場 平均採点6.04 ベンチ1試合
ベストイレブン(初)。シーズン直前の練習試合で右脛骨を骨折して、長期離脱。
6月17日の広島戦(J1 #15)で復帰し、右SBで攻撃力を発揮した。
田坂祐介(6) 33試合2000分出場 平均採点5.78 ベンチ15試合
シーズン前半、エウシーニョと武岡が不在となった右SBを支える。
後半はベンチが多く、複数のポジションで役割を果たす。
エドゥアルド(23) 20試合1674分出場 平均採点5.60 ベンチ6試合
オフシーズンに右肩脱臼を手術し、5月5日の新潟戦(J1 #10)で復帰。
C大阪戦(YLC F)など失点につながるミスもあって、安定感に欠けた。
板倉滉(28) 15試合723分出場 平均採点5.90 ベンチ15試合
YLCではU23枠で出場するなど、2016年(7試合474分)から出場時間を伸ばす。
イースタンSC戦(ACL GL #2)ではプロ初ゴールを決める。
(2018 仙台(J1)へ期限付き移籍)
武岡優斗(17) 4試合211分出場 平均採点5.95 ベンチ3試合
左膝の故障で長期離脱を続けた。2016年11月の手術で全治4ヶ月。
5月に復帰するが、6月に再度の手術で全治6ヶ月。シーズンを終えた。
舞行龍ジェームズ(29) 2試合189分出場 平均採点5.50 ベンチ0試合
新潟(J1)から完全移籍。開幕からACL2試合に出場した。
しかし、3月に右膝半月板を手術し、全治5ヶ月。復帰できなかった。
井川祐輔(4) 2試合156分出場 平均採点5.30 ベンチ0試合
広州恒大戦(ACL GL #3)で右膝副靭帯を負傷し、全治4ヶ月。
川崎での12シーズン目は、ACL2試合の出場に留まった。
(2018 イースタンSC(HKG)へ移籍)
タビナス・ジェファーソン(26) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ1試合
桐光学園高校から新規加入。
栃木U戦(天皇杯 R64)で唯一のベンチ入り。
■midfielder
エドゥアルド・ネット(21) 48試合4085分出場 平均採点5.97 ベンチ1試合
周囲のサポートを受けて、落ち着いて余裕を持てば、申し分なかった。
反面、J1リーグでイエロー9枚を集めるなど、荒々しさもあった。
中村憲剛(14) 47試合3962分出場 平均採点6.07 ベンチ1試合
ベストイレブン(2年連続7回目)。
5月に腰痛で2試合欠場しただけで、フルシーズン稼働を続ける。
夏季には出場時間を限定し、シーズン終盤まで好調を維持した。
阿部浩之(8) 40試合3185分出場 平均採点6.31 ベンチ2試合
G大阪(J1)から完全移籍で加入。川崎のサッカーにすぐに溶け込んだ。
J1リーグ10得点、ACL1得点、YLCはFC東京戦(YLC QF #2)でハットトリック。
3月と9月に膝のケガで離脱。12月には日本代表に初選出される。
大島僚太(10) 34試合2903分出場 平均採点6.25 ベンチ2試合
凄みを増したパスはもちろん、守備でもボール奪取を増やした。
4月、9月に筋肉系のケガで離脱すると、チームに大きな影響を与えた。
シーズン終了後、代表戦でも負傷してしまった。
家長昭博(41) 35試合2592分出場 平均採点6.04 ベンチ3試合
大宮(J1)から完全移籍で加入。3月に右足を骨挫傷して離脱する。
復帰後もフィットするまで長くかかったが、終盤はチームを牽引した。
登里享平(2) 31試合2060分出場 平均採点5.97 ベンチ6試合
開幕から左の攻撃的MFとして出場を続け、ゴールは少なくとも活躍。
9月、腹直筋肉離れでの1ヶ月離脱した。
森谷賢太郎(19) 29試合1654分出場 平均採点6.04 ベンチ20試合
大島とネットのサブとして、2人と遜色のないプレーを見せた。
C大阪戦(J1 #28)のドライブミドルは美しかった。
三好康児(13) 20試合874分出場 平均採点5.72 ベンチ11試合
ユースからの昇格3年目。背番号を26から13に変更。
7月から9月までベンチ外が続き、2016年(27試合1421分出場)よりも出場時間を減らす。
(2018 札幌(J1)へ期限付き移籍)
狩野健太(25) 8試合260分出場 平均採点5.69 ベンチ11試合
出場時間が限られた。清水戦(天皇杯 R16)が唯一のフル出場。
11月に右足骨棘を手術し、全治8週間。
(2018 徳島(J2)へ移籍)
田中碧(32) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ0試合
ユースからトップ昇格。
3月に左膝副靭帯を手術して、全治4ヶ月。
■forward
小林悠(11) 51試合4297分出場 平均採点6.16 ベンチ2試合
J1リーグ23得点。ACL6得点。J1優勝に導く。
ベストイレブン(2年連続2回目)、最優秀選手(MVP)、得点王を獲得。
大久保嘉人が去ったチームでエースとして十分に活躍した。
長谷川竜也(16) 35試合1779分出場 平均採点5.89 ベンチ13試合
J1リーグ5得点、ACL2得点、YLC1得点、天皇杯1得点。
スプリントと正確なシュートで、得点を重ねていった。
ハイネル(22) 26試合1490分出場 平均採点5.84 ベンチ6試合
4人目のブラジル人としてAAポンチ・プレッタ(BRA)から期限付き移籍で加入。
縦にドリブルで仕掛け、パス偏重のチームのリズムを変えた。
(2018 ECヴィトーリア(BRA)へ移籍←トンベンセFC(BRA)からの期限付き移籍)
森本貴幸(9) 22試合763分出場 平均採点6.10 ベンチ23試合
J1リーグ3得点、天皇杯4得点。清水戦(天皇杯 R16)ではハットトリック。
スーパーサブでの起用が多く、積極果敢にシュートを放った。
(2018 福岡(J2)へ移籍)
大塚翔平(27) 5試合331分出場 平均採点6.12 ベンチ7試合
ケガ人が多かった4月に出場のチャンスを得る。
良い出来だったが、その後は出場機会がほとんどなかった。
(2018 相模原(J3)へ移籍)
知念慶(20) 9試合234分出場 平均採点5.89 ベンチ4試合
愛知学院大学から新規加入。YLC仙台戦(YLC SF #1)で初ゴール。
柏戦(J1 #31)でのゴールも勝利に結びつかなかったが、貴重だった。
(特別指定) ※出場なし
脇坂泰斗(33) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ0試合
ユース出身。阪南大学4年生。
(2018 新規加入)
守田英正(34) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ0試合
流通経済大学4年生。
(2018 新規加入)
三笘薫(35) 0試合0分出場 平均採点0.00 ベンチ0試合
ユース出身。筑波大学2年生。
■coach
鬼木達 平均採点6.12
風間前監督よりも柔軟な起用が見られた。
3人の交代枠もほとんど欠かさず使った。
■referee
平均採点5.72
(2016年5.69、2015年5.61)