2017/09/15

170913浦和4-1川崎(ACL QF #2)

浦和4-1川崎(埼玉スタジアム, 19:30KO, 26,785人)

ACL準々決勝は第1戦(ACL QF #1)を3-1として折り返す。
第2戦はアウェイの埼玉スタジアムでの開催。
平日の19時30分キックオフだが、まだ涼しくはない。

横浜FM(J1 #25)から中3日。
先発はまったく同じ、いつもの固定メンバーとなる。
サブは狩野が外れ、板倉が入った。














浦和はJ1リーグで8位。
8月23日のACL第1戦以来、J1リーグでは1勝1敗。
C大阪と戦ったルヴァンカップ準々決勝は、2試合ともにドロー。
アウェイゴールの差で、敗退している。

■1st half
浦和は素早いプレスで勝負を仕掛ける。
パスコースを塞いでボールを奪うが、バックパスも多く、ゆっくりと攻める。

最初はプレスに戸惑った川崎も、徐々にパスがつながっていく。
19分、最終ラインの裏に駆け出したエウシーニョへ中村からスルーパス。
GK西川周作(1)が飛び出したが、先に触られてゴールを許した。

35分、浦和の攻撃。
矢島慎也(39)のスルーパスで興梠慎三(30)が抜け出して同点。
第1戦の武藤雄樹(9)のゴールと同じように、CB2枚の中央を狙われた。

そして38分。車屋のレッドカードが試合を大きく動かした。
左サイドで相手ボールを追い込み、ルーズボールを巡って競ったところ。
車屋の高く掲げた足裏が興梠の顔に入り、退場となった。














■2nd half
2試合合計で4-2の状況。
なので、もう1失点で耐えれば、勝つことができる。
1人少なくなった川崎はブロックを敷き、引き籠る戦術を選択。

ボールを奪っても、浦和のプレスバックですぐに囲まれる。
長く浦和がボールを持ち、CKが増えるが、ブロック外からの攻撃が多い。
中央を崩されることは少なく、決定的な場面は作られずに耐えていた。

しかし、65分。大島に代えてエドゥアルドを投入する。
大島は足首のケガのため交代は当然だが、代わりのボランチにはCBから谷口を上げた。
谷口はボランチのポジションに戸惑いを見せ、エドゥアルドと奈良のコンビも機能しなかった。
最終ラインを動かしたことで、選手が混乱し、失点を重ねてしまう。

70分にズラタン(21)のゴールを許し、バッファがなくなる。
そして残り6分となった84分、さらに86分に連続でゴールを許した。

■summary
川崎は余裕を持って試合を運んでいたが、38分のレッドカードで暗転した。
その後はボールを持てなくなり、攻撃を受ける一方となった。

それでも何とか耐えていたが、65分にCBの配置を交代させて守備が破綻。
大島を下げるのであれば、エドゥアルドではなく、森谷や板倉を入れるべきだった。
あるいはエドゥアルドを入れるのだったら、慣れている3バックとするべき。

また、走れなくなっていた小林や家長を、逆転された88分まで引っ張った。
早く交代させていれば、違った展開になったかもしれない。

浦和は車屋の退場を十分に生かして、逆転に成功した。
第1戦は守備的に戦っていたため、正直にいえば面白くなかった。
しかし、第2戦は試合当初から攻勢に出たため、手に汗握る内容となった。
また、守備の時間が少なく、失点を1にとどめることができた。














ACLは準々決勝で敗退する結果となった。
次の試合は中2日、アウェイでの清水戦(J1 #26)。
10人でのプレー時間が長くなったため、主力組の疲弊は大きい。
ルヴァン準々決勝第1戦のFC東京戦(YLC QF #1)のように、フレッシュな選手を起用したい。

■goal
35興梠慎三(30) 70ズラタン(21) 84ラファエル・シルバ(8) 86高木俊幸(13)
19エウシーニョ(18) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 多くの決定機を防いだ。しかし、最後は連続失点を喫する。
エウシーニョ(18) 5.5 ゴールは素晴らしいスプリントから。サイドの守備に奔走。
奈良竜樹(3) 5.5 なんとか耐えてはいたが、ラインを上げられなかった。
谷口彰悟(5) 4.5 ボランチでは機能せず。突然のボランチ起用は酷だった。
車屋紳太郎(7) 3.5 状況的に不必要なプレーで退場し、ACL敗退を招いた。
大島僚太(10) 6.0 守備でも効いていたが、65分で足首のケガで交代する。
ネット(21) 5.5 ミスが目立ち、感情的にプレー。10人になってからは中央突破を許さず。
家長昭博(41) 5.0 前線でポイントを作れず、守備陣を休ませることができなかった。
中村憲剛(14) 6.5 19分、浦和のラインの背後を突いてアシスト。戦術的な交代。
阿部浩之(8) 5.5 プレスに苦しんでいた。守備ではスプリントを繰り返した。
小林悠(11) 5.0 10人になると沈黙した。最後は走れなくなった。

■sub
42(14)田坂祐介(6) 5.0 右SBに入る。守備に追われ、ライン際まで何度も引き出された。
65(10)エドゥアルド(23) 4.5 左CBに入るが、ズラタン、シルバのゴールを許した。
89(11)森本貴幸(9) 5.5 時間が少なく、ほとんどボールに絡めなかった。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 4.5 退場は仕方がないが、その後の戦術、選手交代で結果を出せなかった。

■referee
ファハド・アルミルダシ 6.5 車屋へのレッドは妥当。中立的な判定を続けた。